政治改革に関する調査特別委員会

1993-10-20 衆議院 全189発言

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会議録情報#0
平成五年十月二十日(水曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 石井  一君
   理事 大島 理森君 理事 北川 正恭君
   理事 野田  毅君 理事 保岡 興治君
   理事 左近 正男君 理事 前田 武志君
   理事 権藤 恒夫君 理事 三原 朝彦君
      逢沢 一郎君    石破  茂君
      小此木八郎君    河村 建夫君
      斉藤斗志二君    坂本 剛二君
      笹川  堯君    自見庄三郎君
      白川 勝彦君    津島 雄二君
      中川 秀直君    西岡 武夫君
      額賀福志郎君    葉梨 信行君
      穂積 良行君    細田 博之君
      増子 輝彦君    阿部 昭吾君
      秋葉 忠利君    大畠 章宏君
      佐藤 泰介君    濱田 健一君
      堀込 征雄君    三野 優美君
      岩浅 嘉仁君    上田 清司君
      大谷 忠雄君    岡田 克也君
      吹田  愰君    赤松 正雄君
      太田 昭宏君    竹内  譲君
      日笠 勝之君    前原 誠司君
      茂木 敏充君    簗瀬  進君
      川端 達夫君    笹木 竜三君
      東中 光雄君    正森 成二君
 出席国務大臣
       法 務 大 臣  三ケ月 章君
       外 務 大 臣  羽田  孜君
       大 蔵 大 臣  藤井 裕久君
       文 部 大 臣  赤松 良子君
       厚 生 大 臣  大内 啓伍君
       農林水産大臣   畑 英次郎君
       運 輸 大 臣  伊藤  茂君
       郵 政 大 臣  神崎 武法君
       建 設 大 臣  五十嵐広三君
       自 治 大 臣  佐藤 観樹君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長
       官)       武村 正義君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  石田幸四郎君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       久保田真苗君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       江田 五月君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  広中和歌子君
       国 務 大 臣  山花 貞夫君
 出席政府委員
       経済企画庁調整
       局長       小林  惇君
       科学技術庁原子
       力安全局長    笹谷  勇君
       法務省刑事局長  濱  邦久君
       外務省総合外交
       政策局長     柳井 俊二君
       大蔵省主税局長  小川  是君
       文部大臣官房長  吉田  茂君
       文部省初等中等
       教育局長     野崎  弘君
       郵政大臣官房長  木村  強君
       建設大臣官房長  伴   襄君
       自治政務次官   冬柴 鐵三君
       自治大臣官房審
       議官       谷合 靖夫君
       自治省行政局選
       挙部長      佐野 徹治君
 委員外の出席者
       衆議院法制局第
       一部副部長    臼井 貞夫君
       自治省行政局選
       挙部選挙課長   松尾 徹人君
       自治省行政局選
       挙部管理課長   山本信一郎君
       自治省行政局選
       挙部政治資金課
       長        大竹 邦実君
       特別委員会第二
       調査室長     田中 宗孝君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月二十日
 辞任         補欠選任
  笹川  堯君     小此木八郎君
  中川 秀直君     河村 建夫君
  細田 博之君     坂本 剛二君
  秋葉 忠利君     濱田 健一君
  大畠 章宏君     佐藤 泰介君
  小沢 一郎君     上田 清司君
  太田 昭宏君     竹内  譲君
  柳田  稔君     笹木 竜三君
  正森 成二君     東中 光雄君
同日
 辞任         補欠選任
  小此木八郎君     笹川  堯君
  河村 建夫君     中川 秀直君
  坂本 剛二君     細田 博之君
  佐藤 泰介君     大畠 章宏君
  濱田 健一君     秋葉 忠利君
  上田 清司君     大谷 忠雄君
  竹内  譲君     太田 昭宏君
  東中 光雄君     正森 成二君
同日
 辞任         補欠選任
  大谷 忠雄君     岩浅 嘉仁君
同日
辞任          補欠選任
  岩浅 嘉仁君     小沢 一郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 証人出頭要求に関する件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第一号)
 衆議院議員選挙区画定審議会設置法案(内閣提
 出第二号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第三号)
 政党助成法案(内閣提出第四号)
 公職選挙法の一部を改正する法律案(河野洋平
 君外十七名提出、衆法第三号)
 衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案(河
 野洋平君外十七名提出、衆法第四号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(河野
 洋平君外十七名提出、衆法第五号)
 政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治
 資金規正法の一部を改正する法律案(河野洋平
 君外十七名提出、衆法第六号)
 政党助成法案(河野洋平君外十七名提出、衆法
 第七号)
     ――――◇―――――
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石井一#1
○石井委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案、政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の各案を一括して議題といたします。
 本日は、特に、内閣提出の各案について質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。秋葉忠利君。
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秋葉忠利#2
○秋葉委員 社会党の秋葉でございます。
 今回の政府提案、それから自民党提案も同じなんですけれども、連立政権に参加するための前提条件として、社会党は決断力を持ってこの並立制、社会党もこれに参加をする、認めるという決定をしたわけでありますが、この評価を非常に高く買うという方々がたくさんいる反面、同時に、これは社会党にとっては毒を飲んだことになったんじゃないか、そういう感じを持っている方々もたくさんおられます。社会党の中にもそういう声がありますし、それから、社会党を応援してくださった多くの方々、多くの有権者にとっても同じような感じになっている面があるんではないかと思います。また、同僚のほかの党の議員の方々からも、同じような心配をしてくださる方がたくさんいらっしゃいます。
