決算委員会第三分科会

1994-05-27 衆議院 全217発言

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会議録情報#0
平成六年五月二十七日(金曜日)
    午前十時開議
 出席分科員
  主 査 塩谷  立君
      伊藤宗一郎君    佐藤 剛男君
      横内 正明君    太田 誠一君
      小森 龍邦君    久保 哲司君
   兼務 小野 晋也君 兼務小宮山重四郎君
   兼務 吉田 公一君 兼務 日野 市朗君
   兼務 正森 成二君
 出席政府委員
        警察庁長官   城内 康光君
        警察庁長官官房
        長       廣瀬  權君
        経済企画政務次
        官       古賀 一成君
        経済企画庁長官
        官房長     涌井 洋治君
        経済企画庁調整
        局長      小林  惇君
        経済企画庁国民
        生活局長    坂本 導聰君
        経済企画庁物価
        局長      谷  弘一君
        経済企画庁総合
        計画局長    吉川  淳君
        経済企画庁調査
        局長      土志田征一君
        外務大臣官房長 池田  維君
        通商産業政務次
        官       金子徳之介君
        通商産業大臣官
        房総務審議官  江崎  格君
        通商産業大臣官
        房審議官    稲川 泰弘君
        通商産業省基礎
        産業局長    細川  恒君
        通商産業省機械
        情報産業局長  渡辺  修君
        通商産業省生活
        産業局長    土居 征夫君
        資源エネルギー
        庁長官     川田 洋輝君
        中小企業庁長官 長田 英機君
        自治政務次官  倉田 栄喜君
        自治省行政局長 吉田 弘正君
        自治省財政局長 湯浅 利夫君
 分科員外の出席者
        警察庁刑事局刑
        事企画課長   緒方 右武君
        警察庁刑事局保
        安部地域課長  小野 正博君
        総務庁長官官房
        地域改善対策室
        長       炭谷  茂君
        総務庁行政管理
        局企画調整課長 坂野 泰治君
        環境庁企画調整
        局企画調整課計
        画調査室長   一方井誠治君
        厚生省薬務局安
        全課長     土井  脩君
        厚生省児童家庭
        局母子福祉課長 柴田 雅人君
        農林水産大臣官
        房文書課調査官 内藤 邦男君
        農林水産省畜産
        局畜政課畜産振
        興推進室長   西尾 吉昭君
        中小企業庁長官
        官房総務課長  小川 忠夫君
        中小企業庁計画
        部振興課長   安達 健祐君
        郵政大臣官房国
        際部国際政策課
        長       大橋 郁夫君
        建設省住宅局住
        宅生産課長   社本 孝夫君
        自治省財政局財
        政課財政企画官 坂本 森男君
        会計検査院事務
        総局第一局長  阿部 杉人君
        会計検査院事務
        総局第二局長  森下 伸昭君
        会計検査院事務
        総局第五局長  中島 孝夫君
        中小企業金融公
        庫総裁     井川  博君
        公営企業金融公
        庫総裁     花岡 圭三君
        中小企業信用保
        険公庫総裁   大永 勇作君
        決算委員会調査山
        室長      山本  正君
    ―――――――――――――
分科員の異動
五月二十七日
 辞任         補欠選任
  伊藤宗一郎君     山本 公一君
同日
 辞任         補欠選任
  山本 公一君     横内 正明君
同日
 辞任         補欠選任
  横内 正明君     佐藤 剛男君
同日
 辞任         補欠選任
  佐藤 剛男君     伊藤宗一郎君
同日
 第一分科員正森成二君、第二分科員小宮山重四
 郎君、吉田公一君、第四分科員小野晋也君及び
 日野市朗君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成二年度一般会計歳入歳出決算
 平成二年度特別会計歳入歳出決算
 平成二年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成二年度政府関係機関決算書
 平成二年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成二年度国有財産無償貸付状況総計算書
 平成三年度一般会計歳入歳出決算
 平成三年度特別会計歳入歳出決算
 平成三年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成三年度政府関係機関決算書
 平成三年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成三年度国有財産無償貸付状況総計算書
 〔総理府(警察庁、経済企画庁)、通商産業省所
 管、中小企業金融公庫、中小企業信用保険公
 庫、自治省所管及び公営企業金融公庫〕
     ――――◇―――――
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塩谷立#1
○塩谷主査 これより決算委員会第三分科会を開会いたします。
 平成二年度決算外二件及び平成三年度決算外二件中、本日は、通商産業省所管、中小企業金融公庫、中小企業信用保険公庫、総理府(経済企画庁、警察庁)、自治省所管及び公営企業金融公庫について審査を行います。
 これより通商産業省所管、中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。金子通商産業政務次官。
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金子徳之介#2
○金子政府委員 平成二年度及び平成三年度歳入歳出決算概要の説明を申し上げます。
 この平成二年度及び平成三年度通商産業省所管の歳入歳出決算につきましては、それぞれ過年度分でございます。
 初めに、平成二年度決算の概要でありますが、まず、一般会計について申し上げます。
 通商産業省主管の歳入でありますが、歳入予算額百一億七千万円余に対し、収納済み歳入額は百六十八億七千八百万円余であり、差し引き六十七億七百万円余の増加となっております。
 次に、通商産業省所管の歳出でありますが、歳出予算現額八千百二十八億八千九百万円余に対し、支出済み歳出額は八千六十九億六千四百万円余でありまして、その差額五十九億二千五百万円余のうち、翌年度へ繰り越しました額は二十七億九千七百万円余であり、不用となりました額は三十一億二千七百万円余であります。
 次に、特別会計について申し上げます。
 第一に、電源開発促進対策特別会計でありますが、収納済み歳入額は五千五百八億二千七百万円余であり、支出済み歳出額は二千九百五億一千八百万円余でありまして、その差額二千六百三億八百万円余のうち、翌年度へ繰り越しました額は七百三十六億六千四百万円余であり、剰余金は一千八百六十六億四千四百万円余であります。
 第二に、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計でありますが、収納済み歳入額は七千六百九十五億八百万円余であり、支出済み歳出額は五千二百五十九億四千万円余でありまして、その差額二千四百三十五億六千八百万円余のうち、翌年度へ繰り越しました額は一千百九十五億八千八百万円余であり、剰余金は一千二百三十九億七千九百万円余であります。
 第三に、アルコール専売事業特別会計でありますが、収納済み歳入額は三百九十二億八千八百万円余であり、支出済み歳出額は二百八十五億二千八百万円余であります。
 第四に、貿易保険特別会計でありますが、収納済み歳入額は五千二百九億五千百万円余であり、支出済み歳出額は五千二百七億五千四百万円余であります。
 第五に、特許特別会計でありますが、収納済み歳入額は六百億三千五百万円余であり、支出済み歳出額は五百三十七億五千四百万円余でありまして、その差額六十二億八千万円余は、全額剰余金であります。
 次に、平成三年度決算の概要でありますが、まず、一般会計について申し上げます。
 通商産業省主管の歳入でありますが、歳入予算額百四億三千万円余に対し、収納済み歳入額は百六十九億九千七百万円余であり、差し引き六十五億六千七百万円余の増加となっております。
 次に、通商産業省所管の歳出でありますが、歳出予算現額八千二百二十九億九百万円余に対し、支出済み歳出額は八千百二億六千二百万円余でありまして、その差額百二十六億四千六百万円余のうち、翌年度へ繰り越しました額は三十三億七千二百万円余であり、不用となりました額は九十二億七千四百万円余であります。
 次に、特別会計について申し上げます。
 第一に、電源開発促進対策特別会計でありますが、収納済み歳入額は五千七百三十億三千九百万円余であり、支出済み歳出額は二千九百七十五億八千二百万円余でありまして、その差額二千七百五十四億五千七百万円余のうち、翌年度へ繰り越しました額は七百九十三億二千万円余であり、剰余金は一千九百六十一億三千七百万円余であります。
 第二に、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計でありますが、収納済み歳入額は七千七百八十一億六百万円余であり、支出済み歳出額は五千四百四十一億七千九百万円余でありまして、その差額二千三百三十九億二千七百万円余のうち、翌年度へ繰り越しました額は一千四十七億三千二百万円余であり、剰余金は一千二百九十一億九千五百万円余であります。
 第三に、アルコール専売事業特別会計でありますが、収納済み歳入額は四百十一億五千万円余であり、支出済み歳出額は二百九十四億六千六百万円余であります。
 第四に、貿易保険特別会計でありますが、収納済み歳入額は七千四百七十二億三千三百万円余であり、支出済み歳出額は七千四百七十億四千二百万円余であります。
 第五に 特許特別会計でありますが、収納済み歳入額は六百五十六億五千万円余であり、支出済み歳出額は六百七億二千七百万円余でありまして、その差額四十九億二千二百万円余は、全額剰余金であります。
 以上をもちまして、平成二年度及び平成三年度における通商産業省所管の一般会計及び特別会計の決算の概要に関する御説明を終わらさせていただきます。
 ありがとうございました。
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塩谷立#3
○塩谷主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院中島第五局長。
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中島孝夫#4
○中島会計検査院説明員 平成二年度通商産業省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、法律、政令もしくは予算に違反しまたは不当と認めた事項四件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。
 まず、法律、政令もしくは予算に違反しまたは不当と認めた事項について御説明いたします。
 検査報告番号一六九号から一七二号までの四件は、補助金を原資とする中小企業設備近代化資金の貸し付けにおいて、設備を貸付対象事業費より低額で設置していて補助の目的に沿わない結果になっていたものであります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。
 これは、中小企業設備近代化資金貸付事業における余裕金の運用に関するものであります。
 都道府県が特別会計で行っている設備近代化資金貸付事業の経理において、発生した余裕金は他会計の余裕金とともに高い利回りで運用されておりますが、その運用益は、適正な額を特別会計に計上して本件事業の貸付財源等に充てるべきなのに一部しか計上せず、都道府県の一般会計に計上しておりました。これについて指摘したところ改善の処置がとられたものであります。
 以上をもって概要の説明を終わります。
 続きまして、平成三年度通商産業省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、法律、政令もしくは予算に違反しまたは不当と認めた事項五件であります。
 検査報告番号一五七号から一六〇号までの四件は、補助金を原資とする中小企業設備近代化資金の貸し付けにおいて、設備を貸付対象事業費より低額で設置したり、設備の設置に必要な長期資金を金融機関から借り入れた後に重複して貸し付けを受けたりしていて、補助の目的に沿わない結果になっていたものであります。
 また、検査報告番号一六一号は、三重県四日市市の三重県製網協同組合が実施した地域中小企業振興対策事業におきまして、編網ロボットシステムの試作が、実績報告の額より低額で実施されていたため、国庫補助対象事業費の精算が過大となっていたものであります。
 以上、簡単でございますが説明を終わります。
 中小企業金融公庫について御説明を申し上げます。
 平成二年度中小企業金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
 次に、平成三年度中小企業金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
 中小企業信用保険公庫について御説明申し上げます。
 平成二年度中小企業信用保険公庫の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
 次に、平成三年度中小企業信用保険公庫の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
