政治改革に関する調査特別委員会

1993-11-12 衆議院 全804発言

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会議録情報#0
平成五年十一月十二日(金曜日)
    午前十一時一分開議
 出席委員
   委員長 石井  一君
   理事 大島 理森君 理事 北川 正恭君
   理事 野田  毅君 理事 保岡 興治君
   理事 左近 正男君 理事 前田 武志君
   理事 権藤 恒夫君 理事 三原 朝彦君
      逢沢 一郎君    石破  茂君
      斉藤斗志二君    笹川  堯君
      自見庄三郎君    白川 勝彦君
      穂積 良行君    細田 博之君
      増子 輝彦君    大畠 章宏君
      堀込 征雄君    岩浅 嘉仁君
      岡田 克也君    吹田  愰君
      赤松 正雄君    太田 昭宏君
      日笠 勝之君    前原 誠司君
      茂木 敏充君    簗瀬  進君
      川端 達夫君    柳田  稔君
      正森 成二君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 佐藤 観樹君
        国 務 大 臣 山花 貞夫君
 出席政府委員
        自治政務次官  冬柴 鐵三君
        自治大臣官房審
        議官      谷合 靖夫君
        自治省行政局選
        挙部長     佐野 徹治君
 委員外の出席者
        議     員 保岡 興治君
        自治省行政局選
        挙部選挙課長  松尾 徹人君
        自治省行政局選
        挙部管理課長  山本信一郎君
        自治省行政局選
        挙部政治資金課
        長       大竹 邦実君
        特別委員会第二
        調査室長    田中 宗孝君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月十日
 辞任         補欠選任
  葉梨 信行君     谷津 義男君
  小林  守君     細川 律夫君
同月十二日
 辞任         補欠選任
  今津  寛君     西岡 武夫君
  小此木八郎君     自見庄三郎君
  谷津 義男君     葉梨 信行君
  細川 律夫君     小林  守君
  岩浅 嘉仁君     小沢 一郎君
  土田 龍司君     吹田  愰君
  平田 米男君     日笠 勝之君
    ―――――――――――――
十一月九日
 小選挙区制反対、企業・団体献金の即時禁止に関する請願(岩佐恵美君紹介)(第七〇〇号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七〇一号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第七〇二号)
 同(志位和夫君紹介)(第七〇三号)
 同(寺前巖君紹介)(第七〇四号)
 同(中島武敏君紹介)(第七〇五号)
 同(東中光雄君紹介)(第七〇六号)
 同(不破哲三君紹介)(第七〇七号)
 同(藤田スミ君紹介)(第七〇八号)
 同(古堅実吉君紹介)(第七〇九号)
 同(正森成二君紹介)(第七一〇号)
 同(松本善明君紹介)(第七一一号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第七一二号)
 同(山原健二郎君紹介)(第七一三号)
 同(吉井英勝君紹介)(第七一四号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第七三九号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第八五二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第八五三号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第八五四号)
 同(志位和夫君紹介)(第八五五号)
 同(寺前巖君紹介)(第八五六号)
 同(中島武敏君紹介)(第八五七号)
 同(東中光雄君紹介)(第八五八号)
 同(不破哲三君紹介)(第八五九号)
 同(藤田スミ君紹介)(第八六〇号)
 同(古堅実吉君紹介)(第八六一号)
 同(正森成二君紹介)(第八六二号)
 同(松本善明君紹介)(第八六三号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第八六四号)
 同(山原健二郎君紹介)(第八六五号)
 同(吉井英勝君紹介)(第八六六号)
 小選挙区制導入反対、企業・団体献金の即時禁止に関する請願(岩佐恵美君紹介)(第七一五号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七一六号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第七一七号)
 同(志位和夫君紹介)(第七一八号)
 同(寺前巖君紹介)(第七一九号)
 同(中島武敏君紹介)(第七二〇号)
 同(東中光雄君紹介)(第七二一号)
 同(不破哲三君紹介)(第七二二号)
 同(藤田スミ君紹介)(第七二三号)
 同(古堅実吉君紹介)(第七二四号)
 同(正森成二君紹介)(第七二五号)
 同(松本善明君紹介)(第七二六号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第七二七号)
 同(山原健二郎君紹介)(第七二八号)
 同(吉井英勝君紹介)(第七二九号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第七五六号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七五七号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第七五八号)
 同(志位和夫君紹介)(第七五九号)
 同(寺前巖君紹介)(第七六〇号)
 同(中島武敏君紹介)(第七六一号)
 同(東中光雄君紹介)(第七六二号)
 同(不破哲三君紹介)(第七六三号)
 同(藤田スミ君紹介)(第七六四号)
 同(古堅実吉君紹介)(第七六五号)
 同(正森成二君紹介)(第七六六号)
 同(松本善明君紹介)(第七六七号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第七六八号)
 同(山原健二郎君紹介)(第七六九号)
 同(吉井英勝君紹介)(第七七〇号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第八六九号)
 同(穀田恵二君紹介)(第八七〇号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第八七一号)
 同(志位和夫君紹介)(第八七二号)
 同(寺前巖君紹介)(第八七三号)
 同(中島武敏君紹介)(第八七四号)
 同(東中光雄君紹介)(第八七五号)
 同(不破哲三君紹介)(第八七六号)
 同(藤田スミ君紹介)(第八七七号)
 同(古堅実吉君紹介)(第八七八号)
 同(正森成二君紹介)(第八七九号)
 同(松本善明君紹介)(第八八〇号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第八八一号)
 同(山原健二郎君紹介)(第八八二号)
 同(吉井英勝君紹介)(第八八三号)
 同(山原健二郎君紹介)(第九二一号)
 同(吉井英勝君紹介)(第九二二号)
 小選挙区制等反対、議員定数の抜本是正に関する請願(正森成二君紹介)(第七三八号)
 小選挙区制反対に関する請願(佐々木陸海君紹介)(第七四〇号)
 小選挙区制導入反対に関する請願(岩佐恵美君紹介)(第七四一号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七四二号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第七四三号)
 同(志位和夫君紹介)(第七四四号)
 同(寺前巖君紹介)(第七四五号)
 同(中島武敏君紹介)(第七四六号)
 同(東中光雄君紹介)(第七四七号)
 同(不破哲三君紹介)(第七四八号)
 同(藤田スミ君紹介)(第七四九号)
 同(古堅実吉君紹介)(第七五〇号)
 同(正森成二君紹介)(第七五一号)
 同(松本善明君紹介)(第七五二号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第七五三号)
 同(山原健二郎君紹介)(第七五四号)
 同(吉井英勝君紹介)(第七五五号)
 同(穀田恵二君紹介)(第八六七号)
 同(寺前巖君紹介)(第八六八号)
 小選挙区制の導入反対に関する請願(古堅実吉君紹介)(第八五一号)
 小選挙区制導入及び政党への公費助成反対に関する請願(佐々木陸海君紹介)(第八八四号)
 企業・団体等の政治献金の禁止等政治資金規正法の改正に関する請願(志位和夫君紹介)(第九二〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十一月八日
 選挙制度改革等に関する陳情書(第一二三号)
 政治腐敗防止法の制定、企業・団体献金の禁止に関する陳情書(第一二四号)
 小選挙区制の導入反対に関する陳情書外四件(第一二五号)
 小選挙区制比例代表並立制反対、企業・団体献金の即時廃止に関する陳情書(第一二六号)
 企業・団体献金の禁止に関する陳情書(第一二七号)
 定住外国人の参政権に関する陳情書(第一二八号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出第一号)
 衆議院議員選挙区画定審議会設置法案(内閣提出第二号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)
 政党助成法案(内閣提出第四号)
 公職選挙法の一部を改正する法律案(河野洋平君外十七名提出、衆法第三号)
 衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案(河野洋平君外十七名提出、衆法第四号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(河野洋平君外十七名提出、衆法第五号)
 政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案(河野洋平君外十七名提出、衆法第六号)
 政党助成法案(河野洋平君外十七名提出、衆法第七号)
 派遣委員からの報告聴取
     ――――◇―――――
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石井一#1
○石井委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案、政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の各案を一括して議題といたします。
 この際、各案審査のため、去る十日から昨十一日まで、第一班秋田県、北海道、第二班群馬県、静岡県、第三班山梨県、長野県、第四班岡山県、香川県及び第五班福岡県、奈良県に委員を派遣いたしましたので、派遣委員から、それぞれ報告を求めます。第一班野田毅君。
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野田毅#2
○野田(毅)委員 秋田県及び北海道に派遣された委員を代表して、団長にかわり、私から概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、石井一委員長を団長として、斉藤斗志二君、笹川堯君、堀込征雄君、平田米男君、簗瀬進君、正森成二君と私、野田毅の八名でありました。
 秋田県における会議は、十一月十日正午より秋田市内のアキタニューグランドホテルにおいて開催いたしました。まず団長からあいさつ、会議運営の説明、派遣委員及び意見陳述者の紹介を行い、次いで意見陳述者の意見の陳述及びこれに対する各委員からの質疑が行われました。
 意見陳述者は、元中央大学教授早川廣中君、秋田県議会議員県連幹事長楢岡貞龍君、羽後町商工会理事阿部孝一君、岩手県議会議員自由民主党岩手県連政調会長佐藤正春君、都市政策研究会代表照井清司君及び福島県議会議員県連政調会長芳賀一太君の六名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、早川廣中君からは、政治改革の今国会での実現を期するとともに、選挙制度については政府案に賛成、企業・団体献金については、全面禁止が望ましいが、当面は政党以外の者に対しては禁止すべきであること、政党交付金の使途の公正さを条件とする公的助成制度の導入を図るとともに、助成の対象となる地方政党の存在も認めるべきであること、地方選挙はすべて公営化すべきであること、政治家のみならず国民の意識改革が必要であること等の意見が述べられました。
 次に、楢岡貞龍君からは、今回の政治改革関連法案は議員を選ぶ国民の立場での検討がなされていないこと、比例代表選挙の区域を全国とすると都道府県で選出される議員数が半減して地域の声が十分に代表されないので都道府県単位とすべきであること、候補者とその所属政党は一体のものと考えるべきであることから投票方法は一票制とすべきであること、政治資金及び政党助成に関する政府案は無所属の地方議員等への配慮を欠くものであること、公費助成の必要性について国民の間で十分に議論が行われていないこと、政治改革は慎重に審議した上で今国会での実現を期すべきであること等の意見が述べられました。
 阿部孝一君からは、政治改革の実現とともに地方分権を推進する必要があるとし、政府案に賛成の立場から、政党への公費助成を導入するとともに、政治腐敗の元凶である企業・団体献金を廃止し、また戸別訪問は全面的に解禁すべきであること、小選挙区の区割りにおいては各都道府県内の格差への配慮が必要であること、地方議員の政治資金についての配慮は町村議員にとっては必ずしも必要とせず、むしろ選挙の公営化を徹底すべきであること等の意見が述べられました。
 佐藤正春君からは、国民の求める政治改革は、政官財の癒着構造の打破、政治腐敗の防止であり、自民党案に賛成の立場から、比例代表選挙の区域を全国とすると都道府県で選出される議員数が半減して地方住民の政治参加の意欲を著しく阻害するものであること、適法で透明性のある企業・団体献金は民主主義のコストとして当然に認められるものであること、無所属の地方議員等は個人献金以外に政治資金を得る道が閉ざされること、公費助成は政党の堕落を招くとともに地方への配慮に欠けるので別途再検討すべきであること等の意見が述べられました。
 照井清司君からは、現下の最大の政治課題は国民の政治不信の回復であり、そのためには早急に政治改革を実現して、不況対策等に取り組むべきであること、選挙制度は政府案に賛成であるが、比例代表選挙は地方の声を政治に十分に反映させるために都道府県単位とすべきであること、企業献金は見返りを期待して行われるものであるから、政治家個人に対する企業・団体献金を禁止し、これに伴い公費助成制度を導入すべきであること、地方分権に大きな期待を持っているので一刻も早く政治改革を実現すべきであること等の意見が述べられました。
 最後に、芳賀一太君からは、自民党案に賛成の立場から、将来において二大政党制を実現し、政権交代が可能な緊張感のある政治制度をつくり上げるために小選挙区に比重を置いた定数配分とし、比例代表選挙は顔が見える選挙とするために都道府県単位とすべきであること、小選挙区の区割りの機関は地理的、歴史的な配慮を行うために各都道府県に設置すべきであること、公費助成の額の算定基準と交付の対象に地方議員を含めるべきであること等の意見が述べられました。
