白川勝彦の発言 (予算委員会)
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○白川委員 私も実は、中西防衛庁長官が正確にどういうふうに十二月一日の講演で言ったかということは、残念ながらまだ資料もございませんし承知してないわけでございますので、新聞報道でそのニュアンスを感ずるしかないわけでございますが、それによりますと、要するに、もう公的には言えないんだ、しかし私はそう思っているので、個人的な見解なんだと称してと書いてあるんですね、新聞報道では。私は、PKOとして派遣された自衛隊は武力行使をしてもいい、これは憲法解釈上許されるんだという自分の意見は間違っていないから個人的な意見と称して言っているんだ、だけれども文句は起きないだろうということなのです。
要するに、結局は、私は政府の統一見解と同じ考え方はとらない、そして、どうしても自分は合憲と考えるからそのことを言わなきゃいけない、こういうやはり確信犯なのです。確信犯である以上、どういうことかというならば、これは二つの意味で私は問題があると思うのです。
一つは、国務大臣として統一見解に基本的には従う義務がある。よほど違えば別でございますが、まあ多少不満があっても、政府がこう決めたのなら私もそう思うという、そしてむしろその線に沿って発言するというのが、私は、統一見解を出したり、内閣の一体性という意味なんだろうと思うわけでございます。
それからもう一つ。そういうことがたびたび起きたものですから、もう誤解が生じないように慎重にしてください、内心そう思っていても、それは閣僚の間は少なくとも言わぬでいてくださいということをわざわざ統一見解で出し、問題になったときに内閣で発言したと思うのでございますが、構わぬということなんですよ。これは私は、遺憾であったとかということで済ませられる問題じゃない。すなわち、総理は遺憾なことであった、こう言っているわけでございますが、遺憾なことではなくて、私は、これはやはり重大な、それ以上の問題だと思うのです。
さらに、もう一つつけ加えると、これは、連立政権樹立に関する合意事項並びに八党派覚書にも違反することなのじゃないかなという気が私はするのです。合意事項の第二項にはこのように書いてあります。「連立政権は、わが国憲法の理念及び精神を尊重し、外交及び防衛等国の基本施策について、これまでの政策を継承しつつ、」云々とございます。すなわち、従来の内閣のPKOの武力行使は認めないというのも受け継ぐということを基本的には言っているわけでございます。しかし、もちろんそれを発展継承的に変えることは一向に構わないわけでございますけれども、PKOにあれだけ反対した社会党が中に入っている内閣でございますから、あれをさらに踏み出すというような解釈をすることは、これはこの合意事項の中にはないと普通理解するのが当然だと思うわけでございます。
社会党としても、私は、ぎりぎりの選択をして、あれだけPKOには反対した、多分一年足らずでございますから、まるっきり実は考え方が違ったということにならぬと思うわけでございます。そういう社会党がいる内閣全体の統一見解が、宮澤内閣のときと変わるわけがないのに、そういう連立政権を支えるという意味では友党でしょう、友党の立場をも、あるいは連立合意全体、これには公明党、民社党さんのいろんな知恵があってこういうことにおさまったわけでございますが、それらも踏みにじる発言だったと私は思うのでございます。
山花大臣、お聞きいたします。
あなたは、中西防衛庁長官が防衛庁長官という立場で、立場というか立場の人が、PKOとして派遣された自衛隊の武力行使は合憲であるという発言をされ、それは少なくとも政府の統一見解とは言えないんだということがあったにもかかわらず、それでもなお繰り返すという事態を、閣僚の一人としてどんなお気持ちで受けとめておられましたか。