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塩谷立#5
○塩谷主査 ただいまの会計検査院の指摘に基づき講じた措置について説明を聴取いたします。金子通商産業政務次官。
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金子徳之介#6
○金子政府委員 平成二年度及び平成三年度の決算検査報告において掲記されております事項につきましては、会計検査院の御指摘のとおりでありまして、まことに遺憾に存じております。
 これらの指摘事項につきましては、直ちにその是正の措置を講じたところであり、今後このような御指摘を受けることのないよう一層努力をいたしたいと存じます。
 何とぞよろしく御審議のほどお願いを申し上げます。
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塩谷立#7
○塩谷主査 この際、お諮りいたします。
 お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、ただいま説明を聴取した部分を除き、詳細な説明は、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塩谷立#8
○塩谷主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
   平成二年度歳入歳出決算概要説明書
                通商産業省
 平成二年度通商産業省所管の歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計歳入歳出決算につきまして、御説明いたします。
 通商産業省主管の歳入につきましては、歳入予算額は百一億七千六十九万円余であります。
 これに対しまして、収納済歳入額は百六十八億七千八百五十二万円余でありまして、これを歳入予算額と比較いたしますと六十七億七百八十三万円余の増加となっております。
 これは、補助事業に係る収益納付金が予定より多かったこと等の理由によるものであります。
 次に、通商産業省所管の歳出につきましては、当初予算額は七千二百六十三億四千百九十万円余でありますが、予算補正追加額七百五十九億四千三十五万円余、予算補正修正減少額八十六億二千四百七十八万円余、総理府及び文部省所管から移し替えを受けた額九十六億八千六百十八万円余、前年度からの繰越額九十五億四千六百十四万円余の増減がありましたので、歳出予算現額は八千百二十八億八千九百八十万円余となっております。
 これに対しまして、支出済歳出額は八千六十九億六千四百十一万円余でありまして、これと歳出予算現額との差額は五十九億二千五百六十九万円余となっております。
 この差額のうち、翌年度へ繰り越しました額は、二十七億九千七百八十四万円余でありまして、不用となりました額は三十一億二千七百八十四万円余となっております。
 二年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 第一に、エネルギー対策費であります。その支出済歳出額は三千九百一億八千百六十四万円余でありまして、その主なものにつきまして御説明いたします。
 まず、石油税財源石油及石油代替エネルギー対策費であります。
 この経費は、エネルギー対策の緊要性にかんがみ、石油の安定供給確保の観点から、石油資源の開発及び石油備蓄増強等の事業並びに石油代替エネルギーの開発及び利用を促進するための施策の財源に充てるため、一般会計から石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計石油及び石油代替エネルギー勘定へ繰り入れるためのものでありまして、三千八百八十億円を支出いたしました。
 次に、エネルギー技術研究開発費であります。この経費は、太陽エネルギー等の新エネルギー技術及び新型電池電力貯蔵システム等の省エネルギー技術の研究開発を行うためのものでありまして、十二億六千七百四十一万円余を支出いたしました。
 第二に、中小企業対策費であります。その支出済歳出額は一千五百八十六億七千百十四万円余でありまして、その主なものにつきまして御説明いたします。
 まず、中小企業事業団運営費であります。この経費は、中小企業構造の高度化を促進するために必要な指導、資金の貸付け及び共済等の事業を行うための出資金及び補助金でありまして、百四十七億五千五十二万円余を支出いたしました。
 なお、同事業団が行った貸付事業の実績は、一般高度化事業資金二百六十六件、特定高度化事業資金二百十二件、繊維工業構造改善事業資金十九件等であります。
 次に、小規模事業対策費であります。その支出済額は四百七十一億七百九十九万円余でありまして、この経費により商工会、商工会議所等が小規模事業者に対して、五百八十五万件余の経営指導、相談を行いました。
 次に、小企業等経営改善資金融資制度であります。この経費は、小企業者等に対する経営指導を金融面から補完し、実効性を確保するため、商工会、商工会議所及び都道府県商工会連合会の長の推薦に基づき、国民金融公庫が、無担保、無保証人、低利による融資を行うためのものでありまして、貸付金として八十億円を支出いたしました。
 なお、同公庫が行った融資実績は十万件余、二千九百四億円余に達しております。
 次に、中小企業近代化促進費であります。その支出済額は九十六億一千三十一万円余でありまして、設備近代化補助金六億五百万円、中小企業機械類貸与補助金十六億九千七百万円等を支出いたしました。
 次に、中小企業指導事業費であります。その支出済額は百三億六千八百四十六万円余でありまして、診断指導、技術指導及び研究促進等の事業の一層の強化を図っております。
 このほか、組織化対策費五十五億八千百八万円余、信用保証協会基金補助金二十七億円、中小企業金融公庫補給金二百七十八億七千百万円等を支出いたしました。
 第三に、科学技術振興費であります。その支出済歳出額は六百二億八千九百三十二万円余でありまして、その主なものにつきまして御説明いたします。
 まず、大型工業技術研究開発費であります。この経費は、将来の技術開発の核心となり、技術的波及効果の大きい大規模な産業技術の研究開発を行うためのものでありまして、七億六千六百六十三万円余を支出いたしました。
 次に、電子計算機産業振興対策費であります。この経費は、我が国電子計算機産業の技術力の向上並びに振興を図るため、新しい理論・技術に基づいた第五世代コンピュータの研究開発を行うためのものでありまして、三十三億九千三百三十七万円余を支出いたしました。
 次に、次世代産業基盤技術研究開発費であります。この経費は、我が国が今後、技術立国を実現していくため、基礎的段階の産業技術の研究開発を行うためのものでありまして、九億二千四百三十五万円余を支出いたしました。
 このほか、通商産業省の試験研究機関の特別研究費二十七億六千七百三十七万円余、試験研究設備及び施設の整備費十四億六千六百八十万日余等を支出いたしました。
 第四に、公共事業関係費であります。その支出済歳出額は百六十億一千六百十六万円余でありまして、その主なものは、工業用水道事業費補助であります。その支出済額は百五十八億四千四百九十六万円余でありまして、この経費により、地方公共団体において継続事業七十三箇所、新規事業二箇所の工事を、水資源開発公団において継続事業七箇所の工事を実施いたしました。
 第五に、経済協力費であります。その支出済歳出額は二百二十九億七千五百五十万円余でありまして、その主なものにつきまして御説明いたします。
 まず、海外経済協力費補助金であります。この経費は、発展途上国に対する経済協力を推進するため、経済協力関係団体が行う海外技術者受入等研修事業等に対する補助金でありまして、七十六億三千九百七十万円余を支出いたしました。
 次に、海外開発計画調査委託費であります。この経費は、発展途上国における鉱工業、資源等の分野における開発計画を策定するための調査等を技術協力関係団体に委託して行うためのものでありまして、八十七億八百二万円余を支出いたしました。
 次に、繰り越し及び不用について御説明いたします。
 翌年度へ繰り越しました経費のうち主なものは、通商産業本省七億五千二百二十九万円でありまして、民間能力活用特定施設緊急整備費補助金につきまして、計画に関する諸条件等により、年度内に支出を完了することができなかったため、経費を翌年度に繰り越したものであります。
 また、不用額を生じました経費のうち主なものは、通商産業本省十八億三百八十六万円余でありまして、特定施設整備事業が予定を下回ったこと等のため、民間能力活用特定施設緊急整備費補助金を要することが少なかったこと等により不用となったものであります。
 以上をもちまして、通商産業省所管の一般会計歳入歳出決算に関する御説明を終わります。
 次に、通商産業省所管の各特別会計の平成二年度の決算につきまして御説明いたします。
 第一に、電源開発促進対策特別会計であります。
 電源立地勘定につきましては、収納済歳入額は三千六十億五千七百九十八万円余、支出済歳出額は一千二十四億七百三十六万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は二千三十六億五千六十一万円余でありまして、翌年度へ繰り越しました額は五百六十九億百十二万円余、剰余金は一千四百六十七億四千九百四十八万円余となっております。
 二年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 電源立地対策費でありますが、この経費は、電源立地地域における公共用施設の整備、電源立地促進のための特別対策事業、電源立地地域における安全対策等の推進等に必要な事業費に充てるため、地方公共団体等に対して交付するためのものでありまして、一千十五億五千二百四十五万円余を支出いたしました。
 電源多様化勘定につきましては、収納済歳入額は二千四百四十七億六千九百五十三万円余、支出済歳出額は一千八百八十一億一千百十七万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は五百六十六億五千八百三十五万円余でありまして、翌年度へ繰り越しました額は百六十七億六千三百四十六万円余、剰余金は三百九十八億九千四百八十九万円余となっております。
 二年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 電源多様化対策費でありますが、この経費は、水力・地熱資源の開発、石炭火力発電所の公害防止技術の実証、太陽光発電などの新エネルギー技術開発、原子力発電推進のための技術開発等の施策を行うためのものでありまして、一千八百五十五億八千三百三十六万円余を支出いたしました。
 第二に、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計であります。
 石炭勘定につきましては、収納済歳入額は一千二百七十九億九千二百四万円余、支出済歳出額は九百七十三億四千九百二十一万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は三百六億四千二百八十三万円余でありまして、翌年度へ繰り越しました額は百十六億四千四百十万円余、剰余金は百八十九億九千八百七十二万円余となっております。
 二年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 まず、石炭鉱業合理化安定対策費であります。この経費は、新エネルギー・産業技術総合開発機構が行う炭鉱の整理事業に対する補助及び同機構が行う経営改善資金の貸付け、貯炭管理制度のための補給並びに石炭鉱業の生産体制の改善、経理の改善、保安の確保等の施策を実施するためのものでありまして、二百十八億八千三百七十七万円余を支出いたしました。
 次に、鉱害対策費であります この経費は、石炭鉱害事業団に対する鉱害復旧事業資金の補助及び同事業団が行う鉱害復旧事業のための事務費等交付金の交付等を行うためのものでありまして、三百九十億八千万円余を支出いたしました。
 次に、産炭地域振興対策費であります。この経費は、産炭地域において鉱工業等の振興に必要な業務を行う地域振興整備公団に対する出資、石炭鉱業の終閉山により財政状況が悪化している産炭地域市町村に対する交付金の交付及び産炭地域小水系用水の開発事業等の施策を行うためのものでありまして、七十九億六千九百万円余を支出いたしました。
 石油及び石油代替エネルギー勘定につきましては、収納済歳入額は六千四百十五億一千六百七十七万円余、支出済歳出額は四千二百八十五億九千九十五万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は二千百二十九億二千五百八十一万円余でありまして、翌年度へ繰り越しました額は一千七十九億四千四百五十五万円余、剰余金は一千四十九億八千百二十六万円余となっております。
 二年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 まず、石油安定供給対策費であります。この経費は、石油公団が行う石油及び可燃性天然ガスの探鉱等に対する投融資及び公団備蓄事業等に充てるための同公団への出資、同公団に対する交付金の交付、石油備蓄の増強等の施策を行うためのものでありまして、三千七百二十五億四千百十七万円余を支出いたしました。
 次に、石油生産流適合理化対策費であります。この経費は、石油の生産の合理化を図るための石油精製合理化対策事業及び石油の流適合理化を図るための石油製品需給適正化調査等の施策を行うためのものでありまして、二百三十一億六千六百六十万円余を支出いたしました。
 次に、石油代替エネルギー対策費であります。この経費は、新エネルギー・産業技術総合開発機構が行う海外炭の開発可能性調査、ソーラーシステム普及促進、天然ガス導入促進、石炭液化等の石油代替エネルギー技術開発等の施策を行うためのものでありまして、三百二十億四千八百七十一万円余を支出いたしました。
 第三に、アルコール専売事業特別会計であります。収納済歳入額は三百九十二億八千八百五十六万円余、支出済歳出額は二百八十五億二千八百八十八万円余であります。
 この会計の損益計算上の利益は百十億五千九百八十七万円余でありまして、期末資産の増加相当額四億七千六百二十七万円余を控除した残額百五億八千三百五十九万円余を一般会計に納付いたしました。
 第四に、貿易保険特別会計であります。収納済歳入額は五千二百九億五千百六十二万円余、支出済歳出額は五千二百七億五千四百五十七万円余であります。