 次いで、各委員から、小選挙区選挙と比例代表選挙の望ましい定数配分、小選挙区の区割りにおける格差の是正、比例代表選挙の単位、企業・団体献金のあり方、額の多い個人献金の問題、政治資金の透明性の確保、寄附金の損金不算入の特例、政治資金における地方政治家への配慮のあり方、地方政治における無所属のあり方、公費助成の地方議員等への還流など多岐にわたる質疑が行われました。
 次に、北海道における会議は、十一月十一日午前九時三十分より札幌市内の京王プラザホテル札幌において開催いたしました。会議の次第は、秋田県における会議の次第と同様であります。
 意見陳述者は、北海道労働者福祉協議会理事長相原敬用君、札幌市議会議員常本省三君、橋本電気工事株式会社専務取締役橋本耕二君、北村村議会総務常任委員長鳥井修君、弁護士馬杉栄一君及び北海道議会議員酒井芳秀君の六名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、相原敬用君からは、今回は政治改革を実現することができる最後の機会であり、今国会においてぜひとも一括成立を図かるべきであるとし、政府案に賛成の立場から、小選挙区選挙は候補者個人の資質に着目することができ、比例代表選挙は政党の政策を選択することができるので小選挙区、比例代表の定数配分はそれぞれ二百五十とし、投票方法は二票制とすべきであること、比例代表選挙の政党要件や阻止条項三%はやむを得ないものとして認めるべきであること、戸別訪問は有権者の良識を信頼して解禁すべきであること、政治腐敗の温床である政治家個人への企業・団体献金は禁止し、これに伴い必要な政治資金を確保するため、腐敗防止策がとられることを条件に、公費助成制度を導入すべきであること等の意見が述べられました。
 次に、常本省三君からは、比例代表選挙においては名簿登載順位の決定に政党幹部等の影響が強く働く可能性があるので、比例代表定数は総定数の三分の一程度が限度であること、戸別訪問の解禁は反対であるが、仮に一歩譲るとしても、候補者本人に限るべきであること、小選挙区の区割りは地方自治体の行政区画を分断することがないように配慮すべきであること、地方議員等にとっても政治活動には金がかかるので政治資金について地方議員等にも配慮すべきであること等の意見が述べられました。
 橋本耕二君からは、総定数は四百七十一とし、小選挙区定数は二百三十六、比例代表定数は二百三十五とし、比例代表選挙は全国単位、投票方法は二票制とし、小選挙区の区割りの機関は総理府に置くべきであること、寄附の公開基準は政府案と自民党案のうち厳しい方をとるべきであること、公費助成における地方議員等への配慮として国民一人当たり三百三十五円のうち二百五十円を国会議員に、八十五円を地方議員等に充てるような制度とすべきであること等の意見が述べられました。
 鳥井修君からは、政府案には政治資金における無所属の地方政治家の配慮がなく、その政治活動を著しく制約するものであり、また、政党に所属する地方議員に政党本部から政治資金が十分に流れないおそれがあること、戸別訪問は国民の意識改革や人数制限を行わないまま解禁すべきでないこと等の意見が述べられました。
 馬杉栄一君からは、選挙制度については政府案に賛成であるが、政府案及び自民党案の政党要件はいずれも極めて厳しく、少数政党や新政党に過度に作用するとともに、これにより選挙運動や公的助成に差異をもたらすので再検討すべきであること、特に政府案の比例代表選挙における阻止条項三%は少数者の権利を著しく制約することとなるので疑問があること、政府案の企業・団体献金の五年後の見直しは先送りのし過ぎであり、せめて三年後とすべきであること、政党への公費助成の総額は多過ぎるので再検討すべきであり、また、その使途は政策経費等に限るべきであること等の意見が述べられました。
 最後に、酒井芳秀君からは、自民党案に賛成の立場から、衆議院は地域に根差した議員を選出するために小選挙区に比重を置くとともに、比例代表選挙は都道府県単位とすべきであること、選挙運動期間の短縮は北海道のように一選挙区が非常に広くなる場合を考慮に入れて再検討すべきであること、政治資金における無所属の地方議員等への配慮をすべきであること、戸別訪問の解禁は時代に逆行するものであり、現在ではむしろテレビ等の活用を目指すべきであること、公費助成に関して政党とは何かについて十分検討されるべきであり、国会議員の合従連衡により助成を受けられることには疑問があること等の意見が述べられました。
 次いで、各委員から、小選挙区選挙と比例代表選挙の望ましい定数配分、比例代表選挙の単位、政府案における比例代表選挙の阻止条項三%の是非、戸別訪問解禁の是非、自民党案の資金調達団体に対する企業・団体献金許容額についての経過措置の是非、政党への公費助成のあり方、政党支部の機能とそのあり方、無所属の地方議員等の政治資金のあり方、地方政治における無所属のあり方など多岐にわたる質疑が行われました。
 なお、両日の会議において、地方公聴会の意義についての指摘があり、また、その意見を今後の審議に反映させるべきことが強く要望されたことを申し添えます。
 以上が概要でありますが、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれにより御承知願いたいと存じます。速記録は本日の会議録に参考として掲載されますようお取り計らいをお願いいたします。
 なお、会議の開催に当たりましては、地元の関係者始め多数の方々に御協力をいただきました。ここに深く謝意を表しまして、報告といたします。拍手
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石井一#3
○石井委員長 次に、第二班権藤恒夫君。
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権藤恒夫#4
○権藤委員 群馬県及び静岡県に派遣された委員を代表して、私から概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、逢沢一郎君、石破茂君、阿部昭吾君、小林守君、細川律夫君、岡田克也君、川端達夫君と、私、権藤恒夫であります。このほか、静岡県においては原田昇左右議員及び大口善徳議員が現地参加されました。
 群馬県における会議は、十一月十日正午より前橋市内の前橋商工会議所会館において開催をいたしました。まず私からあいさつ、会議運営の説明、派遣委員及び意見陳述者の紹介を行い、次いで意見陳述者の陳述及びこれに対する各委員からの質疑が行われました。
 意見陳述者は、日本社会党群馬県本部副委員長堀込敬司君、群馬県議会議員松沢睦君、有限会社土田本店代表取締役社長土田洋三君、主婦飯塚実枝子君、野本クリニック院長野本文幸君及び税理士永田智彦君の六名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、堀込敬司君からは、政府案に賛成の立場から、政治改革関連法案の今国会での一括成立と与野党の合意の努力の必要性を強調するとともに、腐敗防止のためには法の精神の一層の周知徹底と厳しい相互監視によって成果が上がることを期待するとの意見が述べられました。
 次に、松沢睦君からは、政治改革関連法案が与野党の合意のもとに成立することを強く期待するとともに、衆議院議員の総定数と定数配分、比例代表選挙の区域及び投票の方法について自民党案に賛成、政党が組織政党に脱皮するための政党法の制定、政治資金についての地方公共団体の長や議員への配慮、戸別訪問の解禁への慎重な姿勢の必要性について意見が述べられました。
 土田洋三君からは、政治浄化のための中選挙区制打破の重要性と政治改革関連法案の今国会での一括成立の必要性を強調するとともに、衆議院議員の総定数、比例代表選挙の区域、投票の方法等について政府案に賛成、戸別訪問の解禁、企業・団体献金の禁止、政党助成の使途の公開、腐敗議員の排除とすぐれた政治家を育てる土壌の培養が必要だとの意見が述べられました。
 飯塚実枝子君からは、腐敗防止法の制定が必要であり、選挙制度の改革は国民の理解と納得を得て進めるべきだと指摘するとともに、衆議院議員の総定数と定数配分、比例代表選挙の区域及び投票の方法については自民党案に賛成、戸別訪問の解禁には反対、公費助成の総額は国民一人当たり二百五十円、地方の議員等への公的助成、腐敗防止のための罰則の強化等の意見が述べられました。
 野本文幸君からは、政治改革関連法案の早期一括成立と政治家の腐敗根絶の必要性を強調するとともに、選挙制度については多様な民意を反映する比例代表制を基本とする二票制の並立制、政治資金や政治家の資産の公開による腐敗の根絶という立場から、政治資金について政府案に賛成との意見が述べられました。
 最後に、永田智彦君からは、並立制に反対する立場から、同一政党の複数の候補者がいることにより立派な候補者が選択できる、比例代表制では支持政党なしの民意は反映されない、政治資金は厳格な透明性が必要などの意見が述べられました。
 次いで、各委員から、政党・政策中心の選挙の実現のための方策、衆議院の総定数と定数配分、比例代表選挙の区域、投票の方法と異党派投票、地方議員への公的助成のあり方、政治資金の透明性の確保の必要性、与野党の妥協のための条件など多岐にわたる質疑が行われたところであります。
 静岡県における会議は、十一月十一日午前九時三十分より静岡市内の静岡ターミナルホテルにおいて開催いたしました。会議の次第は、群馬県における会議の次第と同様であります。
 意見陳述者は、静岡県富士見学区連合町内会長伊藤一嘉君、静岡県議会議員奥之山隆君、岡田鋼機株式会社代表取締役社長岡田宏司君、日本ウエルコ株式会社代表取締役社長松本義廣君、大栄工業株式会社代表取締役社長土屋友親君及び静岡市長天野進吾君の六名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、伊藤一嘉君からは、政治改革実現のために各党の英知を絞って歩み寄るべきだと指摘するとともに、連座制の実効性の確保のための連座裁判の迅速化、政治資金の透明性の確保と例外の設定による腐敗の拡大の排除、並立制における二票制、選挙区画定審議会の勧告の完全尊重等についての意見が述べられました。
 次に、奥之山隆君からは、政治改革の要点は政治家改革と有権者の意識改革であるとの指摘がなされ、小選挙区制と我が国の文化や政治風土との関係の検討、総定数削減の必要性、公的助成の導入による政党や政治家の堕落等の問題点、政権選択に資する一票制と顔が見える選挙とするための都道府県単位の比例代表制についての意見が述べられました。
 岡田宏司君からは、政治改革の早期実現の必要性が指摘され、政治改革の実現のために党利党略を捨て、与野党が歩み寄るべきだとの意見が述べられました。
 松本義廣君からは、政治改革が政争の具とされる不安と新たな制度の利害得失の国民への周知の必要性を指摘するとともに、参議院と類似の制度をとること及び総定数を五百人とすることの意味、政治家の道義的責任、行財政改革や景気対策の優先性等についての意見が述べられました。
 土屋友親君からは、政治改革関連法案の速やかな成立を強調するとともに、比例代表選挙の区域と投票の方法について政府案に賛成、政治資金の政党による管理、違法な政治資金等の全額没収等についての意見が述べられました。
 最後に、天野進吾君からは、小選挙区制の利点と死票等の問題点、比例代表制の顔が見えない等の問題点、今回の改革における地方議員と参議院への配慮の不足、今国会で政治改革をぜひ実現すべきだとの意見が述べられました。
 次いで、各委員から、政治改革に対する国民の理解、政党・政策中心の選挙の実現のための方策、政党財政と政党助成のバランス、小選挙区と比例代表の定数配分、地方選挙の現状と地方分権、今後の政党政治のあり方、地方議員等への公的助成のあり方、一票制の是非など多岐にわたる質疑が行われました。
 以上が概要でありますが、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれにより御承知願いたいと存じます。速記録は本日の会議録に参考として掲載されますようお取り計らいをお願いいたします。
 なお、会議の開催に当たりましては、地元の関係者初め多数の方々に御協力をいただきました。ここに深く謝意を表しまして、報告といたします。
 以上です。拍手
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石井一#5
○石井委員長 次に、第三班前田武志君。
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前田武志#6
○前田委員 山梨県及び長野県に派遣された委員を代表して、私から概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、北川正恭君、白川勝彦君、中川秀直君、額賀福志郎君、大畠章宏君、太田昭宏君、前原誠司君と私、前田武志の八名でありました。このほか、山梨県においては堀内光雄議員、長野県においては若林正俊議員が現地参加されました。
 山梨県における会議は、十一月十日午後一時より甲府市内の甲府富士屋ホテルにおいて開催いたしました。まず私からあいさつ、会議運営の説明、派遣委員及び意見陳述者の紹介を行い、次いで意見陳述者から意見を聞き、その後これに対する各委員からの質疑が行われました。
 意見陳述者は、山梨県労働者福祉協会会長大木敏夫君、八田村村長齋藤公夫君、山梨学院大学法学部教授茂野隆晴君、山梨県議会議員白倉政司君、公認会計士風間徹君及び元山梨県立日川高等学校校長齋藤左文吾君の六名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、大木敏夫君からは、政治改革は単に制度を改革するだけで実現できるのではなく、政治倫理の確立と国民のモラルの向上が優先されなければならないが、政治改革関連法案が早急に成立し、真の政治改革が前進することを強く願うとともに、選挙の実態が直ちに政党・政策本位とならないことが考えられるので投票の方法は二票制が妥当であること、一票の格差は一対二未満を実現するよう努力すること、企業・団体献金は早期に廃止の方向に向かうこと等の意見が述べられました。
 次に、齋藤公夫君からは、政治改革の実現はすべての国民が期待を寄せていると指摘しつつ、衆議院議員の総定数は公職選挙法本則の四百七十一に戻すことが適正であり、政権の選択や各地域の代表の選出等の観点から選挙制度については自民党案に賛成、戸別訪問の解禁は不正行為が行われやすく実質的公平が害されやすいので反対、政治資金については、政府案は国会議員が優遇され地方議員等が軽視される不公平な制度となっているので賛成できないとの意見が述べられました。
 茂野隆晴君からは、政治改革関連法案を早急に処理し、不況の克服等当面する政治課題に本腰を入れるべきだと指摘しつつ、並立制の導入により政党は有能な人材の発掘の努力をすること、政治改革関連法案の成立のためには与野党の歩み寄り以外にはないこと、総定数五百は諸外国と比べても多くはないこと、比例代表選挙の区域はブロック単位が適当であること、戸別訪問の解禁により政治への親しみが倍加すると考えられること、選挙権年齢の十八歳以上への引き下げを検討すること、政治資金について無所属の地方議員等への配慮が必要であること等の意見が述べられました。
 白倉政司君からは、政治改革を早急に実現すべきだという立場に立って、衆議院議員の選挙は政権選択の選挙であるので小選挙区定数の比率を高めて民意の集約を図るべきであること、比例代表選挙の区域は有権者に身近な都道府県単位とすること、政治資金と政党助成について政府案では地方議員等の政治資金について配慮されていないこと、透明性の向上や罰則の強化等のもとに企業・団体献金を一定の限度で認めるべきであること、地方公聴会で述べられた意見が国会での論議に大きく反映されることを期待すること等の意見が述べられました。
