濱崎恭生の発言 (法務委員会)
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○政府委員(濱崎恭生君) 御案内のとおり、現行の建物区分所有法におきましては、建物の一部が滅失した場合の復旧、修復でございます、それと建てかえのための規定が用意されておりまして、御指摘のようなかなり厳しい多数要件を置いているわけでございますが、これは専有部分はそれぞれ独立の所有権の対象になっているということを前提にして考えますと、建てかえの必要性と、片や反対する、このままでいいという少数者の権利の保護という観点の考量の上に、やはり多数決で建てかえるということについては慎重な配慮が必要であるという観点から、これは昭和五十八年の改正で実現したものでございますけれども、そういう手続になっているわけでございます。
この多数要件を満たすということはなかなか難しいという問題があるわけでございますけれども、これはやはり私人の権利と権利の間の調整の問題でございますので、こういう大事業をするということについては、そういう多数要件を満たしていただく必要があるのではないだろうかというふうに考えております。
それからまた、実際問題といたしましても、建てかえるということになると大変高額な費用を要するものでございますので、かなりの多くの人が建てかえる必要なし、あるいはその費用がないから建てかえないでいいと言っているような場合に、果たして実際問題として多数決で押し切って実現することができるかどうかという観点から考えましても、大変難しい問題なのではないだろうかというふうに考えております。
これまでの一般の建てかえが問題になっている事例と申しますのは、建物がだんだん古くなって、そして建てかえた方がいいという人とこのままで住めるという人との意見の対立があって、なかなか多数要件が満たされないということであったように思いますけれども、今般の場合にはこのままでいいということを主張するという度合いというのはかなり低いのではないだろうか。
そういう観点から考えまして、これはいろいろ当事者があちこちに出ておられるというようなことで協議は難しいであろうと思いますけれども、しかし、その意思を無視して実行するというのはますます問題でございますので、そういう御努力、それは専門的な業者等のいろいろな、何と申しますか、助言といったようなものが期待されるわけでございますが、そういうことで運用上のいろいろな工夫をしていただくということによって区分所有者間の調整ということを図っていただくことを期待しているわけでございます。
なお、今の制度は建物が一部滅失した場合の措置でございまして、建物が全壊してしまったという場合については、現在、多数決でやるという手当てがされておりませんので、その点について特に、今次災害に関して多数決で建物の再建をすることができるという手当てを講ずる必要があるかどうかという観点から現在、私ども検討をしているところでございます。