税制改革に関する特別委員会

1994-11-09 衆議院 全95発言

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会議録情報#0
平成六年十一月九日(水曜日)
    午前九時開議
出席委員
  委員長 高鳥  修君
   理事 石原 伸晃君 理事 中馬 弘毅君
   理事 林  義郎君 理事 町村 信孝君
   理事 早川  勝君
      甘利  明君    稲葉 大和君
      金子 一義君    岸田 文雄君
      栗原 裕康君    近藤 鉄雄君
      塩谷  立君    谷  洋一君
      西田  司君    野田 聖子君
      野田  実君    藤井 孝男君
      穂積 良行君    堀之内久男君
      山中 貞則君    伊東 秀子君
      池田 隆一君    遠藤  登君
      北沢 清功君    永井 哲男君
      横光 克彦君    渡辺 嘉藏君
    五十嵐ふみひこ君    田中  甲君
      佐々木陸海君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  村山 富市君
        大 蔵 大 臣 武村 正義君
        自 治 大 臣 野中 広務君
 出席政府委員
        総務庁行政管理
        局長      陶山  晧君
        大蔵省主計局次
        長       伏屋 和彦君
        大蔵省主税局長 小川  是君
        国税庁次長   松川 隆志君
        自治省財政局長 遠藤 安彦君
        自治省税務局長 滝   実君
 委員外の出席者
        地方行政委員会
        調査室長    前川 向美君
        大蔵委員会調査
        室長      中川 浩扶君
    —————————————
委員の異動
十一月九日
 辞任         補欠選任
  江藤 隆美君     岸田 文雄君
  穂積 良行君     野田 聖子君
  村山 達雄君     栗原 裕康君
  山中 貞則君     稲葉 大和君
  伊東 秀子君     横光 克彦君
同日
 辞任         補欠選任
  稲葉 大和君     山中 貞則君
  岸田 文雄君     江藤 隆美君
  栗原 裕康君     村山 達雄君
  野田 聖子君     穂積 良行君
  横光 克彦君     伊東 秀子君
同日
 理事江藤隆美君同日理事辞任につき、その補欠
 として林義郎君が理事に当選した。
    —————————————
十一月九日
 消費税の税率引き上げ反対、廃止に関する請願
 (佐々木陸海君紹介)(第一七四号)
 同(志位和夫君紹介)(第一七五号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二二〇号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第二二一号)
 同(志位和夫君紹介)(第二二二号)
 同(中島武敏君紹介)(第二二三号)
 同(不破哲三君紹介)(第二二四号)
 同(藤田スミ君紹介)(第二二五号)
 同(古堅実吉君紹介)(第二二六号)
 同(山原健二郎君紹介)(第二二七号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第二五三号)
 同(寺前厳君紹介)(第二五四号)
 同(中島武敏君紹介)(第二五五号)
 同(東中光雄君紹介)(第二五六号)
 同(正森成二君紹介)(第二五七号)
 同(松本善明君紹介)(第二五八号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第二五九号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二六〇号)
 同(穀田恵二君紹介)(第二七二号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第二七三号)
 同(志位和夫君紹介)(第二七四号)
 同(東中光雄君紹介)(第二七五号)
 同(不破哲三君紹介)(第二七六号)
 同(古堅実吉君紹介)(第二七七号)
 同(正森成二君紹介)(第二七八号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第二七九号)
 同(山原健二郎君紹介)(第二八〇号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二八一号)
 同(中島武敏君紹介)(第三四〇号)
 消費税率引き上げ反対等に関する請願(藤田ス
 ミ君紹介)(第二六一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 所得税法及び消費税法の一部を改正する法律の
 施行等による租税収入の減少を補うための平成
 六年度から平成八年度までの公債の発行の特例
 等に関する法律案(内閣提出第二号)
 所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第三号)平成七年分所得税の特別減
 税のための臨時措置法案(内閣提出第四号)
 地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出
 第五号)
     ————◇—————