 風間徹君からは、衆議院議員の総定数については政治コストの圧縮の観点から四百七十一が望ましいこと、比例代表選挙の区域は全国、投票の方法は二票制、戸別訪問は買収等への厳罰を前提として解禁に賛成、いずれにせよ政治改革関連法案の早期成立と施行を念願するとの意見が述べられました。
 最後に齋藤左文吾君からは、並立制を導入することを前提として、衆議院議員の総定数は公職選挙法本則の四百七十一、小選挙区にウエートを置くべきであること、比例代表選挙の区域は参議院とは異なる都道府県単位、投票の方法は一票制、戸別訪問の解禁には反対、政治資金については企業・団体も法人格を有しており適正な政治活動は認められるべきであること、政党助成はできる限り低く抑えるべきであること等の意見が述べられました。
 次いで、各委員から、小選挙区の区割りにおける格差、贈答文化と言われる我が国における有権者の意識改革、衆議院と参議院との関係、選挙制度改革と地方分権、小選挙区における戸別訪問の解禁の意味、中選挙区制に対する国民の認識、企業・団体献金についての考え方、政党交付金の使途の報告、地方議員等の政治資金の確保など多岐にわたる質疑が行われました。
 次に、長野県における会議は、十一月十一日午前九時三十分より長野市内の長野ロイヤルホテルにおいて開催いたしました。会議の次第は、山梨県における会議の次第と同様であります。
 意見陳述者は、日本労働組合総連合会長野県連合会長松田章一君、長野県議会議員清水重幸君、上田商工会議所会頭・全国青果卸売市場協会会長堀謙三君、長野市議会議員鈴木清君、農業小林信夫君及び長野県中小企業団体中央会会長和田守也君の六名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、松田章一君からは、政権交代可能な選挙制度と腐敗防止の徹底は国民の声であり、今国会で政治改革関連法案の一括成立を図り、景気回復の審議に入るべきだと指摘しつつ、選挙制度については民意を反映する比例代表制を基本とする制度が望ましいとの立場から政府案に賛成、戸別訪問の解禁には賛成、企業・団体献金は早期に禁止すべきであること、公的助成については政府案も自民党案もともに地方議員等への提起がないが、選挙公営の拡大と公的助成を図るべきであること、国民の信頼回復への政党の自己努力が必要であること等の意見が述べられました。
 次に、清水重幸君からは、選挙制度は候補者の顔が見えて民意を集約する点で小選挙区制がよいとの認識のもとに、並立制を採用するに当たっては、自民党案に賛成するとともに、政治資金及び政党助成については、無所属の者の多い地方議員等の政治活動に要する資金への配慮がされていないこと、戸別訪問の解禁は新しい選挙制度の定着を見て検討すべき課題であること、与野党とも譲るべきは譲ってこの問題に決着をつけ、景気対策等に取り組むべきであること等の意見が述べられました。
 堀謙三君からは、政治改革関連法案は与野党ともに歩み寄って今国会で一括成立を見るべきだと指摘しつつ、衆議院議員の総定数は五百、定数配分はこだわらない、比例代表選挙の区域は全国あるいはブロック、投票の方法は二票制、小選挙区画定委員会は総理府に設置すべきである、戸別訪問は現時点では解禁せず小選挙区になれた時点で自由化、政党助成は民主主義を守るためのコストとして賛成、企業・団体献金は透明性を高めた上で現行どおりとし、五年後に見直すこと等の意見が述べられました。
 鈴木清君からは、政治改革についての国民各層の声を取り入れることを考えるべきだと指摘しつつ、中選挙区制と比較して、小選挙区制における候補者選定手続や議員活動が地域エゴに振り回されるおそれ等の問題があるのではないか、政治資金については企業献金が政党に一元化されて大多数の地方議員は全く顧みられない、さらに政党助成では無所属議員や地方議員等について全く配慮されていない等の意見が述べられました。
 小林信夫君からは、今日の政治不信の事態は国民と政治家の双方で解決しなければならない問題であると指摘しつつ、政治改革の最後のチャンスであり、政治改革関連法案は話し合いの上年内に成立させて、その他の内外に山積する諸課題に着手すべきであること、並立制の特徴を生かすためにはそれぞれの制度に投票する二票制が望ましいこと、戸別訪問はルールにのっとったものならよいのではないか、政党助成の使途については透明性を確保すること、政治不信の払拭は、制度がすべてでなく、国民と政治家が断固とした決意で政治理念を守ることが必要であること等の意見が述べられました。
 最後に、和田守也君からは、地方公聴会の意義について指摘するとともに、安定した政策遂行能力を備えた政権の確立と、国民の信頼にこたえ得る政治の実現のためには小選挙区制に比例代表制を加味した並立制の導入が必要であり、このような観点から自民党案に賛成であり、政治資金については、企業・団体献金を政党に限定すると地方政治を支えている政治家の政治活動に及ぼす影響は極めて大きいこと。さらに政党助成も無所属の地方議員等には及ばないこと等の意見が述べられました。
 次いで、各委員から、二大政党制あるいは穏健な多党制等将来の政界の姿、政治資金の抜け道、無所属の地方議員等への配慮、地方分権のあるべき姿、納税段階における政党、政治家へのチェックオフ、国民の意識改革、比例代表選挙の区域を都道府県単位とした場合の一票の格差と死票、政治家個人に対する企業・団体献金の禁止に伴う地方議員の自由な政治活動の担保、地方政治のあり方と地方議員のあり方など多岐にわたる質疑が行われました。
 以上が概要でありますが、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれにより御承知願いたいと思います。速記録は本日の会議録に参考として掲載されますようお取り計らいをお願いいたします。
 なお、会議の開催に当たりましては、地元の関係者初め多数の方々に御協力をいただきました。ここに深く謝意を表しまして、御報告といたします。拍手
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石井一#7
○石井委員長 次に、第四班三原朝彦君。
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三原朝彦#8
○三原委員 岡山県及び香川県に派遣された委員を代表して、私から概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、大島理森君、今津寛君、小此木八郎君、葉梨信行君、谷津義男君、秋葉忠利君、岩浅嘉仁君、柳田稔君と私、三原朝彦でありました。このほか、岡山県においては石田美栄議員が現地参加されました。
 岡山県における会議は、十一月十日午後一時より岡山市内の岡山国際ホテルにおいて開催いたしました。まず私からあいさつ、会議運営の説明、派遣委員及び意見陳述者の紹介を行い、次いで意見陳述者の意見の陳述及びこれに対する各委員からの質疑が行われました。
 意見陳述者は、岡山県総評センター事務局長光井勝君、岡山県議会議員元浜貫一君、税理士荒木智真君、島根県議会議員島田芳雄君、岡山県立大学助教授沼本健二君及び山口県議会議員吉井利行君の六名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、光井勝君からは、政治改革関連法案の今国会での成立を強く念願するとともに、選挙制度については比例代表制を基本とした制度が望ましいとの立場から、衆議院議員の総定数と定数配分、比例代表選挙の区域及び投票の方法について政府案に賛成、戸別訪問の解禁、政治資金については企業・団体献金の全面禁止と公開基準の一万円超への引き下げ等の意見が述べられました。
 次に、元浜貫一君からは、選挙制度の改革が政治腐敗の防止につながるとは言えず、国民参加のもとにさらに議論すべきだとした上で、小選挙区にウエートを置いた自民党案に賛成、戸別訪問の解禁には反対、政治資金の規制と政党助成については、政府案は地方議員等の政治活動の実態に配慮したものとは言えず、自民党案が地方の実態にも対応できる内容となっている、さらに、地方公聴会での意見を十分に踏まえて法案を真剣に再検討すべきだとの意見が述べられました。
 荒木智真君からは、政治改革関連法案の早期成立を強く希望するとともに、選挙制度については民意の公正な反映という観点から比例代表選挙の区域は全国とすることが妥当であること、政治資金については、企業・団体献金を政党に対するもののみに限定する政府案は画期的なものであり高く評価できること、公民権の停止等罰則の強化は腐敗防止に有効なものであること等の意見が述べられました。
 島田芳雄君からは、地方公聴会の意義について指摘するとともに、選挙制度については、過疎地域の代表を確保する等の観点から自民党案に賛成、戸別訪問の解禁には反対、地方選挙の公営の拡大、政党助成については、配分基準が国会議員のみとされており、地方議員等の立場を全く無視していて納得できないとの意見が述べられました。
 沼本健二君からは、選挙制度については、小選挙区比例代表並立制が妥当な妥協点であるとし、比例代表選挙の区域は全国、比例代表と小選挙区の定数配分は前者が後者を極端に上回らないようにすること、投票の方法は二票制、比例名簿の順位を選挙人にゆだねる方式の採用、戸別訪問の従来どおりの禁止と候補者全員の演説会のテレビによる中継放送の実施、選挙違反に対する刑事裁判の迅速化と立候補制限の対象となる選挙の範囲の拡大、企業・団体献金の全廃を前提とする政党助成等の意見が述べられました。
 最後に、吉井利行君からは、選挙制度の改革が政治腐敗防止の実現につながるとは言えず、中選挙区制のもとで定数是正を行うべきだとの立場から、並立制を採用するとすれば、地方の声が反映するよう小選挙区の定数を多くするとともに、比例代表の選挙の区域は都道府県単位とすること、小選挙区の区割りに当たっては地方の実情を考慮すること、戸別訪問は解禁すべきでないこと、選挙制度の改革は参議院の選挙制度とあわせて考えるべきであること、政治資金及び政党助成については、地方議員等に対する配慮が欠けていること等の意見が述べられました。
 次いで、各委員から、衆議院議員の総定数、小選挙区と比例代表の定数配分、選挙区割りにおける留意点、二院制における参議院のあり方、戸別訪問禁止の是非、選挙制度の改革についての国民の意思の反映、選挙権年齢の十八歳への引き下げ、地方選挙の公営の拡大、企業献金と政党助成の関係、企業・団体献金の五年後の見直し、地方分権と政党助成の関係、与野党間の妥協のあり方など多岐にわたる質疑が行われました。
 次に、香川県における会議は、十一月十一日午前九時半より高松市内の高松国際ホテルにおいて開催いたしました。会議の次第は、岡山県における会議の次第と同様であります。
 意見陳述者は、自治労香川県本部委員長・香川県評センター理事長三宅正博君、香川県議会議員稲井正君、香川大学教育学部助教授古谷修一君、香川県議会議員岡田好平君及び高松市議会議員穴吹俊士君の五名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、三宅正博君は、政治改革に賛成の立場から、選挙制度については、民意を反映する比例代表制を基本的に支持し、小選挙区と比例代表の定数配分は二百五十対二百五十とすることがぎりぎりの妥協点であり、比例代表選挙の区域は全国、投票の方法は二票制とすること、戸別訪問の解禁には賛成、政治資金については、政府案の五年後の見直しの際には企業・団体献金を全面禁止とすべきであること、公開基準を五万円超とする政府案を評価すること等の意見が述べられました。
 次に、稲井正君からは、政治改革は速やかに解決して、不況対策や冷害等の本来の政治課題に取り組むべきだとの前提で、衆議院議員は地域の代表だという観点から自民党案に賛成、戸別訪問は今回は見送るべきであること、政治資金については、企業・団体献金は量的制限と透明性を確保した上で認められるべきもの、さらに政党助成については、まず政党の自助努力が必要であり、助成はできるだけ少なくすべきであるとの意見が述べられました。
 古谷修一君からは、新たな選挙制度としては、民意の変化に敏感に反応して政権交代ができること、多様化した民意を的確に議席配分に反映できること、政策本位の選挙となることが必要だとの観点から、政府案に賛成するとともに、総定数の削減にも耳を傾ける点があること、政策中心の選挙の実現のためには政党や政治家の姿勢を変える必要があること、企業・団体献金は原則としては政党に対するものも含めて全面禁止すべきであり、企業・団体献金の禁止を前提とするならば政府案の政党助成の額は国民の理解を得られること、さらに政治改革関連法案の今国会における一括成立を強く期待するとの意見が述べられました。
 岡田好平君からは、与野党が歩み寄って政治改革関連法案の成立を期するべきだとしつつ、選挙制度の改革によって政治腐敗が防げるのかとの疑問点を指摘するとともに、選挙制度については、地域の声を代表する議員数を削減することのないよう自民党案に賛成、戸別訪問は現時点での解禁には反対、政治資金と政党助成については地方議員等への配慮が欠けていること、政党助成についての議論がいまだ不十分であること等の意見が述べられました。
 穴吹俊士君からは、政治改革関連法案をぜひ今国会で成立させることが必要だと指摘するとともに、選挙制度については、衆議院議員の総定数は現行よりも削減すべきであること、小選挙区と比例代表の定数配分は自民党案では小選挙区の比率が高すぎること、投票の方法は二票制、比例代表選挙の区域は全国またはブロックが適切であること、政治資金については、透明性を高めることが重要であること、罰則の強化については大変厳しいものと評価できること等の意見が述べられました。
 次いで、各委員から、二大政党制と多党制、一票制と二票制、小選挙区と比例代表の定数配分、参議院の選挙制度との関係、定数配分と過疎対策、選挙区割りの基準、選挙制度の改革に当たっての国民の意思の反映、選挙権年齢の引き下げ、戸別訪問解禁の是非、企業献金の禁止と政党助成の関係、地方議員等に対する助成の方法、企業献金の五年後の見直しなど多岐にわたる質疑が行われました。
 以上が概要でありますが、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれにより御承知願いたいと存じます。速記録は本日の会議録に参考として掲載されますようお取り計らいをお願いいたします。
 なお、会議の開催に当たりましては、地元の関係者初め多数の方々に御協力をいただきました。ここに深く謝意を表しまして、報告といたします。拍手
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石井一#9
○石井委員長 それでは最後に、第五班左近正男君。
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左近正男#10
○左近委員 福岡県及び奈良県に派遣された委員を代表して、私から概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、保岡興治君、穂積良行君、細田博之君、増子輝彦君、土田龍司君、赤松正雄君、茂木敏充君と私、左近正男の八名であります。このほか、福岡県においては楢崎弥之助議員、奈良県においては高市早苗議員が現地参加されました。
 福岡県における会議は、十一月十日正午より福岡市内のホテルニューオータニ博多において開催いたしました。まず私からあいさつ、会議運営の説明、派遣委員及び意見陳述者の紹介を行い、次いで意見陳述者の意見の陳述及びこれに対する各委員からの質疑が行われました。
 意見陳述者は、福岡県私立学校教職員組合協議会書記長牧野苓子君、福岡市議会議員久保田秀己君、元福岡県議会議長篠田栄太郎君、福岡県議会議員中村明彦君、九州大学法学部教授薮野祐三君、大野城市議会議員前崎千波君の六名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、牧野苓子君からは、地方公聴会を形式的なものにせず、地方の声を反映させてほしいとの要望の後、政治改革の中心は腐敗防止、政治倫理の確立であるとし、また選挙制度については、並立制を採用するとしても、より民意を反映する比例代表制を基本とし、それに小選挙区制を並立させる制度が望ましいこと、戸別訪問の解禁は自由な選挙活動の保障として歓迎すべきものであること、政治資金について企業・団体献金は本来全面的に禁止すべきものであること等の意見が述べられました。