 確かに、社会党にとっては非常に苦い面もあるというのも、私は一面の真実だと思います。しかしながら、同時に、良薬口に苦しという言葉もあります。確かに口には苦いけれども、正確に分析をしてみると良薬だった、いい薬なんだという結論になるかもしれない。そういった視点で、きょうは我が党出身の、もちろんまだ我が党所属ですね、佐藤大臣それから山花大臣に、良薬なんだという証明を、多くの心配をなさっている方々にその証明をしていただければ納得するし、さらに細川内閣に対する信頼度も、そういった人たちの間にも信頼度が広まるんではないか。そういった立場から、主に金権腐敗一掃という視点から幾つかの質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、こういった私たちの認識の中で、金権腐敗政治の一掃とそれから選挙制度の変更ということですね、改革と言ってもいいんですが、これは車の両輪だという認識がかなり広範にあると思います。車の両輪どころか、世論調査の幾つかを見たり、それから、少なくとも私が日常的に話を聞ける範囲の有権者の多くは、実は金権腐敗政治の一掃の方が大事である、車に例えて言えば、金権腐敗政治の一掃が前輪であって、しかもその車は前輪駆動、フロント・ウィール・ドライブであるというようなことを言う人もいます。先日も広島で、社会党の支持者の方々との会合あるいは街頭演説のときに、たまたまその場を通った人たちの意見、そういったものもありましたし、平成維新の会の広島に住んでいる方々との勉強会、そういったところでも先週の週末、幾つかの意見聞きましたけれども、非常に多くの方が、やはり金権腐敗政治の一掃をしっかりやってほしいということを言われております。
 まず最初に山花大臣に伺いたいんですが、仮にフロント・ウィール・ドライブの前輪でないにしろ、金権腐敗政治の一掃というのは選挙制度を変えることと並んで車の両輪と考えるべきである、そういうふうに思いますが、その認識について手短に確認をしておきたいと思います。
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山花貞夫#3
○山花国務大臣 御指摘のとおりだと思っています。
 今、有権者の皆さんの意見なども体しての御発言でありましたけれども、そうしたことにつきまして、我々も、両輪と言うけれども、前輪が政治資金規正法を含めた腐敗防止である、こう考えてまいりました。そうした中でのこれまでの経過がございます。企業・団体献金の禁止に一歩踏み出すことをも含めて、全体として選挙制度を含めて実現しなければ現実的な解決は困難である、こうした判断のもとに今回は四法一体としたわけでありまして、御指摘については、まさにそのとおりだと考えているところであります。
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秋葉忠利#4
○秋葉委員 ありがとうございました。
 その企業・団体献金という言葉がやはり金権腐敗政治一掃のための私は中心的なテーマになると思いますし、なるべきだというふうに考えております。
 今、山花大臣の言葉では、企業・団体献金禁止への第一歩を踏み出したというふうにおっしゃいました。具体的には、政府案の説明では、これが個人、政治家個人といっても、これは政府案では管理団体というふうに言うんでしょうか資金管理団体、そこへの寄附はこれは禁止である、しかしながら政党への寄附はこれは認めるということになっております。具体的にこの企業・団体献金を禁止する、その禁止の意義についてはまだ異論があるということもこの委員会の議論を聞いていて理解しておりますが、私たちは企業・団体献金を禁止すべきであるという立場からこの論を進めているわけですが、なぜかということについてはこの場では立ち入りません。それは、また別のところで議論をすべきであればいたしますが。
 その禁止すべきというところから考えると、実効性あらしめるためには、やはり政党に対する企業・団体献金も同時に禁止しなくてはいけないんではないか。つまり、全面的に企業・団体献金を禁止すべきであるというふうに考えますけれども、政府案ではそうなっておりません。実は、ここのところがあれば、苦い薬でもいわばその苦さをあわせて飲み込もうというふうに考える方々が非常に多くなるんではないかと思うんですが、その点はいかがでしょうか。これから修正を加えて、全面的に企業・団体献金は禁止するということを盛り込んでいただくわけにはいかないものでしょうか。
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山花貞夫#5
○山花国務大臣 御指摘のテーマにつきましては、長い、前の時代の与野党の議論もございました。当時の野党は企業・団体献金の全面廃止を主張し、当時の与党はその問題についてはスタンスを変えるつもりが全くないというのが、これまでの議論の経過であったと記憶をしております。
 そうした中で、今回政権交代、そこでの最優先の課題として政治改革のテーマを選挙制度を含めて取り上げ、同時に、腐敗をなくす選挙制度ということから企業・団体献金の禁止を含めた政治資金の規制をこの中に織り込んだところです。しかし、申し上げたこれまでの議論の経過もございます。やはりこの国会の中で四つの法律を一体として成立させたい、こういう気持ちから、なお議論の残る部分も十分承知はしておりますけれども、とにかく一歩踏み出したい、これが今回、政党以外については全面禁止にするという結論でございました。
 しかし、こうした議論は、さまざまな世論を背景として、企業の側にも議論を巻き起こしているのではないかと思っています。単に国会だけではなく、献金について、出す側、受ける側双方、倫理を最重点として公正な政治を目指さなければならないという新しい状況というものは、でき上がっているのではないかと思います。
 まずそのためには、国会で政治家みずからが努力をしなければならない、それが今回の結論だったわけでありまして、このテーマにつきましては、そうした状況から一歩踏み出した後、五年後見直しという規定になっていることについては御承知のとおりでありまして、まず一歩踏み出した後、現状についてその法施行後の状況を見きわめる中で、五年後の議論が行われるものと承知をしております。連立与党の合意につきましても、廃止の意見に考慮して五年後見直すということになっておるのでありますから、廃止についても当然検討されるということを前提として見直し規定もございます。今回、年内成立ということでは、今回の四法案についてぜひ御理解をいただきたい、このように考える次第でございます。
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秋葉忠利#6
○秋葉委員 実はこれは、以下の議論は全面禁止すべきかどうかという前提を離れて、実際にこの法が運用された際にどのような実態が生じるかというその具体的な事実ということで、その法が何を規制しているのか、何を許しているのかといったところでの議論をさせていただきたいと思います。
 それを踏まえた上で次の問題提起をさせていただきたいのですけれども、今大臣がおっしゃった一歩を踏み出したというのは、これは価値判断であります。事実に即して本当に一歩を踏み出しているのかどうかということは、また別の基準ではかられなくてはなりません。その基準になるのが当然事実ですけれども、法が何を禁止し、何を許しているのかというところをちょっと考えたいのですけれども、仮にこの企業・団体献金を受けたい個人の政治家がいたといたします。資金団体をつくるということは当然ですけれども、煩雑さを避けるために政治家個人というふうに考えていきたいと思います、この内容の本質は変わりませんので。
 そうすると、例えば現代ではコンピューターが非常に発達をしている。皆さんも御存じのようにPOSなんというのがあるわけです、ポイント・オブ・セールス。セブンイレブンとかああいうコンビニなどで買い物をすると、こちらがお金を渡す、それでインプットをするとそれは中央のコンピューター、つまり本店につながっていて、在庫管理から、次の日に一体何を、お握りを何個持ってくるというところまで完全に管理されている、そういうシステムがございます。
