河口博行の発言 (厚生委員会)
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○参考人(河口博行君) 確かにそういう面を持っていると思うんです。八九年改正のときはそれが余りにも露骨であったといいますか、引退と年金支給との結合がほとんどない、先行きも展望できないというような状況で出たので反対せざるを得なかったと思うんです。今回の場合は、年金はある面からいったら三十年先を見通しての方針なんですから、その面では年金が基本的に先行することは事実でありますが、それにできるだけ結合するように雇用政策をどこまで追いつけていくかということが非常に大事になっていくと思っておるんです。
それは法律だけで全部律することは明らかに無理と思いますが、そこのところを雇用政策の上からも、あるいは企業における全体系ですね、年寄りが働けるような設備設計になっておりませんから、企業の設備設計から給与体系も含めまして、採用を含めて全体の体系につきましても高齢者が働けるような条件になっておりませんので、ある面で言えば、先ほど章島さんも御指摘のように六十歳でもって強制退職をさせる制度になっておるわけですから、そういった面では明らかに雇用の方とのギャップがあるわけです。
それを今回の改正で、年金の制度の中では移行年を二〇〇一年から二二年、それから別個の給付というようなシステム、それから先ほど来の衆議院で修正された点、また私どもが申し上げた点で円滑にそういったものが進んでいくというふうに見ています。
同時にこれから、労使はもとよりでありますが、国を含めまして全体のシステムをそういうふうに変えていくということに全力を挙げなきゃならぬと思っています。既に高齢給付の点とか在職老齢年金の改正が出ておりますけれども、それは一つの方向づけと見ておりますが、それだけで解決するとは思っておりません。先ほど草島さんも御指摘でしたが、そういう問題点を持っておることは事実でございます。したがいまして、前へ向いで今から雇用制度をそういうふうに切りかえていくということが必要と思っています。
一つだけつけ加えさせていただきますと、労働時間の点で言うとわかりやすいから申し上げておきますが、六十歳から六十五歳までフル年金で働くようにということは、労働時間に直しますと約一万時間労働時間をふやすことになります。現在、国が目標にしている年間千八百時間を四十年働きますと七万二千時間ですから、五年分の労働時間を伸ばすことを意味しますが、そういったものは制度的には労働生理からいっても明らかに無理があるわけです。したがいまして、現役の労働時間のあり方も含めて変えていかなきゃならないというような、大きいシステムの改革から個々のシステムまで大きく変えていかなきゃならないものを持っているということをつけ足しておきたいと思っております。
以上です。