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高鳥修#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 開会に先立ち、改革所属委員に事務局をして御出席を要請いたさせましたが、連絡がとれません。
 再度理事をして御出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。
 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
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高鳥修#2
○高鳥委員長 それでは、速記を起こしてください。
 再度御出席を要請いたさせましたが、改革所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事江藤隆美君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高鳥修#3
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高鳥修#4
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に林義郎君を指名いたします。
     ————◇—————
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高鳥修#5
○高鳥委員長 内閣提出、所得税法及び消費税法の一部を改正する法律の施行等による租税収入の減少を補うための平成六年度から平成八年度までの公債の発行の特例等に関する法律案、所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案、平成七年分所得税の特別減税のための臨時措置法案、地方税法等の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石原伸晃君。
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石原伸晃#6
○石原(伸)委員 自由民主党を代表いたしまして、村山総理大臣をお迎えして、税制改革関連法案について締めくくり的な総括質疑を行わせていただきたいと思います。
 私、けさ起きまして、新聞の各紙を読ませていただきました。ここに何組か持ってまいりました。
 「与党きょう採決「改革」再び欠席の構え」。改革が審議をボイコットした衆院税制特別委員会は断続的に理事会を開いた、しかし、今後の日程をめぐる協議は決裂した。あるいは「“違い”出せぬ「改革」「日程で駆け引き」限界に」また、「与党、採決の構え きょう税特委「改革」は拒む方針」「与党、採決の構え「改革」ボイコットで緊迫」。
 そしてまた、今同僚の理事の方々が出席を要請したにもかかわらず、この旧態依然とした、国民の皆様方の前で、この開かれた国会という場を通じて、この税制改革の意義、そして重要性を質疑をしていただくこの委員会が最終局面を迎えでこのような状態を迎えたことは、非常に残念でならないわけであります。
 さらに他の新聞にも、税制改革は内容よりも日程の駆け引きとなっている、こんな指摘もされているわけであります。
 国民にとりまして、今回の税制改革の持つ意味を国会というこの開かれた論戦の場で明らかにしていくことが私たち国会議員の職員であると考えている者といたしまして、改めて残念であり、また遺憾であると考える次第でございます。
 そうはいいましても、この重要法案、これまでの質疑、二十時間にも及ぶ質疑の中でさまざまな問題点が出てまいりましたので、きょうは、前回の質問のときは所得税の減税を中心に質疑をさせていただきました。今回は消費税の問題を中心に議論をさせていただきたいと思います。
 総理は、当委員会あるいは代表質問、予算委員会で、今回の税制改革の理念について、活力ある福祉社会の実現を目指す視点に立って、働き盛りの中堅所得者層の税負担が強まっているのを改めて、そして社会の構成員が広く税負担を分かち合えるような税制を構築するために、個人所得税の負担軽減と消費課税の充実を図るものだ、こういうふうに再三お述べをいただいてきていると思います。そしてまた、その一方で、村山内閣は行財政改革に内閣を挙げて取り組むんだ、こういうお話も承っております。
 消費税が導入されたときを振り返ってみますと、あのときは、国鉄の分割・民営化やいわゆる三公社の民営化など、国民の皆様にも行政改革の具体的な成果というものが明らかになっていた、そういう時代だったと思います。
 しかし今回は、この委員会の審議の中で、山口総務庁長官が年度内に具体策を出すということではございますけれども、まだ行革の具体的な姿が見えない形の中での消費税率のアップというものを国民の皆様方にお願いする。政府としては、行政改革を断行して税制改革に当たればよりベターだったと思うのでございますけれども、その点につきまして総理は若干御不満なんじゃないか、このようにさえ推察する次第でございますけれども、御所見を賜れればと思います。
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村山富市#7
○村山内閣総理大臣 今委員御指摘ございましたように、これは消費税率を引き上げて国民の皆さんに税負担をお願いを申し上げるわけでありますから、その前提として、政府もやはり思い切って行政改革もやって、これだけのことはいたしました、したがってぜひ御理解をいただきたい、こういう筋道でお願いすることが一番よかったのではないかというふうに私は思うわけです。
