細川護煕の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(細川護煕君) おっしゃるお気持ちはよくわかります。日本が島国として海洋国家として自由な貿易の体制、通商の体制を守っていくということは、これは日本にとって何といいましても最大の国益だ、私はそう確信しております。そのために歴代内閣もあらゆる努力を傾けてこられたと思いますし、今後ともまたこれは傾けていかなければならない最大の課題であるというふうに私は信じているところでございます。
そういう中で、今度のこの米の問題を初めとする農業の問題についても、御承知のように百十六カ国という多くの国々との間で大変複雑で入り組んだ多角的な交渉というものが行われてまいりました。交渉事でございますから、一〇〇%我が方の主張をのめと、これはなかなか難しいことだと思います。しかし、再三申し上げておりますように、政府としては国会決議の趣旨を体し、あるいはその精神というものを尊重しながら、できる限り我が方の考え方というものが反映をされるように、これは米を初めとする農産物だけではございませんが、あらゆる問題について我が方の主張が反映されるように交渉担当者の人たちがぎりぎりまで努力をしてきているということはぜひ御理解をいただきたい、このように思っているところでございます。
努力をしていないではないか、こういうお話もあるかもしれませんが、そんなことは決してないと。これはこの七年間かかって政府としてずっと積み上げてきた交渉の一つの収れんした方向であって、各国との間で大変厳しいせめぎ合いをしてきたものであるということをぜひ御理解をいただきたい、こう思うわけでございます。
先ほど、密室の中で行われてきたのではないか、もっとオープンに交渉はやるべきではないかといった趣旨のお話もございました。しかし、外交交渉でございますから、しかもこれだけの多くの国の間で話をまとめていかなければならないということになりますと、私もできる限りこれはオーブンにして国民の前でわかりやすい形で交渉が進められていくことが望ましいと思いますが、しかしそこにはおのずから限度があるということも、これは改めて申し上げるまでもないところであろうと思います。明らかにできなかった部分で大変唐突な受けとめ方をされる部分が多いかと思いますが、この点につきましては、外交交渉というそういう性格のものであるということをぜひ御理解をいただきたい。
決していろいろ隠し立てをしながら秘密裏に交渉を進めてきているということではございませんで、できることは極力明らかにしながら交渉をしていくということは当然のことでございますが、しかし、多くの国の話し合いがまとまって調停案が出されたのがこの一両日前である。それも骨子が示されて、そして昨日は日本側のかかわりのある部分についてのみあのような形で文案が示されたということでございますから、その辺の経緯についてはどうぞひとつ御理解をいただきたい、こう考えるわけでございます。