白川勝彦の発言 (政治改革に関する調査特別委員会)

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○白川委員 私はそんなことをお聞きしているのではなくて、非自民連立政権をつくるということを私は悪いなんて言っているんじゃないんです。悪いなんて言っているんじゃないんで、そのときに新生党が自分たちと一緒に非自民政権をつくるということで一緒であるならば一向に構わないのであって、ただ、そういう政治的な行動と政治倫理の確立という問題、これは我が党にも言われ、我が党が一番大きな打撃を受けたのは、自分の、我が党の身内の議員のことですから必要以上にはしたくないということが、国民から見たら自民党は腐敗や汚職に鈍感だ、あるいはそういうものを許す体質があると言われたところに、大きなやはり原因があるんだと思うのでございます。
 だから私は、政治的な行動をともにするということと政治倫理の確立という問題は、党派だとか政党にとって何が有利だ不利だの問題じゃない、これは別次元の問題だろう。日本の民主主義というものの信頼性を高めるという問題なんだから、友党であろうが追及すべきところは追及しなきゃいけない、その点はどうなんですかとお聞きしたわけでございますが、現在は既に委員長でないわけでございますから、また社会党の方に私は機会があったらただしたいと思っております。
 さてここで、私は抽象論を述べるためにわざわざこんなに長い話をしたんじゃないんです、羽田さん。羽田大臣、お聞きください。私はこんな抽象論を述べるために長く言ったんじゃなくて、三年四カ月の間国会を外から見ていて、三年五カ月ぶりに国会に帰ってきて、その前後の話を聞いて、私が少なくとも昭和五十四年から十年間、それこそいろいろな圧力や妨害がありましたけれども、私は我が党にあって、我が党の政治倫理は確立されなきゃならないという立場から、例えば同郷人でありますけれども田中角栄先生のロッキード問題についての身の処し方については、私はそれについて御意見を申し上げたこともあります。
 そういうことを含めてやってき、そしてその当時そういう問題を一緒にやってきて、私は自分が良心だなどと言うつもりはございませんが、私の目から見て、私よりもはるかに数等にこの人たちは政治倫理という問題に厳しく行動している、あるいはそのために非常にいろいろな犠牲も払われた、そう私が尊敬する多くの仲間たちが、たまたま改革には積極的でない、あるいは慎重だというだけで悪玉という雰囲気をマスコミから張られ、あるいはそういう雰囲気が今我が党の中にあるという、こういう事態に接したときに、これは私は抽象論を言うためにこんな話をしているんじゃないんです。選挙制度改革に熱心な者は政治倫理の確立のために熱心なんだという、やはりこれは長い間――いきなりなら気がつきますよ。長い間にわたってこのすりかえが行われなければこんなばかな話が通るわけはないんだと、私は実は感じているわけでございます。それは、申しわけございませんが羽田副総理、やはりあなたは木曜クラブ、経世会という、委員長もそうでございますが、そこに籍を置いたということはこれは歴史の重い厳然たる事実だと私は思うわけでございます。そういう意味で、私が今言ったことを御反論されるのは結構でございますが、長い間の中で私はこの論理のすりかえがあった、こう言わざるを得ないのであります。
 そして政治家だけではなくて、私は申し上げたいのは、現在の政治状況は、私は生まれていませんでしたので歴史書でしか知りません、人の話でしか知りませんが、昭和ファシズムの台頭するころと非常に似ている、こう思うのであります。そして、この日本のファシズムは、まず最初に共産主義者がやられ、次に社会主義者、労農主義者、自由主義者、最後はファシズムに余り賛成でないというだけで既にいろいろな人が逮捕されたり投獄されて、そして日本ファシズムというのは完成していったわけでございます。
 そして、非常に皮肉なことでございますが、そういう社会状況をつくる上で当時の新聞やラジオが非常に大きな役割を果たしたんだということも、これまた歴史書に言われていることでございますが、今申し上げたような選挙制度の改革に熱心な者は政治倫理の確立を含めた政治改革に熱心な者である、そうでない者は政治改革、政治倫理を含めて非常に悪い政治家だというパターンができ上がるというこの社会的な状況をつくり出すのに、私はマスコミも一役買っている、こう言わざるを得ないのであります。後でテレ朝の問題は郵政大臣にお聞きしたいと思いますが、マスコミの人は全部自分は自由の旗手として頑張っている、こう思っていると思うのでございますが、私はどうもそうではない節がある、あるいはマスコミ自身もうまくすると一部の勢力に乗せられた気配すらある、こういうふうに思って、マスコミの自重自戒を、注意をここで促しておきたい、私はこう思うわけでございます。
 さてここで、せっかくきょうは各党党首である大臣の皆さんにお伺いしたので、これからが今申し上げたようなことを含めてお聞きしたいことでございますのでお聞き取り願いたいのでございますが、私は、選挙制度というような問題は、同じ政党でも、あるいは大変な友人でも意見を異にする多々ある例だと思います。政党が違っても選挙制度では一致するということも私はあると思うわけでございます。選挙制度というのは、私は、どういう政治がいいかというやり方とか手法に関する問題でございますから、政治信念とかそんなものに非常に密接に関係しておりますし、自分が育ってきた、政治家として誕生する過程についても逃れることができないだろうと思うわけでございます。
 ですから私は、それぞれの政党が、やはり類は友を呼ぶでございますから、政治理念や境遇を同じくする者が集まっているんだから、政党が多数意見を集約する、あるいは我が党の案は基本的にはこうだということを決めることを何ら否定するものでも何でもございませんが、しかしこの選挙制度ほど、党議で決定したんだ、おまえこれに従えないようだったらおまえは優秀な自由民主党員とは認められない、おまえは新生党の党員とは残念ながらこの選挙制度に賛成できないようなら言えない、あんたは社会党の党員としては優秀でない、もう残念ながら党を離れてくれとか除名だという、最もこういったぐいの問題に親しまない問題なんじゃないだろうか。それぞれの政党というバックはありますが、同時に、我々は政党だけで政治をやっているわけではございません。無党派層を含めていろんな人から協力していただいて政治家になっているわけでございまして、その生まれや育ちによって、どういう選挙制度が理想の民主政治を実現するためにふさわしいか、こういう、ある面ではこれだけはおれはだれに何と言われても譲れないよというぐらいの確たる、そういったぐいの問題の一つであるんじゃないのかな、こう思うわけでございます。
 それに対して、今回連立与党と言われている各党は、以前はいろんな、これが理想の選挙制度だと思うという選挙制度の改正案を出していたわけでございますが、それは小異ということで捨てられまして、選挙制度に関しては小選挙区比例代表並立制、二百五十対二百五十で合意がなされたわけでございます。私はこの辺がむしろ、こういう形で連立を持ち込む――だれが持ち込んだのか知りませんが、こういう形で連立しようということ自身が余り見識のある提案ではなかったと思うし、これに、ようわかりました、まあこれは小異でございますから構いませんなということでこの制度に納得をされた各党の物の考え方が、私は余りよく理解できないわけでございます。
 そういうことで、今回、各党いろいろな意見があっただろうと思うんですが、この選挙制度に関してどういう議論がなされ、そしてこれで我が党はいこうということになったのか、その辺のことを社会党、公明党、あるいは民社党、実は各党ともお聞きしたかったんですが都合で、新生党を含めてお聞きしたいと思うわけでございます。

発言情報

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発言者: 白川勝彦

speaker_id: 9570

日付: 1993-10-20

院: 衆議院

会議名: 政治改革に関する調査特別委員会