中川秀直の発言 (予算委員会)
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○中川(秀)委員 ぜひ今のお言葉のとおり、一国の内閣総理大臣ですから、いろいろな周りにいる方々がおつくりになる文章だけでお答えになるのじゃなくて、わしはこう思う、この時期までにこれをしなきゃいけないと、メニューはあっても手順とか、あるいはいつまでとか、これがやはり指導者の決意であり、またリーダーシップだと思うのですね。そういうものを前面に出されてやっていただかないと、さっき言った政策不信、政治不信というものにもつながってきかねない。そこら辺をひとつ力いっぱいお願いをしたい、かように思います。
それでは、次の暫定補正予算と総予算の編成について、ちょっとお尋ねをいたします。
実は、後ほども触れますが、ひょっとしたら戦後最長の不況になるかもしれない、こういう厳しい経済情勢の中で、国民生活あるいは日本経済の基盤たる国家予算の成立が三カ月近くにわたっておくれようとしている、これはもう本当にゆゆしき事態でございます。今度の昨日趣旨説明が行われた平成六年度総予算は、三月の四日に実は提出をされましたね。そして、ようやくきのう趣旨説明が行われた。ともかく、この間二カ月余、二カ月半にわたっておくれてきておるわけですね。これはどういうことなのか。
私は、当委員会の理事にならしていただきましてから、連休前に予算委員会の理事会をやろうということで、委員長職権で公報にも記載をされました。ところが、その連休前の理事会に与党側の理事が出席なさらなかった、二回にわたって。一体政府というのは予算というものに対してどういう責任を痛感してやっておるんだ、私も、正直言って、疑問に思わざるを得ないというどころか、国民の立場に立てば本当に、感情的な問題ではなくて、これは許されることではないぞ、こういう気持ちに正直言ってなったわけですね。
そして五月の九日に、ようやく連休明けに理事会が与党も初めて出席をして行われました。その席で私どもの方から、二カ月も予算の趣旨説明がおくれた、これは一体だれの責任なのか、こういうことをお尋ねをいたしまして、与党の理事さんは、これはもう与党の責任だ、政府・与党の責任だ、統一見解ですねと言ったら統一見解です、こういうことでありました。
そして、この暫定予算についても、その五月の九日には、明確にいつ提出する、こういうお話も実はございませんで、私どもの方から、そんなことでいいのか、二十日には切れるのではないか、こういうことでございました。そして、実は翌五月の十日に与党側から、提出日は、十日間かかります、したがって五月の十八日いっぱいかかります、原稿を書くのに四日かかります、それからまた校正に二日かかります、出張校正に一日かかります、印刷製本に二日、国会提出に一日、合計十日間かかりますということで、九日から作業を始めて十八日になりますということでございました。
ということは、国会の審議は衆議院と参議院両方あるわけです。そうすると、十九日に審議をして、そして参議院が二十日、これでなければもう上がらないわけですね。もう切れてしまうわけですよ、予算が。私は、これは幾ら何でも無責任と申しましょうか国会軽視も甚だしいんじゃないか、ともかく二十日で切れるのに衆参一日ずつだけで審議をしろとかですね。
きょうも実は、我々が急げ急げといって、十八日中というのをきょう九時から閣議をしていただいて決定をして、暫定予算を提出して今趣旨説明があった。そして、この暫定予算をすぐ審議に入れということもこれも国会軽視でありますが、ともかく、その内容も、説明も、閣議決定前には与党にも野党にもできないなどというお話もあったやに聞きます。私のところにはべら紙で、昨日、一昨日ぐらいに簡単な数字の説明は正直言って聞かしてもらったんです、質問するんだからしようがないわけですが。
そんなことでは官僚主導、政治不在ではないか、こういうことも多くの皆さんが、議員たちも言っておるわけですが、遅くも我々はこの連休明け、五月二十日に暫定予算は切れるわけですから、連休明けにはもう当然内容も詰まっておって、できればまあ連休明けすぐ出す、あるいは十二、三日ごろに出す、そして当然十六日、七日ごろから審議に入るということだと、こう思っておった。万一これ、何か問題が起きて、不測の事態があった場合には、予算はなくなってしまうわけですよね。
新聞では四月の二十三日に、「政府・連立与党は九四年度予算案を五月二十日までの暫定予算期間中に成立させることが絶望的になったと判断」して、補正予算を編成する作業に着手した、こういう記事が載ったわけですよ、連休前に。当然ですよ、これは。作業に入るのは当然でしょう。入らない方が無責任です。ところが、なかなか出ないから聞いてみれば、連休明けの九日から作業に入ります、十日間かかります、十八日いっぱいかかります。一体これはどういうことなのか、こう思うんですね。
ともかく、まあ私、きのう財政当局に聞いたんです。この二十三日にこういうことから入っていたんだろう、それが何でこんなにおくれるんだ、こう聞きましたら、入っておりません、記事は間違いでございます、こういうことでした。
じゃ、いつそういう作業に入ったのかと言ったら、これは五月の十日でございます。なぜなんだと言ったら、政府・与党でこの暫定予算の日数を決めてもらわないと作業に入れない、それからまた、本予算の審議と院の問題にも絡むところがある、したがって役所が勝手に補正の作業に入るなどということは越権である、だから入れないんだ、まあこういうことでした。これは事務方としては、私はそうだと思います。
とするならば、これはまさに政府、総理や大蔵大臣や政府、そしてそれを支えている与党、この政府・与党の責任だということになる。当然そういうことになる。
いつ決めたのかということになるわけですが、御案内のとおり、五月の十日の政府・与党首脳会議で作業に入ることを決めた、四十日間ということを決められた。そして先ほど言ったように十日かかった。本当に私は、この点だけは幾ら何でも少し無責任過ぎるし、国会軽視であるし、また総理、きのうの新聞に、中小企業の倒産が十五カ月連続で千件を超えておる、負債総額は一年ぶりに三千億円を超えて三千六百億円だ。大変なことですよ。その中で家を捨て、手塩にかけた企業のシャッターをおろしてどこかへ行かなきゃならない人たち、働いていた路頭に迷う人たち、大変な数ですよ。もうこの四十カ月の不況下で四十万人は超えているんじゃないですか。家族を入れれば百万人じゃないですか。そういう事態のときにこんな予算編成の仕方ということは、私は国民にかわって抗議しますよ。いかがですか。