 しかし、行政改革というものもそう右から左に簡単にできるものでもございませんし、これはもう連立与党三党の中でも、税制改革のプロジェクトとあわせて行政改革のプロジェクトでも真剣な議論をしてもらってきたと私は思っております。その議論の結果、「行政改革を進めるに当たっての基本方針」というものも策定してもらっているわけでありますから、この基本方針を踏まえて、これからも政府の重要な一つの課題として行政改革は取り組んでまいりまして、目に見えてなるほどやったなという成果の上がるような行政改革をやらなきゃいかぬというので、私も、内閣全員に内閣一体となって行政改革はぜひ実現に向けて努力してほしいということも要請いたしております。
 具体的には、今お話もございましたように、規制緩和につきましては、本年度内に五年を期間とする規制緩和推進計画を取りまとめるということも指示をいたしておりまするし、同時に、特殊法人につきましては平成六年度内に具体的な見直しを各省で行ってもらう。そして、各省でそれぞれこの特殊法人の見直しか実行できるような、そういう案を提示してもらうということもお願いをいたしておりまするし、同時に、地方分権やらあるいは情報公開やら、あるいはまた、そうした行政組織を通じての各般の行政改革をやりながら、なるほどやったなという成果の上がるようなものにぜひしたいという決意でこれからも取り組みたいというふうに考えておるところでございますから、御理解をいただきたいと思います。
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石原伸晃#8
○石原(伸)委員 総理のお言葉に、なるほどやったな、こういうお話がございました。やはり国民の皆様方に消費税率のアップをお願いするわけでございますから、政府もみずから血を流したと、そこまで納得していただけるようなものを私は出していかなければならないと思いますし、またそのために大切なことは、先般来言われておりますように、各省庁の抵抗というものがかなりある、これもまた事実だと思います。しかし、その具体的な成果を国民の前に一日も早く示すことがこの税制改革論議を国民の皆様方に御理解いただく上で極めて重要でありますので、引き続いてリーダーシップを発揮していただきますように重ねてお願いを申し上げたいと思います。
 まあ、そうはいいましても、具体的な姿が先にあってお願いするのが筋だと総理は今おっしゃられたわけでございますけれども、このことに対して総理もやはり今の御答弁の中で、その方が実はよかったのだということをはっきりとおっしゃいましたので、私は意を強くした次第でございます。
 そこで、次の質問に移らせていただきたいと思うのでございますけれども、今回の税制改革はいわゆる中堅所得者層に配慮した税制改革でありますけれども、前回の所得税の抜本改革でいわゆる中低所得層の方の累進性というものほかなり緩和をされておりますけれども、そうはいっても、今回の税制改革では、大蔵省の出している試算でも、消費税の税率がアップされますと、夫婦に子供二人の給与所得者の年収ベースで換算して四百万円あるいは五百万円と言われる方は平成十年になると、ネットで、どうしてもこれは消費性向が非常に高いわけですから、増税になってしまう。
 しかし、やはり国民の皆様方に優しい政治を標榜されている総理としては、そういう人たちに、あるいは社会的弱者と言われる人たちに対してこの消費税の持つ逆進性対策あるいは配慮、こういうものが本当に十分と言えるのか、そしてまた、これから何をしなきゃいけないと総理はお考えになっているのか、総理の御所見をお聞かせ願いたいと思います。
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村山富市#9
○村山内閣総理大臣 今御指摘がございましたように、消費税というものにはやはりどうしても逆進性が伴うものだ。これは世の中には、よく言いますけれども、力の強い者もあれば弱い者もある、財力の非常に強い者もあれば財力の弱い者もある。したがって、本来税金というのは応能負担で、その能力に応じて税金を負担をしていただくというのが建前でありまするけれども、しかし、所得税のあり方と、それから間接税を主体にした、水平的な課税によって国民がすべて横断的に負担をし合うという、やはり所得と資産と消費といったようなものに対する課税をして、全体としてバランスのとれるような公平なものにしていくということが私は大事であるというふうに思うのですね。
 しかしそれだけに、この消費税には今お話もございましたように逆進性が大変強い。これは、同じものを買えば力のある者も力の弱い者も同じ負担をするわけですから、それだけ力の弱い者にはやはり過重な負担になるということは当然あり得るわけですから、その配慮は十分する必要があるというので、今度のこの所得税の改正にいたしましても、課税最低限を上げて、できるだけ所得の低い方々にも恩典がいくような配慮もしてある。
 同時にこれは、例えば老齢福祉年金をもらっているとか、あるいは児童福祉手当をもらっているとかいう方々については、手当の引き上げが一年おくれるわけですから、そのおくれる分をカバーするために、一万円ずつ一時金として消費税率を上げる年次に支給をするといったような配慮もいたしておりまするし、同時に私は、公平を期すためには、単に税金をいただく面の配慮だけではなくて、やはり歳出面で十分福祉政策を充実をさせて、そして、そういう弱い方々に対する配慮を行うということも必要ではないかという建前から、例えば特別養護老人ホームに対する手当てとか、あるいは零歳児の保育等に対する手当てだとかいうようなことについても、それなりの財源を充当してやるような配慮も行ってきたというところでございますから、御理解をいただきたいと思います。
