鈴木重勝の発言 (法務委員会)

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○鈴木参考人 稲田さんの話を聞きまして、一方、大変心強いと思うのでありますけれども、大体今までの私の印象だと、会長が変わりますと、まず一番先に会員の綱紀粛正ということを強調するのであります。毎度期待するのでありますけれども、今度は恐らく期待外れがないだろうというふうに考えております。
 先ほどの苦情処理、実は札幌と福岡の実情を私はよく知りませんけれども、少なくとも東京とか関西の方にはそういう弁護士の非行による苦情処理、そういう専門的なコーナーを設けてほしいということでございます。
 それから、今質問のあったことでございますけれども、私が一番不満なのは、綱紀委員会しかないことですね。弁護士会は会でありますから、委員会で動くしかないわけでありますけれども、その委員会は、弁護士会の中で綱紀粛正を担当するのは綱紀委員会しかない。ところが、その綱紀委員会にできる限り探索とか、先ほど稲田さんの方から事前に早期発見ということを言われました。何か新聞にもちょっと出ていましたけれども、果たして今の体制のままで、どの弁護士会でも早期発見するように指示しても、果たしてそう動くかどうか。つまり、警察のような探索はもうやらぬのだということを大変強調されておりますので、それがどういうふうにできるのか、本当も言うとちょっと戸惑っております。
 それだけではなくて、綱紀委員会で審査、調査中に別な事件が発見できる、これも取り上げることはできないのですね。第二弁護士会はこれを取り上げることができるように仕組みをしておりますけれども、ほかのところはなかなかそうはいかない。それで、早い話が刑事訴訟法ですと訴因を追加するとか変更するとかということができますし、民事訴訟法でも訴えを変更したり追加して審判対象をどんどん拡大したり変更したりできるのでありますけれども、この懲戒手続の場合はどういうふうに発見ができたとしてもそれは見送られなければならない。
 しかも、私が一番不満なのは、大体懲戒にかかってくるまでにかなり時間がたっておりますけれども、三年たちますと除斥期間で、もはや未来永劫それが懲戒されることがないのですね。ですから、幾つかはこれはもう既に除斥になっておるということで、審査対象から外されるということがこれまでたびたびございました。
 ですから、いわんや、これから、わかったところで会長に報告しろということになっておりますけれども、会長が一体どういう手続をとるのか、私ども、今まで会長に報告した経験は一度もないのでありまして、委員長に向かって会長に報告するかと言っても、いや、そのつもりはないと。多分そうだろうと思いますけれども、仮に会長に報告したとしても、それが一体どういう手続でどういうふうにもう一度かかってくるのか、それとも私どものところへ来るのか、その辺の保証も全くない。それが三年経過したらもはや懲戒にかからないという、そういうような構造的な仕組みのまずさというのもあるのじゃないか。この辺でほくそ笑んでいる人もいるのじゃないかと。
 だけれども、二言目には、それに対する反論としては被懲戒弁護士の防御権の確保が必要だということを。だから、そんなにやたらめったら、途中で見つけてもそれを連れてきて審査するわけにいかないと言うけれども、私どもが考えますに、その防御権を十分保証してやれば一向に差し支えない。というのは、本人が一番よく知っているわけでありますから、その非行を犯したのは本人でありますので、それに十分な防御権を与えてやれば、私どもの審査対象とすることは一向に差し支えないだろうというふうに私は思っております。
 そればかりではなくて、なかなか出てこないのでありまして、大変苦労するのが、懲戒委員会は大抵主査という者がおりまして、その主査の人が大変丹念に対応するのでありますけれども、なかなかうまく折り合いがつかない。先ほど稲田さんの方から一年以内にというのも、本当にやってくれれば大変いいことだなと思いましたけれども、どうしてもやはり二年過ぎることもあるのですね。そのうちだんだん懲戒委員会の方も、何となくムードでもって、懲戒するのほかわいそうだということも出てくるのでありますけれども、それはもう大変よくわかるのであります。
 そこでもって、もっと本当に集中的にできるようにするには、本人に、被懲戒弁護士に協力させるような仕組みもつくる。そして確かに、出てこなければそれも一つの懲戒事由でありますけれども、それも厳正に懲戒事由として科懲するということを厳しく日弁連の方から達していただければ、懲戒委員会の方から達していただければそれなりの動き方があるだろう。
 私はどうも、もう一度日弁連の方で懲戒手続それ自体を根本的に検討する必要はあるだろうと思います。そのときに、できれば私ども外部の者も参加させてもらえないか。もちろん弁護士自治でありますから外部の者はだめだということなのでしょうけれども、どうも今までのところは隔靴掻痒の感がございまして、もうちょっと意見を反映させてもらえないかというふうに思っております。
 お答えになったかどうかちょっとわからないのですが、済みませんでした。

発言情報

speech_id: 113105206X00419941129_012

発言者: 鈴木重勝

speaker_id: 22127

日付: 1994-11-29

院: 衆議院

会議名: 法務委員会