村山富市の発言 (税制改革に関する特別委員会)
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○村山内閣総理大臣 バブル経済が崩壊した後、極めて厳しい経済環境の中にございましたこと、さらにまた急速に高齢社会が到来する、こういった事情を踏まえながら、税が国の礎をなす大事なものである、こういう観点もしっかり踏まえた上で、これは何よりも納税者である国民の皆さんの理解と納得を得る必要がある、こういう視点も踏まえながら、与党の中で慎重にも慎重な検討を重ねてきた結果として、今回国会に提案した法案を作成した次第でございます。
一つは、今の税構造の中に持っておる矛盾を可能な限り是正をして、特に所得税の中に占める中堅層の重税感というものを可能な限り解消して、そして働く意欲をもたらす、同時にそのことがまた経済全体の活力を涵養することになる、こういう視点から、とりわけ一番重税感の強いと言われる中堅所得層の税の軽減を図って、そして、まあ平均的なサラリーマンが一生を通じて一〇%から二〇%ぐらいの税金の課税の枠内ぐらいにおさまるような、そういう仕組みというものを真剣に考える必要があるのではないかということが一つの視点で所得税の減税を行う。
同時に、今申し上げましたような高齢社会を迎えて、これからの社会を支えていく税体系のあり方として、直接税だけに大きな負担をかけていくということについては若干の問題点があるのではないか。これはある意味では旧連立政権のときからずっと議論をされてきた経過もありますから、ある意味では国民的なコンセンサスも得られておるのではないか、こういう意味で、そうした問題を社会全体で負担をし合う、こういう立場から水平的な課税というものを考えて、消費と資産に可能な限りこの負担を転嫁していく、こういうこともある意味では必要ではないかというので、消費税の方に若干の負担増をお願いすることになった。
こういう経過でございますから、私どもは政治に責任を持っておる立場あるいは政権を担うという責任ある立場から、この際、直すべきところは直す、同時に負担をお願いするところについては率直に訴えて、そして国民の皆さん方の御理解も得ながら、税全体ができるだけ公平な体制になるように努力をしていく、こういう観点から責任ある措置をとったということについて御理解をお願い申し上げたいと思います。