 二年度における保険引受件数は六十四万件余、その保険金額は二十二兆七千六百十九億円余でありまして、前年度に対し四兆四千六百六十八億円余の増加となっております。
 第五に、特許特別会計であります。収納済歳入額は六百億三千五百四十万円余、支出済歳出額は五百二十七億五千四百六十九万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は六十二億八千七十一万円余でありまして、全額剰余金となっております。
 以上をもちまして、平成二年度における通商産業省所管の一般会計及び特別会計の決算に関する御説明を終わります。
    …………………………………
   平成二年度決算通商産業省についての検査の概要に関する主管局長の説明
               会計検査院
 平成二年度通商産業省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項四件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項一件であります。
 まず、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項について御説明いたします。
 検査報告番号一六九号から一七二号までの四件は、中小企業設備近代化資金の貸付けが不当と認められるものであります。
 この資金の貸付事業は、都道府県が、国の補助金と自己資金等によって資金を造成し、設備の近代化に必要な資金の調達が困難な中小企業者に対して、設備の設置に必要な資金の額の二分の一以内の額を、原則として五年以内の償還期間で、無利子で貸し付けるものであります。
 平成三年次の検査におきまして、その貸付けの適否について調査いたしましたところ、中小企業者が貸付けの対象となった事業費より低額で設備を設置しているのに、貸付対象事業費どおりの価格で設置したとして貸し付けていたものが四件ありました。
 これらはいずれも本資金の貸付けとして適切を欠いており、ひいては補助の目的に沿わない結果になっていると認められたものであります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。
 これは、中小企業設備近代化資金貸付事業における余裕金の運用に関するものであります。
 中小企業庁では、毎年度、中小企業設備近代化資金の貸付事業を行う都道府県に対し、中小企業設備近代化補助金を交付しております。都道府県は、この補助金に自己資金等を合わせて資金を造成し、中小企業者又は中小企業設備貸与事業を行う貸与機関に対して、設備近代化資金又は設備貸与資金として無利子の貸付けを行っております。
 都道府県がこの貸付事業を行う場合には、特別会計を設けなければならないこととなっており、この特別会計においては、一般会計からの繰入金、国からの補助金、償還金、違約金及び附属雑収入をもって歳入とすることとし、貸付金その他の諸費をもって歳出とすることとしております。
 そして、附属雑収入は、特別会計に属する資金の預託に係る運用益等でありますが、その収入は違約金収入とともに貸付事業に関する事務費の支払に充てることができることになっており、剰余金が生じた場合には、これを貸付財源に充てることになっております。
 今回、北海道ほか二十三都府県におきまして、元年度及び二年度の中小企業設備近代化資金の貸付事業の経理について調査いたしました結果、十五府県において、特別会計の収支に伴い発生する余裕金を普通預金等で運用したものとしてその運用益を特別会計に計上しておりました。
 しかし、実際には、特別会計で保有する余裕金は、府県の一般会計等の余裕金と合わせて利回りの高い大口定期預金等により総合的に運用されており、特別会計に計上された運用益は両年度で三億四千百七万余円、国庫補助金相当額で一億七千五十三万円過小になっていて適切でないと認められました
 このような事態を生じていたのは、中小企業庁及び各通商産業局において、府県における運用益の計上の実態を十分把握していなかったり、また、府県に対しその計上方法について十分な指導を行っていなかったことなどによるものと認められましたので、当局の見解をただしましたところ、中小企業庁では、平成三年十一月に、都道府県に対して、実際の運用利回りにより計算した運用益を特別会計に計上し、貸付財源に充てるよう、また、各通商産業局に対して、管内各都道府県に制度の趣旨を十分周知徹底し、適切な指導を行うよう、それぞれ通達を発するなどして国庫補助事業の適切な運営を図る処置を講じたものであります。
 以上をもって概要の説明を終わります。
    …………………………………
   平成二年度歳入歳出決算会計検査院の指摘に対して講じた措置について
                通商産業省
 平成二年度の決算検査報告において掲記されております事項につきましては、当省において、中小企業設備近代化補助金を財源の一部とする都道府県の貸付金の貸付けに当たっては、その適正化を図るため、都道府県に対し、借受申請者に対する説明会の充実、事前調査及び完了検査を適正に行うよう会議等の場を通じ十分指導してきたところでありますが、なお御指摘のような不当事項が生じたことは、誠に遺憾に存じております。
 御指摘を受けた事項については、指摘金額全額を県の特別会計に収納済みであり、また、今回御指摘を受けた県に対しては、今後かかる事例が再び生じることのないよう厳に注意をいたしました。
 今後、中小企業設備近代化資金の貸付けに当たっては、借受申請者に対する本制度の趣旨の周知徹底、事前審査の充実、完了検査マニュアルの周知及び活用による完了検査の徹底等不当貸付防止体制のより一層の適正化を図るよう指導・監督を強化するとともに、貸付担当者に対する研修の充実を図り、このような御指摘を受けることのないよう、さらに努力をいたしたいと存じます。
    ―――――――――――――
   平成二年度の業務の概況について中小企業金融公庫
 平成二年度における中小企業金融公庫の業務について御説明申し上げます。
 一、当公庫の平成二年度当初貸付計画は、二兆四千九十七億円と定められましたが、その後、二年十二月に百七十億円の追加が認められましたので、これにより貸付計画総額は、二兆四千二百六十七億円となりました。
 これに対し、中小企業者に対しては、二兆二千九十二億五千五百七万円の貸付を行ったほか、設備貸与機関に対しては、二百八十億九千五百四十万円余、また、中小企業投資育成株式会社に対しては、二億円の貸付を行い、総額では、二兆二千三百七十五億五千四十七万円余の貸付実績となりました。
 中小企業者に対する貸付契約額のうち、設備資金は五十・八パーセントに相当する一兆五百六十六億六千七百五十五万円余、運転資金は四十九・二パーセントに相当する一兆二百四十七億五千三百二十万円余となっており、また、直接貸付は六十八・二パーセントに相当する一兆四千百九十六億五千七十万円(二万八千二百五十七件)、代理貸付は三十一・八パーセントに相当する六千六百十七億七千六万円(二万七千八百六十五件)となっております。
 なお、平成二年度末における総貸付残高は、七兆三千五百四十一億八千八百七十三万円余となっております。
 貸付金の延滞状況につきましては、平成二年度末におきまして弁済期限を六カ月以上経過した元金延滞額は、八百四億千六百万円余でありまして、このうち一年以上のものは、七百九十億五千八百十五万円余、総貸付残高の一・一パーセントとなっております。
 二、平成二年度の融資に当たりましては、経営環境の変化に対応しようとする中小企業者はもとより、積極果敢に新たな事業展開を図ろうとしている中小企業者の支援・育成に必要な資金に積極的に対応してまいりました。特に、中小企業者の労働環境の改善を目的とした貸付制度及び大店法規制緩和の影響を受ける中小企業者の体質強化等を支援するための貸付制度を新設するなど、中小企業者の新たな資金ニーズに対してきめ細かい配慮を払ってまいりました。
 また、中小企業近代化促進法に基づく構造改善事業に必要な資金、流通機構の近代化、合理化のために必要な資金及び産業公害の防止、産業安全の確保等のために必要な資金についても引き続き配慮してまいりました。
 なお、平成二年度におきましては、中小企業者の一層の利便に資するため、釧路出張所を支店に昇格させました。
 三、次に、当公庫の平成二年度の収入、支出の決算及び損益計算について申し上げます。
 収入、支出の決算について申し上げますと、貸付金利息等収入済額は、四千二百十四億五千九十五万円余、支払利息等支出済額は、三千七百八十六億三千二百六万円余となりました。
 損益計算について申し上げますと、貸付金利息等の総益金は、四千四百十六億四千二十一万円余、借入金利息、事務費、業務委託費等の総損金は、四千四百十六億四千二十一万円余となりました。この結果、利益金は生じなかったので、国庫納付はいたしませんでした。
 以上をもちまして、平成二年度における中小企業金融公庫の業務の概況について、御説明を終わります。
                 以上
    ―――――――――――――
   平成二年度業務概況
           中小企業信用保険公庫
 中小企業信用保険公庫の平成二年度の業務の概況につきまして、御説明申し上げます。
 平成二年度におきましては、国の一般会計及び産業投資特別会計から中小企業信用保険事業の円滑な運営を図るための原資として、中小企業信用保険準備基金百億円、信用保証協会の保証活動の円滑化を図るための原資として、融資基金二百三十五億円、合計三百三十五億円の出資が行われました。
 まず、中小企業信用保険事業についてみますと、公庫が全国五十二の信用保証協会との間に締結いたしました保険契約に基づく保険引受は、件数で百一万九千件余、金額で十兆四百四十九億六千八百七万円余になっており、これを前年度に比較いたしますと、金額で十一パーセントの増加となっております。
 この結果、平成二年度末の保険引受残高は、件数で二百四十六万九千件余、金額で二十一兆九千六百九十億三百八万円余となっております。
 なお、中小企業信用保険保険金の支払いは五百四十六億一千九百八十二万円余になりまして、これを前年度に比較いたしますと、二十八パーセントの減少となっております。
 信用保証協会に対する融資事業につきましては、平成二年度に国の一般会計及び産業投資特別会計から新たに出資されました二百三十五億円及び既往の貸付に係る回収金等三千三百十一億一千九百万円、合計三千五百四十六億一千九百万円をもちまして、三千七十二億七千七百万円の貸付けを行いました。
 この結果、平成二年度末における貸付残高は四千百十億五千八百万円となっております。
 機械類信用保険事業につきましては、公庫が機械類のリース業者等との間に締結いたしました保険契約に基づく保険引受は、件数で二十六万件余、金額で一兆六千二百五十億四千五百四十四万円余となっております。
 この結果、平成二年度末の保険引受残高は、件数で百三十六万件余、金額で七兆四千六百六十九億百八十六万円余となっております。
 なお、機械類信用保険保険金の支払いは二十三億五千二百五万円余となっております。
 次に収入支出及び損益の概況について申し上げます。
 まず、収入、支出について申し上げますと、収入済額は二千二百二十億三千百四十九万円余、支出済額は六百十六億九千六百九十八万円余でありまして、差し引き一千六百三億三千四百五十一万円余の収入超過となっております。
 損益計算につきましては、さらに支払備金等の整理を行いました結果、総利益は四千七百三億四千五百四十三万円余、総損失は四千百四十二億八千二百十七万円余となり、差し引き五百六十億六千三百二十五万円余の利益金を生じましたが、これは中小企業信用保険・融資事業に係る利益金五百二十五億九千三百五十万円余、機械類信用保険特別勘定の利益金三十四億六千九百七十五万円余によるものであります。
 このうち中小企業信用保険・融資事業に係る利益金は、中小企業信用保険公庫法及び同法施行令の規定に基づき五百四億九千七百四十七万円余を中小企業信用保険準備基金に組み入れ 十億四千八百一万円余を積立金として積み立て、残額十億四千八百一万円余を同法の規定に基づき国庫に納付いたしました。また、機械類信用保険特別勘定の利益金は、機械類信用保険法の規定に基づき十九億九千五百九十六万円余を繰越損失金の補てんに充て、残額十四億七千三百七十八万円余を同勘定の積立金として積み立てることとしました。
 以上、簡単ではございますが、平成二年度の業務の概況につきまして、御説明申し上げた次第でございます。
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   平成三年度歳入歳出決算概要説明書
               通商産業省
 平成三年度通商産業省所管の歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計歳入歳出決算につきまして、御説明いたします。
 通商産業省主管の歳入につきましては、歳入予算額は百四億三千八万円余であります。
 これに対しまして、収納済歳入額は百六十九億九千七百七十四万円余でありまして、これを歳入予算額と比較いたしますと六十五億六千七百六十六万円余の増加となっております。
 これは、アルコール専売事業特別会計の決算上の利益が予定より多かったこと等の理由によるものであります。
 次に、通商産業省所管の歳出につきましては、当初予算額は七千八百六十一億三千五百三十二万円余でありますが、予算補正追加額三百六十二億二千八百四十三万円余、予算補正修正減少額百十二億二千百九万円余、総理府所管から移し替えを受けた額八十九億五千十一万円余、前年度からの繰越額二十七億九千七百八十四万円余の増減がありましたので、歳出予算現額は八千二百二十九億九百六十三万円余となっております。
 これに対しまして、支出済歳出額は八千百二億六千二百八十七万円余でありまして、これと歳出予算現額との差額は百二十六億四千六百七十五万円余となっております。
 この差額のうち、翌年度へ繰り越しました額は、三十三億七千二百十二万円余でありまして、不用となりました額は九十二億七千四百六十三万円余となっております。
 三年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 第一に、エネルギー対策費であります。その支出済歳出額は四千三百四十億五千三百五十四万円余でありまして、その主なものにつきまして御説明いたします。
 まず、石油税財源石油及石油伐替エネルギー対策費であります。
 この経費は、エネルギー対策の緊要性にかんがみ、石油の安定供給確保の観点から、石油資源の開発及び石油備蓄増強等の事業並びに石油代替エネルギーの開発及び利用を促進するための施策の財源に充てるため、一般会計から石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計石油及び石油代替エネルギー勘定へ繰り入れるためのものでありまして、四千三百二十億円を支出いたしました。
