佐藤正春の発言 (政治改革に関する調査特別委員会)
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○佐藤正春君 自民党の佐藤正春でございます。
自民党もいろいろな御意見がございまして、これが自民党の大変いいところでございます。私は、重複する点を避けながら申し上げたいと思っております。
まず、国民の支持率が七〇%を超えようとしているところの細川政権に対しまして敬意を払いながら、さらにまた、今次政治改革に大いに御期待を申し上げたい、こう思っているわけでございます。
しかしながら、今国民が期待し求められていることは本当は何だろう、何を求められているのだろう。これは景気対策でございます。さらに、我々東北にとっては、冷害対策であり、米の自由化を阻止し日本の農業を守る、このことが一番求められているわけでございます。久保田経企庁長官は、昨日の月例経済報告閣僚会議で、景気の底入れ宣言を事実上撤回いたしております。このことは大変に重要なことでございまして、本日御来席の国会議員の皆さんにぜひこのことをお訴え申し上げる次第でございます。
そこで、政治改革でございますが、原点は何であるか、原点は何だ。自民党の長期政権から生まれたいわゆる政財官の癒着であり、今また大変話題になっているところのゼネコン汚職に見られる政治の腐敗でございます。これはマスコミ、学者、いずれの世論調査を見てもわかるとおりでございますが、国民が一番望んでいることは政治改革ではございません。腐敗の防止であります。政治家の汚職追放なのでございます。
しかるに、今や定数のみが先行し、区割りがひとり歩きしているのが現状でございます。ましてや、公費助成など国民が納得するわけがございません。腐った政治家や嫌いな政党にだれが国民の税金を出すものでしょうか。私は、まず厳しい罰則を伴った腐敗防止法を早急につくるべきである、こう思っている次第でございます。
公費助成は、ただいまの公述人も申し上げましたが、四百十四億円を単純に計算いたしますと、議員一人当たり約五千五百万円の助成が受けられるわけでございます。助成の要件であるところの議員五人以上そろえば新党の結成がなされるわけでございまして、いわゆる今いろいろと新党の結成論が言われているわけでございます。これは小党が乱立する可能性というものが将来考えられるわけでございます。
さらにまた、汚職事件後に導入されましたフランス、イタリアではその後もスキャンダルが絶えない、こういう事実を見るときに、果たしていかがなものでございましょうか。あるいは、今次の公費の助成というものにあぐらをかいたこれからの議員というものが出てくるならば、私は日本の将来、日本の政治に一抹の不安を感ずるものでございます。
時間に制限がございますので、私は、小選挙区の区割りと政治資金規制、二点についてひとつ述べてみたいと思っております。
去る十一月二日、細川連立政権は、自民党との折衝に当たって修正五項目を設定したところ、自民党は二十一項目あり、意見が出されたと報じられております。これに対しまして細川総理は、泥をかぶっても成立させたいとの決意、このように仄聞をいたしておりますが、これは、泥をかぶるならいいでしょうが、泥に埋まってしまったらどうなるのでしょうか。これではせっかくの政治改革も成立不可能でございます。
まず、定数の配分でございますが、二百五十と二百五十、各都道府県に配分される定数は実質は二百五十ということになります。マスコミ等の報道によりますと、二百五十の小選挙区になれば、私は岩手県でございますが、岩手県は三でございます。三百となれば四となります。
御承知のとおり、岩手県の衆議院議員の定数はこれまで八人ございました。昨年末の緊急是正で一人減員になりまして、現在七人となっております。これが政府案の二百五十となりますと三人になるわけですね。そうしますと、今までの半分以下、かつて八人いたところが半分以下、こういうことに相なるわけでございまして、こうなりますと、県内有権者の政治参加意欲を阻害するとともに、いわゆる岩手県は四国四県に匹敵する、こう言われている広大な県土を持っております。
御案内のとおり、県北、沿岸、中央それぞれみんな違うのです。山林、漁業、農業、それらの代表が皆、今までいたわけでございます。それがなくなることによりまして、民意が反映されない。いわば小選挙区こそが民意を反映できる唯一のものである、こういうふうに確信をいたしておる次第でございます。したがいまして、私の岩手県では、最低でも四以上なければならない、こういうふうに考えているものでございます。
次に、政治資金規制の問題でございます。先ほど、最初の早川先生からは、企業献金が何か汚い、何か悪者だというようなお感じの御発言がございました。私は決してそうは思っていない。つまり、適法な献金、透明性のある献金は民主主義の正当なコストとして、また国民の政治参加の手段としてこれは当然でございます。
私どもも県会議員をやっておりまして、町内あるいは隣近所の中小企業のおやじさん、商店街のだんなども、一応皆会社になっているわけでございます。そういうところからもいただいております。でありますから、いわゆる今の大手ゼネコンの、毎日報ぜられるようなあのような状態と全く違うわけでございます。そういう点も感じていかなけれはいけない、こう思っているわけでございます。
そういう点は、逆に、今問題になっている裏献金あるいは非合法献金に対しては罰則を厳しくしていく。なぜこれを国会においてやらないかわからない。罰則を厳しくいたしまして、追徴課税あるいは公民権制裁などでいわゆる腐敗防止法、わかりやすく言えば、ちょっと言葉が悪いのですが、政治的な死刑を与えたらいかがですか。そうすればやりませんよ、二度と出られないんだから。私はそうすべきである、こう思っているわけでございます。
次に、政治献金と地方政治家、いわば市町村議員の立場について申し上げます。
岩手県の市町村議員の総定数は、一千三百十二人でございます。そのうち、無所属議員は全体の八六%を占めております。政党所属はたったの一四%でございます。平成四年十二月の末に、選管において私が調べてきたところによりますと、県内の市町村議員の所属政党は、自民党はゼロでございます。社会党は六十九、五・三%、公明党は二十四、一・八%、民社党が十三、一・〇%、共産党が六十、四・六%、無所属が一千百二十九、八六%でございます。以上が私ども岩手県の現在の政党所属の状況でございます。
また、知事、市町村長は、岩手県は自治体が六十ございますが、その中でたったの一人だけが、宮古の市長でございますが、自民党籍で先般出馬いたしまして、私どもの同僚でございますが、当選いたしております。たった一人です、政党所属は。
これらの圧倒的な多数の無所属議員の政治資金ルートは、政府案では個人献金ルートに限定されていることは、これは何の根拠であるか。先ほども出ましたが、私はこれは全く国会議員と地方議員の差別のほかに何もない、こう思っているわけでございます。今日、地方分権が叫ばれ、民主主義のサンプルと言われている地方自治を担う地方政治家、議員に、個人献金以外にも何か政治資金のルートを与えなければ公平というものを欠くものではなかろうか、こういうふうに考えている次第でございます。
さらに、以上の状況から見ますと、公費の助成、この問題につきましては、いわゆる今審議されている政治改革と切り離して、ひとつ時間をかけて、きょうは公聴会をやっているわけでございますが、切り離してもう少し時間をかけてやらないと、私は国民が納得しないのではないかと思うんです。国会議員も地方議員も一緒くたになってやってしまって、政党助成が受けられないこれからの地方議員の活動というのはどういうふうにするのか、これは国民が納得しない。そういう点も含めまして、もう少しこの点については別途時間をかけてやるべきである、このように思っている次第でございます。
いずれにいたしましても、我が党といたしまして政治改革は課題でございます。どうかひとつ国会においても大いに論議をしていただきまして、これを促進し、さらにまた早く御決定いただくようにお願いいたしまして、私の陳述を終わります。
以上です。