 次に、久保田秀己君からは、基本的には中選挙区制から小選挙区制に移行すべきであるが、比例代表制を加味することはやむを得ないとするとともに、現在の並立制案について与野党が自説にこだわらず大胆な妥協をし、今国会で成立させるべきであり、また政治資金については無所属の地方議員等の政治資金に配慮されるべきだとの意見が述べられました。
 篠田栄太郎君からは、与野党が大胆な妥協をして速やかに並立制を実現すること、比例代表選挙の区域についてはブロック制を検討すること、戸別訪問は当然解禁すべきであること、政党助成は、政党の自由裁量でなく、選挙費用等使途の明らかなものに限定すべきであること、企業・団体献金は月一、二万円程度の少額に抑えて認めることが考えられること、今回の政治改革は改革の第一歩であり、さらに住民の手による地方自治の改革が必要であること等の意見が述べられました。
 中村明彦君からは、まず国民の政治不信の解消と選挙制度の改革との関係について言及しつつ、並立制を導入する場合は、統合機能にすぐれた小選挙区制に重点を置き、比例代表制は補完的機能にとどめることとするべきであり、衆議院議員の総定数の削減と比例代表選挙の区域は自民党案に賛成、戸別訪問の解禁は時期尚早、政治資金については、無所属の地方議員等の政治資金を個人献金のみに限ることは地方政治の軽視だとの意見が述べられ、さらに、地方公聴会での意見が法案審議に反映されるようにとの要望が述べられました。
 薮野祐三君からは、選挙制度については、いかに多様な意見を政治に反映させるかという立場から比例代表部分の大きい政府案に賛成であり、また政治と金の問題については、歳費とは別に立法調査費に係る部分を大幅に引き上げるべきであり、さらに、国民が政治に近づきやすくするためには、選挙権年齢の十八歳への引き下げや戸別訪問の解禁など新しいシステムを構築するべきだとの意見が述べられました。
 最後に、前崎千波君からは、政治改革は、相次ぐ政治家の不祥事に対する国民の怒りに端を発するものであることを念頭に置くべきであること、衆議院議員の総定数、比例代表選挙の区域及び投票の方法は自民党案に賛成であること、政治資金についは、政府案では無所属の地方議員等に及ぼす影響が極めて大きいこと、戸別訪問は解禁すべきであること、議員に定年制を設けるべきであること等の意見が述べられました。
 次いで、各委員から、定数配分、投票の方法、比例代表選挙の区域、衆議院と参議院との役割分担、戸別訪問の解禁、新制度のもとでの地方議員の政治資金、企業献金と個人献金、女性の政治参加、国会改革、政見放送のあり方、国会議員の役割、国と地方との役割の見直しなど多岐にわたる質疑が行われたところであります。
 奈良県における会議は、十一月十一日午前九時三十分より奈良市内の奈良ロイヤルホテルにおいて開催いたしました。会議の次第は、福岡県における会議の次第と同様であります。
 意見陳述者は、全逓信労働組合奈良地区本部書記長増田喜三郎君、奈良県議会議員服部恵竜君、奈良県中小企業団体中央会副会長・奈良県薬事団体連合会会長・佐藤薬品工業株式会社社長佐藤又一君、大阪府議会議員松室猛君、京都産業大学法学部教授小平修君、京都府議会議員山本直彦君の六名でありました。
 意見陳述者の意見について、簡単にその要旨を御報告申し上げます。
 まず、増田喜三郎君からは、プロの目でなく、素人の目で国民の総意を酌み取ることが今後の日本の政治のあり方であるとしつつ、今回の政府案に対しては賛成であるが、企業・団体献金を全面禁止していない点など不満な点もあり、企業献金の五年後の廃止を公約した上で公的助成に踏み切るべきだとの意見が述べられました。
 次に、服部恵竜君からは、地方公聴会のあり方についての疑問、地方の声の反映についての要望が述べられた後、選挙制度については参議院の選挙制度との整合性が必要であること、衆議院議員の総定数の削減、比例代表選挙の区域及び投票の方法については自民党案に賛成であること、政治資金についてはもっと地方議員への影響に配慮すべきであること、政党助成は今回は最小限にとどめるべきであること、今後の進め方として、足して二で割るような安易な妥協はすべきでないこと等の意見が述べられました。
 佐藤又一君からは、政治改革関連法案の今国会での成立を図るべきであり、これが最後のチャンスであること、政治改革の次には行政改革、規制緩和、景気対策等の実行に向かわなければならないこと、腐敗防止だけでは問題の根本解決にならないこと等の意見が述べられました。
 松室猛君からは、政治改革論議において政党の実態や地方選挙との関連についての議論が欠落しているとの指摘をしつつ、選挙制度については民意の集約に力点を置いた制度がベターであること、衆議院議員の総定数、比例代表選挙の区域及び投票の方法については自民党案に賛成であること、政治資金について企業献金を禁止することは地方議員の活動に支障を来すことになること等の意見が述べられました。
 小平修君からは、与野党が妥協し、今国会での成立に期待するとともに、現行中選挙区制の問題点の指摘、小選挙区制と比例代表制の特性の比較の上、政府案と自民党案を比較検討した結果、基本的に政府案に賛成するとの意見が述べられました。
 最後に、山本直彦君からは、公聴会のあり方についての要望の後、自民党案に賛成の立場からの意見が述べられ、戸別訪問の解禁には反対、無所属の地方議員等に対する配慮、租税特別措置による寄附金控除の対象範囲の拡大等庶民の心がわかる政治改革をすべきであって、永田町の永田町による永田町のための政治改革であってはならないとの意見が述べられました。
 次いで、各委員から、定数配分、戸別訪問、企業献金と個人献金、政権交代のできるシステム、二大政党制と穏健な多党制、国会議員の役割など多岐にわたる質疑が行われたところであります。
 以上が概要でありますが、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれにより御承知願いたいと存じます。速記録は、本日の会議録に参考として掲載されますようお取り計らいをお願いいたします。
 なお、会議の開催に当たりましては、地元の関係者初め多数の方々に御協力をいただきました。ここに深く謝意を表しまして、報告といたします。拍手
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石井一#11
○石井委員長 以上で派遣委員からの報告は終わりました。
 お諮りいたします。
 ただいま報告のありました第一班、第二班、第三班、第四班及び第五班の現地における会議の記録は、本日の会議録に参照掲載することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石井一#12
○石井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
    ―――――――――――――
    〔会議の記録は本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
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石井一#13
○石井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時五十三分散会
     ――――◇―――――
  〔本号(その一)参照〕
    ―――――――――――――
   派遣委員の秋田県における意見聴取に
   関する記録
一、期日
   平成五年十一月十日(水)
二、場所
   アキタニューグランドホテル
三、意見を聴取した問題
   公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣
   提出)、衆議院議員選挙区画定審議会設置
   法案(内閣提出)、政治資金規正法の一部
   を改正する法律案(内閣提出)、政党助成
   法案(内閣提出)、公職選挙法の一部を改
   正する法律案(河野洋平君外十七名提出)
   、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法
   案(河野洋平君外十七名提出)、政治資金
   規正法の一部を改正する法律案(河野洋平
   君外十七名提出)、政治腐敗を防止するた
   めの公職選挙法及び政治資金規正法の一部
   を改正する法律案(河野洋平君外十七名提
   出)及び政党助成法案(河野洋平君外十七
   名提出)について
四、出席者
 (1) 派遣委員
   座長 石井  一君
      斉藤斗志二君    笹川  堯君
      野田  毅君    堀込 征雄君
      平田 米男君    簗瀬  進君
      正森 成二君
 (2) 政府側出席者
        自治省行政局選
        挙部選挙課長  松尾 徹人君
 (3) 意見陳述者
        元中央大学教授 早川 廣中君
        秋田県議会議員
        県連幹事長   楢岡 貞龍君
        羽後町商工会理
        事       阿部 孝一君
        岩手県議会議員
        自由民主党岩手
        県連政調会長  佐藤 正春君
        都市政策研究会
        代表      照井 清司君
        福島県議会議員
        県連政調会長  芳賀 一太君
     ――――◇―――――
    正午開議
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石井一#14
○石井座長 これより会議を開きます。
 私は、衆議院政治改革に関する調査特別委員会派遣委員団団長の石井一でございます。
 私がこの会議の座長を務めますので、よろしくお願い申し上げます。
 この際、派遣委員を代表いたしまして一言ごあいさつ申し上げます。
 皆様御高承のとおり、本委員会におきましては、政治改革関連諸法案の審査を行っておりますが、各法案の審査に当たり、国民各界各層の皆様から御意見を聴取するため、御当地におきましてこの会議を開催することといたした次第でございます。
 御意見をお述べいただく方々には、御多用中にもかかわらず御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 今後の審査の参考に資するため、忌憚のない御意見をお述べいただきますようお願い申し上げます。
 まず、この会議の運営につきまして御説明申し上げます。
 会議の議事は、すべて衆議院における委員会議事規則及び手続に準拠して行い、議事の整理、秩序の保持等は、座長であります私が行うことといたします。発言される方は、座長の許可を得て発言していただきたいと存じます。
 次に、議事の順序につきまして申し上げます。
 最初に、意見陳述者の皆様から御意見をそれぞれ十五分程度お述べいただきました後、委員からの質疑にお答えをいただくことになっておりますので、よろしくお願い申し上げます。なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、本日御出席の方々を紹介させていただきます。
 出席委員は、自由民主党・自由国民会議の野田毅君、斉藤斗志二君、笹川堯君、日本社会党・護憲民主連合の堀込征雄君、公明党の平田米男君、さきがけ日本新党の簗瀬進君、日本共産党の正森成二君、以上でございます。
 次に、各界を代表して御意見をお述べいただく方々を御紹介申し上げます。
 元中央大学教授早川廣中君、秋田県議会議員・県連幹事長楢岡貞龍君、羽後町商工会理事阿部孝一君、岩手県議会議員・自由民主党岩手県連政調会長佐藤正春君、都市政策研究会代表照井清司君、福島県議会議員・県連政調会長芳賀一太君、以上の方々でございます。
 それでは、早川廣中君から御意見の陳述をお願い申し上げます。
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早川廣中#15
○早川廣中君 早速でございますので、御意見申し上げたいと思います。
 きょうの委員会につきましては、国民の関心も大変高まっていると思うのでありますが、私は、現在までの、いろいろなことが言われていますが、冷戦下における日本の一つの高度成長が終わった今日、大きな転換点を迎えている。これは、私は政治だけでないと思います。経済もそうだし、価値観もそうだし、いろいろな面で転換点を迎えているわけですから、政治においてもこれに対応するような一つの漸進的な改革というのはやっていかなければならないという意味で、国民に対して三代の内閣にわたって公約をしているわけですから、私は今国会において、どのようなことがあろうとという言葉はちょっとオーバーかもしれませんが、与野党各党のいろいろな御意見があるようですから、それはじっくり話し合って、妥協できる点は煮詰めて、その上で必ず採決をしていただきたい。
 それで、私は、各党間のいろいろな利害、また大きな政党では、その党の中でも選挙制度については御意見が、個人の地位にかかわることですから、当然あってしかるべきだと思う。したがいまして、私は、むしろ党則を超えて採決をして、国民の前にやはりはっきりさせていただかなければ国民は納得できないのでないか、こういうふうに思っております。
 次に、公選法の関係につきましては、総定数について二案あるようでありますが、私は、最初の四百七十一というのは公費を使う議員ですから、国民は、少ない人数の議員で立派な仕事をやってもらえるならそれでいいというふうに思っている人もたくさんいると思います。しかし、今もう一億二千万を超えた我が国の人口の現状からいって、必ずしも四百七十一の時点のものを今持ち出すというのはちょっとどうかなと思いますので、まあ五百人というのはかなり常識的な国民の世論ではないかというふうに思っております。
 それから、配分の問題について、これは各党のいろいろな利害がぎりぎりのところでぶつかるのだろうと思います。しかし、私は、国民はそう見ていないと思う。投票制のことがありますが、要するに、国民はこれから厳しく政治というものを見ていくと思いますので、全国区が有利だから、地方区が有利だからということには私は絶対ならないと思う。これは必ず、一票制、二票制になることによってちょっと行使の仕方は違うと思いますが、国民は各党に対して厳正に見ていますから。そういう意味で、配分の問題については党のいろいろお考えがあるようですが、私は、政府案を基準として、多少の考え方はそうこだわることはないのではないかというふうに思っております。
 次に、全国の比例の単位についてですが、これについては、県単位というのは、私はこれはちょっと整合性にも欠けると思うのですね。比例ですから、これはもう全国でやるのが常識だと思う。だから、国民の常識をないがしろにして無理押しするということは、やはり避けた方がいいのではないかというふうに思われます。
 次に、二票制の問題ですが、これは私は正直言って、国民の中でも議論が分かれるところだと思うのです。というのは、二大政党が絶対的に正しいという考え方になれば、これは一票制が絶対整合性が合っているわけです。中央公聴会でもそういう御意見を述べた方が多々いらっしゃるようですが、そのとおりだと思うのです。
 しかし、現実に我が国の政治というのは、戦後は、二歩前進して一歩下がるという形ですべて緩やかに、国民の中の摩擦を少なく、経済も政治も発展しようということで今日まで来ているわけですから、そういう意味で、現状においては二票制がやむを得ないのではないかというふうに思われます。
 次に、戸別訪問の問題でございます。
