平野貞夫の発言 (政治改革に関する特別委員会)

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○平野貞夫君 今、山花大臣から運用でもってどうするか、こういう御発言がございましたが、私が申し上げたいことは、四十年近い五五年体制の中でならされた政治慣行、伝統、権威、そういったものが時としては憲法本来の機能や権限を曲げてというと大変オーバーになりますが、あるいは人間の骨がちょっとずれて年とったら関節がずれるように、こういう状態が結構いろいろあるんじゃないかと思います。先ほど紹介しました五十九条四項に対する新聞記事がその例だと思います。
 運用という意味では、運営という意味では非常にこの問題とかかわってくるわけですが、参議院の権威とか慣例ということで、これは参議院だけではございません、衆議院も入れた国会ですね、憲法の原理や仕組みを、もし万が一それが軽視されたりあるいは理解されないということになれば、私はそういう考えは護憲とは言えないと思います。山花大臣は護憲だと思っていますけれども、そのことを言っているわけではございませんが、私は、本当の護憲というのは、五五年体制の中でぎくしゃくになった憲法を、これは九条も入れて、その憲法の本来の精神、原理を再確認したりあるいはリフレッシュさせる必要があるんじゃないかと思います。それが私は政治改革の理念の一つではないかと思います。
 憲法が参議院に期待していることは何かということを申し上げれば、元参議院事務総長の河野義克さんが昨年十一月に読売新聞に指摘されておりました。参議院は政局の死命を制するような決定を原則として避けるべきである、それが参議院の自己抑制である、これがなければ参議院としての意味はないということを元参議院の事務総長、名総長と言われた河野さんがされておりまが、これは我々参議院議員は肝に銘ずべきことだと思います。
 今断じてやってはならないことは、国民の大多数が待望している政治改革関連四法案を継続も含め廃案にすることです。これは絶対やってはいけないと思います。もし万が一そのようなことになれば、国民の間に参議院無用論がほうふつとして起こると思います。
 昭和の初期、あの大不況の中で衆議院は選挙制度の改革、このとき多少比例制を入れようとしたんですね。選挙制度の改革。それから政治腐敗、罰則の強化、それから公営選挙、それから抜本的な議会改革、これをやって時代の変化に対応しようとするんです。ところが、必死にやりましたんですが、貴族院の、これは枢密院もそうでしたが、抵抗で実現しませんでした。そして起こったのが天皇機関説です、貴族院の。そして我が国はあの不幸な道をたどったんです。歴史の教訓を我々国会議員はもう一度思い起こすべきではないかと思います。
 以上で質問を終わります。(拍手)

発言情報

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発言者: 平野貞夫

speaker_id: 22130

日付: 1994-01-05

院: 参議院

会議名: 政治改革に関する特別委員会