野中広務の発言 (税制改革に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○野中国務大臣 地方の時代というのが言われてから久しゅうございますが、少なくとも今日までそれが具体像として出てこなかったのでございます。昨年六月に衆参両院におかれまして地方分権推進の決議が満場一致でされまして、さらに行政改革推進本部が、いわゆる村山総理を本部長といたしましてできまして、その中におきます地方分権部会の大綱が年内にまとめられる、そういう具体的なスケジュールが示され、一方において、地方制度調査会におかれましても中間報告がなされたり、あるいは知事会を初めとする地方六団体から、地方自治法初めての意見書が出されたりしまして、地方分権への流れというのが具体的なプロセスとして出てまいりました。
そういう中で、今回の税制改革におきまして、やはり地域の福祉を増進するために安定的な税財源を得る必要があるという意味から地方消費税が創設をされましたことは、地方分権の大きな弾みになり、その国会決議の意思に沿うものであるというように私どもは認識をしておるわけでございます。
したがいまして、委員御指摘のように、この地方消費税は、いわゆる地方譲与税とは違いまして、今までは国税で、いわゆる国が地方に一部譲与するという建前でありましたのを、地方の都道府県議会において条例で議決をして、そしてこの賦課徴収を国に事務委任するということでございまして、これは納税者の手続あるいは事務を簡素化するために国にお願いをするわけでございまして、本来、地方の税でありますから、地方みずからが賦課徴収するのが建前でありましょうけれども、納税者の利便性やあるいは事務を考えますときには、その地方のメンツにこだわることなく、国にお願いすることが一番いいことであると考えておるわけでございまして、このことによって大きな事務負担になるとは私は考えておらないのでございます。
まあ、いわゆる今回こういう都道府県の収入をふやしていただきますことは、あるいはそれが市町村に交付されることは、地域福祉を推進していく上ではまだ十分な安定財源を得ることではないわけでございますけれども、振り返りますと、あの最初に平成元年に消費税を導入いたしましたときは、全国都道府県、市町村、それぞれほとんどの議会がいわゆる反対意見書を出してまいりました。ちょうど、今回の税制改革が出たときは、九月議会がそれぞれ全国地方議会において開催をされておるときでございました。けれども、ほとんど、私ども二団体ぐらいだと思っておりますけれども、それ以外反対決議というのが出てこなかったというのは、地方独自の財源を得ることに対して非常な認識、あるいは住民が直接自分たちの税という認識を持っだということが非常に大きかったのではないか。これは私は、努力をし、理解をされた国税、大蔵当局にも、また、地方も大きな参加意欲を示して、むしろ結果としてよかったのではなかろうか、私はこんなことを考えて、この税が地域の活性化の弾みになる。まだまだこれで事足れりではありませんし、深刻なこれからの高齢化社会や地方分権の課題を考えますときには、地方の税財源はさらに充実強化をしなければならないと思うわけでございますけれども、わずかでありましても、これが大きな意味を持つというように認識をしておる次第でございます。