 これは、私は正直に言って、私も選挙にかかわってまいりましたが、実際は本音と建前が全然違う。戸別訪問は今禁止されていますが、戸別訪問をやらないで選挙を乗り切るということはほとんど不可能であると言われている。ですから、この点については、禁止なら禁止で、本当に守る意思があるのかどうか。守る意思がないのに、ただ建前上禁止の方がいいということ。
 しかし、戸別を認めるについては、私は条件はあると思うのですね。これは、夜の夜中まで来られたり、多数の人が押しかけてこられたりされたのでは困りますから、私は、時間なりその他きちっとした条件をつけて、ルールをつけて、戸別訪問はむしろ解禁すべきだというふうに思っております。
 あと、立候補の制限については、これはむしろ罰則の問題との関連ですから、後で触れたいと思います。
 次は、政治資金規正法関係についてでありますが、今国民が一番関心を持っていることはここのことです。というのは、東北でも例に漏れず金権体質が、地方の時代だなんという中で、まさに代表的な事件が今続発しているわけであります。
 このことは何なのかということでありますが、結局選挙にお金がかかる。しかも、これが個人の責任において調達をするということでありますから、この資金の調達の方法については、親の相続をいっぱいした人か、あるいは過去の仕事によっていろいろなコネがあって、お金をうまく集める方法が巧みな人が有利だというのが今までの選挙だと思うのですね。ここが一番国民が正してもらいたいというふうに今思っているところであります。
 それで、その資金源はどこから出ているのかということでありますが、団体の問題もありますが、一番大きなのは企業であります。けさ新聞を見ましたら、企業献金をやめると官僚政治になるというような意見が、中央公聴会の中で述べた方の意見が出ておりました。私は、これにはびっくりいたしました。
 私も、わずかな期間でしたが、行政の責任者として運営をしてみましたが、企業の献金にきれいな献金なんというものはあり得ないと思う。これは必ず何か目的――というのは、企業というのは利益団体ですから。企業は社会奉仕団体ではありませんから。そんな項目があったら、そんな会社はつぶれてしまうわけです。これは利益団体でありますから、利益を求める企業からもらう金がきれいだなんということはあり得ないわけですから、私は、これをきちんと……。
 それならば、それを禁止して何で官僚政治になるとおっしゃった方がいるかというと、私は行政の責任者としてわずか四年間でありましたが、官僚といいますか役人の人は、行政のトップの人が選挙で選ばれてくる。この人のことを――要するに民間から来た陳情が正しい陳情ならいいわけですね。それが正しくない陳情に対しては、官僚の人たちは当然抵抗するので、ある意味では官僚政治というのは、正しいことをやろうと官僚一人一人は思っておるのです。しかし、それが国民から見た場合に逆に見える。官僚の独善的なように見える場合もあります。そこはやはり政治の人たちが、自分たちが正しい行動、正しい陳情をやっていれば官僚の人は納得するはずです。
 ですから、その意味での官僚政治というのは私は正しい。選挙をやっている人が上に立って、ひん曲げるからみんな抵抗するんだというふうに考えなければならない、こういうふうに思っています。
 そういう意味で、企業献金は、急にやるということについては、日本の国はなるたけ穏便に国民に納得をしてもらうという制度ですから、その辺はよく話し合っていただきたいと思いますが、その辺はいつの時点かでははっきりとすべきである。
 罰則の強化についてもそうだと思いますが、私は、罰則については、やはりきちっと守るという意識がなければ、うまくやれば罰則を逃れるのだ。こういう法案をつくればこういうふうに逃げる。何か規制ができるとそれを研究して、しかも本になって売り出される。こうやればうまく選挙をやれますよなんて手引が出てくるわけです。そういうものが出てきて裏かく、裏かくですから、これは僕は大変なことだろうと思いますが、しかし、厳しくやればやはりそのように効果が上がっていくのだろう、こういうふうに思っております。
 次に、政党助成についてでありますが、私は公的助成、大賛成なのですが、国民は、公的助成を出すと監視が厳しくなると思う。自分たちが納めた税金がこうされるということに対しては、国民は非常に厳しい。ところが、何か大企業かどこからかわからないけれども、どこにあるかわからないような金を使った場合には、国民は案外ありがたがるのですね。あの先生は偉い先生だ、冠婚葬祭に必ず電報を打ってくれて、出席をしてくれて、あれだこれだと。そういうものに無条件に感謝する国民がいるということです。僕は、全部だとは言いませんが、そういうことを喜ぶ人は、二、三割は地方ではもう常識ですね。
 だから、そういうものを打破していくためにも、公的助成というのは、これはどこが絶対いいという金額はないと思うのですが、しかし、今提案されている範囲内では、国民は、そのお金を正しく使ってもらいたいということで、また政党がそれをいいかげんな運用をしてもらいたくない、こういうふうに思っていると思います。
 最後に、地方の選挙ですが、私は、選挙そのものを全部公営化すべきだと思うのですね。ポスターについてはこう、宣伝カーについてはこう、政見発表の場があればこういうふうにするというふうに、全部公営化の道へ持っていけば、地方政党を――あえて言えば、地方政党も認めてもらわなければ、地方では実際困る面が出てくると思うのです。地方政党を認めた上で、それで党にお金をやるより、選挙そのものを公営化するということで正常化していくべきだ、こういうふうに思います。
 あと、どうも時間がぎりぎりになったようなので、結論のところを簡単に申し上げたいと思います。
 私は、幾らどんな制度をつくろうと、まず選挙をやっている候補者の自覚の問題、これがまず第一番目だと思います。自覚のない、裏をかこうなどと思う選挙をやっている限り、幾ら制度を直そうと、こんなものどうにもならないのではないかというふうに思う。
 しかし、候補者が何で自覚を持てないかというと、先ほど言いましたように国民側にも、まあ二、三割だか、はっきり統計をとったわけではありませんから無責任な数字は申し上げませんが、国民側にも選挙というものを、政治をどういうふうにするのかという自覚が足りない人がいる。これが問題で、最後に申し上げたいのは、きょうはマスコミの方も来ていらっしゃるというので、私も実はここまではるばる遠くから来てみたのです、私が一番遠かったようですが。
 それは、選挙報道に対して、マスコミが正しく報道しない。もう何か予想みたいな記事がはんらんする。それで、それがまた左右するのですね。選挙事務所に行ったら活発だなんて。活発だというのは、お金をたくさん使って人をたくさん雇えば活発になるに決まっているのですから。正しくやる人を評価しない。これは私は、日本のマスコミがまだまだ政治に大した見識がないというふうに思っておりまして、はっきり言いますが、選挙に携わる人、国民、マスコミ、この三つがはっきりと目覚めない限り、選挙制度なんて幾らいじってみてもどうにもなるものではないと思います。
 しかし、そう言っていてもなりませんから、今回は比例区が入るというのは、私は評価できると思うのです。というのは、今日本の国は、選挙運動に毎日タッチしなくても、国のためにやれる国会議員を出さなければ、世界のトップにランクされてきたこの経済を保つような日本の外交をやっていけないと思います。
 そういう意味で、私はこの法案が一日も早く通って、それで立派な見識を持った人が日本の外交に携わって、日本の今の不況というのは外交と大きく関連しているわけでありますから、国内だけの不況だとは思っていただきたくないということを申し上げまして、私の意見の陳述としたいと思います。
 以上でごさいます。
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石井一#16
○石井座長 どうも忌憚のない御意見を、早川先生、ありがとうございました。
 次に、楢岡貞龍君にお願いいたします。
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楢岡貞龍#17
○楢岡貞龍君 それでは、私から申し上げさせていただきます。
 初めに、陳述をする前に申し上げておきたいと思いますが、去る十一月二日の毎日新聞に報道されましたところによりますと、十一月一日の日に、政治改革関連法案の修正交渉の際に、自民党の森幹事長が「政治改革は地方政治に大きな影響を与える。中央・地方公聴会が八日から始まる前に修正話をするのは公聴会を軽くみることになる」というふうに述べたのに対して、園田さきがけ日本新党代表幹事は「公聴会は形式的な問題で、法案の問題点は浮き彫りにされている。十二日までの合意を目指す」と、早期交渉の開始を求めたと報道しております。
 もしこれが事実であるとすれば、まことに心外な言動であって、独善と選挙民を愚弄する言動である。こういう態度でいわゆる公聴会を開くというようなことに一体何の意味があるのかということを、私はまずもって提言をいたしたいと思うのです。
 ゆえに私は、これから私が申し上げる意見は、決して形式的な意見でもなければ思いつき的な陳述でもないということを、まず委員の方々に御理解をお願いしたい、そういう前提でこれからお話を申し上げたいと存じます。
 時間がありませんので、私は、主に自分の関係しております地方の立場から現在の問題についての陳述を申し上げたいと思います。
 まず、今回の公職選挙法の一部を改正する法律案及び関連する法律案は、主に選ばれる側、すなわち衆議院議員の立場からのみ多く議論をされておりまして、選ぶ側、国民の方からの議論というものが余りなされていない。依然としていわゆる永田町の理論、考え方によってこういう議論がなされ、進行されておるというところにいろいろの問題点があると思うのです。
 現に、大部分の選挙民あるいは国民は、小選挙区並立制というのは一体どういうことなのか、それができれば自分たちが今まで投票しておった候補者がどうなるのかというようなことを、ほとんどの選挙民は知らないで新聞を読み、テレビを聞いているのです。こういうところに、私は、この選挙を議論する今までの運び方に非常に大きな疑問を持っておるものであります。
 私は、地方議会、地方議員の立場から、民主主義の原点というものは地方政治にあるというふうに考えております。そういう意味から、今回の改正案の中に、地方議会に対する配慮がほとんどなされていない。地方議員の政治資金というものは一体どのように調達をするのか。
 今もいろいろ話をされましたが、選挙には金が要ります。国会議員の選挙についての金の問題はいろいろ議論をされ、いろいろやられておりますけれども、地方議員は金を使わないで選挙をやっているわけではありません。しかも、そういう国政を支えておる地方議会あるいは地方政治というものは、私は一番民主主義の根幹というものにかかわっておると思うのです。その地方議員に対する選挙の資金というものは、一体どういう方向に進んでいくかという議論がほとんどなされておらない。
 しかも政府案では、政治資金規正法の一部を改正する法律案の中で、企業・団体献金を受けることができるのは政党だけであるというふうに限定をしております。しかも、それは国会議員を有する政党にだけ認めている。なぜ地方議員というものを認めることができないのか。国会議員だけが、一体政党を構成するあるいは政治集団を構成する政治家であるという理論であるのか。
 こういう意味からしますと、地方分権の強化などといいながら、地方軽視の措置であるということを私たちは地方の立場から感じざるを得ない。現に、知事であるとかあるいは市町村長、県会議員、市町村議員の中には、無所属で政党助成を受けられないという方々がたくさん出てまいります。しかも、地方においては個人献金の気風の浸透していない状況が現状でありますから、これらの地方自治体の首長、地方議員の政治活動費はどのように賄っていくのかということを、現在の段階においてやはり明確にしなければならないというふうに考えております。
 さらに、この件に関しての公費助成の問題でありますけれども、国民一人当たり三百五十円、総額約四百十四億円と一応政府の積算根拠を示しておりますけれども、これとても導入論が先行して、納得のいく説明が非常に乏しいのです。初めは六百何十億という数字を出しました。それが多いということで四百十四億円。何でこれが一体四百十四億円であるのか。三百三十五円という国民一人当たりの数字というものは何であるのかということが、納得のいく説明が非常に乏しい。
 しかも、この積算は、現在の政府・与党が、弊害ばかりが多い、金がかかると言って厳正に批判をした中選挙区制における現在までの経費を基礎にして算出をしておるわけです。私は、このことに矛盾があると思います。中選挙区制においては大変に金がかかるから、それを改正しなければならないと言いながら、中選挙区制においてかかった経費を基礎にして算定をしておる、一体これはどういうことであるのか。同時にまた、金権体質であると批判をしておる自民党案よりも、政府案がはるかに金額が多いということ、このこともまた一体どういう正当性があるのか、国民が納得のいく説明が非常に乏しいと思うのです。
 また、先ほども申し述べましたが、無所属議員は対象にならないということは、私は政党人でありますけれども、一体これが憲法で定める法のもとの平等という観点から問題がないのか。しかもそれは、国民の税金というものからこれを支出するということになりますと、私は、この問題は、法のもとに平等であるという民主主義の原点にかかわる問題ではないだろうか。このことについて、もっと国民が納得できる議論と説明というものが必要でなかろうか。
 しかも、本当にこの助成というものが必要であるのかどうかという、国民間の議論がほとんどなされておりません。政党人であるとか、あるいはジャーナリストの中においてはいろいろ議論をされておりますけれども、国民の中において、本当に我々はそういう政党助成というものをやって、政治というものをやらなければならないのかという議論が、もっともっと広範にこれはなされなければならない重大な問題ではないだろうか。
 それから、小選挙区二百五十、比例代表二百五十の並立制についてでありますが、各都道府県に配分される定数は小選挙区の二百五十だけであります、この案からいきますと。これは実質的には各都道府県の衆議院の定数の大幅削減に通じます。特に私のように、秋田県というような人口減少県の地方からしますと、国会議員が大幅に減るということは、これは地方分権が現実のものになっていない現状においては大変大きな政治課題である。
 地域の声を代表する議員の削減ということは、これは県民ひとしく、そういう方法はやってもらいたくない、こういう気持ちが地方にはたくさんあると思いますし、こういう方法をどこまでもやっていけば、今政府が言っておる地方重視というのとは逆に、人口が多い都市の政治家だけが多くなってしまう。地方を代表する政治家の数は少なくなって、その声が小さくなっていくということになっていかないか。
 したがって、政府案が比例代表の名簿を全国単位としておる点について、私は、そういう意味を補完する意味においても、ぜひともこの比例代表を都道府県単位に改めてもらいたい。そして、少なくとも衆議院議員の都道府県における定数の確保に努めるべきではないだろうか、そういう配慮をするべきではないだろうかというふうに考えるものでございます。
 同時にまた、現在参議院議員があるということは、地方区と全国区の選挙の現状を見ますと、衆議院議員は私たちが一人一人に対して投票をする、参議院は地方区と全国区があるというその選挙の方法の違いによって、国民は二院制というものを、参議院と衆議院というものの存在を認めていると思うのです。
 これが、選挙の方法が同じで、衆議院議員も全国区、参議院も全国区、そして地方区、そして小選挙区、これでは一体二院制の意義というものは、審議の過程は別にしまして、存在のあり方として、いわゆる参議院不必要論というものが出てくるおそれがある。そんなことでやるのであれば、衆議院一院制でいいじゃないかと。二院制の方向というものを考えた場合に、私は、参議院とは違う形においてやはり衆議院の選挙というものはやられなければならないのではないだろうか。
