小川是の発言 (大蔵委員会)
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○政府委員(小川是君) 消費税の税率につきましては、消費一般、全体的に広くできるだけ例外なく課税をするというのが、現在世界じゅうで七十三カ国になりますけれども、わずか二十年余りの間に広がった消費税の特色でございます。その意味からいたしますと、できる限り例外がなく、そして税率を単一で課税するというのが、消費に応じた負担というこの税として最もふさわしいものであろうかと思うわけでございます。
ただ、他方において、今委員御指摘のように、奢侈品にはやや高目に、そして生活必需品には低目にという議論あるいは制度がないわけではございません。
一番典型的にございますのは、ヨーロッパ諸国におきましても食料品に限って軽減税率を置くというのがかなり多くの国で行われているところでございます。むしろ、奢侈品に対する割り増し税率というのは、かつてこうした税率を置いていた国がございましたが、現在ではフランスなどでも全部こうした税率を廃止いたしまして標準税率に一本化いたしております。
したがいまして、残ります問題は、軽減税率といったようなものを設けることが果たしてこの税としてどうだろうかという議論でございまして、これまでも御議論がございました、これからも御議論があろうかと思いますが、税制としての問題点だけはぜひ御理解をいただきたいと思うわけです。
例えば、食料品という場合にどの範囲にするか。食料品と申しますと、米、みそ、しょうゆといったような基礎的なものだけに眠れないかとか、あるいは全般にしますと、よく申し上げるわけですけれども、キャビアだとか松阪牛とかとろといったようなものでも食料品でございまして、そういったものをまた区分けしようといたしましても、税制としては実際上こうしたものを区分して制度としてつくり上げるということはほとんど手がないのではないかという感じがいたします。
また、食料品全体を据え置くことにいたしますと、よく御議論がありますけれども、ほかにも住宅を下げてはどうかというような御議論がございます。食料品であるとか住宅ですと消費の恐らく三分の一ぐらいは占めてしまいましょうから、残りのところに非常に高い税率がかかってくることになりましょうし、衣類であるとかあるいは子供の学用品なんかにはみんなかかる、それでいながらこういうものには必需品であるからかからないということで、さて通るであろうかというような面がございます。
またもう一つは、消費税というのは何百万という事業者の方々が扱っておられます。そこへ複数の税率が入りますと、品目の仕分けに大変複雑な手間がかかってまいります。また消費者にとりましても、どれが幾らのものであるか、例えばスーパーのレジなんかでも大変煩雑な手間がかかり行列ができるといったような問題もございまして、農民の方にとりましては還付といったような問題も出てまいります。
いずれにいたしましても、軽減税率がもたらす政策的意味と、またこうした社会的なコストといった面からも今後とも御議論をいただきたい。現状では、こうしたできる限り軽減税率をとらない一般的な消費税というのを維持できるといいんではないかというふうに考えている次第でございます。