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石原伸晃#10
○石原(伸)委員 総理の御説明に本当に細かい配慮がなされているということを十分承知させていただきました。
 そして、最後に非常に大切なことをおっしゃられたと思います。歳出面でも、これからの高齢化社会あるいは少子化社会に対して福祉政策、十分な施策を講じていく。これは実は歳入面、今回は歳入の改革でございますけれども、歳出の、これまでのシーリングに固定化されたような、固定的な予算の作成ということではなくて、やはり予算作成に当たっても十分村山総理のカラーを出した、そして、「人にやさしい政治」を標榜する村山総理の具体的な姿というものを、私は、予算の中で総理が十分にイニシアチブを発揮してやっていただけると思うのでございますが、やっていただけますでしょうか。
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村山富市#11
○村山内閣総理大臣 今答弁申し上げましたように、私はやはりこれからの大事なことは、これまではどうしても生産第一主義で経済にウエートがかかってきた、そのためにやはり世の中のひずみも生まれてきているのではないか。言うならば、社会資本の充実という点については若干のおくれがあるということも当然言わなきゃならぬと私は思うのです。そういう意味で、強い者も弱い者も公正公平に生きられるような、そういう社会資本の整備や社会的な基盤の整備等々を行うための配慮というものを歳出面で十分検討する必要があるということは肝に銘じてこれからもやっていきたいというふうに思っているところであります。
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石原伸晃#12
○石原(伸)委員 総理の力強い御決意の開陳を賜りまして、十二月になりましたら一日も早く村山内閣として初めての予算というものを、そしてカラーの出た、弱者に優しい予算を作成していただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
 そしてまた、総理のお言葉の中にありましたこれから公正公平に生きられる社会、これはやはり二十一世紀の日本の姿として非常に大切なことだと思います。これまではどちらかといいますと結果の平等ということにどうしてもなりがちでありましたけれども、これからはやはり参入する機会を平等にする、これがきっと規制緩和であるのだと思いますし、そしてそれにのっとって、日本に生まれた人たちがこれからも生まれてよかったと、そして日本はすばらしい国だと思えるような国づくりのために御努力いただきますようにお願い申し上げたいと思います。
 さらに質問を続けさせていただきたいと思いますが、先般来当委員会でも大変議論のありましたいわゆる消費税の逆進性緩和のために食料品の非課税、軽減税率問題、これが与党、野党委員から大分議論されたわけでございます。今回の三党の税制改革大綱には「引き続き検討する。」となっておりますけれども、また、この法律の中に、所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案の附則の二十五条に「消費税の税率については、社会保障等に要する費用の財源を確保する観点、行政及び財政の改革の推進状況、租税特別措置等及び消費税に係る課税の適正化の状況、財政状況等を総合的に勘案して検討を加え、必要があると認めるときは、平成八年九月三十日までに所要の措置を講ずるものとする。」というこの附則、いわゆる見直し規定があるために、その見直し規定の中の「消費税に係る課税の適正化」には食料品の軽減税率が含まれてくるのかこないのか。
 先般も、同僚であります改革の村井委員の質問の中にもありまして、私は総理の答弁をずっと聞かせていただいて、終始一貫して全然ぶれてなくて、本会議のときからも、あるいは予算委員会のときも今回の答弁も全然ぶれていなかった、非常に整合性のとれた答弁だと思うのですけれども、若干の誤解があったと思うのですね。ですから、その点につきましての総理大臣の御見解、そして大蔵大臣の御見解をこの場をかりまして改めて明らかにしていただきたいと思います。
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武村正義#13
○武村国務大臣 附則第二十五条のいわゆる見直し規定において勘案するとされております課税の適正化の状況につきましては、いわゆる不公平税制の是正や消費税の中小特例のさらなる改善などの状況を念頭に置いたものでございます。食料品に対する軽減税率の問題はこの見直し規定においては予定されておりませんが、消費税のあり方の問題として将来とも不断に検討していく課題であると認識をいたしております。
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村山富市#14
○村山内閣総理大臣 今大蔵大臣から答弁があったとおりでありますが、これはやはりふだんから機会あるごとに議論をし、検討していかなきゃならぬ課題であるということについては、もう終始一貫して私は申し上げていることでありまして、大蔵大臣の答弁と何ら違いはないということを申し上げたいと思います。
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石原伸晃#15
○石原(伸)委員 今の大蔵大臣の答弁、また総理大臣の答弁ではっきりして、やはり議論に整合性があったということが私ははっきりしたと思います。