 そうすると、例えばそれと類似した形で考えていただきたいのですけれども、先日の本会議では、例えば政党の支部を通して後援会が寄附を受けるという形での問題提起が行われておりましたけれども、別に政治家の後援会を通さずとも、その管理団体が例えば政党の会計処理の一端を担う、会計責任者の仕事を分散化させるという形で、例えば現金の処理を行ったり帳簿づけの補助を行ったりすることは、これは法的に許されていることであります。
 そういたしますと、例えば政治家個人が企業から仮に献金を受けたいというふうになった場合には、その政治家個人のところに持ってきてもらう。ただ、それを政治家個人として受け取るのではなくて、そのPOSシステムのように一度コンピューターに入力をする、入力されたコンピューターは政党の本部につながっていて、政党として幾ら受け取りました、例えば百万なら百万といたしましょう、受け取ったことになる。その時点で、例えば会計責任者に対して、このお金を支出してもいいのかどうかという質問も同時に送ることができる。それを会計責任者は、政党の本部においていいですよという発信を行う。それを受けて端末では、つまりセブンイレブンのようなところですね、政治家個人の会計を担当している人が、政党の方からお金が回ってきましたから何々議員どうぞこれを持っていてください、実際には資金管理団体ですけれども、という形で実際にそこでの現金のやりとりが行われる。しかもコンピューターを通している。
 しかも会計責任者の同意があるということで、これは全く合法的に、ただコンピューターのボタンを一つか二つ押すことによって、具体的には今までと全く同じ金銭の授受、政治献金を政治家個人が受け取り、しかもこの新しい法律には全く反しないという手続ができるわけですけれども、まず佐藤大臣、これでまず最初に確認をしたいのは、私が今申し上げた手続、法律的に現在政府が提案されている法律に従って違法行為ではありませんね、大筋において。
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佐藤観樹#7
○佐藤国務大臣 今御指摘になられましたような行為というのは、法律上違法とは言えません。ただ、基本的に法の趣旨から申しまして、これだけ政治が腐敗をしたのは企業・団体献金と政治家個人との関係において腐敗が生じているということで、現状に即して政党、政治資金団体のみにしようというのが法の基本的趣旨であります。
 したがって、法律違反ではございませんけれども、法の趣旨に照らして、そういうことを政党が組織的にPOSコンピューターシステムを使ってやるということになりますと、これは一回政党に入ったお金でございますから、当然のことながら政党はだれだれ議員に出しましたということを公表しなければなりません。言うまでもなく、政党に入れた場合でも、五万円以上のものにつきましてはだれからもらったということをしなければなりません。したがって、そういう法の趣旨、本来のあり方からいって、そういうPOSコンピューターシステムというようなことをやっているということが表に出たときに、一体世論はどうなるだろうかということもあろうと思います。
 したがって、それは政党自身の政党運営にかかわる問題でございまして、その是非については国民の皆さん方が判断をすることになるでありましょうし、いずれにいたしましても、今の秋葉委員の御指摘のやり方というのは一回政党を通しているわけでありますから、当然政党からだれだれ議員の後援会、資金管理団体に行っていますということは国民の前に明らかにしなければならないということになっていることだけを、改めて申し述べさせていただきたいと存じます。
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秋葉忠利#8
○秋葉委員 今のお話は、世論との絡みのところにおいてちょっと納得できないところがあるのですが、大事なところは、法律が、政党にお金が入って、それが個人に対して政党がお金を出してもいいということはきちんと認めているということが大事だと思います。それをどういうふうにやるか、これは別問題ですけれども、今私が申し上げたようなこともできる。それは、私が今申し上げたのは、時間が節約できるという点で非常に利点があるわけです。
 しかしながら、私が申し上げたようなことをやらなくても、コンピューターを使わずとも、入金伝票と出金伝票二枚余分に書けば全く同じことができる。しかも、年一回の政党の報告書には、例えばその出金伝票、入金伝票の具体的な、例えば時間ですとか、実際に現金が政党の金庫に入ったかどうか云々というところまで、すべてのケースについて恐らく捕捉することはできないと思います。ということは、そのチェックの仕方というところから考えると、この政府案というのは実質的に政治家個人に対する献金を、ワンステップ多くはしたけれども許している、結果としてそうなっている。意図としてはそうではないかもしれないけれども、実質的な縛りとしてはそういう結果になっているということは認めなくてはいけないのではないでしょうか。ということで、企業・団体献金の存在そのもの、これがやはり問題であるという観点から考えますと、当然政党に対する企業・団体献金もこれも禁止されるべきであるというふうに私は考えます。
 今申し上げた事例が一つなんですけれども、今度は佐藤大臣に、簡単で結構ですから、改めてそういった道をふさぐために、政党に対する企業・団体献金も修正して、ともかく今回の法律の中に盛り込むということをぜひお考えいただきたいと思うのですけれども、いかがなものでしょうか。
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佐藤観樹#9
○佐藤国務大臣 企業・団体献金というものがどういう存在として考えるべきかということにつきましては、さきの国会でも百七時間議論したうちのかなりの部分を占めていたと言っても私は過言ではないと思うのであります。企業・団体献金は即時禁止すべきであるという考え方もあれば、社会的存在であり、八幡判決をもって社会的存在だからいいんだという議論もあり、結局その問題については決着がつかずにおります。
 しかし、総理からもたびたび言われていますように、基本的な理想的なあり方としては、政党というのは党費なりあるいは寄附なりこういったものに頼るべきであって、将来そちらの方向に向けるべく五年後の見直しということを本法案にも盛り込んでおるわけでございます。
 政党でございますから日々活動しているわけでありまして、連立与党の中でもいろいろ議論がされた中で、現実に即して対処しなければならぬということがございまして、私個人の考えはここで言うべきではないと思いますので、そういった与党の方のいろいろな議論を踏まえて、まず企業・団体献金というのは政党、政治資金団体に限るべきであるというのが第一段階であり、第二段階目は、その後の状況、個人献金の状況あるいは政党助成の状況等を見て、五年後にさらに企業・団体献金を廃止する状況ができるかどうか見直すという二段階になっておるわけでございまして、その辺はひとつ御理解をいただきたいと存じます。
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秋葉忠利#10
○秋葉委員 五年後というのを仮に今のお答えを前提にして考えてみますと、ともかく五年後には見直して政党に対する献金も廃止するという方向だということはわかりました。まずその点を確認していただきたいと思うのですが、実は、と申しますのは、実態を見たときに、実際には五年間置いてみたら個人にもちゃんと献金が行っているじゃないか、その実態を抑えることはできないんだから、だから個人献金も解禁しようよということになる可能性もあるわけですね。ですから、まず政党に対するもの、個人に対するもの、五年後は全面的に禁止をするというのが基本線であるということが一点。
