野中広務の発言 (地方行政委員会)

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○国務大臣(野中広務君) 今、委員から特別地方消費税及び自動車取得税等につきまして、衆議院等の議論を通じまして、地方財政に対する御理解ある認識のもとに御質問をいただいたことを感謝しておるわけでございますが、もう申し上げるまでもなく、特別地方消費税は平成元年の税の改正の際にもいわゆる宿泊とか飲食とか、こういう従来の料理飲食税につきましてはやはり都道府県なり市町村の行政サービスと密接な関係がある、すなわち観光行政やらあるいは道路交通問題あるいは清掃、広くは消防、警察等に及ぶそういうそれぞれ地域の行政サービスとの関連があるという認識のもとにこの税は、御承知のように、宿泊につきましては一万五千円を免税点とし、料理につきましては七千五百円を免税点といたしまして、それ以上の高額なものに課税をしようとして残されたものでございます。
 しかも、従来の税率一〇%を三%にし、さらに観光団体あるいは環境衛生団体等に一部交付をするという交付金制度をも併設をしてこれが残されたわけでございまして、地方消費税の内容とは趣を異にするものでございます。私は、その合理性において、今回の改正に基づきます特別地方消費税のこの存在が損なわれるということはないと考えておるわけでございます。
 ただ、率直に申し上げまして、消費税あるいは地方消費税、特別地方消費税、こういうものが三つ並ぶというのが本当に納税者に理解されるのかどうか、こう考えました場合、まだいろいろ議論のあるところだと思っておるところでございます。
 特に、私もホテルの会計のところで外国から来られた旅行者が消費税と特別地方消費税について文句を言っているのを随分見てまいりました。そういうことを考えますと、やはりこの税の存在は、私は現在の地方財政のあり方から考えてぜひ残していただかなくてはならない、また行政サービスのあり方から考えても残していただかなくてはなりませんし、特に観光地等におきましては市町村でも税収全体の一割を占めるというようなところもあるわけでございまして、非常に貴重な財源として確保をされており、また機能をしておるわけでございますので残していただかなくてはなりません。これはまた今後の議論を待ってお願いをしなければならないと思いますが、私個人といたしましては、やはり税目の名称のあり方、あるいは率でかけるのか、いわゆる額で明示するのか、そういったことは十分考慮をしなくてはならないのではないかと。
 しかし、現にもう今日までこの数年間、それぞれ地方における料理飲食にかかわるいわゆる観光団体なりあるいは環境衛生団体等には交付金として定着しておるものでございますから、そういう意味においても、あるいは行政需要においてもそう安易にこれを廃止するということで議論をされることは、地方財政の視点から考えても大変影響が大きいものであると認識をしておるわけでございます。
 連立与党、それぞれ税制プロジェクトにおかれましても、いろんな視点を考えられまして検討が加えられるものであろうと考えて、そういうときには今申し上げたようなことを十分私どもも反映をしていかなくてはならないと思っておるわけでございます。
 自動車取得税は、今、委員からも御指摘ありましたように、この税は道路目的財源として受益者の負担なりあるいは原因者の負担等の性格を持つものであると。したがいまして、自動車の取得に対して担税力を持った人たちに課する税であるわけでございまして、もう申し上げるまでもなく、その約七割は市町村に交付されて市町村の道路整備財源としては欠くことのできない大きな負担でございまして、平成元年の抜本改正のときにおきましても、消費税とは性格が全く異なるということから、この税のあり方については何らの調整の議論もなく併課をすることとされたわけでございます。
 以上のような事情で、消費税の導入のときの内容と今回のいわゆる税制改革におきましても全く同様でございまして、現在の劣悪な地方、特に市町村道の整備水準あるいは特定財源の比率等が非常に低い状況を考えますと、今後とも自動車の取得に応じて応分の負担を求めていくことは必要でありますとともに、道路はそれぞれ五カ年計画を定めております。こういう道路整備五カ年計画ともあわせ考えていかなくてはならない問題でなかろうかと認識をしておる次第でございます。

発言情報

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発言者: 野中広務

speaker_id: 16313

日付: 1994-11-22

院: 参議院

会議名: 地方行政委員会