 そこで、さらに質問を続けさせていただきたいのでございますが、主要国の付加価値税の非課税、税率の概要、大蔵省の資料をいただいて見させていただきますと、やはり標準税率が一五%、これはドイツですけれども、そこで軽減税率として食料品あるいは水、新聞、雑誌、書籍等々七%、あるいはフランスは一八・六%でございますけれども、食料品、水、雑誌、書籍等々五・五%、またECの第六次指令を見ましても標準税率一五%以上で食料品、水、新聞、雑誌、書籍、医薬品等々五%以上、このように標準税率が非常に二けたの高いところになってこの軽減税率というものが発生している。あるいはイギリスでは一七・五%という標準税率に対してゼロ税率として食料品、水寺が含まれております。
 食料品、これどこまでが食料品がという議論はこの委員会でもなされて、非常に難しいということが明らかになったと思うのですけれども、その部分を低い税率にこれから抑えて、いったとすると、やはりその分化の標準税率というものが上がるというのは、これは必然的なことでございますので、そんなところもこれから十分に勘案しながら二十一世紀の税制の改革の中でこの問題は明らかにしていかなければならない、そして検討して具体策を出すのであれば具体策を出していかなければならない、私はこんなふうに考えております。大蔵大臣の御所見をもう少しお聞かせ願えますでしょうか、この食料品の非課税の問題につきまして。
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武村正義#16
○武村国務大臣 今大変詳しくヨーロッパの各国の状況をお教えをいただきました。そのとおりでございます。将来の課題としては、国民の関心もございますから、真剣に検討を続けなければいけないというふうに私も思っているところでございます。
 住宅に対する軽減税率という議論も一部にはございます。そうなりますと、例えば衣食住、もう食料だけでも消費全体の中でかなりのウエートを占めておりますだけに、これを例えば免税、ゼロにしますと、結局消費税全体としては税率をさらに上げなきゃならない、こういうことになってもくる可能性もありますし、ましてや衣食住というふうにこう広がっていきますと、結局消費税の特色が大きくもう変貌してしまうということにもなりかねない、かつての個別間接税に戻るということにもなりかねません。そういう意味ではやはり消費税とは一体何なのか、所得税や資産課税との並びで消費税の特色、いわゆる水平的公平のいい面の特色が生きる税制として議論をしていく必要があるんではないかというふうに私は思っております。
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石原伸晃#17
○石原(伸)委員 今大蔵大臣、住宅の問題を御指摘されましたように、我が国では、土地の売買に関しては消費税は非課税でございますけれども、上物については課税されております。こんなことで、例えば建て売りを買ったとき、その上物の値段を幾らにするのか、下の土地の値段を幾らにするかによって納める金額が違う。そして、例えば一戸建てを郊外に買われる勤労者世帯にとりましては、この消費税というものが非常に後で、百万、二百万という単位ですから大きい、こんなところもやはりこれからの検討課題であると私は考えております。
 その辺につきましては大臣とは若干方向が違うのかなという気もいたしますけれども、そんなことも含めて、やはりこれからの消費税率、私は消費税率はもうこれ以上上がりませんなどということは責任ある立場として言えないと思います。やはり高齢化社会がやってきて、所得税の累進性、累進性というものは堅持しなければなりませんけれども、やはり水平的公平という観点、総理大臣も大蔵大臣もお話しになったように、その観点に立ってこの間接税の比重というものがどうしても多くなっていくのではないかと推察をしている次第でございますので、この部分については、この食料品の非課税の問題も含めて、そういうときにやはり弱者に優しい政治を村山政権、たとえ二十一世紀になって村山政権ではないとしても、私たちは肝に銘じてこの問題は考えていかなければならないと考えている次第でございます。
 大蔵大臣にさらに御質問をさせていただきたいのでございますが、先ほど言いました二十五条の附則、いわゆる見直し規定でございますね、ここがやはり一つ大きな議論のポイントになっていたと思うのですけれども、改めてお聞きいたしますけれども、なぜこの見直し規定が設けられているのか、御答弁を願いたいと思います。
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武村正義#18
○武村国務大臣 村山政権が出発をしましたのが六月三十日でございますね。それ以前の政権、これは昨年秋の政府税制調査会の答申を受けて議論が始まっていたわけでありますが、国民福祉税の経験もありまして、あの後は、年度前半で議論を集約をして年度後半で税制改革を実現する、こういう方針を打ち出しておりました。羽田政権も同様でございました。また、そんな動きに対応して政府税制調査会も六月の答申を出された、こんな沿革がずっとございまして、そこで、村山内閣がスタートしたときに総理を中心に鳩首協議をいただいて、いろいろ議論がありました。これは新政権がスタートするのだ、特に自民党はこの一年余り政権の外におられましたから全くまた税制改革については真っ白である、野党であったということも含めて、そんな短い期間で三党の議論が煮詰まるだろうかという見方もありました。