 そういう意味において、今回の改正案の中で、参議院の選挙のあり方は一体どうなるのか、これも議論がなされておりません。当然、これは国会の問題でございますから、衆議院のあり方と参議院のあり方を並行して議論し、これを国民に対して提示をしなければならない問題ではないだろうかというふうに考えるわけであります。
 次に、二票制の問題でありますけれども、参議院にはその二院制の意義の発揮のために、選挙区と全国比例代表の二票制の投票を行っておりますけれども、衆議院は候補者とその所属する政党が一体と見るべきである、私はそういう選挙が国民はわかりやすいと思うのです。なぜか。それは政策本位、政党中心、政権選択という衆議院の理念からも、一票制というものが私は正しいあり方では、正しいと言っていいかわかりませんが、一票制の方がいいのではないだろうか。候補者と所属政党を一目で確かめられる投票。
 しかし、無所属候補者に投じる者は政党に投票できないから、法のもとにおいては平等に反するという意見があります。これも私は一理があると思いますけれども、しかし、すべての有権者に一票は完全に平等に保障されておるわけでありますから、それを政党所属候補者に入れるか無所属候補者に入れるかというのは、これは有権者の全くの自由であります。
 もし一票制が法のもとの平等に反するという議論があるとすれば、これは三%をとらなければその中においてあれを認めないという、そういうことは一体どう関連を持っていくのか。ある人が算定をした数字によりますと、三%有効投票を持たなければ切り捨てるということになりますと、二百万票の票が死ぬという計算をしておる方もおるようでございますが、そういうことを考えますと、私はやはり二票制より一票制の方がいいのではないだろうかなというふうに考えるわけでございます。
 いろいろ申し上げましたけれども、政府は早期成立に向かって、場合によっては強行採決も辞さないというような言動が報道されておりますけれども、これは多分、細川総理が年内に成立をしなければ政治的責任をとるという、そういう言動に起因しておると思います。しかし、少なくとも政治改革というものは、今後、将来における我が国の民主主義の根幹と国の命運を決する重大な政治課題であります。一内閣の命運の消長を基準にして論ずべき問題ではない。これはあくまでも国民が納得をし、選挙民が理解をした上において、こういう問題はタイミングを見て発動をすべきであるというふうに考えますので、慎重に、しかも大胆に対応すべきであるというふうに私は考えるものであります。
 以上、終わります。
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石井一#18
○石井座長 ありがとうございました。
 次に、阿部孝一君にお願い申し上げます。
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阿部孝一#19
○阿部孝一君 それでは申し上げます。
 長い間の不況が全くその出口も見せない今日、さらに追い打ちをかけるように、百年に一度あるかないかと言われるような冷害による農作物の被害が、まさに全国的な規模でその結果を見たわけであります。
 ことし、この冷害対策に、我々地方自治体におきましてはどうすればいいかというようなことで、農民の立場に立ちまして狂奔いたしまして、私、先ほど御紹介ありましたように商工会の理事という資格で出ておりますが、私自身も地方議会の議長をやっております。そういう立場から、地方の二万一千の小さな町でありますけれども、冷害対策の特別委員会というのをいち早くつくりまして、これらの被害農家というものをどうするかということにまさに狂奔して今日に至りました。
 その窮状を訴えるためには、やはり中央に訴えるしか手だてがなかったわけであります。県当局、県議会にも陳情はいたしましたけれども、やはり中央、農林省、農林大臣に訴えるという従来の手法を私どももとりました。国の出先機関がもっと積極的に地方の住民に接して救済措置をするという、基本的なものすら一切権限が与えられていない現段階においては、やむを得なかった措置ではあろうと思いますけれども、一地方の行政及び議会の代表などがすべて中央に陳情しなければならないということは、やはりおかしい、悲しい現実であろうかと思います。
 この意味から、政治改革はやはり、イコール地方分権の確立が伴わなければ効果はないと思います。補助金、許認可権限が地方を統制する最大の武器であると言われておりますが、これまでの考え方を改めることと並行して政治改革は進めるべきであります。
 このように考えるとき、今までの中選挙区制度がこのような中央依存型の体質をつくってきたということであります。現職の国会議員にとって、補助金は本人と選挙区をつなぐ重要なパイプであり、利益誘導型の政治は、地元サービスに明け暮れ、同一区内に同じ政党同士、現役が二ないし三、あるいはそれ以上共存いたしながら、個々のスタイルでサービスに勝った者だけが次の選挙で生き残ってきた、こういうシステムです。
 そこには国の政策を離れた個利個略だけが生まれ、このサービス合戦を支えるための資金力が物を言う、一党支配の堕落が今日の政治腐敗を生んだものと思います。幾たびか警鐘を乱打されながらも、ついにその深淵から立ち上がることができなかった。その政治スキャンダルが、ついに金丸さんの金の延べ棒というふうな蓄財にまで及んでは、何をか言わんやであります。
 かく言う私は、自民党立党以来、先ほど申し上げました二万一千の田舎町にありまして、情熱をかけまして、大げさに言うなら私の生涯をかけまして、自民党支部を結党すると同時に、当初から私は田舎町の幹事長を務めて、三十八年に及んだ経験からこれを主張しているわけであります。
 政治改革が叫ばれ、これしかないというような考え方から、選挙制度の改革に着手してから五年、海部、宮澤の二つの内閣がつぶれました。百十数時間を超える審議を重ねてきたこの法案は、できるだけ速やかにこれを成立させなかったならば、国民の失望は目に余るばかりでなく、全くの救いがたい状態になると思われます。国民のこのいらいらと不安を一掃して、次の不況対策あるいは規制緩和、地方分権の確立のためにも、一日も早く、どんな形でも私は最終的にはいいと思います、各党歩み寄りまして、成立を急いでもらいたいと思います。
 次に、定数の問題でありますが、二百五十名対二百五十名というのは私は妥当と思います。人物ですか、人と政党をほどよいバランスで選べるために同数がよいと思っております。歩み寄りとは申せ、足して二で割る方式はいかにも古い時代の政治感覚のような気がしてなりません。
 そして、比例選はやはり全国規模がいいというのは、これは地方の実情によっては、本音を申し上げますけれども、今までのしがらみからなかなか、特に有力な県会議員等を抱えておる、これはどこも全国的にそうだと思いますけれども、今までの十年、二十年あるいはそれ以上続いてまいりました人情というものから脱却し得ないというふうなところが、もう一、二回ぐらいやればあるいは世の中がだんだん変わってくるかもしれませんけれども、今すぐそういうわけにはまいりませんので、都道府県単位というのは何となく今までの考え方、自民党がかつて一党支配をしておったときの考え方がそのまま、党利党略みたいな感じが私いたしますので、やはりこれは全国的な規模で比例選は行われるべきだ。
 ただし、それでは参議院と同じじゃないかという批判もありますけれども、私は、まず衆議院のこの選挙制度改革を通す、その後で参議院を考えていいんじゃないか。というのは、参議院不要論さえも、これは去年、ことしから始まったものではありません。大分前からそういうふうな問題等も含めまして、参議院改革に関してはもう一つ別の角度から、それこそ国民不在でない、時間をもう一度別にかけてやってもらってもいいのじゃないかと思います。
 次に、政党助成について申し上げますが、岩國哲人出雲市長が申しましたように、コーヒー一杯の値段ならいいのじゃないかという、三百五十円ですか、三百三十円ですか。ただし、コーヒー一杯三百五十円が高いというなら、二百五十円という自民党案もあるようですが、この点は、私は専門家でもありませんし、田舎者で、酒は飲みますけれどもコーヒーは余り飲む方じゃないから、二百五十円のコーヒーが高いか三百五十円は過ぎるのか、そこら辺はわかりませんので、それは学識経験者等にお任せしますけれども、政党の公費助成は全く賛成であります。
 反対論の中には、今生まれたばかりの赤ん坊までが負担しなければならないというふうな意味で、おかしいんじゃないかというふうな反対があります。これは一つの基準なわけでありまして、そういうまさに重箱の隅をほじくるといいますか、このような議論は単なる理屈にすぎないのじゃないかと思います。ちなみに、こういうことを改革というのだと思います。
 そのかわり、企業・団体献金は、政党助成がきっちりでき上がった場合には私はやめるべきだと思います。その方が腐敗の温床を断ち切る一番の近道、一番国民にわかりやすい姿ではなかろうか、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
 また、地方議員の場合、政党助成の問題で、市会議員の方もあるいは必要かもしれませんが、県議会のあたりまではひとつ考えてもらいたいし、そうなるのではなかろうかと思いますけれども、私ども町村議員なんというのは、正直申しまして、特別な方もたまにはおりますけれども、全部仕事を持っております。そして、歳費ももらっておりますし、一応地方議員にまで公平にというふうなことは考えなくてもいいが、ただ、その考えは十人十色でありますので、我々地方議員をどうするのだという、それならば選挙公営、こういうのもいいでしょうし、別の方法を考えてもいいのではないかと思います。
 ちなみに、秋田県の千八十五名の町村会議員の段階で、今社会党公認が二十一名です。公明党二十一、共産党五十四名、無所属九百九十一名であります。私は今四期目でありますけれども、一期目のときから、お隣の楢岡幹事長御承知のように、自民党の公認候補として町議会に立候補してきたただ一人の人間であります。
 それほど地方の議員というのは、何となく政党というものを敬遠するというか、政党色がないというふうなことを言いますが、私自身はそうは思っておりません。思想信条というものをきちっとした場合には、地方末端の議員といえどもやはり政党に所属していいと思います。社会党、共産党の議員を見ればわかるとおりでありますが、どうしても保守系無所属というふうなのが圧倒的に多いというのはいかがなものかと思います。
 特に、首長選等におきましては、知事選挙の場合なども、一党一派に偏せず私は云々というふうなことを言っておりますが、しからば一党一派、政党に所属しておるということは悪であろうか、ここら辺もこれからの新しい二十一世紀の政治を考えるときに、我々自身も反省しなければならないし、地方議員等から見て、中央、国会議員だけが公費助成は不公平じゃないかなどというのは理屈のための理屈であって、私はこれはきれいにするためにもやってもらいたいなと思いますと同時に、地方議会も系列化されてもいいんじゃないか。まさに私は、その人の政治信条に帰属するものであると思います。
 次に、戸別訪問でありますが、全く私は解禁した方がいいと思います。憲法で保障する表現の自由という立場からも、積極的に支持したいと思います。候補者本人の政党及び政策、また本人自身をアピールするためにも、戸別訪問というのは大変大事だと思います。戸別訪問は、時間制限なども設ける必要はなく、ぜひ自由にしてもらいたいと思います。
 ただし、夜中あるいは嫌なうちを訪ねるか訪ねないかは、その候補者あるいは運動員の良識なわけです。嫌われるために訪問するばかはいないはずです。何でも規制するというふうな、今規制緩和の問題いろいろ経済界で言われておりますが、私はしない方がいいと思う。そして、自由なる良識といいますか、それにゆだねて、私は、戸別訪問全面解禁を叫ぶのが、選挙そのものを、今までは選挙というと何か悪いことをするというふうなイメージ、こういうものを払拭し、公明正大に、肌で感ずる本当の政治を行うためにも私は必要だろうかと思います。
 最後に、区割りの問題ですが、国民の目から見ておかしくない有権者の数といいますか、これをきちんとやってもらいたいと思います。
 例えば秋田県の場合でありますけれども、今一区、二区、これが三区に分かれるというふうに新聞報道等でなされておりますが、その場合、一区が約三十九万、二区が秋田、河辺を含めて三十一万、その差八、九万あります。それから、現在の第二区が三区になりまして、これは四十九万になります。ちょっとおかしいんじゃないかと思います。一区が三十九万、二区が三十一万、そして第三区が四十九万。これは、第三区の方から有力な市郡というものを一区にくっつけるというふうな極めてわかりやすい区割りを示してもらいたい。これが、これからのわかりやすい政治の要諦ではなかろうかと私は思います。
 以上、要するに時代の要求に応じた改革を速やかに、かつ個利個略でない、これは今までなじんだ選挙区を離れる方もおるかもしれませんが、やはり変革というものはそういうものであるということに徹しまして、各党妥協もやむを得ないと思いますけれども、歩み寄って速やかに成立し、国民を失望させないようにしていただきたい、このことを強く主張いたします。
 終わります。
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石井一#20
○石井座長 まことに率直な意見、ありがとうございました。
 次に、佐藤正春君にお願い申し上げます。
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佐藤正春#21
○佐藤正春君 自民党の佐藤正春でございます。
 自民党もいろいろな御意見がございまして、これが自民党の大変いいところでございます。私は、重複する点を避けながら申し上げたいと思っております。
 まず、国民の支持率が七〇%を超えようとしているところの細川政権に対しまして敬意を払いながら、さらにまた、今次政治改革に大いに御期待を申し上げたい、こう思っているわけでございます。
 しかしながら、今国民が期待し求められていることは本当は何だろう、何を求められているのだろう。これは景気対策でございます。さらに、我々東北にとっては、冷害対策であり、米の自由化を阻止し日本の農業を守る、このことが一番求められているわけでございます。久保田経企庁長官は、昨日の月例経済報告閣僚会議で、景気の底入れ宣言を事実上撤回いたしております。このことは大変に重要なことでございまして、本日御来席の国会議員の皆さんにぜひこのことをお訴え申し上げる次第でございます。
 そこで、政治改革でございますが、原点は何であるか、原点は何だ。自民党の長期政権から生まれたいわゆる政財官の癒着であり、今また大変話題になっているところのゼネコン汚職に見られる政治の腐敗でございます。これはマスコミ、学者、いずれの世論調査を見てもわかるとおりでございますが、国民が一番望んでいることは政治改革ではございません。腐敗の防止であります。政治家の汚職追放なのでございます。
 しかるに、今や定数のみが先行し、区割りがひとり歩きしているのが現状でございます。ましてや、公費助成など国民が納得するわけがございません。腐った政治家や嫌いな政党にだれが国民の税金を出すものでしょうか。私は、まず厳しい罰則を伴った腐敗防止法を早急につくるべきである、こう思っている次第でございます。
 公費助成は、ただいまの公述人も申し上げましたが、四百十四億円を単純に計算いたしますと、議員一人当たり約五千五百万円の助成が受けられるわけでございます。助成の要件であるところの議員五人以上そろえば新党の結成がなされるわけでございまして、いわゆる今いろいろと新党の結成論が言われているわけでございます。これは小党が乱立する可能性というものが将来考えられるわけでございます。
 さらにまた、汚職事件後に導入されましたフランス、イタリアではその後もスキャンダルが絶えない、こういう事実を見るときに、果たしていかがなものでございましょうか。あるいは、今次の公費の助成というものにあぐらをかいたこれからの議員というものが出てくるならば、私は日本の将来、日本の政治に一抹の不安を感ずるものでございます。
