大木浩の発言 (決算委員会)

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○大木浩君 総理の方から外務省のことにつきましてお触れいただいたんですが、やはり行政の中に占める国際関係の事務というものの量というのが飛躍的に増大しておる。これは、外務省ももちろんでありますけれども、その他の省庁におきましても外国との折衝を必要とする仕事は急速に増大しておるわけでありまして、例えばそういったことを反映して在外公館などにも各省からの出向者が相当入っておるということは御存じのとおりでございます。
 ところで、現在の外務省の定員につきましては、他の先進国に比べまして非常に少ないということで、毎年よその省に比べれば相当大きな増員ということをいただいておるわけでありますけれども、この中をもう少し調べてみますといろいろな問題点があるように私は感じております。
 一つは、在外公館の増大とそれから本省の定員増、この間に余りしっかりしたバランスがとられていないんじゃないかということでありまして、これは、在外は特別だということでどんどんふえていくんですけれども、本省の方はなかなかふえません。恐らくここ七、八年で千人ぐらい在外の方はふえたんですけれども、本省は三百人幾らというような数字がたしか出ております。細かいことはお聞きいたしませんけれども、そういう問題があるということをひとつ御認識いただきます。
 それから、そういうことになりますと、なかなか外から来る情報というのが外務省においても十分にそしゃくされていない。せっかくいい情報が来ても、大使が一生懸命書いた電報が本省では課長補佐の机の中に入っておるというような格好になりまして、十分にそしゃくされていないというようなうらみがあります。
 それからまた、在外公館の中では、これは最近は非常によその省からの出向者も多いわけですけれども、このバランスというものが外務省と各省、あるいは各省の間のバランスといったようなものも、これを子細に点検してみますと必ずしも適正でないというようなこともあるんじゃないか。
 それからもう一つは、今、国家公務員の質のお話ということもございましたが、特に在外勤務の職員に対しましては、特殊語学を含む語学研修など十分な訓練を受ける体制が必ずしもできていないというふうに私は感じておりますので、これはお答えは要りませんけれども、中長期的な課題としてひとつ総理の頭の中に入れておいていただきたいと思うわけでございます。
 それから、在外公館に限らず、今申し上げましたように国際関係で各省におきましてもいろんな需要が生じておりますから、こういった人員を確保するだけでなくて、同時に他国の官民を相手として十分に職務が遂行できるだけの訓練を与えるということが必要じゃないか。
 これは国家公務員の話からちょっと横に行きますけれども、例えば国連に勤める日本人職員の数が非常に少ないということがよく言われております。これは日本で、国連分担金は非常に多いのに国連に勤めておる日本人の職員は少ない、こういうような問題はいつも言われておるところでございますが、これは、正直申し上げまして、そういった国際機関で活動できる能力を備えて訓練を受けた日本人が少ない、候補者が少ないということにも一つ原因があるんじゃないか。
 これは、今たまたま国連の話を申し上げましたけれども、同じようなことが私は国家公務員についても言えるんじゃないかということでありまして、これはだんだんにその遠因をたどっていきますと、日本の大学教育でそういった訓練が本当にできておるのかと。最近、よく企業の方でも、大学から出てきた若い新しい職員はそのままじゃ使い物にならないということがありますけれども、私は、外務省やらあるいは国家行政組織全体の中で、特に国際という視点から考えますと十分な訓練ができていないということを感じております。そういうことで、大学のところまで直してどうということはなかなかすぐにはできませんけれども、行政府の中でできるだけ国際関係の仕事に従事する人間の訓練ということにひとつ努力していただきたい。
 実は、既に御存じだと思いますが、人事院で行政官の長期在外研究員制度というようなことで、これは外務省ばかりじゃなくて、各省通しまして中堅の職員を二年程度外国の大学に出して勉強させておる。私はそういった方々を直接見ておりますけれども、非常によく訓練されて、その後、在外公館やら国際機関で大変に立派な仕事をしておられるという感じを持っております。
 どうぞひとつ総理、こういった国家公務員の中で、特に在外関係の仕事をする人について、今の総理のお言葉をかりれば質ということだと思いますけれども、質の向上というものも考えていただきますように、今申し上げました研究員制度を含めて、そういったところに今後とも御努力いただくということについてぜひとも総理の御発言をいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。

発言情報

speech_id: 113414103X00119951226_015

発言者: 大木浩

speaker_id: 26411

日付: 1995-12-26

院: 参議院

会議名: 決算委員会