村山富市の発言 (予算委員会)

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○村山内閣総理大臣 具体的にお答えした方がおわかりがいくと思いますから申し上げたいと思うんですけれども、一つは、七月の総選挙以後、細川連立政権が誕生しました。その細川連立政権に社会党も与党として参画をさせてもらったわけです。そのときに合意した事項があります。その合意した事項の基本的な大綱については、ほぼ今の自民党、社会党、さきがけが組んでおりまする連立政権も引き継いできておると私は思っています。
 それから、自衛隊の問題について若干お話がありましたけれども、これは本会議でも私は答弁いたしましたが、自衛隊は違憲であるという主張を社会党は言い続けてまいりました。それは、一つはやはり国際的な冷戦構造の中で米ソの超大国は対立をし合う、そして軍拡競争が熾烈に行われる、その軍拡競争の流れの中で当時の政権は、日本の防衛力の強化についてもいろんな角度から軍拡を推し進めようとしておる、これは何としてもやはり平和憲法の理念に立って食いとめなければいかぬ、こういう社会党の立場から、自衛隊は違憲であるという立場をとって抵抗していたわけです。
 その自民党が軍拡を進めようとする力、それを阻止しようとする社会党の力等々が、私はやはりそれなりの経過を踏まえた上で、今日の例えは文民統制とかあるいは専守防衛とか、あるいは徴兵制の不採用とか自衛隊の海外派兵の禁止、集団的自衛権の不行使、非核三原則の遵守、核・化学・生物などの大量破壊兵器の不保持、武器輸出の禁止といったような原則を確立する上において大きなやはり力になってきたんではないかというふうに考えておりますが、そういう闘ってきた経過については、私は決して誤りではなかったというふうに自分では自負しているつもりであります。
 ただ、先ほど来申し上げておりますように、そういう冷戦構造というものが崩壊して国際的な対立というものがなくなって、これからは話し合いでお互いに協調し合っていこう、できれば軍縮も進めていこう、こういう状況になってきているわけでありますから、もう今やそういうイデオロギーで対立する時代ではなくなった、これからは国民のためによりよい政策を選択していく時代になったんだ、こういう立場に立って私どもは、政策について合意できるというものについてはお互いに選択していこうではないか、こういう立場から連立政権が組まれていると思うのですよ。
 連立政権というのは、もう申し上げるまでもありませんけれども、やはりそれぞれの持っている党の持ち味もありまするし、歴史もありますし、理念も違うし、政策の違いもあるわけですよ。しかし、そういう違いを乗り越えて、何が一番今必要なのかということをお互いに選択し合って、国民のためによりよい政治をしていこうという意味で連立政権というものがつくられているわけでありますから、そういう点については、私は国民の皆さんにも十分御理解いただけると思うのです。
 ただ、その場合に必要なことは、できるだけやはり透明性を高める、民主的な仕組みというものは守っていく、そして党内での議論は十分尽くすとともに各党間の議論も尽くし合って、それがまた客観的に国民の皆さんにもよくわかって理解してもらえる、ああ、連立政権というのはこういうものなのかと。
 私は、今これだけ価値観が多様化しているわけですから、したがって、一つの政党が一つの政策でもって推し進めるには無理がある。多様な国民の意見が政治に反映されていくような、そういう仕組みというものが私はやはりある意味では大事な時期ではないかというふうに思いますから、連立政権は、そういう意味で大事にしていかなければならぬというふうに考えているところでございます。

発言情報

speech_id: 113105261X00119941011_022

発言者: 村山富市

speaker_id: 16399

日付: 1994-10-11

院: 衆議院

会議名: 予算委員会