 すぐに盆になりまして、しかしそういう中で、やはり年内実現という基本は変えずにいこうと総理が御判断されて、早々と所信表明でそうおっしゃっていただいたことで大きな流れの方向はお決めいただいたわけでありますが、しかしそれにしても、盆が過ぎるともうすぐ秋風が吹いてきまして、時間が足りない、非常に短い時間の間に税制改革の全体像を決めなければならない。そこに行財政改革とか福祉ビジョンとか不公平税制とか、いろいろな議論がございまして、むしろこれを先に決めなければ少なくとも消費税の引き上げなどという問題は結論が出せない、出すべきでないという、これは正論だと思うのですね、ということが強く出てまいりました。しかし、それには時間が足りない、そういう矛盾に直面をしたわけであります。
 そういう中で、九月に入りまして与党と政府全体の協議で、ここは全体を分離して、見直し条項のようにもう半年なり一年なり延ばして、そして議論を続けていって、最終、税率を決めて税制改革法案を提案をするという考え方もありました。それは分離という考えですが、しかし、いやしくも租税法定主義の原則からいっても、そういう二段階というか分離的な考え方は必ずしも国民の評価を受けないのではないかという、また、非常に締まりのない、先延ばし、先送り的な批判も受けることになるという心配もございまして、最終的には一体処理、この段階では五%で減税プラス福祉財源、限られた福祉財源という形で一応締めて、一体処理でお願いをし、そこに附則をつけて、さらに二年間福祉や不公平税制やそして行財政改革の大きなテーマを真剣に詰めていこう、そしてもし必要があれば見直しをさせていただこう、こういう全体の整理をいただくことになったわけでございまして、その点はぜひ御理解をいただきたいと存じます。
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石原伸晃#19
○石原(伸)委員 大蔵大臣のお話の中に、行政改革を先行しなければならないという正論があり、時間的制約がある中でこの矛盾に直面したと正直なお話をお聞かせ願いました。そんな中でこの見直し条項ができたわけでございます。そこのところは御理解させていただくのでありますが、国民的にはやはり心配なのは、五%と決めておきながら、これは見直し条項で税率をさらにアップするのじゃないか、そういう……(「そうだ」と呼ぶ者あり)今、そうだという声がどこかからかかってきましたけれども、私はそれを否定する人間では決してないのですけれども、やはり行政改革でみずから血を流して幾らかのお金を、それは何兆円も行政改革で私は財源ができるとは決して思いませんけれども、やはり総理の先ほどの御答弁の中にあったように、思い切って行革をやって、具体的な姿を国民の前に示すことが大切だ、それがあって初めてこの税率アップの議論になるのが政治論ではないかと私は思うのですが、その点につきましての大蔵大臣並びに総理大臣の御見解を賜れればと思います。
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武村正義#20
○武村国務大臣 石原委員のこの発言については、私も基本的には同感であります。まあ幾らにもならないというお話は、私は、これは努力の中身によって決まる問題だ、だから行財政改革と申し上げておりますから、初めからこれは大して節約にならないぞというふうな思いでなしに、精いっぱい頑張ってみたいというふうに思っているところでございます。
 各国も、そういう意味では、行政改革、財政改革、財政再建というところに押しなべて非常に関心を向けておりまして、そういう中では日本も、ややおくればせでございますが、この問題に真剣に取り組まなければならない事態を迎えているというふうに思っております。単に、言葉、スローガンだけに終わらせないで、この内閣で本当に、事前に余りPRするよりも事後にそれなりに御評価がいただける、そこそこやった、なるほどとおっしゃっていただけるような行革をやっていこうというのが村山総理のお気持ちでございますから、私どももこれを体して精いっぱい努力をさせていただきます。
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村山富市#21
○村山内閣総理大臣 今、大蔵大臣から答弁したことで大体もう尽きていると思いますけれども、やはり私は、昨年七月以降の有権者の判断というのは、従来のような政治のあり方ではなくて政治をやはり変えてほしい、変わってくれ、こういう国民の期待があると思うのですね。したがいまして、行政改革も単なる行政だけの改革だけではなくて、歳出面等におきましてもやはり見直しをして、そして本当に国民のためになるような政治というものをしっかりつくり上げていく、それが私どもの内閣に課せられた課題ではないかというふうに考えておりますから、そういう実が上がるような実践をぜひやっていきたいものだ、やらなければならぬ、こういう認識でこれからもやっていきたいと思っています。
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石原伸晃#22
○石原(伸)委員 大蔵大臣並びに総理大臣の強い御決意をお聞きいたしましたので、私も与党の一員としてできる限りのお手伝いをさせていただき、具体的姿を国民の皆様方の前に一日も早く見せるよう頑張らせていただきたいと付言させていただきたいと思います。
 それでは、さらに質問をさせていただきたいと思うのでございます。
 今回の消費税率のアップに関連して、いわゆる消費税制度が抱えるさまざまな問題点、今回はいろいろな改正を行っております。それに対して、十分である、やれ不十分である、こんな御討議も実は当委員会であったわけでございますが、特に中小企業特例、こんなものについて大蔵大臣にお聞きしたいのでございますが、今回の消費税制度の持つ矛盾点の改正というものは本当に抜本的改革なのであるか、あるいは今回の中小企業特例の改革はどのように考えられるのか、その点についてお話をお聞かせ願いたいと思います。