 時間に制限がございますので、私は、小選挙区の区割りと政治資金規制、二点についてひとつ述べてみたいと思っております。
 去る十一月二日、細川連立政権は、自民党との折衝に当たって修正五項目を設定したところ、自民党は二十一項目あり、意見が出されたと報じられております。これに対しまして細川総理は、泥をかぶっても成立させたいとの決意、このように仄聞をいたしておりますが、これは、泥をかぶるならいいでしょうが、泥に埋まってしまったらどうなるのでしょうか。これではせっかくの政治改革も成立不可能でございます。
 まず、定数の配分でございますが、二百五十と二百五十、各都道府県に配分される定数は実質は二百五十ということになります。マスコミ等の報道によりますと、二百五十の小選挙区になれば、私は岩手県でございますが、岩手県は三でございます。三百となれば四となります。
 御承知のとおり、岩手県の衆議院議員の定数はこれまで八人ございました。昨年末の緊急是正で一人減員になりまして、現在七人となっております。これが政府案の二百五十となりますと三人になるわけですね。そうしますと、今までの半分以下、かつて八人いたところが半分以下、こういうことに相なるわけでございまして、こうなりますと、県内有権者の政治参加意欲を阻害するとともに、いわゆる岩手県は四国四県に匹敵する、こう言われている広大な県土を持っております。
 御案内のとおり、県北、沿岸、中央それぞれみんな違うのです。山林、漁業、農業、それらの代表が皆、今までいたわけでございます。それがなくなることによりまして、民意が反映されない。いわば小選挙区こそが民意を反映できる唯一のものである、こういうふうに確信をいたしておる次第でございます。したがいまして、私の岩手県では、最低でも四以上なければならない、こういうふうに考えているものでございます。
 次に、政治資金規制の問題でございます。先ほど、最初の早川先生からは、企業献金が何か汚い、何か悪者だというようなお感じの御発言がございました。私は決してそうは思っていない。つまり、適法な献金、透明性のある献金は民主主義の正当なコストとして、また国民の政治参加の手段としてこれは当然でございます。
 私どもも県会議員をやっておりまして、町内あるいは隣近所の中小企業のおやじさん、商店街のだんなども、一応皆会社になっているわけでございます。そういうところからもいただいております。でありますから、いわゆる今の大手ゼネコンの、毎日報ぜられるようなあのような状態と全く違うわけでございます。そういう点も感じていかなけれはいけない、こう思っているわけでございます。
 そういう点は、逆に、今問題になっている裏献金あるいは非合法献金に対しては罰則を厳しくしていく。なぜこれを国会においてやらないかわからない。罰則を厳しくいたしまして、追徴課税あるいは公民権制裁などでいわゆる腐敗防止法、わかりやすく言えば、ちょっと言葉が悪いのですが、政治的な死刑を与えたらいかがですか。そうすればやりませんよ、二度と出られないんだから。私はそうすべきである、こう思っているわけでございます。
 次に、政治献金と地方政治家、いわば市町村議員の立場について申し上げます。
 岩手県の市町村議員の総定数は、一千三百十二人でございます。そのうち、無所属議員は全体の八六%を占めております。政党所属はたったの一四%でございます。平成四年十二月の末に、選管において私が調べてきたところによりますと、県内の市町村議員の所属政党は、自民党はゼロでございます。社会党は六十九、五・三%、公明党は二十四、一・八%、民社党が十三、一・〇%、共産党が六十、四・六%、無所属が一千百二十九、八六%でございます。以上が私ども岩手県の現在の政党所属の状況でございます。
 また、知事、市町村長は、岩手県は自治体が六十ございますが、その中でたったの一人だけが、宮古の市長でございますが、自民党籍で先般出馬いたしまして、私どもの同僚でございますが、当選いたしております。たった一人です、政党所属は。
 これらの圧倒的な多数の無所属議員の政治資金ルートは、政府案では個人献金ルートに限定されていることは、これは何の根拠であるか。先ほども出ましたが、私はこれは全く国会議員と地方議員の差別のほかに何もない、こう思っているわけでございます。今日、地方分権が叫ばれ、民主主義のサンプルと言われている地方自治を担う地方政治家、議員に、個人献金以外にも何か政治資金のルートを与えなければ公平というものを欠くものではなかろうか、こういうふうに考えている次第でございます。
 さらに、以上の状況から見ますと、公費の助成、この問題につきましては、いわゆる今審議されている政治改革と切り離して、ひとつ時間をかけて、きょうは公聴会をやっているわけでございますが、切り離してもう少し時間をかけてやらないと、私は国民が納得しないのではないかと思うんです。国会議員も地方議員も一緒くたになってやってしまって、政党助成が受けられないこれからの地方議員の活動というのはどういうふうにするのか、これは国民が納得しない。そういう点も含めまして、もう少しこの点については別途時間をかけてやるべきである、このように思っている次第でございます。
 いずれにいたしましても、我が党といたしまして政治改革は課題でございます。どうかひとつ国会においても大いに論議をしていただきまして、これを促進し、さらにまた早く御決定いただくようにお願いいたしまして、私の陳述を終わります。
 以上です。
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石井一#22
○石井座長 地方の立場より率直な御意見、ありがとうございました。
 次に、照井清司君にお願い申し上げます。
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照井清司#23
○照井清司君 それでは、意見を述べさせていただきます。
 私は、先ほど御紹介にもありましたとおり、現在、秋田市で主に秋田市の都市問題についての勉強をしております。したがいまして、これまで意見を述べられたいわば政治のベテランの方々とは少し違う立場から、今回の一連の政治改革関連法案について意見を述べさせていただきます。
 まず、私は、これまで積もりに積もった国民の政治に対する不信感をぬぐい去ることが現下の政治課題であるというふうに思います。きょう、秋田にわざわざお見えになられた議員の方々も、もちろん当然の思いだと思います。したがいまして、今回の政治改革法案を一日も早く成立させることがぜひとも必要であります。このためには、与野党が最大限の歩み寄りをして、極端に言えば、試行錯誤の形ででも新しい制度をスタートさせることが肝要だというふうに思います。
 国民が願っているのは、政治改革だけではないわけです。日本の社会を生活者重視の社会に変えるためには、行政改革も必要ですし、先ほど来お話がありますように、地方制度の改革、地方分権を進めることも必要なわけであります。ただ、行政改革、また地方制度改革というのは、国民が直接に関与できるわけではありません。審議会とか国会の場とか、あるいはいろんな場がありますけれども、多くの国民は直接に関与ができないわけであります。
 そういう意味では、国民から直接に選ばれた国会議員の方々が政治改革を速やかに進めていただく、それが国民の政治に対する信頼回復の最大のチャンスではないかというふうに思うわけです。この機会を逃さずに、一刻も早く国民の期待にこたえていただくことを強く要望いたしたいと思います。
 なぜ一刻も早くでなければならないのかと申しますと、今、佐藤正春先生の方からもお話がございましたように、現在の景気の状態というのは非常に深刻でございます。その景気の深刻さをぬぐう、払うという意味からも、政治改革を進めることが有効だと思うわけであります。
 政治改革というのはもちろん経済政策の手段ではないわけですが、バブル経済崩壊後の景気後退がこれほど長引いているというのは、円高でありますとか、あるいは民需の減退というような経済的要因が主なんですけれども、国民の多くが現在感じているのは、バブルの時代の経験からいえば、急激な経済成長というものを、むしろ倫理的に考えて、今余り好ましくないという感じになっているのではないかと私は思うわけです。
 過去を振り返ってみますと、戦争直後を除けば、日本経済にとって戦後最大の不況と言われたのは昭和四十八年秋の石油ショックでございます。石油ショックのときには全治三年というふうに言われました。そのとおり、国民の省エネルギー努力ですとか企業の必死の対応で、全治三年という形で克服されたわけです。
 しかし、今回の景気後退、まあ不況と言っていいと思いますが、これは企業の方はともかく、国民は割とさめたムードでその回復を見ているというふうに私は思うわけです。そういう雰囲気の中では、経済的な政策手段または財政的な政策手段だけではなかなか景気は回復しないのではないかというふうに思うわけです。今回の政治改革法案が成立いたしますと、国民は経済的にも長いトンネルを抜けたような気分、心理、マインドというものになるのではないかというふうに私は感じるわけです。
 それでは、幾つかの論点について、今まで皆様方からございましたけれども、私の意見を申し上げたいと思います。
 第一番目は、並立制と二票制についてであります。
 民意の集約と反映ということが非常に今回議論になっておるわけですけれども、そのいずれに重点を置くべきかというのは、新しい制度であるだけになかなか決着がつかない問題だというふうに思うわけです。としますと、ここはバランスのよい小選挙区、比例代表各二百五十の政府案にするのが妥当であると思います。また、二票制にするか一票制にするかは、小政党への配慮をして、民意を反映しようとする二票制にすべきであるというふうに思います。
 第二点目は、企業・団体献金についてであります。
 先ほど早川先生からもお話がございましたように、政治家に対して企業が献金をする場合、すぐにはともかく、いつかは何らかの見返りを期待しないはずはないと思うのが庶民感情であります。企業の中には、業界団体に属しているというような事情で、仕方なくやっているケースもあるだろうというふうに思うわけです。こういう状態を打破して改革するためには、やはり政治家個人への企業献金というのは全面的に禁止をするという案の方が、国民へのわかりやすさという点ですぐれているというふうに思います。
 そのかわり、個人からの献金はもっともっと奨励されてしかるべきであります。もちろん、個人の方でもその政治家に対して何らかの対価を期待する人はいるでしょうけれども、多くの場合には、その政治家の主義、主張に賛同するとか、あるいは自分の意見を代弁してくれるからというような比較的、単純というのは失礼ですけれども、そう経済的な理由からでなく献金をする場合が多いように思うわけです。
 第三点は、政党への公費助成についてであります。
 この問題は、今申し上げた政治家個人への企業・団体献金の禁止というものと裏腹の関係にあると私は思います。政治活動の経費負担に公的な助成を導入して、その使途を国民に公開するということで、政治と政治資金との関係を透明なものに変えることは、ヨーロッパの多くの国々やカナダでも採用されている制度であります。いわば民主主義のコストとして、多くの国民がその負担に納得しているのだろうというふうに思うわけです。
 ただ、公費助成を導入する以上は、国会議員の定数是正にもっと努力をしなければ、その後の行政改革というものもなかなか進まないように思いますので、その点は留意していただきたいというふうに思います。
 第四は、戸別訪問についてであります。
 これについては、ややとっぴな意見でありますけれども、私は、小選挙区制が定着しますと、議員の方々の住宅選択というものが変わってくるのではないかと思います。東京の豪邸か高級マンションに住んでいる人というのが国会議員に対する庶民のイメージであるわけですけれども、小選挙区制になれば地域主義、住民主義というものがもう少し重視されると思うわけです。
 そうしますと、その地区内の住宅に少なくとも土、日は定住するという形になってくるのではないだろうか。とすれば、やはり隣近所との関係というものは非常に重要になってきますし、隣近所が重要になれば戸別に訪問する、伺うということが常識的なわけです。したがって、戸別訪問には先ほど来幾つかの問題点はあると思いますけれども、私は解禁すべきものというふうに考えます。
 第五は、比例代表の選出単位についてであります。
 この点については私は、政府案よりは自民党案の方がすぐれているというふうに感じております。なぜならば、比例代表が全国一本から選ばれるということになりますと、地方に住んでいる人間にとってはほとんどなじみのない方々が選ばれてしまうような気がいたします。もちろん、地方に住んでいても知っている人はいるわけですけれども、どうも大方はそうではないかというふうに思います。この点は、都道府県選出でありますとその心配はほとんどないわけです。
 やはり地方に住む人間にとっては、東京あるいは中央に知り合いがいてくれるというだけで信頼感、親しみ、そういうものがわいてきますから、そうでないときはその近寄りがたさというのを非常に感ずるわけでありまして、この点についてはぜひ御理解をいただきたいというふうに思うわけです。
 そうしますと、都道府県単位の比例代表制であれば、地方に住む人間の民意の反映というものがスムーズに行われるというふうに思います。また、小選挙区制による一党独裁の弊害を防ぐという意味でも、やはり都道府県単位で比例代表制をやっていただいた方がよろしいのではないかというふうに感ずるわけであります。
 最後になりますけれども、冒頭に申し上げましたように、国民の願っているのは政治改革だけではないわけです。行政改革も、地方の制度改革も必要なものであるわけです。特に、私ども地方に住む人間にとりましては、国が自己の果たす役割と任務を限定していただいて、各地域で展開される社会資本の整備でありますとか教育、福祉などの生活諸施策を、地方自治体の手で、権限も資金もその地方自治体の手にゆだねていただくという、地方分権の考え方に大きな期待を抱いておるわけです。
 今仮称で出てきておりますけれども、こういう地方分権基本法の制定に向けて本格的な議論を開始させるためにも、ぜひ一刻も早く、その前段であるこの政治改革法案を成立させていただくことを再度お願いいたしまして、私の意見陳述を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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石井一#24
○石井座長 どうもありがとうございました。
 最後に、芳賀一太君にお願い申し上げます。
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芳賀一太#25
○芳賀一太君 福島県の芳賀一太でございます。
 最後に意見を述べさせていただきますが、まず最初に、地方の声を聞くこういう機会をつくっていただいたことに、心から感謝を申し上げたいと思います。
 それぞれの立場から今意見が述べられたわけでありますけれども、いろいろ重複する点もございますが、私なりの立場で意見を申し上げたいと思います。
 まず、その前に、私は昭和四十年代から五十年代の初めまで、自民党の代議士の秘書として国会で約十年ほど働かせていただきました。また、地方の県会に出させていただいて三期十一年目になったわけでありますが、そういうみずからの体験を踏まえながら意見を述べたいと思います。
 代議士の秘書をしておりましたときには、福島県の二区は定数五人に自民党が五人当選をしておった時代でありまして、中選挙区のすさまじい同士打ちの姿を身をもって体験をさせていただきました。何とか政策本位の選挙や政治ができないものだろうか、政治や選挙にお金のかからない方法はないものだろうかというようなことを、秘書同士でお互いに、ライバルの代議士の秘書とも話し合いながら過ごしてきたわけであります。