 それからもう一つは、五年後とは言わずにこれはできるだけ早く、例えば二年後、三年後、私は、五年後も細川内閣がまだ健在で、山花、佐藤両大臣が責任を持って五年後もこの問題に対処していただければいいなと思っていますけれども、世の中にはそうはならないという予測をしている人もいるわけですから、五年後と言わずに例えば二年後にきちんと見直しをして、責任を持ってやるというような形でこの意思を示していった方がより説得力があるんじゃないかと思うのですけれども、例えば五年後見直しというのをそれでは二年後見直しと、しかもきちんと全面的な禁止を行うということまで盛り込んだ形での修正を行うということは不可能ですか。
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佐藤観樹#11
○佐藤国務大臣 現在、平成五年でございますけれども、例えば地方の政治資金の状況はどうなっているかというのはまだこれは出ていないというように、若干報告書には落差がございます。
 したがって、五年間と置きましたのは、一体今、秋葉委員言われましたように、個人献金というものが税額控除を入れたことによって政党にどのくらいふえてくるものだろうか、日本の政治風土がどれだけそれによって変わってくるだろうかということを見なければいけませんし、政党助成というのが入って、政党自身もできる限り、必要なものはお金使いますけれども必要ないものはお金を使わないという、なるべくそれを縮小していく方向にどうなっていくだろうかということもございますでしょうし、今言われましたように、私は、今政治団体に行っている企業・団体献金が五万円の公開原則、公表は五万円超ですというふうになったときに、企業・団体献金というのが今のままでやるんだろうかというようなこと。
 山花大臣からも言われましたように、いろいろこれだけ厳しい世論の中で、企業・団体献金のあり方そのものも、いろいろな意味で、出す方からもいろいろな反省のことが出てきておるわけでございまして、そのあたりをいろいろ勘案をして、状況をとらえて、そしてやはり政治がきれいになったじゃないか、信頼を取り戻したじゃないかという上において、その次の段階というのは考えていくということになると考えております。
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秋葉忠利#12
○秋葉委員 わかりました。
 それで実は、そうするともう一つの提案なんですけれども、今、政府案では企業・団体献金を個人に対しては禁止する――さっき私は個人献金と言ったかもしれませんが、個人に対する献金という意味で使っておりました。ということを政府案の売り物として、目玉として掲げているわけですけれども、これはちょっと羊頭狗肉の感なきにしもあらず、そんな気がするわけです。
 といいますのは、先ほど申し上げましたように、個人に対する献金でも、要するに入金伝票と出金伝票二枚切れば今までと全く同じようにできる。それがなぜ個人に対する献金を禁止したことになるのか。
 ちょっとこれは頭に浮かんだ比喩なんですけれども、東京発サンフランシスコ行きの飛行機はなくなりましたと最初聞くわけですね。よく調べてみると、いやサンフランシスコは行けるんだよ、ハワイを通っていけばいいんだよというような話なんですね。それで、今の入金伝票、出金伝票というところまで話を広げますと、そうすると実はハワイに一度おりて飛び立つ必要はなくて、ともかくハワイ周辺を飛んでいけばいいんだよというような話なんです。それを広げていけば、太平洋上を飛んでいけばいいんだよと。だから、サンフランシスコに行きたいと思えば東京から幾らでも行けるというのが現状なんです。そういう状況があるときに、サンフランシスコは行けなくなりましたというのは、これはちょっと表現としてまずいんじゃないか。
 だとすれば、自民党と同じように、個人に対する献金も認めます、ただ手続が変わりました、今までは直接できたものを政党を通してやってくださいというふうに表現した方がより正直じゃないか。その上で、謙虚な立場で国民の批判を仰ぐべきではないか。この政治改革法案と言われるものは、最終的には、私は一番大事なのは国民の信を得るということだと思いますけれども、そういった形でよりわかりやすい表現にした上で、この企業・団体献金の禁止の問題についても国民の断を仰ぐべきだと思いますけれども、いかがでしょうか、山花大臣。
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山花貞夫#13
○山花国務大臣 手短にお答えしたいと思いますけれども、私は従来から政治と金にかかわるテーマ、政治資金の問題については三つの柱があると考えてきました。一つは総量規制、政治全体にかかるお金を少なくすること、第二番目は透明性の拡大、すべてオープンにして国民の批判にさらすこと、そして献金についてはできる限り個人献金へと。私は、こうしたテーマについてはそれぞれが相関連しているのではないかと思っています。どの一カ所だけ突き詰めても十分なんじゃないんじゃないでしょうか。ということから、企業・団体献金の問題につきましても、政治の総枠の問題、透明化の問題と一体となってどこまで踏み込めるかというのが、今日的な課題だと承知しているところです。
 そして、今委員の御質問にお答えするならば、そうした中でも目標がどこにあるかということは明確にしておくべきではないでしょうか。企業・団体献金禁止、廃止が目標なんだという打ち立て方と、今回単に手続が変わっただけですよということでは、目標が手続論の中ではわかりにくいんじゃなかろうかと思っております。
 五年後見直すということにつきまして、廃止の意見に考慮してという連立与党の合意があったことなども、そうした目標をしっかりと打ち立てておった。それを受けて今回、法律をつくったということだと心得ているところです。羊頭狗肉ではなくて、目標というものを明確に打ち出すという意味におきましては、まずは一歩踏み出して政党以外は禁止したんですよということの方がよろしいのではなかろうかと思っております。
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秋葉忠利#14
○秋葉委員 わかりました。
 私は、企業・団体献金を禁止した上で政党に対する公的助成があるということは、それが望ましい姿だというふうに思っているのですけれども、そうすると、企業・団体献金が廃止されないということであれば、公的助成の方もやはりそれに見合った額を、最低限必要な額を支給するということが望ましい姿であるというふうに思います。
 その意味で、実は現在の政府案では総額約四百億円になりました。それ以前の問題として、六百億という案が政府・与党内にあった。それが四百億に減っだということは、私は歓迎すべきだと思います。もうちょっと欲を言えば、もう少し減らしてもいいんじゃないかと思いますけれども、しかしながらこの六百億から四百億に政府案が修正された。最初から政府案ではなかったかもしれませんけれども、少なくともより多くの国民に支持を得られるような額になってきたということは、実は、ここで党利党略の話になって申しわけありませんが、やはり社会党の主張が非常に生きたんではないかという感じが私はいたします。
 ですから、お二人とも閣僚として、内閣の中のお二人として発言をされてきた態度は高く評価するんですけれども、同時に、これは国民の声を率直に受けた社会党が頑張ったから額が減ったんだということを、胸を張ってもうちょっとPRしていただきたいのですけれども、その点お二人に一言ずつ感想をいただきたいと思います。
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山花貞夫#15
○山花国務大臣 さまざまな観点から議論いただきましたけれども、連立政権とは一体何か、それぞれの党がそれぞれの主張を持ちながら合意をして国民の前に期待にこたえていく、こうした観点からその合意づくりが大変大事であると思っています。
 我々は、社会党はもちろん社会党としての主張をする、その他の連立与党の皆さんも主張をする、そのことをできる限りオープンにしていく中で合意づくりが行われた。こういう合意形成をできるだけ国民の皆さんにわかりやすくということについては、大事なテーマだと思っています。
 今後もさまざまなそうした問題点があるかもしれません。これからその点について習熟をしていく段階だと思っておりますけれども、各連立与党の皆さんも同じようなお気持ちで臨まれるのではなかろうかと思っているところです。