 次に、エネルギー技術研究開発費であります。この経費は、太陽エネルギー等の新エネルギー技術及び新型電池電力貯蔵システム等の省エネルギー技術の研究開発を行うためのものでありまして、十億八千七百六十六万円余を支出いたしました。
 第二に、中小企業対策費であります。その支出済歳出額は一千三百二十億二千十六万円余でありまして、その主なものにつきまして御説明いたします。
 まず、中小企業事業団運営費であります。この経費は、中小企業構造の高度化を促進するために必要な指導、資金の貸付け及び共済等の事業を行うための出資金及び補助金でありまして、百三十億四千八百四十一万円余を支出いたしました。
 なお、同事業団が行った貸付事業の実績は、一般高度化事業資金二百六十七件、特定高度化事業資金二百二十六件、繊維工業構造改善事業資金二十六件等であります。
 次に、小規模事業対策費であります。その支出済額は四百八十九億五千二百三万円余でありまして、この経費により商工会、商工会議所等が小規模事業者に対して、五百八十七万件余の経営指導、相談を行いました。
 次に、小企業等経営改善資金融資制度であります。この経費は、小企業者等に対する経営指導を金融面から補完し、実効性を確保するため、商工会、商工会議所及び都道府県商工会連合会の長の推薦に基づき、国民金融公庫が、無担保、無保証人、低利による融資を行うためのものでありまして、貸付金として六十五億円を支出いたしました。
 なお、同公庫が行った融資実績は十二万件余、三千七百五十八億円余に達しております。
 次に、中小企業近代化促進費であります。その支出済額は百四十五億八千二百八万円余でありまして、設備近代化補助金十七億四千四百五十一万円余、中小企業機械類貸与補助金十五億七千五百万円等を支出いたしました。
 次に、中小企業指導事業費であります。その支出済額は百十億三千七百八十万円余でありまして、診断指導、技術指導及び研究促進等の事業の一層の強化を図っております。
 このほか、組織化対策費五十八億三千九百十三万円余、信用保証協会基金補助金二十八億五千百万円、中小企業金融公庫補給金百二十七億円等を支出いたしました。
 第三に、科学技術振興費であります。その支出済歳出額は五百九十六億五千二百二十五万円余でありまして、その主なものにつきまして御説明いたします。
 まず、大型工業技術研究開発費であります。この経費は、将来の技術開発の核心となり、技術的波及効果の大きい大規模な産業技術の研究開発を行うためのものでありまして、六億五千四百八十二万円余を支出いたしました。
 次に、電子計算機産業振興対策費であります。この経費は、我が国電子計算機産業の技術力の向上並びに振興を図るため、新しい理論・技術に基づいた第五世代コンピュータの研究開発を行うためのものでありまして、三十億五百四十八万円余を支出いたしました。
 次に、次世代産業基盤技術研究開発費であります。この経費は、我が国が今後、技術立国を実現していくため、基礎的段階の産業技術の研究開発を行うためのものでありまして、八億二千九百六十四万円余を支出いたしました。
 このほか、通商産業省の試験研究機関の特別研究費二十七億二千四百六十九万円余、試験研究設備及び施設の整備費十三億四千三百七十四万円余等を支出いたしました。
 第四に公共事業関係費であります。その支出済歳出額は百六十四億五千五百五十四万円余でありまして、その主なものは、工業用水道事業費補助であります その支出済額は百六十二億五千六百三十六万円余でありまして、この経費により、地方公共団体において継続事業六十六箇所、新規事業五箇所の工事を、水資源開発公団において継続事業七箇所の工事を実施いたしました。
 第五に、経済協力費であります。その支出済歳出額は二百三十八億七千八百八十三万円余でありまして、その主なものにつきまして御説明いたします。
 まず、海外経済協力費補助金であります。この経費は、発展途上国に対する経済協力を推進するため、経済協力関係団体が行う海外技術者受入等研修事業等に対する補助金でありまして、八十億一千二百万円余を支出いたしました。
 次に、海外開発計画調査委託費であります。この経費は、発展途上国における鉱工業、資源等の分野における開発計画を策定するための調査等を技術協力関係団体に委託して行うためのものでありまして、八十八億九千三十六万円余を支出いたしました。
 次に、繰り越し及び不用について御説明いたします。
 翌年度へ繰り越しました経費のうち主なものは、通商産業本省十三億八千四百八万円余でありまして、民間能力活用特定施設緊急整備費補助金につきまして、計画に関する諸条件等により、年度内に支出を完了することができなかったため、経費を翌年度に繰り越したものであります。
 また、不用額を生じました経費のうち主なものは、中小企業対策費七十二億二千二百四十九万円余でありまして、用地取得の難航等により、商業基盤施設整備費補助金を要することが少なかったこと等により不用となったものであります。
 以上をもちまして、通商産業省所管の一般会計歳入歳出決算に関する御説明を終わります。
 次に、通商産業省所管の各特別会計の平成三年度の決算につきまして御説明いたします。
 第一に、電源開発促進対策特別会計であります。
 電源立地勘定につきましては、収納済歳入額は三千二百億五千八百二十八万円余、支出済歳出額は一千六十八億七千七百七十四万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は二千百三十一億八千五十四万円余でありまして、翌年度へ繰り越しました額は五百九十二億九千四百四十九万円余、剰余金は一千五百三十八億八千六百四万円余となっております。
 三年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 電源立地対策費でありますが、この経費は、電源立地地域における公共用施設の整備、電源立地促進のための特別対策事業、電源立地地域における安全対策等の推進等に必要な事業費に充てるため、地方公共団体等に対して交付するためのものでありまして、一千五十九億三千九百九十一万円余を支出いたしました。
 電源多様化勘定につきましては、収納済歳入額は二千五百二十九億八千百七十一万円余、支出済歳出額は一千九百七億四百六十一万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は六百二十二億七千七百十万円余でありまして、翌年度へ繰り越しました額は二百億二千六百十一万円余、剰余金は四百二十二億五千九十九万円余となっております。
 三年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 電源多様化対策費でありますが、この経費は、水力・地熱資源の開発、石炭火力発電所の公害防止技術の実証、太陽光発電などの新エネルギー技術開発、原子力発電推進のための技術開発等の施策を行うためのものでありまして、一千八百七十七億九千四百六十二万円余を支出いたしました。
 第二に、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計であります。
 石炭勘定につきましては、収納済歳入額は一千二百八十二億七千三百九十三万円余、支出済歳出額は一千四十六億七千百三十八万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は二百三十六億二百五十五万円余でありまして、翌年度へ繰り越しました額は百七億八千八百五十八万円余、剰余金は百二十八億一千三百九十六万円余となっております。
 三年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 まず、石炭鉱業合理化安定対策費であります。この経費は、新エネルギー・産業技術総合開発機構が行う炭鉱の整理事業に対する補助及び同機構が行う経営改善資金の貸付け、貯炭管理制度のための補給並びに石炭鉱業の生産体制の改善、経理の改善、保安の確保等の施策を実施するためのものでありまして、百七十三億二千七万円余を支出いたしました。
 次に、鉱害対策費であります。この経費は、石炭鉱害事業団に対する鉱害復旧事業資金の補助及び同事業団が行う鉱害復旧事業のための事務費等交付金の交付等を行うためのものでありまして、三百十四億一千三百七十五万円余を支出いたしました。
 次に、産炭地域振興対策費であります。この経費は、産炭地域において鉱工業等の振興に必要な業務を行う地域振興整備公団に対する出資、石炭鉱業の終閉山により財政状況が悪化している産炭地域市町村に対する交付金の交付及び産炭地域小水系用水の開発事業等の施策を行うためのものでありまして、七十九億七千八百七十二万円余を支出いたしました。
 石油及び石油代替エネルギー勘定につきましては、収納済歳入額は六千四百九十八億三千三百四万円余、支出済歳出額は四千三百九十五億八百四十六万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は二千百三億二千四百五十八万円余でありまして、翌年度へ繰り越しました額は九百三十九億四千三百五十万円余、剰余金は一千百六十三億八千百八万円余となっております。
 三年度における経費の執行につきまして、その主な事項の大要を御説明いたします。
 まず、石油安定供給対策費であります。この経費は、石油公団が行う石油及び可燃性天然ガスの探鉱等に対する投融資及び公団備蓄事業等に充てるための同公団への出資、同公団に対する交付金の交付、石油備蓄の増強等の施策を行うためのものでありまして、三千七百八十四億九千二百八万円余を支出いたしました。
 次に、石油生産流適合理化対策費であります。この経費は、石油の生産の合理化を図るための石油精製合理化対策事業及び石油の流適合理化を図るための石油製品需給適正化調査等の施策を行うためのものでありまして、二百七十八億一千九百三十九万円余を支出いたしました。
 次に、石油代替エネルギー対策費であります。この経費は、新エネルギー・産業技術総合開発機構が行う海外炭の開発可能性調査、ソーラーシステム普及促進、天然ガス導入促進、石炭液化等の石油代替エネルギー技術開発等の施策を行うためのものでありまして、三百二十一億八千二百二十万円余を支出いたしました。
 第三に、アルコール専売事業特別会計であります。収納済歳入額は四百十一億五千二十八万円余、支出済歳出額は二百九十四億六千六百万円余であります。
 この会計の損益計算上の利益は百三十二億九千七百九十二万円余でありまして、期末資産の増加相当額十三億百二十六万円余を控除した残額百十九億九千六百六十五万円余を一般会計に納付いたしました。
 第四に、貿易保険特別会計であります。収納済歳入額は七千四百七十二億三千三百五十三万円余、支出済歳出額は七千四百七十億四千二百十六万円余であります。
 三年度における保険引受件数は六十二万件余、その保険金額は二十一兆九千五百二十二億円余でありまして、前年度に対し八千九十七億円余の減少となっております。
 第五に、特許特別会計であります。収納済歳入額は六百五十六億五千四十六万円余、支出済歳出額は六百七億二千七百九十六万円余であります。収納済歳入額と支出済歳出額との差額は四十九億二千二百五十万円余でありまして、全額剰余金となっております。
 以上をもちまして、平成三年度における通商産業省所管の一般会計及び特別会計の決算に関する御説明を終わります。
  平成三年度決算通商産業省についての検査の概要に関する主管局長の説明
                会計検査院
 平成三年度通商産業省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項五件であります。
 検査報告番号一五七号から一六〇号までの四件は、中小企業設備近代化資金の貸付けが不当と認められるものであります。
 この資金の貸付事業は、都道府県が、国の補助金と自己資金等によって資金を造成し、設備の近代化に必要な資金の調達が困難な中小企業者に対して、設備の設置に必要な資金の額の二分の一以内の額を、原則として五年以内の償還期間で、無利子で貸し付けるものであります。
 本院がその貸付けの適否について調査いたしましたところ、中小企業者が貸付けの対象となった事業費より低額で設備を設置しているのに、貸付対象事業費どおりの価格で設置したとして貸し付けていたものが二件、同一設備を対象に中小企業金融公庫から貸付けを受けていた中小企業者に重複して貸し付けていたものが二件ありました。
 これらはいずれも本資金の貸付けとして適切を欠いており、ひいては補助の目的に沿わない結果になっていると認められたものであります。
 また、検査報告番号一六一号は、三重県四日市市の三重県製網協同組合が実施した地域中小企業振興対策事業におきまして、自動的に網の結び目を固定する編網ロボットシステムの試作を国庫補助対象事業費とされた額より低額で実施していたのに、事業実績額を適正に報告していなかったため、国庫補助対象事業費が過大に精算されており、これに係る国庫補助金が不当と認められたものであります。
 以上、簡単でございますが説明を終わります。
    …………………………………
   平成三年度歳入歳出決算
   会計検査院の指摘に対して講じた措置について
                通商産業省
 平成三年度の決算検査報告において掲記されております事項のうち、まず中小企業設備近代化資金の貸付けに係る事項につきましては、当省において、中小企業設備近代化補助金を財源の一部とする都道府県の貸付金の貸付けに当たっては、その適正化を図るため、都道府県に対し、借受申請者に対する説明会の充実、事前調査及び完了検査を適正に行うよう会議等の場を通じ十分指導してきたところでありますが、なお御指摘のような不当事項が生じたことは、誠に遺憾に存じております。
 御指摘を受けた事項については、指摘金額全額を都府県の特別会計に収納済みであり、また、今回御指摘を受けた都府県に対しては、今後かかる事例が再び生じることのないよう厳に注意をいたしました。
 今後、中小企業設備近代化資金の貸付けに当たっては、借受申請者に対する本制度の趣旨の周知徹底、事前審査の充実、完了検査マニュアルの周知及び活用による完了検査の徹底等不当貸付防止体制のより一層の適正化を図るよう指導・監督を強化するとともに、貸付担当者に対する研修の充実を図り、このような御指摘を受けることのないよう、さらに努力をいたしたいと存じます。
 次に、地域中小企業振興対策事業に係る事項につきましては、本事業の実施に当たっては、その適正を期するよう鋭意努力してきたところでありますが、今回、御指摘を受けたことは、誠に遺憾であります。
 御指摘を受けた事項については、超過交付相当額を全額返還させました。
