志賀節の発言 (法務委員会)

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○志賀委員 志賀節でございます。
 私は、今まで法務委員会に籍を置いたことがございませんでしたが、このたび法務委員会に参りまして、かつ、理事も仰せつかったわけでございます。しかし、私は、今回初めてとはいいながら、従来法務行政に対しては並み並みならぬ関心を有しておりましたし、また自民党の枠内のことでございますが、自民党政務調査会の法務部会にもしばしば顔を出しまして、いろいろと御意見を承り、かつ御質問をさせていただいたことを御存じの方は少なからずおられるかと存じます。
 それもこれも、私は、民主国家あるいは議会政治の中におきまして、法の権威を高めること、いやしくも法の権威を損なうようなことがあってはならない、これが私の基本的な考え方でございまして、特に、法は主権者、国民によって任され、しかもつくられていくものである、さればこそこの法律を尊重し、権威を高めなければいけないとの思いで今日まで来ておるわけでございます。
 そのような観点から、私は、これから暫時の間お時間をちょうだいいたしまして、質問をさせていただきたいと思うのでございますが、特に今回、私が問題意識として質問をさせていただきたいと思っておりますことは、違憲訴訟についてでございます。
 口があれば、栄養分も毒も何でも食べてしまっていいというようなものだとは私は思いません。違憲訴訟というものは、何でもかんでも違憲訴訟になるのだ、憲法に違反しているのではないかと思いつけば、それで違憲訴訟の対象になるのだと考えること自体、少しく無理があるのではなかろうか、おかしいのではないだろうか、このように考えているものでございます。要するに、違憲訴訟の主題になじむものとなじまないものとがあるのではなかろうか、このように私は考えておる次第でございます。
 現に、俗に言うところの苫米地裁判、これは衆議院の解散をめぐって、無効であるという観点から提起された争訟でございます。もう一つは、安保条約にかかわる違憲訴訟がございまして、この違憲訴訟に関しましては、正確には日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定に伴う刑事特別法違反被告事件、こうなってございます。この二つの問題に関しては、二つをくくって申し上げるならば、多少語弊があるかもしれませんが、最高裁判所の手に余るもの、あるいはその管轄ではないものというような観点から、これが取り扱われないことになっておることは、御存じの向きも少なくないと思います。具体的に言えば、このように主題として違憲訴訟になじまないものが現存するわけでございます。
 こういうことを考えてまいりますならば、私は、当然のことながら、違憲訴訟になじむものとなじまないものとを何らかの方法で選択をしていかなければいけないのではないだろうか。そのためには、何かのオーガニゼーションという意味での機構あるいは機関を設けるか、あるいは同じ最高裁判所がこれを取り扱うにしても、この期間は、時間的な意味での期間でございますが、その期間を設けてこれをしなければならないのではないかとか、そういう考え方に立つ必要かあつのではなかろうか。こういうようなことを考えておるのでございますけれども、日本の法務当局ではそういうことについてのお考えが現在まであるのかないのか、もしあるとすれば、どういうことをお考えになっておられるのか、これをまず承ってみたいと思うのであります。

発言情報

speech_id: 113105206X00319941109_004

発言者: 志賀節

speaker_id: 23231

日付: 1994-11-09

院: 衆議院

会議名: 法務委員会