横内正明の発言 (決算委員会第三分科会)
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○横内分科員 三十分という限られた時間でございますので、私はかねてから非常に関心を持っております太陽光発電につきまして、これはぜひ通産省だけではなくて政府を挙げて取り組んでいただきたいというふうに思っているものですから、その点につきまして二、三の御質問をさせていただきます。
太陽電池を使った太陽光発電でございますが、太陽電池というのは一種の半導体で、太陽エネルギーを、光のエネルギーを電気にかえる機能を持った板ということでございます。これはオイルショック後に通産省がサンシャイン計画、技術開発計画をおつくりになって、その中で技術開発の主要テーマの一つとして検討を重ねられてきた。その結果、今日では価格が高いという問題はあるのですけれども、その点を除いては実用化においてほとんど問題がない。それだけ技術的に完成したものになってきつつあるというふうに聞いておりまして、ここまで技術を持ってきたのは通産省、工業技術院の非常に大きな功績の一つではないかというふうに私は思っているわけでございます。
それで、いろいろな新エネルギーと言われるものがあるわけですけれども、風力とか潮力とか地熱発電とかいろいろあるわけですけれども、聞いてみますと、そういった新エネルギーというのはそれぞれいろいろな問題があって、なかなか大幅に普及をする、実用化をするということについては問題があるというふうに聞いております。そういう中で、この太陽電池については、普及について大きな問題はないという状況になっているわけであります。
この太陽光発電を促進をしていく必要性とか意義といった点は三つあるというふうに言われているわけであります。
一つは、言うまでもなくエネルギー対策、エネルギー不足への対応ということでありまして、これから世界的にエネルギーの需要が増大をしていくという中で、石炭とか石油とかいったいわゆる化石燃料では十年、二十年後には到底対応できないという状況が来ると言われております。そういう中で、太陽エネルギーというのは無尽蔵だ、しかも地球上にあまねく存在するということもあります。
よく言われることですけれども、地球上の砂漠の全部の面積の四%に太陽電池を張りつければ、地球上のエネルギー問題というのはたちどころに解消するというふうに言われておりますし、また、日本でいえば、五千万戸からの住宅があるわけですけれども、この住宅の屋根の南側に、屋根の半分に太陽電池を張りつければ、家庭で使用するエネルギーについてはすべて解消をするというふうに言われております。そういうことで、この太陽光発電というのがエネルギー対策として将来重要なものであるということは言うまでもないわけであります。
それから二点目は、言うまでもなく地球環境対策であるわけですけれども、太陽光エネルギーは完璧なクリーンエネルギーであるということがあります。火力発電がいろいろな大気汚染物質を吐き出すということと同時に、CO2を排出し、地球温暖化の非常に重要な問題になっているということもありますし、原子力もまた安全性の問題とかあるいは核廃棄物の問題があるという中で、理想的なクリーンエネルギーと言えるわけでして、特にこれから地球環境という目で見れば、低開発国が人口の増加とか生活水準の向上に伴って火力発電とか原子力発電をどんどんつくっていくということになると、これは大変な問題になるわけであります。
そういう意味で、地球環境対策という観点からも、日本のような先進国がこの太陽光発電を十分普及にたえるものにしていくというのは先進国の課題ではないか、責務ではないかというふうに思うわけでございます。
それから三点目が、これは私は特に強調したいわけなのですけれども、経済の再活性化のてこになるのではないかということでございます。日本経済をこれから再活性化していく重要な起爆剤の一つになるのではないかというふうに私は思っております。現在の不況は単に循環的なものではない、構造的な要素のある不況だというふうに言われておりますけれども、その一つには、経済、消費を引っ張っていくリーディング商品がないということがよく言われるわけでございます。
かつて昭和三十年代にいわゆる三種の神器というものがあり、それから四十年代、五十年代にかけて三Cと言われるカー、クーラー、カラーテレビというような非常に普遍的な潜在需要の高い商品があって、それが消費を誘発し、経済を成長に導いたということがあるわけですけれども、現在時点でそういうものが見当たらない。
マルチメディアというようなことも言われておりますが、これは二〇一〇年とかその時点での非常に大きな需要を生み出す、現在時点ではまだまだ普及するという段階に至ってないというふうに思います。
そういう中で、この太陽電池というのは一たん普及すれば非常に大きな潜在需要を持っているのではないか。我が国の経済社会のあらゆる分野にこの太陽電池というのは普及し利用されていく可能性のある、それだけに極めて潜在需要の高い商品ではないかというふうに思うわけでございます。ちょうどそういう可能性のある商品が普及の直前にあるという段階でして、技術的には全く問題がない、価格の問題があるだけで問題がないし、政府が何か施策を講ずることによってボタンを押せば一種の爆発的な普及状態が起こっていく、そういう段階にこの太陽電池というのはあるのではないか。そういう意味で、経済を再活性化していく一つのてことしても大変重要ではないかというふうに思っているわけでございます。
しかし、言うまでもなく、最大の課題は価格の問題ということでございます。現在時点では電力料金の七、八倍というコストですから、これでも工業技術院の努力で随分下がってきたわけですけれども、それでも市場の電力に比べれば七、八倍という状況ですから、これを何とか通常の電力料金の水準にまで持っていく必要があるわけです。そのために、もちろん技術開発は引き続きいわゆる変換効率を上げるというようなことがあるのですが、研究開発を進める必要があるわけですが、特に価格を下げる上で重要なのは初期需要を創造するということが重要でございます。
なぜ価格が高いかというと、結局、いわゆるネガティブフィードバックといいますけれども、そういう状態が起こっている。要するに需要が少ない、需要が少ないから生産量か少ない、生産量が少ないから生産一単位当たりのコストが高くなって価格が高くなる、価格が高いから需要が起こらない、こういう悪循環の状態にある。
これを何とか打破して、いわゆるポジティブフィードバックといいますけれども、そういう状況に持っていく必要があるのではないか。そのためにはやはり政府が初期需要をどんとつける、そうすることによってメーカーの生産が拡大をし、拡大することによっていわゆる量産効果で一単位当たりの価格が下がる、価格が下がればそれによって需要が誘発されていく。
そういうポジティブフィードバックの状態に持っていくというのが政府にとっての当面の最大の課題だというふうに思うわけでございます。それはもう政府にしかできないわけでして、ぜひともそれを経済活性化の手段の一環としても進めるべきではないかというふうに私は思っているわけでございます。
そこで、まず質問の第一ですけれども、これは次官でも長官でもお二方分担でも結構でございますが、この太陽光発電の推進についての取り組みの基本的な方針、それから具体的な目標でございますね、何年ごろにどうするという目標と、それを達成するために現在講じている施策ということについて、かいつまんでで結構でございますので、御答弁をいただきたいと思います。