 今後は、このような御指摘を受けることのないよう都道府県に対する指導・監督を強化し、事業の適正な執行を図ってまいる所存であります。
   平成三年度の業務の概況について
            中小企業金融公庫
 平成三年度における中小企業金融公庫の業務について御説明申し上げます。
 一、当公庫の平成三年度当初貸付計画は、二兆四千三百四十億円と定められましたが、その後、三年十二月に七十億円の追加が認められましたので、これにより貸付計画総額は、二兆四千四百十億円となりました。
 これに対し、中小企業者に対しては、二兆三千六百二十億四千四百八十六万円余の貸付を行ったほか、設備貸与機関に対しては、二百九十二億四千六百二十九万円余、また、中小企業投資育成株式会社に対しては、十二億円の貸付を行い、総額では、二兆三千九百三十四億九千百十六万円余の貸付実績となりました。
 中小企業者に対する貸付契約額のうち、設備資金は四十五・四パーセントに相当する一兆百三十六億七千七百七十一万円余、運転資金は五十四・六パーセントに相当する一兆二千二百九億四千百八十六万円となっており、また、直接貸付は五十七・五パーセントに相当する一兆二千八百五十三億八千三百万円(二万三千七十一件)、代理貸付は四十二・五パーセントに相当する九千四百九十二億三千六百五十七万円余(三万六千三百四十件)となっております。
 なお、平成三年度末における総貸付残高は、七兆八千四百九十四億七千七百三十二万円余となっております。
 貸付金の延滞状況につきましては、平成三年度末におきまして弁済期限を六カ月以上経過した元金延滞額は、七百八十八億二百二十一万円余でありまして、このうち一年以上のものは、七百三十九億九千七百五十九万円余、総貸付残高の一パーセントとなっております。
 二、平成三年度の融資に当たりましては、経営環境の変化に対応しようとする中小企業はもとより、積極果敢に新たな事業展開を図ろうとしている中小企業の支援・育成に必要な資金に積極的に対応してまいりました。特に、設備登録制度の全廃に伴う経済環境の変化に積極的に対応しようとする中小繊維工業者を支援するための貸付制度及びゆとりと豊かさのある国民生活の実現に資するサービス業の高度化を図るための貸付制度を新設するなど、中小企業の新たな資金ニーズに対してきめ細かい配慮を払ってまいりました。
 また、中小企業近代化促進法に基づく構造改善事業に必要な資金、流通機構の近代化、合理化のために必要な資金及び産業公害の防止、産業安全の確保等のために必要な資金についても引き続き配慮してまいりました。
 なお、平成三年度におきましては、わが国経済構造の変化、経済の国際化に伴い増加している中小企業の海外進出に係るさまざまなニーズに対処するため、クアラルンプールに海外駐在員事務所を開設いたしました。
 三、次に、当公庫の平成三年度の収入、支出の決算及び損益計算について申し上げます。
 収入、支出の決算について申し上げますと、貸付金利息等収入済額は、四千八百三十五億八千九百六十二万円余、支払利息等支出済額は、四千七百二億三千九百二十三万円余となりました。
 損益計算について申し上げますと、貸付金利息等の総益金は、五千百四十三億三千七百十六万円余、借入金利息、事務費、業務委託費等の総損金は、五千百四十三億三千七百十六万円余となりました。この結果、利益金は生じなかったので、国庫納付はいたしませんでした。
 以上をもちまして、平成三年度における中小企業金融公庫の業務の概況について、御説明を終わります。
                 以上
    ―――――――――――――
   平成三年度業務概況
          中小企業信用保険公庫
 中小企業信用保険公庫の平成三年度の業務の概況につきまして、御説明申し上げます。
 平成三年度におきましては、国の一般会計から中小企業信用保険事業の円滑な運営を図るための原資として、中小企業信用保険準備基金百三十六億円、信用保証協会の保証活動の円滑化を図るための原資として、融資基金二百三億円、合計三百三十九億円の出資が行われました。
 まず、中小企業信用保険事業についてみますと、公庫が全国五十二の信用保証協会との間に締結いたしました保険契約に基づく保険引受は、件数で百一万七千件余、金額で九兆二千四百二十四億六千百三十七万円余になっており、これを前年度に比較いたしますと、金額で七パーセントの減少となっております。
 この結果、平成三年度末の保険引受残高は、件数で二百六十三万七千件余、金額で二十四兆四千九百三十二億三千四百九十三万円余となっております。
 なお、中小企業信用保険保険金の支払いは九百六十一億七千百二十二万円余になりまして、これを前年度に比較いたしますと、七十六パーセントの増加となっております。
 信用保証協会に対する融資事業につきましては、平成三年度に国の一般会計から新たに出資されました二百三億円及び既往の貸付に係る回収金等三千八百八十五億一千三百万円、合計四千八十八億一千三百万円をもちまして、三千五百八十一億六千五百万円の貸付けを行いました。
 この結果、平成三年度末における貸付残高は四千二百八十億五千二百万円となっております。
 機械類信用保険事業につきましては、公庫が機械類のリース業者等との間に締結いたしました保険契約に基づく保険引受は、件数で二十四万件余、金額で一兆五千九百六十四億七百五十万円余となっており、これを前年度に比較いたしますと、金額で一パーセントの減少となっております。
 この結果、平成三年度末の保険引受残高は、件数で百三十三万件余、金額で七兆七千七百七十七億五千七百二十二万円余となっております。
 なお、機械類信用保険保険金の支払いは二十六億二百七十二万円余になりまして、これを前年度に比較いたしますと、十パーセントの増加となっております。
 次に、収入支出及び損益の概況について申し上げます。
 まず、収入、支出について申し上げますと、収入済額は二千三百三十一億四千四百五十五万円余、支出済額は一千三十七億一千四百九十七万円余でありまして、差し引き一千二百九十四億二千九百五十七万円余の収入超過となっております。
 損益計算につきましては、さらに支払備金等の整理を行いました結果、総利益は五千八百五十五億六千六百七万円余、総損失は五千二十二億五千七百五十五万円余となり、差し引き八百三十三億八百五十二万円余の利益金を生じましたが、これは中小企業信用保険・融資事業に係る利益金七百七十七億三千百六十八万円余、機械類信用保険特別勘定の利益金五十五億七千六百八十三万円余によるものであります。
 このうち中小企業信用保険・融資事業に係る利益金は、中小企業信用保険公庫法及び同法施行令の規定に基づき七百四十八億七千八百七万円余を中小企業信用保険準備基金に組み入れ、十四億二千六百八十万円余を積立金として積み立て、残額十四億二千六百八十万円余を同法の規定に基づき国庫に納付いたしました。また、機械類信用保険特別勘定の利益金は、機械類信用保険法の規定に基づき同勘定の積立金として積み立てることとしました。
 以上、簡単ではございますが、平成三年度の業務の概況につきまして、御説明申し上げた次第でございます。
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塩谷立#9
○塩谷主査 以上をもちまして、通商産業省所管、中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫の説明は終わりました。
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塩谷立#10
○塩谷主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小野晋也君。
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小野晋也#11
○小野分科員 羽田内閣がこの四月二十八日に発足を見ましてからきょうまで、約一カ月を経てまいりました。新政権の行方が必ずしも明確になっていない現状でございますので、本会は決算委員会ではございますけれども、主にこれからの通産行政のあり方ということを中心に御質問をさせていただきたいと存じますが、よろしくお願い申し上げたいと存じます。
 なお、先ほどお伺いをいたしますと、金子政務次官におかれましては、本日のこの席が初答弁の席になられるそうでございますが、どうか適切なる御答弁を賜りますと同時に、通商産業政策と申しますと、日本の産業を引っ張っていかれる機関車の役目を果たされる役所でございます。どうか清新なる気風を持たれまして通商産業政策をお導きを賜りますように、まずここでお願いを申し上げたいと存じます。
 早速質問に入らせていただきたいと思うわけでございますが、最初は少し通産省の皆さんの耳に痛い話になるかと存じますが、私は昨年の七月、この永田町に初当選させていただいて、来させていただいたわけでございますけれども、その中で、通産省という省庁が随分今迷っておられるような気持ちを持ってならなかったわけでございます。
 以前の通産省と申しますと、敗戦の中でこの国が焼け野原になった中を新しい国づくりのために経済を復興し、そこから日本の未来を切り開いていく中央省庁として、中心的な役割を果たす省庁として、非常に意欲にあふれ、また力強いお仕事をしておられる省庁だと感じていたわけでございますが、このしばらくの政策的な迷走ぶりを見ておりましても、また役所の職員の皆さん方の顔色と申しましょうか御姿勢を見ておりましても、何かしらはっきりとされない、もやもやとしたものをお持ちになっているような気がしてならないのでございます。
 私どももいろいろな企業家の方とお話をさせていただきますけれども、もっともだなと思いましたのは、以前は、例えば海外に輸出するような企業がありました場合に、たくさんの品物を輸出して外貨を獲得すれば、通産省のサイドから表彰状をいただいた。ところが、このごろは輸出を一生懸命やると、逆に通産省はブレーキをかけに来るんだというようなお話でございまして、今まで自分たちがとっていたその政策の逆のことをやらなくてはならないような社会情勢に置かれているということも、一つあるだろうなというような気持ちがいたします。
 また、世間一般の風潮といたしまして、かつては、官尊民卑という言葉はいい言葉ではないかもしれませんが、この日本の国のさまざまな問題は官の皆さん方が中心になって政策を立案し、そして民、皆さんが豊かになるように引っ張っていくということを評価するような気風が強かったかと思いますが、このごろは何かにつけて規制緩和というようなことが言われ、官庁の指導に対して、むしろそんなものは要らないということが言われるわけでございますから、どういう形で産業政策を行っていけばいいのか、この点にも迷いがございますでしょう。
 またさらに、先日の話でございますけれども、ある局長が通産省内を暗くするからというような理不尽な理由で大臣から辞任を迫られて、そして辞職をされましたけれども、こういうことも、今まで私ども通産省を外から見てきた者といたしましては、通産省というのは、筋の通らないことがあれば大臣に直言をしてでも何をしてでも、そんな理不尽なことを通さない省庁だということを私どもは感じながらやってまいったわけでございますが、この一事を見てみましても、何かしら今までと通産省は変わってきたなと言わざるを得ないところがあるわけでございます。
 先日ある雑誌、「ボイス」という雑誌でございますけれども、この雑誌を見ておりましたところが、このようなタイトルの対談記事が出ているのです。「通産省はもういらない 冴えない「一流官庁」の口出しはもはや余計なお世話」というようなものでございまして、これを対談しておりますのは、国際日本文化研究センター教授の飯田経夫先生、そして三菱総合研究所相談役をしておられます牧野昇先生、両名とも日本の経済政策に関して一家言を持っておられる、論壇でも有名な方でございますが、この方が通産省の有効性ということについて大きな疑問を投げかけているのですね。
 もちろんこういう雑誌ですから、タイトルはショッキングなタイトルをつけているわけでございますが、その一部内容を御紹介させていただきますと、その牧野さんが言われますのに、
  バブル時代では、エチレンプラントの増設を通産省が優先的に許可したのが、三菱油化。巷では「社長が通産省から来たからだ」とうるさく噂された。しかしその後なしまし的に今度は次々に許可したために、国内プラントはオーバーになって、中国に売ろうとしている。
 国内のことについては、もう余計なお世話だよと。対外問題においては、ある程度しようがないけれども、国内問題にまで役人が口出ししてくるのは、干渉しすぎるということはあるだろうね。しかし、日本人自身がお上のいうことだと、「はいはい」と聞くということもある。
こういうふうに問題提起されますと、今度は飯田さんの方が受けてこう答えるんですね。
  通産省の役人のほうも一生懸命やっておられるのでしょうが、私はだんだん通産省のやることが冴えなくなってきたなという感じがするんです。たとえば、通産省は十年ごとに通産政策ビジョンを出している。たしか六〇年代が重化学工業化で、七〇年代が知識集約化、八〇年代が創造的知識集約化だった。しかし、九〇年代は人間的価値をつくると書いてあった。もうこれは万国不易の真理で、中身がほとんどないようなものだと思うのです。
 私はそれを見たとき、ああ通産省はこんなことしかいえなくなってしまったのかと思った。六〇年代、七〇年代、八〇年代は、それなりにビジョンを提示する役割を果したのですが、とうとう通産省もやることがなくなったかという感じがします。
それでまた、これは牧野さんが、ちょっと長くなって申しわけないのですが、答えて言うんですね、そういうことはありますねと。
 発展途上国が先進国並みに成長してくると、だんだん通産省的役割を果す官庁の必要性が少なくなってくる。規制緩和、行政改革の対象になる。ただ、役所にとっては、仕事の削減は自分の首がかかっているから必死だ。いまの通産省は半分でいい。あとは民間が自分たちで考える。自分たちで血を流せといった方がいい。通産省におんぶにだっこする必要はまったくない。指導能力も民間レベル程度。昔の通産省の出したレポートにはいいものがあったけれど。
というようなことを、こうとうとうと議論されまして、結論的にこの議論で言っておりますのは、
  通産省はいまでも一流官庁ということになつていて、優秀な人間が集まっていますが、あれはもういらないのではないかと思うんです。もっとほかのところへ行ったほうがいい。
非常に痛切な言葉でございまして、もちろんこれは評論家が語ることでありますから、責任ある立場の方がしゃべっているというわけではないわけでございまして、このあたり引き算をしてとらえなきゃならないところがあるだろうと私は思いますが、それにいたしましても、恐らく長い間通産省に御奉職されてこられた皆さん方にとってみれば、こういう指摘を受けながら内心じくじたる思いを持っておられる方も多かろうかと思うんですね。