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武村正義#23
○武村国務大臣 中小特例と言われる幾つかの工夫がこの消費税のスタート時点でなされまして、今回は、数年たってその見直しという課題に直面をしたわけであります。それぞれスタート時点の状況の中で真剣な議論の上生まれた仕組みでございますが、数年間の運用の中でその実績、あるいは実績を前提にした幾つかの問題点も出てきております中で、今回かなり思い切った改革を加えていこうということになりました。これでもう終わりというか、もう十二分の改革というわけではありません。
 まさにこの点については、見直し条項においても、課税の適正化という中で引き続き論議を続けていただくということも期待をしているわけでございますが、今回の改革では、とりあえずもう限界控除制度はきっぱり廃止をするということに踏み切ることになりましたし、簡易課税制度も、当初一応五億円でございましたが、前回の見直しで四億になりましたものをさらにもう二億下げまして、上限を二億までということにすることになりました。この二つはかなり大きな改革だと思っております。免税点制度そのものは三千万を含めて大きな改革の対象にはなりませんでしたが、それでも一千万の新しい企業、新規企業については、今まで免税であったものを課税対象にすることにさせていただきます。インボイスも、ある意味ではきちっと伝票を残していただくという、万一調査が入ってもわかるようにしていただくということでございますから、適正な課税を推進していくという立場に立ちますと、これも見直しの一つの大きな中身だと思っております。
 以上、この四点、たしか金額的には三千二百億くらいの増収になるというふうに見積もっているところでございます。
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石原伸晃#24
○石原(伸)委員 今るる御説明がございまして、まさにさまざまな改正を行われ、まだ不十分なところがあればこれから直していくのは当然だと思いますけれども、免税事業者、いわゆる中小零細企業ですね、要するにパパママストア、これは、サービス業以外の方々というのは商業統計を見ましてもやはり三人に満たないわけですね。要するに、二人でやっている。そういう人たちに過大な事務負担を強いる、あるいは、何というのでしょうか、社会的になかなか、今商店街が都会なんかでは立地が非常に難しくなっておりますので、そういう人たちに余りの、過度のしわ寄せがあるような税制改革というものは、私は、必ずしも公平公正な社会を形成する上で確かな方策ではないと考えております。
 そんなところで話題になってくるのがいわゆる益税という問題なんだと思うのでございますけれども、きょうはいらっしゃらないですが、大先輩であられる山中委員は、これは益税じゃなくて税益だ、そんな税制はつくったことがないというお話も賜っておりますけれども、昨日の夕刊にこんな記事が出ておりました。「消費税の免税事業者の「益税」についてとりあげたところ、賛否両論のお便りを頂いた。」「投書のうち、賛成の意見はともかく、反対論の大半は、「価格に転嫁できず、益税などとんでもない」「担税」になっている。」こんな話があったわけでございますけれども、この点について大蔵大臣は、事務局でも結構でございますけれども、どのように把握をされているのか、お聞かせ願いたいと思います。
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小川是#25
○小川(是)政府委員 昨日の記事は私どもも拝見をいたしました。最初にお話ございましたように、税制が特に益税とか担税というのをつくっていないということもそのとおりでございます。問題は、どこまでも消費税負担を事業者の方が次の事業者に、あるいは消費者の方にうまく、適切に、適正に転嫁できるかどうかという点でございます。その場合に、事業者の立場において転嫁がしやすかったりしにくかったりということが経済実態においてあることも事実でございますし、また、初めて消費税を導入いたしましたときにはなかなか理解がいきにくいところから難しかったのも事実だと存じます。
 この記事にございましたように、中小企業庁の方が言っておられるように、この税は負担をしていただかなければならない、しかし、それ以上を転嫁をすることではないということを事業者の方々だけではなくて消費者の方々にもきちっと御説明をし、理解を進めていく、事業者間の理解とともに消費者の方の理解もしっかり求めていくということが、こうした損税とか益税といったようなことが結果的にもし起こっているとすれば、それを防ぐ最大の課題であるというふうに存じます。
 そういう意味におきまして、大蔵省だけではなく、自治省あるいは通産省を含めまして、この問題に政府全体としてしっかりと取り組んでいくということを考えているわけでございます。
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石原伸晃#26
○石原(伸)委員 今の主税局長の御答弁にありましたように、やはり適正転嫁の指導というものを省庁挙げてやっていただきたい、こういう御要望を申し上げたいと思います。
 それではもう一点、自治大臣に次はお聞かせ願いたいのでございますが、今回の税制改革のもう一つの特徴であります地方消費税という問題がございます。
