野中広務の発言 (税制改革に関する特別委員会)

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○野中国務大臣 ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。
 活力ある豊かな福祉社会の実現を目指す視点に立った今次の税制改革等の一環として、個人住民税について税率適用区分の見直し、基礎控除等の引き上げ等を行い、また平成七年度において定率による特別減税を実施するとともに、地方分権の推進、地域福祉の充実等のため、消費譲与税にかえて、消費に広く負担を求める地方消費税を道府県税として創設することにより地方税源の充実を図ることとし、あわせて税制改革に伴い、消費税に係る地方交付税の率を引き上げるほか、個人住民税に係る減税による減収額を埋めるため、地方債の特例措置を講じる等の改正を行う必要があります。
 以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。
 次に、この法律案の要旨について御説明を申し上げます。
 第一は、地方税法の改正に関する事項であります。
 その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。
 個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、中堅所得者層を中心とした税負担の累増感を緩和するため、所得割の税率適用区分について、道府県民税については、四%の税率適用区分を七百万円を超える課税所得金額に、市町村民税については、八%の税率適用区分を二百万円を超える課税所得金額、二%の税率適用区分を七百万円を超える課税所得金額に、それぞれ引き上げるとともに、基礎控除、配偶者控除、扶養控除及び配偶者特別控除の額をそれぞれ二万円引き上げるほか、白色申告者の事業専従者控除の控除限度額の引き上げ等の措置を講ずることといたしております。
 これらの改正のうち税率の適用区分に係る改正、基礎控除、配偶者控除、扶養控除及び配偶者特別控除の額に係る改正は平成七年度から、その他の改正は平成八年度から適用することといたしております。
 また、当面の景気に配慮するため、平成七年度分の個人住民税所得割額の一五%相当額を軽減する特別減税を、二万円を限度として行うこととしております。
 その二は、地方消費税の創設であります。
 地方分権の推進、地域福祉の充実等のため、地方税源の充実を図る観点から、消費譲与税にかえて、道府県税として地方消費税の創設を図るものであります。地方消費税の税率は消費税額の二五%とし、消費税と地方消費税を合わせた負担率は、五%となります。
 また、国内取引に係る地方消費税である譲渡割につきましては、本則上は、消費税の確定申告書等を提出する義務がある事業者は、当該申告書の提出期限までに、必要な事項を記載した申告書を事務所等所在地の道府県に提出し、その申告に係る譲渡割額を納付しなければならないこととしております。ただし、納税者の事務負担等を勘案し、譲渡割の賦課徴収につきましては、当分の間、国(税務署)において、消費税の賦課徴収の例により、消費税の賦課徴収とあわせて行うものといたしております。なお、輸入取引に係る地方消費税である貨物割の賦課徴収については、国(税関)において、消費税の賦課徴収の例により、消費税の賦課徴収とあわせて行うものといたしております。
 次に、国は、譲渡割または貨物割の納付があった場合においては、当該納付のあった月の翌々月の末日までに、譲渡割にあってはあわせて納付された消費税の納税地所在の道府県に、貨物割にあっては貨物割に係る保税地域所在の道府県に、それぞれ払い込むものといたしております。なお、道府県は、国に徴収取扱費を支払うものといたしております。
 さらに、道府県は、その地方消費税額について、商業統計における小売年間販売額その他の消費に関連した基準により、道府県間で清算を行うこととし、道府県はその清算後の収入の二分の一を各市町村の人口と従業者数で案分して市町村に交付することといたしております。
 地方消費税に係るこれらの改正は、平成九年四月一日から適用することといたしております。
 第二は、地方財政法の改正に関する事項であります。
 地方税法の改正に伴う平成六年度から平成八年度までの個人住民税に係る減税による減収額を埋めるため、地方債の特例措置を講ずることといたしております。
 第三は、地方交付税法の改正に関する事項であります。
 税制改革に伴い、地方団体の財政運営に支障が生じないよう、必要な地方財源を確保するため、消費税の収入額に対する地方交付税の率を五・五%引き上げ、二九・五%とすることといたしております。
 第四は、交付税及び譲与税配付金特別会計法の改正に関する事項であります。
 税制改革に伴い、平成七年度以降の各年度における交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の限度額を変更することといたしております。
 その他、地方消費税の創設に伴い消費譲与税法を廃止することとするほか所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

発言情報

speech_id: 113104583X00219941020_004

発言者: 野中広務

speaker_id: 16313

日付: 1994-10-20

院: 衆議院

会議名: 税制改革に関する特別委員会