 そこで、もう率直にこれはお尋ねを申し上げたいのですけれども、このしばらくの間、通産省は一体どうなってしまったんでありましょう。そして、このような事態を迎えてきているということに対して、一体どこに問題があると内部の皆さん方は御認識をされておられるのか。問題認識から次の展開が開けるというようなことを考えましたときに、この点についてぜひ率直な御答弁をお願いを申し上げたいと存じます。
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江崎格#12
○江崎政府委員 私どもの通産省の行政にはいろいろな分野がございまして、例えば、諸外国との関係の通商問題ですとか国内の産業問題、あるいは中小企業問題ですとかあるいはエネルギー問題、あるいは地域経済の問題、あるいは技術開発の問題、非常に広範多岐にわたっております。私どもの現在の認識としましては、いずれも我が国の将来にとりましてゆるがせにできない分野であるというふうに思っているわけでございます。ただ、それぞれの分野におきまして通産行政が直面する政策課題というものは、時代の要請を反映いたしまして変化をしてきていると思います。
 例えば、今御議論のありました狭義の産業政策といいますか、あるいは産業構造の問題を取り上げましても、確かにかつてのような欧米へのキャッチアップ、こうしたことが国民的課題の時代でありました産業政策、例えば産業の保護ですとか育成といったようなことに重点を置いた産業政策と、現在の産業構造上の政策課題というものは確かに違ってきていると思います。
 例えば現在では、国際経済社会との調和の問題ですとか、あるいは高齢化社会を迎えていかに産業構造の活力を維持していくかというようなことが政策課題になっているわけでございまして、今申し上げましたように、例えば産業構造問題を取り上げましても、時代の要請を反映して中身は変わってきていると思います。
 ですから、先ほど引用になりました雑誌の記事におきましても、「通産省はもういらない」という意味が、かつてのような産業構造政策は意味が変わってきているあるいは意義が薄れたという意味であれば、私どもも理解ができますけれども、通産省全体の機能は要らないという意味だとすれば、先ほど申し上げましたように、いろいろな分野を私ども時代の要請にこたえてやっているつもりでございまして、そうした方々の御意見というのは、多少何か誤解をしておられるというふうに私ども考えております。
 当面の私どもの政策課題を取り上げましても、本格的な景気の回復に向けた適切な経済運営ですとか、あるいは規制緩和といったような経済改革の問題が目前の問題でございますし、それから、日米のフレームアップ協議等を通じまして日米間の経済的な課題を円滑に処理しなければならないということもございますし、あるいは中小企業の活性化ですとか技術開発の推進といった、将来の発展基盤を確実なものにするというようなことが当面の課題でございます。
 このように、私ども、今後とも国民各層の御意見を十分に承り、また時代の要請を踏まえまして、これからも任務の遂行に万全を期していきたい、このように考えております。
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小野晋也#13
○小野分科員 江崎総務審議官の方から今、総花的な御答弁をちょうだいしたのでありますが、私は、この点もう一言付言させていただきたいと思うのですけれども、産業界の皆さん方、とりわけ中小企業の皆さん方が今大変な苦しみの中に置かれているということに対して、どの程度の御認識を持たれながら通産省の皆さん方がその対応に当たっておられるかというところに、疑義があるわけでございます。
 今、中小企業の皆さん方は、先ほどもお話があった円高の問題もございましょう。また、労働条件の向上とともに中小企業の存立基盤がだんだん失われてきているという問題もありましょう。激しい競争の中で、これまででありましたら、とにかく一生懸命汗を流し努力をしながら、みんなで力を合わせながらやっていけば、一時は苦しくてもいずれはいいときが来るんだと、歯を食いしばりながら戦っていたその経営者の皆さん方が、今万策尽き果てて一体何をすればいいのかと、こういう悲痛な声を上げておられるのが、どうも通産省の政策当局の皆さん方の耳に的確に届いていないのではなかろうかというような気持ちがするところがあるのです。
 先ほどの「ボイス」の記事の御紹介の中では、もうそういうような誘導的な政策だとか指導的な政策は要らないんだから、自由にさしたらいいじゃないかということが書かれておるわけでありますけれども、一方では、今までうまく導いていただいた通産省さんが、こういう苦しい中にあっても、もう一歩何か私たちに新しい未来への光を投げかけてくれるような指導をしてくれないかな、この待望感が強まっているのは事実でございまして、それに対してぜひとも必死で皆さんの声を聞いていただきたい。
 この点ちょっとお尋ね申し上げたいのですが、どういう形で中小企業の現場の皆さんの苦しみの声を通産省として聞き取っておられるのか、この点ちょっとお教えいただきたいと存じます。
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長田英機#14
○長田政府委員 私が中小企業を担当しておりますのでお答え申し上げますと、中小企業の今直面している現状につきまして私どもはいろいろな形で調査をいたしておりますし、先ほどこちらにいらっしゃいました金融機関の方々もいろいろ調査をしているわけでございます。
 それで、私たちとしましては、そういうふうに毎日毎日における中小企業の実情を把握しておりまして、それの実感として申し上げますと、先生がおっしゃいましたように、やはり中小企業は、現在この不況、この不況も、循環的な問題の不況とともに、御指摘のとおり、いろいろ国際的な問題、経済の国際化、あるいは大企業との関係というようないろいろな構造的な問題も抱えて、非常に大変な状況にあるというふうに現状を認識しております。
 こういう認識の上に立ちまして、対策の方を申し上げますと、私どもも決して手をこまねいているわけではございませんで、平成五年度におきまして三度の補正予算を計上いたしております。この三回の補正予算による計上額は、正確に申しますと、その三回の補正額を足すだけで二千百九十二億円の金額になっております。ちなみに、中小企業全体の年間の予算額が約二千億でございますので、平成五年度の予算額が相当大きな補正額になるということなんでございます。しかも、この平成五年度に投入しました補正予算によりまして、いろいろな対策が現在回転して動いているわけなんでございます。
 その対策としましては、先生いろいろ御心配の中小企業が大変で倒産しちゃうんじゃないかというような、そういう倒産を防ぐような金融対策をやっております。
 それから、先生のお話でございますが、実はこの不況の中にありましても何とか活路を開拓していこうということで、新商品や新分野、そういうところに進出していこうと努力する企業がたくさん見受けられます。
 この点につきましては、さきの臨時国会におきまして新分野進出円滑化法という法案を全党一致で通していただきまして、この法案がおかげさまで現在フル回転しておりまして、この法律に基づきまして金融、保険、税、そういう面の助成が行われて、新しい活路を開拓する中小企業というものに対する後押しが行われております。この上、さらに平成六年度の予算におきまして、補助金、そのほか小規模企業対策、いろいろな対策がまた講ぜられるわけでございます。
 そこで、この平成六年度の予算が一日も早く通れば、今私が申し上げましたことと相まって、中小企業に対する、特に意欲のある中小企業に対する対策が適切に講ぜられていくというような現状でございます、
 ちょっと長くなって恐縮でございますが、そのようなことを中小企業庁としては力を入れてやっております。
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小野晋也#15
○小野分科員 それでは、長田長官の方からさまざまな施策の展開についての御説明をちょうだいしたわけでございますけれども、もう一方、現在の日本経済というものをどういうふうに見ておられるのかということについて、先ほどちょっとだけ触れておられましたが、私自身の所見も申し上げさせていただきますと、もう今お話がございましたとおり、単なる循環論的な意味で説明のつく好況、不況の波の中に置かれているというのみではなくて、かなり構造的な中に置かれてきているという気持ちがいたしております。
 しかも、その構造的な問題というのが、これから時間を経れば回復できるというものではなくて、もう一方通行の、悪化の一途をたどるような道に入り込んでしまったのではないかという気がしてならないのです。それはどういうことかと申しますと、この日本の国の中における産業立地の優位性というものが、諸条件によって大きく揺らいでしまったのではなかろうかという気がしてならないのですね。
 今、労働問題もちょっと触れましたけれども、労働者の権利をたっとび、そして労働条件を改善するというようなことを進めたがゆえに、労働コストは高くなり、しかも休日数が増加をすることに伴って工場の回転も低下させざるを得なくなるというような状況もございますし、また、土地やその他産業を展開する上に必要とされるさまざまな基本的な要素が他国に比べて随分高くもなってくる。そして、日本経済全体の問題としての円高の問題というものも進行してくる。さらに税負担がどんどん重く企業にのしかかってくる。
 こういうような状況をいろいろと考えてまいりました場合に、果たして日本の企業が、この日本の国に立地する企業が、今後国際的に優位性を回復することが果たして可能なのかどうか。このあたりに対する疑問を持たざるを得ないわけでございまして、この点、長田長官は、どういうように御認識をされながらこの中小企業の対策をやっていかれようとしておるのか、その認識部分についてお尋ねを申し上げたいと存じます。
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稲川泰弘#16
○稲川政府委員 産業政策局を担当しております審議官でございますが、今お尋ねの件にお答えをさせていただきたいと思います。
 先生御指摘のとおり、現在の不況の背景は、景気循環的要因のみならず、市場が非常に成熟化しましたことでありますとか、あるいは経済システムそのものがいろいろ行き詰まっているという構造要因があるものと認識いたしてございます。
 また、産業構造面におきましても、先生いろいろ立地の優位性の御指摘がございましたが、既存産業が極めて成熟化してまいりましたこととか、あるいは大きな問題は、次の世代を担う新規産業群というものの展開が非常におくれております。さらには、海外展開の進展に伴いまして空洞化というような問題も指摘されておりまして、全般的に我が国経済そのものの先行きに対する不透明感というのが非常に大きくなっているという懸念がございます。
 したがいまして、こういう中で新しい産業構造をどういうふうにねらって考えていくかという課題があろうかと思いますが、昨年の十一月に産業構造審議会が中間報告を取りまとめまして、それを踏まえ、現在、六月の中、下旬をめどに、新しいあるべき産業構造、いかに成り立ち得るかということを検討中でございます。
 その中では、一つは、新規産業を含めまして、活力ある将来の産業構造を展望するという作業を行っておりますし、また他方で、国際的にいろいろな競争条件が悪化してございますので、産業全体のリストラをどういうふうに円滑に進めていくかというような観点の検討が一つでございます。
 それからさらには、こういう構造調整を進めていくために、日本の将来はあるかという御指摘がございましたが、一つはマクロの側面で、良質な社会資本の前倒し整備をいたしまして、需要そのものも新しく起こしていくというマクロ経済運営が必要ではないかという点が一点でございます。
 それからさらには、諸般の規制によって産業の競争力がいろいろな意味で栓梏を受けていることは確かでございまして、そういう意味で、規制緩和あるいは制度改革を通じまして内外価格差の是正を図るとか、あるいは国内の産業基盤の効率化、新規産業の活力ある進展を図る、こういったような施策が重要であろうというふうに認識をいたしてございます。
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小野晋也#17
○小野分科員 それでは、六月中旬にその新しい方向が示されるということでありますから、それを楽しみにしながら待たせていただきたいと存じます。
 加えまして、今日本の経済にとって大きな課題になっておりますのが日米包括経済協議の問題でございます。通産省の関連する分野では、とりわけ自動車産業分野に関連いたしましてアメリカからかなり強硬な日本への要請が来ているということでございますけれども、この点に関しまして通産省としていかなる対応をしていかれようとしておられるのか。
 そして、アメリカはしきりに客観基準を設定するようにということを言うわけでありますが、どのような形で客観基準の設定を行い、そのアメリカからの攻勢に対応していこうとしておられるのか、この点についても御説明を賜りたいと存じます。
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渡辺修#18
○渡辺(修)政府委員 先生御指摘のように、自動車及び同部品の我が国への輸入の促進、それから現地の日系企業の購入、調達の促進、この二つが大きな問題になりまして、日米間で既に半年以上にわたって協議が行われてきておるわけでございます。
 それで、一番の問題は、アメリカ側が終始二月の十一日までに要求しておりましたことは、例えば部品であれば、日本側で調達する部品の購入金額が、例えば九〇から九四年度までの伸び率、これが年率二〇%の伸び率だったわけですけれども、それをそのまま将来にわたって継続すべきであるとか、あるいは現地の調達率をビッグスリー並みにすべきであるとかいったような明確な数量の将来にわたる目標をつくりまして、それに合うかどうかというのを測定して目標にしていこう、こういう要求でございまして、これは明らかに我々としては将来における数値目標を求めるものであって、管理貿易につながっていくことだということで、不幸にして二月十一日には話し合いがまとまらなかったわけでございます。
 それで、現在、つい先日でございますけれども、日米間で再開することに決まりました。そのときに明快に、数値目標に使用することはないという前提で、プログレスを評価するための複数の基準を設けてやっていきましょう、こういうのが客観基準についての日米の合意でございまして、それに基づいて、具体的には恐らく来週ぐらいから話し合いが進むことになると思うのです。
