平野貞夫の発言 (法務委員会)
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○平野貞夫君 実は私、この二十年の間に衆議院の事務局で政治倫理、国会改革を中心とする政治改革の仕事をやっておりました。率直に申しまして、その間政治改革が国民の皆様から見てこれはやったと、こういう成果が上がったのは一つもないと思っております。一方で、商法の改正というのはかなり精力的に行われたんじゃないかと私は思っております。
けさから商法改正のあり方とかあるいは内容についていろいろ御批判もありましたが、私の体験からいいますと、大変難しい調整、関係者の多い中で法務省の皆さん努力されて、頑張られた。特に政治側に比べればはるかに頑張られたと私は思っております。言葉を変えて言いますならば、政治がそういう状況なものですから、商法改正による政治改革はある程度できているんじゃないか、やっておるんではないかと、こういう私は認識をしているわけでございます。
問題は、商法の改正の内容、商法そのものに限界があるわけでございまして、やっぱり企業人なり政治家なりあるいは関係者の行動といいますか、倫理観、そういったものがよくならないことには幾ら商法改正しても効果が上がらない、こういう面があるのではないかと思います。
そこで、商法改正を効果あらしめるために、関連しまして当面非常に重要な問題であります政治改革につきまして、若干の時間をおかりして副総理にお尋ねをしたいと思います。
御承知のように、きょうは衆議院の政治改革特別委員会も再開されましたし、理事会等でも交渉が始まったようでございますが、非常に微妙な時期でございます。今月残りわずかでございますが、どういう展開になるか非常に国民も注視しているところでございます。後藤田副総理には非常に難しいお立場でございますし、大変私も質問しにくいわけでございますが、しかし何といいましても、副総理の一挙一動、一言が大きな影響を与える立場だと思います。もちろん、政府を代表してというお立場でなくて結構でございますので、今現在の時点でこの政治改革の根本というのは何かということをお尋ねして、お教えいただきたいと思っておるわけでございます。
自由民主党は、平成元年五月に、リクルート事件を契機にしまして抜本的政治改革を断行しようということで政治改革大綱をつくったわけでございます。これは御承知のように伊東正義先生と後藤田先生、お二人の御識見と御指導、これによってつくられたものでございます。自民党ではこれを実現すべく両先生のもと、当時の小沢幹事長、羽田選挙制度調査会長初め多くの方々の必死の努力が続けられたわけでございます。
今五月でございますので、あれからちょうど四年がたちます。ところが、相次ぐ不祥事にもかかわらず国会は一体何をしたでしょうか。抜本的政治改革という面については、若干の改革はしましたが、抜本的なことにつきましては平成三年海部内閣のときに三法案を廃案にしただけでございます。本国会でこそ実現できると私は信じておりましたのですが、今やどうも風前のともしびのようでございます。病床の伊東先生のお気持ちを察するに、私は非常に悲しいものがあるわけでございます。
副総理という言い方をして適切でないかもわかりませんが、後藤田先生は一貫して政治改革の必要性を国民に訴え続けられてきていました。本国会の政治改革の実現の見通しと御決意、構わない範囲でひとつお聞かせ願いたいと思います。