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佐藤観樹#16
○佐藤国務大臣 この経過は、御承知のように連立与党の中で三百三十五円という数字が最終的には出てきたわけでございますけれども、その間で私たちは新聞報道でいろいろな議論がなされたということだけを承知をしておるわけでございます。
 しかし、いずれにしましても、秋葉委員御指摘のように、企業・団体献金というのは政党に対してのみ残るということでございますので、おのずと政党助成というもののあり方というのは、やはり十分国民の皆さん方の納得を得られませんと、自民党さんの案のように政治団体に対して最終的に三年目に資金調達団体二つに絞ってということだけれども、出せる総枠は、一つの企業にとっては今の最高一億から一億五千万という大きな量がふえてくるということでは、私は改革の方向と違うのではないか。そして、その上政党助成をするということでは、国民の納得が得られないのではないか。
 私たちは、そういった意味で、なるべく政治にかかわる資金というものを、必要なものは必要でございますし、民主主義のコストとは考えておりますが、でき得る限りやはり国民の皆さん方に御負担をかけない格好で、健全な、きれいな日本の民主主義をこの際つくり上げていくべきである、こういうふうに考えております。
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秋葉忠利#17
○秋葉委員 わかりました。
 それで、いや実はもうちょっとPRをしていただきたいと思ったのですが、社会党所属の閣僚としてお二人とも、例えば憲法の問題その他に関して批判を受けるときは、一身に責任を持って自分だけでその批判に対して正面から答え、同時に、今のように手柄がある、何か功績があるというときには同僚の他党の閣僚すべてにその功績を帰するという、私は、こういう謙虚な態度、しかも真っ正面から批判を受けるという態度は、これは日本社会党のすばらしい点ではないかと思います。特にその点を認めていただきたいと思いますし、マスコミの皆さんには、特にこういった点を考慮に入れて、社会党の謙虚さと高潔さをぜひPRしていただきたいと思います。
 それを最後にいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
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石井一#18
○石井委員長 次に、白川勝彦君。
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白川勝彦#19
○白川委員 私は、自由民主党・自由国民会議の白川勝彦でございます。
 まず、山花政治改革担当大臣にお伺いしたいと思いますが、権力は銃口から生まれる、鉄砲の先ですね、権力は銃口から生まれるという言葉を御存じでしょうか。どなたの言葉だと承知しておりますか。
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山花貞夫#20
○山花国務大臣 毛沢東の言葉ですか。そうですね。はい、記憶しております。
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白川勝彦#21
○白川委員 それでは、この言葉は御存じでしょうか。まやかしの言葉は口先から生まれる、まやかしの権力は口先から生まれる。
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山花貞夫#22
○山花国務大臣 存じておりません。
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白川勝彦#23
○白川委員 そう思うのですよ、余り有名な言葉でないので。というのは、私が考えた言葉でありますから。
 これは、きのうこの言葉を考えながら、半分はごろ合わせのジョーク、しかし以下に関連することに関して半分は本音、いや、半分というよりも一〇〇%本音で、まやかしの権力は口先から生まれると。我々政治家が今後心がけていかなきゃならぬという趣旨を含めて考えついた、あるいは頭に浮かんだ言葉でございます。
 我が国の現在の政治は、もちろん鉄砲ややりでやっているわけじゃありませんので、当然言論戦を通じてやっているわけでございます。その言論戦を通じて、その言論もしくは言葉にトリックやマジックがありますと、今言ったようにまやかしの権力が、羊頭を掲げて狗肉を売るという言葉を今秋葉委員がおっしゃいましたが、それと同じ状況が生まれるわけでございまして、この辺をちょっと論証してみたいな、こう思ってこんな言葉を冒頭申し上げました。
 まず、日本の官職の中で政治改革というような言葉を掲げた官職は各省庁にも多分なかっただろうと思いますし、ましてや大臣という言葉の上に政治改革というような言葉がついたことはない。いわゆる官職の上に政治改革という、言葉としてはおかしくない、別に矛盾がある言葉ではございませんけれども、政治改革という特別の意味合いを持った官職をいただいた大臣として、政治改革という言葉が一体いつごろから我々日本人の口に膾灸するようになったのか。きのう私、私は私のネットワークで調べましたが、自治省のネットワークで政治改革という言葉が一体いつごろから日本語の中に出てきたのか調べておけということを含めて、一日でありましたので余りないかもわかりませんが、政治改革という言葉がいつごろから使われるようになったのか、お聞きしたいと思います。
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山花貞夫#24
○山花国務大臣 今日使われている政治改革という言葉と同じ趣旨で使われ始めたのは、私の記憶では平成元年、六十四年の春からではなかったかと思っています。それ以前の段階では、ロッキード事件の反省の中から政治倫理審査会をつくり、政治倫理綱領をつくったという時点におきましては、政治の浄化、政治の倫理が問われる、こうしたテーマではなかったかと記憶をしております。ところが、ロッキード事件に引き続いてリクルート事件が発覚したということの中で、平成元年、そのときに政治改革という言葉を当時の与党自民党側がお使いになった、こう記憶をしております。
 私たちは、私たちの記憶として、政治改革ということで選挙制度の問題にテーマをすりかえたのではないか、こういう議論をしたことを記憶しているところでありまして、平成元年、竹下元首相が政治改革、そして自民党も一月段階で後藤田先生を責任者とする政治改革の大綱についての手続をとり始める。有識者会議は四月ごろだったと思いますけれども、政治改革に関する有識者会議というものが設置をされたという経過だったと思いますので、今日的な意味での言葉が使われ始めたのはこのころ以降ということではないか、こういうように記憶をしております。
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白川勝彦#25
○白川委員 ただいま山花大臣が、今日的な意味での、すなわち選挙制度を中心とする改革という言葉を政治改革と呼ぶようになった、言葉のすりかえ的なことがあったということをあらかじめお認めくださいましたので、かなりこの結論を導き出すためにいろいろと詰めていかなきゃならぬのかなと思ったんですが、簡単になりましたので助かりました。文字どおりそうなんでございます。
 今回、政治改革政権と、何も世間は呼んでおりませんが、連立与党の皆様は、皆様方の政権の性格を政治改革を実現するための連合、連立政権なんだということを主張しているわけでございます。しかし、後でもこの問題は詳しく触れますけれども、やはり今までの日本の政治の常識では考えられない大変身を遂げた政党もあるわけでございまして、その一番の代表格と言われているのが社会党であるわけでございますが、ある面では社会党の存在理由、存在価値すらなくなるような連立てあったんではないかというようなことさえ言われているけれども、それを合理化する言葉が政治改革内閣、政治改革を実現するための内閣をつくるためなんだから御理解を賜りたい、こういうことをおっしゃっているわけなんで、もう少し国民からも理解いただくために、もうちょっと、くどいようですが詰めていきたいと思うんです。