 我々の基本的な考え方は、自動車及び同部品というのは、民間のビジネスそのものの問題でございますから、したがって、値段あるいは品質によって購入額あるいは輸入量というのは決まってくるわけでございますから、あらかじめそれをどれだけに伸ばそうという将来についての目標というのは到底あり得ないことでございます。
 したがって、我々が今考えておりますのは、そういう原則に立ち返りまして、政府としてやり得ることは、当然そういうことが、購入その他輸入量をふやしていくためには、日米それぞれの業界が努力をしていかなければいけません。
 例えば、自動車でいえば、完成車を日本にたくさん輸入しようと思えば、小さい二千cc以下の車で右ハンドルのものを、市場に合うのをアメリカ側でたくさんつくってもらわなきゃいけません。さらに、それを日本に輸入した場合にアフターサービスをするショップの数がどんどんふえていかなければいけません。
 そういったような項目をアメリカの努力する基準として客観基準を設けなきゃいかぬと思いますし、日本側としましては、例えば部品調達をふやそうと思えば、将来、日米でデザイン・インを進めまして、一定の品質まで上げていかなきゃいけません。そのデザイン・インの協力を日本側でしていかなきゃいけない。
 そういったような幾つかの基準というのを明確に決めまして、それを半年ごとにレビューすることになっていますから、そういう物差しがどれだけ双方で努力されていったか、それが不十分であればさらに次の半期を目指してお互いに努力しよう、そういったようなことを政府として十分レビューし合えるような、そういうメカニズムをつくっていくのが政府の手の届く範囲でやれることで、あとは双方で努力し合うことじゃないか。
 こんなふうな考え方で、今私が申し上げたものを客観基準の原則にして、あと日米間でさらにこれを発展させて協議していきたい、こんなふうに考えておるわけでございます。
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小野晋也#19
○小野分科員 先日は細川さんがアメリカに行かれまして、ノーと言える日本、いよいよ成熟した大人の関係になったというようなことで、非常に安易な政治決着を図るような交渉姿勢を示されましたけれども、日米の経済問題というのはそんなに安易なことで決着がつくような段階を過ぎていると思いますから、交渉当局はなかなか御苦労だとは思いますけれども、決して日米関係を損なうことのないように、しかし日本の国益を失うことのないように、ぎりぎりの交渉に当たっていただきますように心からお願いを申し上げたいと存じます。
 もう時間が余りありませんので、あと技術の問題を一つだけ質問させていただきたいと存じます。
 ここしばらく、今アメリカの国の技術開発というものに随分アクセルというか力が入ってき始めております。そしてまた、東南アジアの日本の後を追いかけると言われた発展途上国も、製造技術を中心にいたしましてかなりの技術力向上が図られてくる中で、日本の国が技術立国を主張される以上、かなりの取り組みを進めていかなければ、技術立国としての基盤もこれから損なわれてくるのではなかろうかというようなことを危惧している一人でございます。
 その中にあって、技術の進歩に国立研究所というようなもの、または国がお金を出しながら、民間も巻き込みながら研究開発プロジェクトを動かしていかれるというようなことについて非常に大きな貢献がなし得るものだと私は考えているわけでございますけれども、この中にあって私が疑問に思っておりますのは、どういう形で技術研究開発というものの評価をなされているのかという点でございます。
 例えば、アメリカの場合ですと、NASAの行いますような宇宙開発計画のような膨大なプロジェクトにおいても、議会に直属の技術監査院、オフィス・オブ・テクノロジー・アセスメントと言われるんだそうでありますが、この技術監査院が独立した立場で、国家の研究開発が妥当であるのか、その的確性はいかなるものであるのか、そして有効性はどのようなものであったのかというようなことを厳しく審査に当たりながら、国家の技術開発方向を決して誤らないようにやっているんだそうでございます。これは議会の問題だと言われてしまうとちょっと困るわけではございますが、このような問題について日本の場合はどのような形でチェックを行っているのでありましょうか。
 そしてさらに、提案でございますけれども、今後さまざまな研究開発がまた進められていくわけでございますけれども、アメリカの技術監査院のような形で、客観的な評価のできる技術監査機構がこの国にも必要ではないかということを感じているわけでございますが、その点についての御所見をお伺いをさせていただきたいと存じます。
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金子徳之介#20
○金子政府委員 ただいま委員御指摘のとおり、我が国は技術立国、これはもう大変重要な経済あるいは主権国家として、国際社会の中での存立ということを基盤にしていかなければいけないというふうに思っているわけであります。
 そうした中で、このチェック機能の誤りない研究方向というものをどういうふうにするかという御指摘でございますが、我が国の工業技術院の研究、これは国立研究所において進められているわけでありますが、その研究活動についての客観的評価が、御指摘のとおり、極めて重要というふうに認識をいたしております。
 そうした中で、これまで研究者同士によるピアレビューの実施もいたしております。また、工業技術院による傘下十五研究所の研究活動の総合調整及び内外の一流学識経験者による研究運営についての第三者評価等を研究分野、領域の特性に応じて行ってきているところでございまして、これらアセスメントにつきましては、今後とも適切かつ客観的な評価の実施に努力をしなければならないというふうに思っております。
 また、最後に御指摘ございました第三者機関の設置でございますが、これにつきましては、工業技術院の国立研究所においては、既に一部研究所において内外の一流研究者を交えた第三者による評議員会を設置しているところでございまして、今後ともこうした各研究所の特性に応じた客観的な評価機能の強化に努めていくことが適切と考えておりますので、今後も引き続いてのそれぞれの御指導を賜りたいと存じます。
 ありがとうござ、ます
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小野晋也#21
○小野分科員 ぜひ頑張って取り組んでいただきたいと思います。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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塩谷立#22
○塩谷主査 これにて小野晋也君の質疑は終了いたしました。
 次に、横内正明君。
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横内正明#23
○横内分科員 三十分という限られた時間でございますので、私はかねてから非常に関心を持っております太陽光発電につきまして、これはぜひ通産省だけではなくて政府を挙げて取り組んでいただきたいというふうに思っているものですから、その点につきまして二、三の御質問をさせていただきます。
 太陽電池を使った太陽光発電でございますが、太陽電池というのは一種の半導体で、太陽エネルギーを、光のエネルギーを電気にかえる機能を持った板ということでございます。これはオイルショック後に通産省がサンシャイン計画、技術開発計画をおつくりになって、その中で技術開発の主要テーマの一つとして検討を重ねられてきた。その結果、今日では価格が高いという問題はあるのですけれども、その点を除いては実用化においてほとんど問題がない。それだけ技術的に完成したものになってきつつあるというふうに聞いておりまして、ここまで技術を持ってきたのは通産省、工業技術院の非常に大きな功績の一つではないかというふうに私は思っているわけでございます。
 それで、いろいろな新エネルギーと言われるものがあるわけですけれども、風力とか潮力とか地熱発電とかいろいろあるわけですけれども、聞いてみますと、そういった新エネルギーというのはそれぞれいろいろな問題があって、なかなか大幅に普及をする、実用化をするということについては問題があるというふうに聞いております。そういう中で、この太陽電池については、普及について大きな問題はないという状況になっているわけであります。
 この太陽光発電を促進をしていく必要性とか意義といった点は三つあるというふうに言われているわけであります。
 一つは、言うまでもなくエネルギー対策、エネルギー不足への対応ということでありまして、これから世界的にエネルギーの需要が増大をしていくという中で、石炭とか石油とかいったいわゆる化石燃料では十年、二十年後には到底対応できないという状況が来ると言われております。そういう中で、太陽エネルギーというのは無尽蔵だ、しかも地球上にあまねく存在するということもあります。
 よく言われることですけれども、地球上の砂漠の全部の面積の四%に太陽電池を張りつければ、地球上のエネルギー問題というのはたちどころに解消するというふうに言われておりますし、また、日本でいえば、五千万戸からの住宅があるわけですけれども、この住宅の屋根の南側に、屋根の半分に太陽電池を張りつければ、家庭で使用するエネルギーについてはすべて解消をするというふうに言われております。そういうことで、この太陽光発電というのがエネルギー対策として将来重要なものであるということは言うまでもないわけであります。
 それから二点目は、言うまでもなく地球環境対策であるわけですけれども、太陽光エネルギーは完璧なクリーンエネルギーであるということがあります。火力発電がいろいろな大気汚染物質を吐き出すということと同時に、CO2を排出し、地球温暖化の非常に重要な問題になっているということもありますし、原子力もまた安全性の問題とかあるいは核廃棄物の問題があるという中で、理想的なクリーンエネルギーと言えるわけでして、特にこれから地球環境という目で見れば、低開発国が人口の増加とか生活水準の向上に伴って火力発電とか原子力発電をどんどんつくっていくということになると、これは大変な問題になるわけであります。
 そういう意味で、地球環境対策という観点からも、日本のような先進国がこの太陽光発電を十分普及にたえるものにしていくというのは先進国の課題ではないか、責務ではないかというふうに思うわけでございます。
 それから三点目が、これは私は特に強調したいわけなのですけれども、経済の再活性化のてこになるのではないかということでございます。日本経済をこれから再活性化していく重要な起爆剤の一つになるのではないかというふうに私は思っております。現在の不況は単に循環的なものではない、構造的な要素のある不況だというふうに言われておりますけれども、その一つには、経済、消費を引っ張っていくリーディング商品がないということがよく言われるわけでございます。
 かつて昭和三十年代にいわゆる三種の神器というものがあり、それから四十年代、五十年代にかけて三Cと言われるカー、クーラー、カラーテレビというような非常に普遍的な潜在需要の高い商品があって、それが消費を誘発し、経済を成長に導いたということがあるわけですけれども、現在時点でそういうものが見当たらない。
 マルチメディアというようなことも言われておりますが、これは二〇一〇年とかその時点での非常に大きな需要を生み出す、現在時点ではまだまだ普及するという段階に至ってないというふうに思います。
 そういう中で、この太陽電池というのは一たん普及すれば非常に大きな潜在需要を持っているのではないか。我が国の経済社会のあらゆる分野にこの太陽電池というのは普及し利用されていく可能性のある、それだけに極めて潜在需要の高い商品ではないかというふうに思うわけでございます。ちょうどそういう可能性のある商品が普及の直前にあるという段階でして、技術的には全く問題がない、価格の問題があるだけで問題がないし、政府が何か施策を講ずることによってボタンを押せば一種の爆発的な普及状態が起こっていく、そういう段階にこの太陽電池というのはあるのではないか。そういう意味で、経済を再活性化していく一つのてことしても大変重要ではないかというふうに思っているわけでございます。
 しかし、言うまでもなく、最大の課題は価格の問題ということでございます。現在時点では電力料金の七、八倍というコストですから、これでも工業技術院の努力で随分下がってきたわけですけれども、それでも市場の電力に比べれば七、八倍という状況ですから、これを何とか通常の電力料金の水準にまで持っていく必要があるわけです。そのために、もちろん技術開発は引き続きいわゆる変換効率を上げるというようなことがあるのですが、研究開発を進める必要があるわけですが、特に価格を下げる上で重要なのは初期需要を創造するということが重要でございます。
 なぜ価格が高いかというと、結局、いわゆるネガティブフィードバックといいますけれども、そういう状態が起こっている。要するに需要が少ない、需要が少ないから生産量か少ない、生産量が少ないから生産一単位当たりのコストが高くなって価格が高くなる、価格が高いから需要が起こらない、こういう悪循環の状態にある。
 これを何とか打破して、いわゆるポジティブフィードバックといいますけれども、そういう状況に持っていく必要があるのではないか。そのためにはやはり政府が初期需要をどんとつける、そうすることによってメーカーの生産が拡大をし、拡大することによっていわゆる量産効果で一単位当たりの価格が下がる、価格が下がればそれによって需要が誘発されていく。
 そういうポジティブフィードバックの状態に持っていくというのが政府にとっての当面の最大の課題だというふうに思うわけでございます。それはもう政府にしかできないわけでして、ぜひともそれを経済活性化の手段の一環としても進めるべきではないかというふうに私は思っているわけでございます。
 そこで、まず質問の第一ですけれども、これは次官でも長官でもお二方分担でも結構でございますが、この太陽光発電の推進についての取り組みの基本的な方針、それから具体的な目標でございますね、何年ごろにどうするという目標と、それを達成するために現在講じている施策ということについて、かいつまんでで結構でございますので、御答弁をいただきたいと思います。
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金子徳之介#24
○金子政府委員 お答えを申し上げます。
