志賀節の発言 (法務委員会)

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○志賀委員 ただいまの判決文は私も読ませていただいております。
 なお、その後、昭和五十八年四月二十七日に出ました選挙無効請求事件の判決の、中といいますか外といいますか、裁判官藤崎萬里氏の反対意見があるわけでございます。何事によらず、憲法の各条文、条項には、賛否両論あるいは解釈のいろいろな論があるのは当然でありまして、私は、さればこそこれも取り上げなければいけないと思うのでありますが、ここにその少数意見の藤崎説の一部を読み上げたいと思います。
  憲法一四条一項前段にはすべての国民が法の下に平等である旨の原則がうたわれているが、同条にもその他の憲法の条章にも、国会両議院の議員定数を選挙区別の選挙人の数に比例して配分すべきことを積極的に命ずる規定は存在しない。このような憲法の規定ぶりからすれば、私は、右のような議員定数の配分の仕方をすることは、法の下における平等という憲法の原則からいって望ましいことであるが、それは望ましいというにとどまると解すべきものと考える。どのようにあることが憲法の原則上望ましいということは、それが政治の努力目標とされるべきことを意味し、法の下における平等というような憲法の原則規定にあっては、このような綱領的側面のもつ意義を軽視してはならないと思う。しかしながら、他面、これを法律的な観点からみると、単にそうすることが望ましいというだけのことであれば、たとえそれが憲法の基本原則に由来することであっても、そこから違憲の問題を生ずることはないものといわなければならない。こういうことが現にうたわれておるのでありまして、私自身がこの最高裁の判決をむしろ違憲ではないかと取り上げるゆえんもまた、荒唐無稽ではないんだということをこの機会に御理解をいただきたい。
 そういうことを今ここで取り上げるのも、実は、このような私ども政治家にとっても身近な問題が、違憲訴訟の名のもとに、軽々にと言っては申し過ぎかもしれませんが、取り上げられていることにもうちょっと慎重な配慮が必要ではないのではなかろうか、こういう考え方を持つのでありまして、最近読売新聞が、読売なりの憲法を、憲法試案を発表したわけでございますが、その中に憲法裁判所というものがあらわれてまいります。私は、この憲法裁判所が、ひとり読売試案に初めて出てきたものではなくて、既存のものであることは十分承知をいたしております。
 この憲法裁判所というようなものについて、これからちょっと質問したいと思うのでありますが、憲法裁判所というものを当局はどういうふうにお考えになっておられるかをこの機会に承っておきたい。

発言情報

speech_id: 113105206X00319941109_008

発言者: 志賀節

speaker_id: 23231

日付: 1994-11-09

院: 衆議院

会議名: 法務委員会