 ちなみに、山花大臣が直前まで委員長をやっておりました社会党の、ほかの文書はどうか知りませんが、とりあえず運動方針というようなものが一応党の基本的な文書だと思いますので、丹念に調べましたところ、今おっしゃいましたように、社会党は平成元年、一九八九年当時は、政治改革というのは、今日的な意味で言われている選挙制度の改革を中心とする改革とは使っていないわけでございまして、文脈を見るとそうでないことが明確でございまして、基本方針の一部でございます表題、見出し的なところなんで、しかしこれを読めば大体わかると思いますので読むと、「政治改革のため、リクルート疑獄を徹底究明し、汚職と腐敗のない清潔な政治を確立しよう」、こういうような文脈で使われております。
 この小見出してございますが、「従って党は、本大会後、直ちに各界に呼びかけ、中央・地方に「金権腐敗追放・政治改革国民連合」を結成し、汚職の根を断つための国民的な運動を展開します。同時に、議院証言法の改正、オンブズマン制度の導入、証券取引委員会の設置、民主主義の軽視・不平等の象徴であるところの一票の格差の是正をはかります。事件の全的解明のもと、汚職の再発を防止するさまざまな立法的措置を講じ、カネのかからない清潔な政治を確立するためには、自民一党支配体制に終止符を打つ以外にありません。
 こんな文脈で使われておりますから、一票の格差の是正というようなことがありますが、しかしこれは選挙制度というよりも、どの選挙制度でもあることでございまして、選挙制度を中選挙区制から例えば今日のように変えるというような、余り意味合いを持った言葉としては使われていないと思うわけでございます。
 私も、十八のころからでございますから、かれこれ三十年近くずっと政治に関心を持ち、あるいは政治以外は余りしたことがないというような人間でございますので、多少は年期がある人間の一人だ、こう思っていたのですが、もちろん私も誤りがあるかもわかりませんが、私自身が政治改革という、政治の改革とか政治を改革しようとかという言葉じゃなくて、政治改革という、何も昔からあっても不思議ではない日本語に実は接しましたのが、そんなに古いことじゃないんでございます。それまでいろいろな政治的なものを読んでまいりましたけれども、政治改革という言葉に接したときに、私は非常に奇異でございました。
 そんなので非常に印象があるのですが、それはいつ使われたかというと、昭和五十五年の衆参ダブル選挙の後、和の政治ということを掲げて政権を樹立しようとした鈴木善幸さんに対して、自民党の場合どの派が協力するとかしないとかという話があるわけでございますが、それまで鈴木善幸先生が属していた当時の大平派と福田派というのは非常に対立関係にあった派閥であったわけでございますが、福田赳夫氏が、大平派である鈴木善幸氏を総理大臣にすることに異存がない、こう言ったときに、しかしそれまで角福戦争とか、私が初当選をしたときには四十日抗争、それから解散の引き金になった福田赳夫氏と大平正芳氏の本会議における決選投票とか、あるいは党内の一部の反対というか欠席によりまして不信任案が通る、そういう生々しい角福戦争、俗に言われる角福戦争、大福戦争というようなものが言われた直後であっただけに、幾つかの条件というか、こういうことならば協力するよということが示された中で、政治改革の断行という言葉が文書にして出されまして、私はそのことを初めて聞いた言葉であるから鮮烈に覚えているのであります。
 そして、この政治改革の断行という言葉が従来は何を意味するかは、私たちみんな知っておりました。それは、あれだけ激しい対決をしてきた福田派と当時の田中派、大平派との関係を知っているものでございますから、何を指していることかということはすぐわかったわけでございますが、それ以前はどういう言葉で福田氏は田中型政治に対して批判していたかというと、強烈な言い方なんですよね、金権が支配する政治体質の打破と政治倫理の確立、こういう言い方でみずからが戦う。委員長も当時田中派でございました。羽田副総理も田中派でございました。私は大平派に属しておりましたが、我々のすなわち政治行動は、金権が支配する政治体質だ、それと戦うんだということで打破と政治倫理の確立、これをやれということで和の政治を標榜する鈴木内閣に協力するというのでは、まさに文字どおり和の政治とイメージが一致しませんので、この辺をまろやかにオブラートに包んだ。しかし言わんとすることはこういうことだということで文脈的に使われたのが政治改革という言葉だったと、私はまだ駆け出しの代議士でございましたが、承知をいたしているわけでございます。
 このころから、しかし我が党内では、政治改革という言葉がこういう人たちの中からたびたび発せられるようになりました。そして、政界の重鎮にあるというか、重要な地位にある人たちが、政治改革というような言葉を公的な席で使うようになったのは、実は竹下内閣のころからであります。
 余りこんなことは歴史がないので、これがすべてだと思いませんが、一九八八年十一月二十六日のこれは毎日新聞でございますが、当時の竹下首相が、政治改革を検討せよというような形で、当時の自民党の選挙制度調査会の後藤田氏と会談した際に、政治改革というような言葉を使われたとありますが、ここに新聞がございますけれども、政治改革と大きくありますが、わざわざかぎ括弧がつけてあります。というのは、多分当時必ずしもこなれていた言葉ではないので、新聞としては政治改革という言葉を使ったんだろうと思います。
 そして、政治改革という言葉がもっともっと一般的になっていったのは、特にまたある面では一つの熟語というようになっていったのは、竹下内閣がリクルート事件で退陣をし、その後継ということで、非常に党内はもちろん党外からも強い声で推された伊東正義氏を本部長に据えた自由民主党政治改革推進本部というものが設置されたころから、政治改革という言葉はたびたび新聞にも登場するようになり、かなり日本人が口にする言葉になり、政治家は特に口にするようになった、こう思うわけでございますが、私は伊東正義先生に個人的に私淑し、またいろんな意味で御教示をいただいた関係で、当時の政治改革推進本部の会合にはほとんど出席をさせていただきました。その雰囲気を今思い出しますと、やはりあの猛烈な批判を受けたリクルート事件ということがそもそも発端でございました。
 そんな関係で、やはり政治腐敗というものをどうやったら根絶することができるんだろうか。そして、何といっても政治腐敗というのが我が党に横行していることは厳然たる事実である、そのためには党改革をしなければならないんじゃないだろうか。そして、いろんな手だてもあるけれども、要するに政治倫理の確立ということをしていかなきゃならない。そういう手だてはあるんだろうか、そのためにどういう党風をつくれば政治倫理に厳しい政治家ができるんだろうか、こんなことが中心的な議論であったような気がいたします。それを最終的にまとめた文書があるわけでございますが、その政治改革の一種の綱領的なものの中では、しかしこういう諸問題が起きる原因に選挙制度もあるかもしれないと、さらっと最後に一くだり書いているぐらいでございまして、大半は党改革あるいは政治改革ということにしているわけでございます。
 こんなようなことでお話をしたいわけでございますが、まさに今山花大臣がおっしゃったとおり、政治改革という言葉が現在のように選挙制度を中心とする改革を意味するようになったのは、大体平成二年の総選挙後、小沢一郎氏が幹事長に就任し、党内の政治改革本部というようなものが活発に動き出すようになってからではないかなと思います。その文脈の中で、当然党内で選挙制度の改革案が決定され、海部内閣のときに小選挙区比例代表並立制という案で提案されたことは御案内のとおりでございます。
 そんなことは経過として申し上げたいのですが、そういう政治改革という言葉に、私はこれは注意した方がいいぞ、すりかえがあるぞというふうに実は感じたものの最大の、単純なことですが、単純な中に本質があるわけでございますので、実は昨年の夏、金丸代議士が佐川急便から五億円の献金事件が発覚された際、これは自民党の政治改革を熱心に推進する人たち、言うならばマスコミからは政治改革の旗手と言われている人でございましたが、金丸先生は言うならば中選挙区制の犠牲者なんだというような趣旨の発言を聞いたときに、待てよと、この政治改革論議というのはちょっとまやかしがあるぞと、私は実は感じたわけでございます。
