和田貞夫の発言 (予算委員会第二分科会)

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○和田分科員 村山政権のもとで、人権問題を抱える行政府として非常に頑張っておられる前田法務大臣に敬意を表したいと思います。
 そこで私は、きょうは三十分の間でございますので、できるだけ大臣の政治的な決断をお聞きしたいと思いますので、各局長の答弁はそれぞれ五分以内程度にとめていただいて、大臣の発言を多くしてもらうように、冒頭にひとつ御配慮いただくことをお願い申し上げておきたいと思います。
 村山総理は「人にやさしい政治」を掲げて、施政方針演説でその意味を、いろいろな立場や状態にある人々が、社会全体の中で、人権が守られ、差別のない、公正で充実した生活を送ることができる社会を建設することと説明をされておられます。私は、部落差別を初めとする差別を解消し、人権が擁護される社会を建設するための法律や体制を確立することが「人にやさしい政治」だと考えるのであります。
 政府は、一昨年、同和地区実態把握等の調査を行われました。昨年の夏にその中間報告がなされたわけでございます。
 この報告の内容を見てまいりますと、結婚に対する問題、あるいは被差別部落の起源についての一般国民の考え方、非常に残念な結果が出ておるわけであります。特に、結婚問題については、何らかの形で反対する可能性のある人が実に五六%を占めておる。あるいは被差別部落の起源についても、人種起源説だとか宗教起源説だとか職業起源説だとか貧困起源説を挙げる国民の方々が実に三〇%以上ある、こういう結果が出ております。
 この実態調査によりますと、同和地区住民の皆さんの中で、三人に一人が何らかの部落差別を受けているということが明らかになっているのであります。今回の調査で、そのような人権侵害を受けてどういうふうに対応しているか、その対応方法を見てみますと、黙って我慢をしたというのが実に四六・六%、ほとんどが泣き寝入りをしておるのです。法務局や人権擁護委員に相談をしたというのは、わずかに〇・六%。これでは、公的機関がほとんど役に立っておらないという結果を示しておるのでなかろうかと私は思います。
 そこで、法務省が人権侵犯事件が三十六件というように言っておるわけでございますけれども、実態調査では、先ほど申し上げましたように実に四六・六%、勘定すれば、そういう人権侵犯を受けても泣き寝入りをしている方々が実に二千八百件ということになります。したがって、法務省が人権侵害件数ということで挙げておられる数字というものはまさに氷山の一角でございまして、部落差別事象の解決について、先ほども申し上げましたように公的機関については何の役にも立っておらないというように結果が出ておるわけでございますが、人権擁護局はこの事態をどういうように考えておられるか、簡単にお答え願いたい。

発言情報

speech_id: 113205272X00119950220_007

発言者: 和田貞夫

speaker_id: 13016

日付: 1995-02-20

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第二分科会