 村山総理のお話の中にありましたように、地方分権、こういうものを進める上で、やはり自主財源を確保するということは、地方財政にとりまして非常に大切なことであると私も認識している一人でございますが、この地方消費税の基本的な考え方、あるいはこれによって税務署員や地方公共団体の職員がふえるのじゃないか、あるいは納税者にとりまして二度手間になるのじゃないかというようなおそれがある。るるもう自治大臣がこれまで御答弁いただいておりますが、簡潔に、今回の地方消費税についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
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野中広務#27
○野中国務大臣 地方の時代というのが言われてから久しゅうございますが、少なくとも今日までそれが具体像として出てこなかったのでございます。昨年六月に衆参両院におかれまして地方分権推進の決議が満場一致でされまして、さらに行政改革推進本部が、いわゆる村山総理を本部長といたしましてできまして、その中におきます地方分権部会の大綱が年内にまとめられる、そういう具体的なスケジュールが示され、一方において、地方制度調査会におかれましても中間報告がなされたり、あるいは知事会を初めとする地方六団体から、地方自治法初めての意見書が出されたりしまして、地方分権への流れというのが具体的なプロセスとして出てまいりました。
 そういう中で、今回の税制改革におきまして、やはり地域の福祉を増進するために安定的な税財源を得る必要があるという意味から地方消費税が創設をされましたことは、地方分権の大きな弾みになり、その国会決議の意思に沿うものであるというように私どもは認識をしておるわけでございます。
 したがいまして、委員御指摘のように、この地方消費税は、いわゆる地方譲与税とは違いまして、今までは国税で、いわゆる国が地方に一部譲与するという建前でありましたのを、地方の都道府県議会において条例で議決をして、そしてこの賦課徴収を国に事務委任するということでございまして、これは納税者の手続あるいは事務を簡素化するために国にお願いをするわけでございまして、本来、地方の税でありますから、地方みずからが賦課徴収するのが建前でありましょうけれども、納税者の利便性やあるいは事務を考えますときには、その地方のメンツにこだわることなく、国にお願いすることが一番いいことであると考えておるわけでございまして、このことによって大きな事務負担になるとは私は考えておらないのでございます。
 まあ、いわゆる今回こういう都道府県の収入をふやしていただきますことは、あるいはそれが市町村に交付されることは、地域福祉を推進していく上ではまだ十分な安定財源を得ることではないわけでございますけれども、振り返りますと、あの最初に平成元年に消費税を導入いたしましたときは、全国都道府県、市町村、それぞれほとんどの議会がいわゆる反対意見書を出してまいりました。ちょうど、今回の税制改革が出たときは、九月議会がそれぞれ全国地方議会において開催をされておるときでございました。けれども、ほとんど、私ども二団体ぐらいだと思っておりますけれども、それ以外反対決議というのが出てこなかったというのは、地方独自の財源を得ることに対して非常な認識、あるいは住民が直接自分たちの税という認識を持っだということが非常に大きかったのではないか。これは私は、努力をし、理解をされた国税、大蔵当局にも、また、地方も大きな参加意欲を示して、むしろ結果としてよかったのではなかろうか、私はこんなことを考えて、この税が地域の活性化の弾みになる。まだまだこれで事足れりではありませんし、深刻なこれからの高齢化社会や地方分権の課題を考えますときには、地方の税財源はさらに充実強化をしなければならないと思うわけでございますけれども、わずかでありましても、これが大きな意味を持つというように認識をしておる次第でございます。
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石原伸晃#28
○石原(伸)委員 地方財源、地方分権の大きな弾みになるというお話を聞かせていただきました。
 時間が参りましたので、最後に総理大臣に一問だけ御質問させていただいて私の質問を終わらせていただきたいのでございますが、今般の税制改正や行財政改革を通じて、総理がこれから二十一世紀に対してどういう日本の社会をつくっていこうと考えていらっしゃるのか、総理の二十一世紀へのビジョンをお聞かせ願いまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
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村山富市#29
○村山内閣総理大臣 二十一世紀へのビジョンというものを一口で言うのはなかなか難しいと私は思うのですけれども、今石原委員の質問の中にも、例えば弱者に対する配慮とかあるいは高齢者に対する福祉とかいうことが強調されて御意見がございました。
 私は、これはもう世界がこれだけ変わって、軍拡から対立という時代ではなくて、軍縮から協調と平和を希求するという時代になっているわけですから、日本国の憲法というものを基調にして、やはり国際的に貢献できるものについては大いに貢献をしなきゃならぬ。同時に、国内的には、今申し上げましたような弱者への配慮とかあるいは福祉の充実とかいうものはやはり強調して、そして力の強い者も弱い者も平等、公平に生きられるようなそういう社会を実現して、本当に経済が発展をした、その発展を、恩恵を受けて、そしてなるほど日本の国は豊かになった、こういう実感が伴えるようなそういう社会をつくるということを理想として、これからも努力していきたいというふうに考えています。
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