 ただいま横内委員から適切な御指摘がございました。太陽光発電システムの普及についてのこれからの通産省としての対応、姿勢というものは、何といってもクリーンな石油代替エネルギーとして、地球環境問題等への対応、あるいはまたエネルギーセキュリティーといった観点から極めてこれは有益なものでございます。
 そうしたことを基調にしながら,太陽光発電の導入を促進するため、従来から、技術開発、モデル事業の推進、公共施設等における試験的導入事業の推進、また税制上の特例措置を講じてきたところでございます。御指摘のとおり、これは十分とは言えないわけでありますけれども、何といっても、将来、経済活性化の決め手になるのではないかという期待を込めてこれらを進めてまいりました。
 またさらに、平成五年度第三次補正予算において、中央省庁の施設等における導入に着手をするとともに、平成六年度予算案において、太陽光発電システムの設置等のための予算、これは国家予算としては少のうございますが、とりあえず二十億円を計上いたしておるところでございます。
 しかも、アメリカの副大統領の提案しているあの情報ハイウエー構想に匹敵する情報基盤整備事業等の最先端技術を具現化、実現化するためにも、マルチメディア時代に対応したエネルギー源としても、これらの太陽光発電システムというものは、新たに需要喚起とともに、必要になってくるであろうというふうに考えておるところであります。
 このように、太陽光発電の導入に向けた施策の実施が、将来の普及への大きな原動力となり、とりわけ石油代替エネルギー供給目標の達成をし、そしてまた地球環境問題への対応等に資することを期待をいたしておるところでございます。
 需要と供給、これらのポジティブフィードバックをやるという御指摘であります。まことにもっともな御意見でございます。これは国家プロジェクトとしての一つの方向として取り上げていくべきであるというふうに考えております。
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川田洋輝#25
○川田政府委員 補足して御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、横内委員の太陽光発電について先ほど御指摘のあった点、私どもも全く同じ考えでおることをまず申し上げたいと存じます。
 それから、太陽光発電の普及目標につきまして、具体的に御説明申し上げます。
 現在、我が国のエネルギー需給につきましては、石油代替エネルギーの供給目標というのを定めておりまして、その中で各エネルギーの位置づけをいたしておるところでございますが、この中では、太陽光発電を含めました新エネルギーについて、官民挙げての最大限の努力を前提にしてもなかなか難しい問題がございますので、現在一・三%程度のものでも、二〇一〇年度において五・三%まで、新エネルギー全体の目標は五・三%まで拡大したいということでございます。
 その前提といたしております長期エネルギー需給見通しを積算するに当たりまして、太陽光発電につきましては、二〇〇〇年度二十五万キロワット、二〇一〇年度四百六十万キロワットという目標を持っております。現在、導入実績三千六百キロワットでございますので、大変な拡大目標を持っておるわけであります。
 なお、現在、この需給見通しにつきましては、二〇〇〇年度、二〇一〇年度、ともにエネルギー需給見通しの検証作業を行っておるところでございまして、その中で、太陽光発電を含む新エネルギーにつきましても、二〇〇〇年度、二〇一〇年度の導入目標について検証を進めておりますので、先ほど申し上げた数字は変わる可能性があることを申し添えさせていただきたいと思います。
 それから、この目標に向かって現在講じておる施策につきましては、主要なところは政務次官からただいま申し上げたとおりでございますが、まず大きく分けると三つございます。
 一つは、何と申しましても、低コスト化のための技術開発を今後とも一層力を入れて進めていく、これが一つのポイントでございます。
 それからもう一つは、太陽光発電と通常の電力供給とを円滑に結びつけていくというようなこと、あるいは太陽光発電の発電で余ったときに電力会社が購入するというような、いわば制度的な環境整備ということが二つ目のポイントでございます。
 それから三つ目には、まさに委員強調されました導入推進のための直接的な施策、初期の段階における普及促進のための施策をやっていく。これにつきましては、政務次官から先ほど御答弁させていただきましたように、公共施設などへの試験的な設置事業を進めていくとか、あるいは税制上の措置を講ずるとかいったようなこと、さらには平成五年度第三次補正予算における中央省庁等の施設への太陽光発電システムの導入、あるいは、六年度の今御審議をいただいております予算案の中で、新規予算として二十億円というのはかなり規模の大きいものであろうかと存じますが、個人住宅向け太陽光発電システムの普及促進対策を講じようといたしておるところでございまして、これらの施策で、御指摘のように最初の需要ということで何かいい循環系ができてこないものかということで考えておるところでございます。
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横内正明#26
○横内分科員 ちょっと今聞き漏らしましたが、今の目標というのは何年ころつくられた目標ですか。
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川田洋輝#27
○川田政府委員 先ほどの公的な意味での石油代替エネルギー供給目標は、平成二年十月に閣議で決めて通産大臣がこれを策定をしておるという形のものでございます。その前提となっております長期エネルギー需給見通しは、その年の六月に総合エネルギー調査会で御検討いただいております。したがって、四年くらい前ということに相なりましょうか。
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横内正明#28
○横内分科員 ただいま政務次官それから長官から御答弁いただいた方向については、私もまことに適切な方向だろうと思います。特に、政務次官から国家プロジェクトとして取り上げるにふさわしいものであるという御答弁がありましたし、また、長官から現在の施策の方向について三点の説明がありました。大変適切な方向だろうと思っているわけでございます。
 ただ、私考えますのは、目標として、これは平成二年に閣議決定されたものでございますけれども、その後四年を経過しているという中で、現在時点で見ればやや手ぬるといいますか、もう少し前倒しができる状況になってきているのではないかと思うわけでございます。
 特に発電量、発電の目標量につきまして、二〇〇〇年時点で二十五万キロワット、二〇一〇年時点で四百六十万キロワット、こういうふうに設定をしておられるわけでございますが、これを拝見いたしますと、二〇〇〇年時点までは緩やかに普及をして、二〇〇〇年代、二〇〇〇年から二〇一〇年までの間に爆発的に普及をするというようなシナリオであるように思うわけでございますけれども、二〇〇〇年前の段階でもうちょっと普及の促進が図り得るのではないか、また図る必要があるのではないかと思うわけでございます。
 二〇〇〇年時点での二十五万キロワットというこの目標は、例えば大規模な火力発電所は現在一基で百万キロワットであるわけですから、大規模な火力発電所一基の四分の一ぐらいの発電量ということで、現在時点で見るとこれはかなり、もうちょっと促進が図れるものではなかろうかと私は思うわけでございます。
 ただ一つ心配なのは、余り爆発的に需要をふやしてメーカーの太陽電池の生産の方が追いつくだろうか。例えば倍々でふやしていって追いつくだろうかという心配もありまして、私もあるメーカーの人に聞いてみましたら、いや、今は非常に小さいし、またそんなに難しい技術ではないのだ、したがって、これは倍々ゲームで伸びていったって、メーカーの生産は十分追いつきますよというようなことも言っております。そんなことで、次回もしこういった目標を検討される時期がありましたら、さらに意欲的な、前倒し的な計画をお願いしたいと思うわけでございます。
 その際に、先ほど申しましたように、何といっても初期需要を政府がつけていくということが大事だと思うわけですが、ただ、これはなかなか、今おっしゃったように現在通産省が非常に一生懸命御努力をしておられるということなんですけれども、どうもほかの省庁はみんな、あれは通産省の施策でおれらに関係ないのだというスタンスであるわけですね。これでは限界があるのではないか。幾ら通産省が一生懸命やっても、よその省庁が本気になってこれに協力をして取り組むという態勢になっていないとなかなかうまくいかぬという状況だろうと思うのです。
 例えば通産省が、今の施策の一つとして、長官がおっしゃった平成六年度に始められる施策として、個々の住宅に対する太陽電池の設置についての助成制度、大変結構な施策だと思います。初年度七百戸ということでございます。三キロワットですか、それを限度にして助成するということにしているようでございますが、七百戸に対して三キロワットですから、二千百キロワットの太陽電池の新規需要が創出されるわけですね。現在時点の発電量は三千六百キロワットですから、それだけ生産されると言っているとすれば、約五割増しといいましょうか、五割以上の需要創出になるわけですね。
 そういう意味では、今年度のその施策というのは需要創国策としては効果があると思いますが、それじゃ来年度はどうするのか。来年度も同じ七百戸なら需要はふえないわけですね。したがって、来年度もまたふやしていかなければならぬ。例えば倍にふやすとすれば、さらに七百戸追加して千四百戸にしなければならぬ。再来年度はそれにさらに追加して二千戸にしなければいかぬというふうに、ふやしていかないと需要の創出ができないということになるわけです。
 しかし、通産省の予算としてどんどんこの施策をふやしていくということは、予算の限界があってできないのだろうと思うのですね。それに、個々の住宅というのは個人の資産ですから、個人の資産に対して助成をするということについては、もちろんモニター的な事業だとか実験的な措置だというようなことはあるのですけれども、大蔵省的な目でいえば非常に限界があるだろうと思うわけです。
 そんなことで、初期需要を創出するためには、単に通産省だけではなくて、政府を挙げて、特に政府、自治体が直接設置をし管理をしている公共施設について、積極的にこの太陽電池を導入していくということをやっていかなければならないと思うわけでございます。そういう意味で各省庁の協力が必要なわけですけれども、単に各省庁の協力というのではなくて、協力というより、各省庁が、あれは通産省の仕事だというようなことじゃなくて、自分の仕事として、この太陽光発電というものを自分の管理する施設に積極的に取り入れていくという姿勢がなければならないと思うわけでございます。
 例えば一番いいのは学校ですね。市町村が設置し管理する小中高等学校、これは調べてみたら、学校建築物の新築というのは年間七千棟あるのですね。校舎だけではありません。例えば給食棟だとか体育館だとか、いろいろな小さいものもあると思いますが、年間七千棟あります。この七千棟の学校建築物に多少とも太陽電池を取り入れれば、需要は膨大なものになるわけでございます。それを通産省がやれといってもなかなか無理なんで、やはり自治省なり文部省なり、そういう担当の省庁がそれを推進していくということでなければなかなか現実化はしないというふうに思います。
 さらに、高速道路の防音壁がありますけれども、スイスなんかでは防音壁に太陽電池を取りつけております。防音壁というのは騒音を防止する効果はあるのですが、それ以外には何の効果もない、無用の長物といいますか、景観は悪いし、そういうものなんですけれども、あれは太陽電池を取りつける格好の場所なわけですね。ああいうものに取りつけていくというようなこと、これはまた道路公団がみずからの負担でやるべきことだろうというふうに思うわけでございます。
 そんなことで、御質問ですけれども、今申しましたように、国や地方公共団体が設置し管理をする公共施設、学校とか官庁建物とかそういう箱物もありますし、それから道路その他の基盤施設もありますけれども、そういったものについて政府各省挙げて、太陽電池、太陽光発電導入のアクションプログラム、例えば五年なら五年でどれだけやるんだ、そういうものを政府挙げて一つの計画としてつくるということができないか。通産省が音頭をとってもらいたいのですが、通産省が音頭をとるといろいろ抵抗があれば、裏に入ってシナリオを書いて、例えば内政審議室あたりが表に出て、政府を挙げてそういう導入のためのプログラムをつくるということが必要ではないかというふうに思うわけですが、それについて御意見を承ります。
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川田洋輝#29
○川田政府委員 大変的確な御指摘をいただいていると思っております。
 私ども、初期需要創出によりますコスト低減を図るという観点から、実は平成四年度から学校とか公民館といったような公共施設を対象といたしまして、先導的な導入事業、私どもフィールドテスト事業と呼んでおりますが、これを進めてまいっております。現在までの実績でも、太陽光発電を公共施設用のものについて、対象十一件、二百三十五キロワット、これが平成四年度でございます。平成五年度は十九件、四百八十一キロワットのフィールドテスト事業を進めさせていただいておるところでございます。平成六年度も予算案の中に十億円ほど計上させていただいておりまして、さらに進めていくというプランを持っております。
 先ほど政務次官からお答え申し上げましたように、平成五年度の第三次補正予算の、中央省庁等の施設に国が太陽光発電システムを率先して導入するという予算につきましては、私ども通産省のみならず、厚生省、科学技術庁など、他省庁の協力も得つつ進めているところでございます。全省庁の予算は合計十三億円という規模でございます。このように、私ども従来から関係省庁、地方公共団体に協力を呼びかけながら、公共施設への太陽光発電システムの導入を推進してきているところでございます。
 さらに現在、太陽光発電を含めました新エネルギーの今後の導入促進施策のあり方につきまして、総合エネルギー調査会石油代替エネルギー部会において審議をしていただいておるところでございまして、国、地方公共団体など関係者の役割分担、導入支援策のあり方といった太陽光発電の導入に向けた計画を具体化していきたいというような願望を持って、今その論議を進めていただいておるところでございます。関係省庁にもぜひ強く呼びかけて、一体となって進めてまいりたいと思っております。
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