 そこで、具体的に私はお伺いしたいと思うわけでございます。
 政治倫理、もともと日本語の普通の意味で政治倫理というのは、選挙制度を改革するというのではなくて、もっと広い意味で、もっとありていに言えば、いい政治をやってくださいよというような言葉だと思うんでございますが、こういう政治改革ということが普通の意味としてある中で、政治倫理というのを抜きに政治改革など言ったって、私はまさに空虚な議論だろうと思うわけでございます。
 その政治倫理の確立という問題に関して言うと、こればかりは理論や制度では私はないと思うんです。現実に生起した具体的な事例を機に倫理規範を明らかにし、問題を起こした政治家に政治責任を明らかにさせるという、政治家、国民のそういう文字どおり努力、時によっては戦いというものを抜きに、私は政治倫理などというものは確立され会ものではないと思うわけでございます。制度に幾ら欠陥があったとしても、やはり法や規範を犯す者には厳しいペナルティーを科すという、まず政治倫理の確立というのはもともとそういうものなんだ。よかろうが悪かろうがやはりそこに、悪かろうというのはどうかと思いますが、不完全であろうとも一つ守らなきゃならぬ規範がある、法律があるというものを犯した人は、それはやはりその人が悪いんだという、これが原点にない政治倫理の確立ということはあり得ない、こう私は思うわけでございます。
 自民党の中でももちろん政治倫理の確立のために努力をしてまいった者はいっぱいいるわけでございますが、とりわけ野党の皆様方は、自党はもちろんのことながら、自民党に対してですね、そういう自民党ではけしからぬよ、特に権力にある自民党はそうだよということで、政治倫理の追求という問題が、どの国会でも事件が起きたときに取り上げられなかったことはなかったわけでございますが、全部とは言いませんが、第一党でございます社会党の前委員長である山花大臣と、第二番目ということになりますと、どうなんでしょうか、これは新生党はふさわしくないと思いますので、公明党の委員長でございます石田総務庁長官にお伺いしたいと思います。
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山花貞夫#26
○山花国務大臣 ただいまかなり多岐にわたる御質問だったと思いますけれども、ポイントは、政治倫理のテーマに対してどう取り組んだかということだと受けとめました。
 今お話しになった流れの中で、実はロッキード事件の後、さっきもちょっと触れました政治倫理審査会をつくり政治倫理綱領をつくった、そして田中元首相などについて政治倫理審査会の申し立てをした、しかし現実にはこれが全く動かないということの中で、政治倫理綱領にある、疑惑を持たれた政治家はみずから誠意を持って真相解明のための努力をしなければいけない、そういう倫理が守られていないではないかということが主張される中でリクルート事件が進んできた、こういうふうに記憶をしているところでございます。
 今先生お話しのとおり、法律規範以前の問題として政治家の倫理がある。これは法律規範以前の問題として、しかし倫理綱領を定めたという経過だけでもこれでは不十分であるということから、次の議論に進んできたのではなかったかと思っています。
 なお、今御指摘の平成元年、政治改革大綱をまとめる前の、曽野綾子さんたちがメンバーだったことを記憶している有識者会議におきましても、リクルート事件の中で、竹下、宇野、海部と続く中での出来事ですけれども、政治改革と言われても、まずこのロッキード事件の反省としての政治倫理の確立があればこんな事件は起こらなかったはずであるということが、当時の委員の皆さんの初めての会合で盛んに議論されたということも記憶をしているところでございます。
 ただ、今御指摘の、一方において政治改革推進本部をつくりながら、他方において内外議論を政治改革について起こすということで有識者会議をつくり、選挙制度第八次審議会をスタートさせるという中で出てきた自民党の政治改革大綱につきましては、御指摘の政治と金の関係、そして派閥の関係とか族議員の関係とか、党改革、国会改革などに触れながら、すべての諸悪の根源は個人本位の選挙制度にある、中選挙区制度にある、こういう位置づけをされておったのではないかと思います。その中には、小選挙区に比例を加味する、こういう文章もあったと記憶をしております。
 そうした流れ全体を思い起こしながら、私も個人的な意見としては政治改革については四つの柱があると考えてまいりました。まず第一は政治倫理の確立てある、そして次は腐敗をなくすための政治資金の規制である、三番目は国会の改革である、四番目が選挙制度の改革である、こうした全体のものがあるのではなかろうかと考えてまいりましたし、決して私個人の考え方ではなく、従来の国会における、公選特などにおきましてもそういう主張を党の主張としても展開してきたことを記憶をしているところでございます。
 ただ、それだけ幅広いテーマですから、一つ選挙制度の問題だけではない、全体として我々も主張し、与野党が主張し努力をしてきた経過、一つのまとめは昨年の二十一項目ということで、まだ完全ではありませんけれども、一歩進んできたという流れもあったのではなかろうかと思っています。したがって、その時点において何が中心的なテーマになるかということについては、同じ政治改革という言葉は使われましても、半年、一年たちますといろいろと状況の変化はあったんじゃないか、こう思っています。
 今、私、閣僚の立場として四法一体として出しておりますけれども、そうした全体のこれまでの議論の経過を踏まえて、やはり四法一体に仕上げなければならない、こういうように確信を持ったからでもあるわけでありまして、当然その前提としては、何よりも政治家個人の政治倫理の確立が、なければならないということは当然の前提とした中で、まず年内にという一つの時間的な制約の中で行おうとするならば、これではなかろうか。いわば政治改革の骨格部分ということについて提案をさせていただいたというのが、今回この法案に取り組む私の姿勢でもございます。しかし、これで解決すべきものではないということは当然でありまして、倫理の問題あり、国会改革の問題などにつきましては、並行してこれから進められるということだと思っております。
 全体として、大きなテーマだけれども、この年内に仕上げるということになりますと、まずはここで一歩踏み出したい、こういう気持ちでございます。
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石田幸四郎#27
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。
 第二党ではないのでございますけれども、御指名でございますから、私の考え方を申し上げたいと存じます。
 今、白川先生のいろいろなお話を承っておりまして、大変興味深く伺っておったところでございます。私どもは、比較的政党としては後発部隊なんでございますが、その当時のこういった政治改革問題の言葉の表現と申しますか、そういったものはやはり腐敗政治の追放というようなことで、余り選挙制度そのものは大きな議題にはなってなかったと承知をいたしております。もちろん、数次にわたる選挙制度審議会では、制度問題を含めて御検討があったことも承知をいたしておりますが、そういった意味で、政治の腐敗に対する基本的な問題は、やはり政治倫理の問題で政治家自身がどれだけ自覚をしていくかというところにかかっているという議論が、ずっと繰り返されてきたように私も思うわけでございます。そんなことで、私どもも党内では盛んにそういう議論もしながら戒め戒めやってきたのでございますけれども、残念ながら、リクルートにおいては、公明党所属の議員が今そういった罪に問われているというような状況でございます。また、地方議会におきましても、間断なく各党とも御努力をされておりますけれども、やはり今もってこれを根絶することができない。