 自民党が、三十八年間、いろいろなことがありましたけれども、とにかく政権をずっと維持し続けてこられたその背景は、やはり日本の中選挙区の制度、これが大きな功を奏しておったのではないかというふうに感じられます。よほどのことがない限り、中選挙区の制度が続く限り、政権交代は行われない。
 今回は、相次ぐ不祥事件があって、国民の政治に対する不信というものがかつてない高まりを見せた時期でありますし、また、それが自民党の長期支配に対する一つのうみとして、これに自民党の中からも大きな批判があって今度の政権交代が行われた。小選挙区の方が政権交代が可能だ、中選挙区は可能でない、いろいろな意見がありますけれども、私は、中選挙区の場合には、今回のような大きな事件がない限り、自民党の中で政権が交代していけばいいわけですから、よほどのことがない限り自民党は永久政権だろうと思います。
 いろいろなことを感じながら地方議会に出させていただきました。福島県は、人口が二百十万、また県土は岩手県に次いで全国で第二位の大きな県土でありまして、多極分散型の県土を有しております。したがいまして、政治に対する住民のニーズというものも多様化しておりまして、これを住民サイドに立って県政に反映させるという、この地方政治は極めて大事なものであるというふうに、身をもって感じているところであります。
 また、私の選挙区、県会議員の選挙区のことをちょっと申し上げたいと思うのですが、栃木県と群馬県と新潟県に県境を有しておりまして、面積だけは神奈川県と同じ面積がございます。定数が二名でずっとやっておりましたが、過疎になりまして、十年ほど前から定数一名になった選挙区であります。私は、定数二名のときにも県会の選挙を経験しましたし、また、定数一名になってからこの十年間、いわば小選挙区の中で県会に選ばれているわけであります。
 そういうことを考えますと、例えば、小選挙区になったから政策本位、あるいはお金のかからない選挙ができるかというと、これは候補者にもよりけりでありますが、必ずしも制度だけでお金がかからなくなったり、政策中心に行われるものではないということを、みずからの体験をもって感ずるわけであります。
 したがって、どんな制度をつくっても、先ほどどなたかおっしゃいましたように、やはり政治に取り組む姿勢、そういうものが基本でありまして、制度だけではどうにもならないというふうに思います。
 また、広大な選挙区の中で、定数一名で議席を維持しようとしますと、大変な日常の政治活動、選挙活動というものが必要とされるわけであります。そういう意味で、国政の場合にも、小選挙区になった場合に、そういったような懸念がいろいろ出てくるのではないかというふうにも思います。
 いずれにいたしましても、伊東正義先生が出た私の地域でありますから、総理を断ってまで政治改革に情熱を燃やした伊東先生の精神を、我々としては、何とかこの政治改革実現という形で生かしたいなというふうに率直に地元としては考えているわけであります。
 五年間議論に議論を重ね、また、かつてない国民の政治不信の中ででき上がったこの改革法案でありますから、与野党ともにその案を拝見させていただきましたが、大筋においてはそんなに違いがない。小選挙区並立制でいこうということなんですから、大筋においては違いがないと思います。
 そういうことで、地方の声もお聞き取りをいただきながら、またさまざまな議論を土台にして、どんなことをしても今国会中にその実現を図っていただきたい。やらなければ与野党ともに国民から見放されてしまう。多少の妥協はやむを得ないと思いますが、大筋においては絶対この議会において通していただきたいということを申し上げたいと思います。
 また、最近の連立政権の中で、例えば小選挙区にして政策中心に選挙をする、公約を掲げて国民から選んでもらう。その後、首班指名を経て内閣ができ上がるわけですけれども、率直な疑問は、各党の皆さんが、選挙のときにそれぞれの党の考え方を公約として国民に示して投票を得たにもかかわらず、その後連立政権ということになると、自分の主張してきた、選挙のときに主張してきた公約と、連立政権の合意のもとにまた違った内容の政策が出てくるということに対しては、これが仮に小選挙区になって政策中心の選挙ということを言っても、果たして、こういう連合政権というものも初めての経験でありますからわかりませんけれども、有権者としては何となく裏切られたような感じがあるのではないでしょうか。
 例えば、今東北では米の自由化反対ということを言ってきておりますけれども、微妙に連立内閣の中でそれが使い分けをされて国会で答弁されるということには、我々はどちらの意見を信じたらいいのか。もう一回、選挙のときに、私どもは当選したらこういう政党の枠組みで政権をつくるのですよということをお示しいただいて、我が党の政策とは違うけれども、連合政権になったらこういうふうに自民党の政治を継承してやりますよということをお示しいただいて連合政権ができるのだったら納得するわけですけれども、非常にその辺があいまいだ。
 ということを考えますと、小選挙区にしても、制度ですから一長一短はあるわけですけれども、多党化していくということには、確かに国民の民意は多様化はしているわけですけれども、やはり政党政治をやっていく場合には大きく二大政党が望ましいのではないか。そして、政権が交代をしていく、緊張感を持って国民のために責任のある政治を断行するということでは、やはり小選挙区に比重を置いた定数の配分が望ましいのではないかというふうに思います。
 したがって、第八次選挙制度審議会の考え方にもありますように、総定数四百七十一というのはおおむね妥当な線ではないか。しかも、小選挙区に比重を置くとすれば、むしろ三百以上の小選挙区をつくるべきでないかというふうに思います。非常にあいまいな形で参議院の選挙が行われているわけですから、そちらで補完していただいて、衆議院はできるだけ小選挙区に力を入れて議席配分をすべきだというふうに思います。
 地方議会は、定数がありますけれども、いずれも一割、二割減の定数で、厳しく定数を削減してやっております。国会だけが許されるものではないということで、総定数四百七十一、小選挙区は三百以上で考えるべきだというふうに思います。
 それから、比例代表選挙の単位でありますが、これはやはり、先ほどどなたかおっしゃいましたように、全国単位では顔の見えない選挙になってしまう。したがって、都道府県ごとに配分をすべきではないかというふうに思います。
 さきの総選挙で福島県を見てみますと、自民党が八人、元自民党が四人、社会党は五議席あったわけですけれどもいずれも惨敗ということで、自民党が八で元自民党が四人という議席配分になっているわけです。これか今度の案ですと、定数が四か五人に分かれてしまいますから、地方の議員が、福島県に所属する議員というものが結果的には削減されていくということになるわけで、やはり比例代表選挙の単位は都道府県ごとにするのが望ましいのではないかというふうに思います。
 それから、投票の一票制か二票制かという問題ですが、これはやはり、小選挙区の本当のねらい、政権交代を可能にする、あるいは一つの政権を責任を持って選択するということを考えますと、投票は一票制が望ましいというふうに思います。
 戸別訪問については、これはなかなか日本の政治、あるいは地方の政治の場合特に言えることですけれども、いきなり戸別訪問を解禁してしまったら大変な混乱が生じる。戸別訪問の弊害の点の方がむしろ強調されてくるのではないかということで、戸別訪問は今までどおり禁止した方がいいというふうに思います。
 それから、小選挙区の区割りでありますが、衆議院でやるか、あるいは総理府でやるというような案になっておりますが、私は、やはり都道府県ごとに第三者機関の区割り委員会みたいなものをつくって、例えば福島県が五という定数であれば、その区割りについては福島県の区割り委員会にお任せするというような方法で決めた方がいいのではないか。ただ町村の人口とかそういうことで機械的に決められますと、歴史的な経過やいろいろさまざまな背景があるわけですから、むしろ都道府県に区割りはお任せした方がすっきりした形が出るのではないかというふうに思います。
 それから、政治資金の関係でありますが、政府案では企業・団体献金を政党に限定しているようでありますけれども、これは先ほどお話があったように、例えば地方議会を構成する議員の八割ないし九割は無所属議員である。これも非常に大事な地方の政治を担っているわけでありまして、地方だからお金がかからない、中央だからお金がかかるということではありませんので、政党に限定をするということはいかがなものかなというふうに感じます。
 それと同時に、国会議員の公費助成の問題ですが、これもどうも、政府案にしても自民党案にしても、この金額に対する根拠がどうも薄い、どうもお手盛りじゃないか。歳費のほかにさらにまた国民の税金からいただく。それで、仮にこの法律が通っても辞退しますという政党もあるわけですから、そうすると、自分が支持しない政党にも例えば税金を差し上げることになるということからしても、公平さに欠けるのではないか。
 これは全く個人的な意見ですけれども、例えば政治に何がしかのコストがかかるということを国民に理解していただけるならば、普通の一般の財源からではなくて、そういう政治資金を拠出するという国民の任意の資金を集めてプールして、その中から政党の頭数とかいろいろな方法によって配分をしていくという方法もあるのではないかと思うのです。国民から助成をするということを法律で決めて、それは要りませんという政党があったら、私は、それではいただきたい政党でみんなで山分けするのかということもおかしな話だと思うので、その辺はやはりもう少し考える余地があるのではないか。
 さらに、そのことに関連して、地方議会に所属する議員の公費助成の問題については明確な文言がないわけですけれども、それはどうするのかという問題ですね。その辺もあわせて検討していただきたいと思います。
 政治腐敗防止については、最も有効的な、最も厳しい法規制をしながら、二度と政治が汚れないような方法を各党間で工夫をしていただければいいのではないかというふうに思います。
 いずれにしても、絶対的な制度というものはないわけで、やはり政治家の政治に取り組む姿勢、モラルの問題が非常に重要だと思います。我々地方議会にいて強く感じるのは、やはり名実ともに地方分権というものを果たしていかないとだめじゃないかと。特に、国会議員の場合にはインターナショナルな、国政に専念をしていただく。地方議会は、道路や橋やいろいろな住民に身近な問題は地方議会が中心になってやっていけるようにしなければだめだ。
 福島県なんかは、百二十年前に戊辰戦争で会津藩が敗れてから、中央には大変冷たくされてきまして、本当に陳情政治というものに、もう何といいますか、依存してきたような地域でありまして、まさに何でもかんでも中央に行かなければ物が解決しないというような今日の状況を打破して、やはり地方重視の地方分権を一層推進していただく。地方のことは地方議員がやる、国政に関する、国の根幹にかかわることは国会議員の皆さんが専念をしていく、そういう役割分担が、今度の政治改革を通じていい方向で確立できないものかなということを切に感じているところであります。
 まとまらない話になりましたが、率直に感想を申し上げて、意見とさせていただきます。
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石井一#26
○石井座長 どうもありがとうございました。
 以上で意見陳述者からの意見の開陳は終わりました。
 時間が一時三十二分でございますが、中身のみならず、時間的にも、堅実に時間をお守りいただきまして意見の発表をしていただきましたことを、厚く御礼申し上げたいと思います。
 各委員の質疑を行いたいと存じますが、私から一言だけ申し上げさせていただきますのは、楢岡秋田県連幹事長から、さきがけの代表の地方公聴会に対する御意見がございましたが、この問題は、当委員会の理事会で自民党議員から厳しい御叱正がございまして、私、委員会を代表し御当人の意見を聞きましたところ、御当人は、公聴会は大変重要なものである、しかし同時に、それが終わったらスムーズに議事を進めてもらいたいという意図のことを述べたのであって、公聴会軽視の発言ではないという釈明がございましたので、これは理事会で報告をいたしまして、了承を得たところでございます。
 今回、これまでなかったように十地区にメンバーを派遣いたしまして、ちょうどこの時間にどこかでこれが行われておるということで、全ブロックを網羅して地方の声を聞いております我々の意図を、ひとつお酌み取りいただきたいと思います。
    ―――――――――――――
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石井一#27
○石井座長 これより委員からの質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。笹川堯君。
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笹川堯#28
○笹川委員 出席の皆さん、どうも大変ありがとうございます。
 私どもも、国会で長時間にわたりまして、微力でありますが、一生懸命法案が成立するように最大の努力をいたしております。同時にまた、さきの選挙でもこのことは公約にもなっておりますので、国民の期待にこたえるように一層努力をしてまいりたいと思っております。
 さて、各皆様方からいろいろ御意見を拝聴いたしまして、もっともな御意見もたくさんございましたし、どうもそれは少し違うのじゃないかなということも、実は気がついたこともございますが、なかなかお一人お一人に、別にここは論戦する場ではありませんので、皆さん方の御意見を聞いて、それをまた国会で反映させるのがきょうの目的でございますので、また時間が大変短うございますから、なぜおれに言わせないのだということを言われても困りますから、私の場合は皆さんにお聞きをすることだけを今申し上げて、あと細かいことはまた順次ほかの議員に言っていただきたいと思うのです。
 各議員の皆さんから、地方分権、特に一極集中はなるべくやめた方がいいというのが実は今まで随分意見としてあるわけであります。例えば予算にしましても、東京、あるいは都会で納めた税金が地方へ分散されているわけですね。まさに傾斜配分されております。
 しかし、今度の政治改革の中で、選挙制度の改革ということになりますと、残念ながら議員も一極集中になるわけであります。都会の方が多くなって、地方は減ってくるわけであります。国会で今まで議論したのは、一極集中をやめて地方分権をしようと言っているのに、これでいくと国会議員だけはどうしても一極集中が免れない。このことについてどなたか御意見があればちょっと言っていただけませんか。どなたでも結構です、それがいいとか悪いとかしょうがないとか。
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芳賀一太#29
○芳賀一太君 確かに、人口割りで国会議員の定数を決めるということになると、今おっしゃるとおり一極集中になっていくと思うのですね。しかし、我々地方の立場からいつも考えることは、投票率の問題ですね。我が方は大体八五%から九二、三%の投票率で政治に参加しております。東京の場合は、東京と言ってはあれですが、都会の場合は、いずれも投票率が五〇%を切ったりしているわけですね。もういかなる場合でも、最初から政治に参加してないわけです。
 ですから、国会議員の定数を決める場合には、単なる有権者数ではなくて、直近の過去三回の例えば棄権率とか投票率とか、そういうものも勘案してやるべきではないか、全然投票へ行かないのですから。そういう人たちを念頭に置いて議員の定数を配分するというのもいかがなものかなという疑問を持っておりますし、そういうことも勘案しながら、地方、恵まれない地域、政治の恩恵をたくさん受けなければならないところほど議員への期待度が大きいわけですから、そういうところの地方の定数を減らさないように考えるべきではないかなというふうに思います。
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