 といことになりますと、やはり政治家自身の自覚の問題と同時に、先ほど先生がおっしゃっているように、仮に不完全な、完璧でない法律であっても、現在そういった国会等の審議を通して成立している法律ということから考えますと、やはりこれはそういった罰則をできるだけ強化をするという、そういう方向で対処をしていく以外に方法はなかろう、こう思うのでございます。
 ただ、今山花大臣もおっしゃったように、今回こういった政治改革問題が議論をされ、そして選挙制度の改革まで及んでいるわけでございまして、この議論というのは、今までの長い改革論議を承っておりますと、互いにやはり深い関係にあるということでございます。そのことを十分自覚をしなければならない。そういった意味では、今回この四法案が一括して提案されていることも大変に意味があるというふうに思っているところでございます。
 私自身としまして、また我が党としましては、今先生御指摘の政治倫理の問題、党内でもさらに議論を深めながら、自省をしながらやってまいりたい、このように申し上げておきたいと存じます。
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白川勝彦#28
○白川委員 両党とも、当然のことながら政治倫理の確立ということについての感度は、特に公明党さんなんかは、私は当時学生でございましたが、名前からしてそういうことを追求するために政界に出てきたんだという雰囲気すらあったようなことを記憶しております。失礼かもわかりませんが、名前が公明ということからして、要するにきれいな政治でなきゃいけないんだというような新鮮さが当時あったような気が私はしておるんです。
 さて、今言いましたが、しかし政治改革という言葉は、国民はやはり普通の日本語として受けとめるわけでございます。それはいつの時代でも、政治というのがパーフェクトであり、もうこんないい政治はない、政治家に対して何も言うことはないなんていう時代は、私は永久に出てこないと思うんです。まあ細かいことはわからぬが、少なくともいい政治をやってくださいよ、少なくとも国民に不快感を与えるような政治はもうやめなさいというような意味で、特に現在のように非常にたびたび政界にこういう不祥事が起きるという中では、もういいかげんにしろというような気持ちを含めて政治改革ということを言っているわけでございまして、国会改革とか選挙制度の改革とか政治資金法の規制の細かいことは私は知らぬ。しかし常識的に考えて、要するに今の社会で受け入れられないものは受け入れちゃだめよ、そんなのを変えるのは政治家のもう本来的な業務で、それを変える変えないですったもんだしているようなことは、大体それ自体がおかしいんだ。そうではなくて、私は細かいことはわからない、しかしトータルとして我々から見ていい政治をやってくださいよ、少なくとも国民に不快感を与えるような、あるいは国民に失望を与えるようなことはやめなさいよということだろうと思うのでございます。
 そういう面では、私は、政治改革という言葉の中に、あるいは国民が今政治改革をせよということを主張している言葉の中に一番込められているのは、専門用語で言えば、政治倫理の確立された国会を早くつくりなさいよ、また、これだけそれぞれのところの知事さんや市長さんが捕まりますと、地方自治体をつくりなさいよという声が、今国民の一番大きな声だろうと思うわけでございます。
 だから私は、先ほどからるる申し上げたように、政治改革という言葉を語るときに、政治倫理を抜きにこの言葉をそもそも使うこと自体がおかしいと思うんです。いつもこのことが重点でなきゃならぬだろうと私は思っているんですが、ところがある日突然、政治倫理というよりも制度を改革、その原因となる制度を改革しなきゃならないんだというところに重点がいく。もっと言うならば、政治倫理にはまことに問題があるけれども、政治改革を主張すればこの人は政治改革派だという免罪符が与えられるようになったというのが、私は今回のこの政治改革の一連の流れの中で、先ほど私が象徴的に挙げた、金丸先生は中選挙区制の犠牲者なんですよ、こういう趣旨の発言を聞いたときに、これは完全にどこかで何かがおかしくなった、こう私は思ったわけでございます。
 そういう面では、羽田大臣個人ではございませんが、当時は経世会と申しましたでしょうか、その前は木曜クラブと言いましたけれども、この両グループとも、両というかこの二つとも、この政治倫理という問題ではいつも矢面に立たされてきたことがある経過を持つグループに所属していたわけでございまして、私は実はこの点は、羽田副総理は当時ミスタi政治改革とまで言われた男でございますが、この辺の問題については、あなたはどのようにお考えでございますか。
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羽田孜#29
○羽田国務大臣 まさに政治改革の歴史、これを振り返りながらの綿々としたお話であったわけであります。
 今、私は特にここで申し上げたいんですけれども、選挙制度というものに何かいつの間にやらすりかわってしまったというお話がありました。ただ、私申し上げたいのは、例のリクルート問題が起こりました。そして、竹下総理の時代に例の賢人会議を、さっき山花さんからお話があった賢人会議をつくった。そして並行して、並行してというより党の中に後藤田さんの会議がつくられた。そしてその結論として、例の第八次選挙制度審議会というのがつくられたわけですね。そこに至るまでに、実は今言われたことが全部含まれておるんだと思うのです。
 もともと、今御指摘がありましたように、まさに政治改革というのは、基本は政治倫理であるということであろうと思うのです。ところが、我々今まで、政治倫理綱領あるいは行為規範、これが実は国会議員のノートの中にみんな入っておるわけですね。そして、それで行動しなければいけないということになっておる。しかし、にもかかわらずいろいろな問題がいつまでも起こってくるねということで、先ほど片隅にちょっと選挙制度もあるねと書かれておったというのですけれども、そうじゃなくて、後藤田委員会の中の一番の大きな結論は、何といっても政治改革は倫理である。しかし、倫理と言って今までそれを追求してきたけれども、それだけではどうにもならぬ。
 なぜだめなのかといったら、結局選挙制度に行き着くということで選挙制度審議会、そしてまた賢人会議の方でもそういう、結局倫理から始まって最終的には選挙制度にまで踏み込まなかったらやはりだめだよ、しかし選挙制度をいじるといろことは国会議員にとっては一番痛いことだね、痛いことであるけれども、痛みを伴わない改革なんというのはあり得ないんだということを言いながら、先ほど山花さんからも申し上げたように、小選挙区に比例を加えるということが実はわざわざそのときに既に書き込まれておって、そして政治改革大綱というのができ上がって、それをもとにしてあのときに実は我々は選挙をやったわけですね。まさに党として、公約として実はやったというぐらいなのです。
 ですからその意味では、選挙制度すりかえ論というのはよくあるのですけれども、私は、そうじゃないのであって、まずやはり倫理というものはみんなが持たなければならぬけれども、その一番の、倫理が本当に生かされるようなもとをつくらなければいけないということで選挙制度があるんだということを、ぜひとも御理解いただきたい。やはり、複数を選ぶ選挙制度の中に、無理な競争をしてしまうということがある。
 そして、もう一つ、二つだけ簡単に申し上げたいのは、これはただお金と政治だけの問題じゃない。我々議論している中でもう一つの問題は、複数、三人、四人、五人と選ばれる中に、どうしても責任ある政治というのが行われなくなってしまっておる。大事な問題をやはり語れないということ。それともう一つは、何というのですか、やはり政権交代が今のような中選挙区の中では行われなかった。これではいけない、やはり緊張感をもたらすために制度そのものにまで踏み込みましょうということなので、選挙制度というものはそういうもの全体を含んでいるということからいったときに、やはりこれは大切なものである。すりかえじゃないんだ、本当の意味での政治というものを日本に興すためには、どうしても選挙制度にこれは入らなければならないということを、ぜひ御理解いただきたいと思うわけです。
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