決算委員会

1995-12-26 参議院 全88発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成七年十二月二十六日(火曜日)
   午前十時三分開会
    —————————————
   委員の異動
 十二月十一日
    辞任         補欠選任
     末広真樹子君     中尾 則幸君
 十二月十二日
    辞任         補欠選任
     荒木 清寛君     山下 栄一君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         浦田  勝君
    理 事
                大木  浩君
                佐藤 泰三君
                清水 達雄君
                星野 朋市君
                山崎 順子君
                筆坂 秀世君
    委 員
                岩井 國臣君
                海老原義彦君
                景山俊太郎君
                笠原 潤一君
                清水嘉与子君
                陣内 孝雄君
                中島 眞人君
                長峯  基君
                松村 龍二君
                守住 有信君
                牛嶋  正君
                武田 節子君
                続  訓弘君
                寺澤 芳男君
                山下 栄一君
                朝日 俊弘君
                伊藤 基隆君
                今井  澄君
                栗原 君子君
                山口 哲夫君
                中尾 則幸君
                国井 正幸君
                水野 誠一君
   国務大臣
       内閣総理大臣   村山 富市君
       大 蔵 大 臣  武村 正義君
       会計検査院長   矢崎 新二君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        貝田 泰雄君
   説明員
       防衛庁防衛局長  秋山 昌廣君
       大蔵省主計局次
       長        林  正和君
       大蔵省銀行局長  西村 吉正君
       厚生省薬務局長  荒賀 泰太君
       会計検査院事務
       総局次長     中島 孝夫君
       会計検査院事務
       総局第一局長   山田 昭郎君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○平成四年度一般会計歳入歳出決算、平成四年度
 特別会計歳入歳出決算、平成四年度国税収納金
 整理資金受払計算書、平成四年度政府関係機関
 決算書(第百二十九回国会内閣提出)(継続案
 件)
○平成四年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百二十九回国会内閣提出)(継続案件)
○平成四年度国有財産無償貸付状況総計算書(第
 百二十九回国会内閣提出)(継続案件)
○平成五年度一般会計歳入歳出決算、平成五年度
 特別会計歳入歳出決算、平成五年度国税収納金
 整理資金受払計算書、平成五年度政府関係機関
 決算書(第百三十二回国会内閣提出)(継続案
 件)
○平成五年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百三十二回国会内閣提出)(継続案件)
○平成五年度国有財産無償貸付状況総計算書(第
 百三十二回国会内閣提出)(継続案件)
    —————————————
この発言だけを見る →
浦田勝#1
○委員長(浦田勝君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十一日、末広真樹子君が委員を辞任され、その補欠として中尾則幸君が選任されました。
 また、去る十二日、荒木清寛君が委員を辞任され、その補欠として山下栄一君が選任されました。
この発言だけを見る →
浦田勝#2
○委員長(浦田勝君) 平成四年度決算外二件及び平成五年度決算外二件を一括して議題といたします。
 本日は、総括的質疑第一回として内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑に先立ちまして、平成三年度決算における警告決議に対し、その後内閣のとった措置につきまして、大蔵大臣から説明を聴取いたします。武村大蔵大臣。
この発言だけを見る →
武村正義#3
○国務大臣(武村正義君) 平成三年度決算に関する参議院の審議・議決について講じました措置の概要を御説明申し上げます。
 政府経済見通しにつきましては、従来から種々の経済指標等を十分に評価、分析してその策定に当たってきたところであります。今後とも、経済情勢等の変化に対応して的確な見通しを策定するよう最善の努力を行ってまいる所存であります。
 また、毎年度の税収見積もりにつきましては、その時点で判明している課税実績や政府経済見通しに係る諸指標等を基礎に個別税目ごとに、最大限の努力を傾けて見積もっているところであります。
 税収見積もりの精度向上を図るため、例えば法人税について、主要な大法人に対する聞き取り調査を充実させるほか、特に株、土地の取引につきましては関係業界からヒアリングを行うなどの工夫をしてきたところであります。今後とも、さまざまな視点から創意工夫を加えてまいる所存であります。
 次に、義務教育費国庫負担金等の過大交付につきましては、関係事務が複雑かつ膨大であることから、教職員の実数や標準定数を誤って算定したことなどにより生じたものであります。過大交付となった都府県に対しましては、厳重に注意をするとともに、過大交付となった額について返還の措置を講じたところであります。
 また、過大交付の再発を防止するため、各都道府県教育委員会に対し、会議及び文書等を通じ、関係事務処理の適正化に努めるよう強く指導を行ったところであります。
 今後とも、過大交付の再発を防止するため、会議及び文書等あらゆる機会をとらえて指導をより一層徹底し、義務教育費国庫負担金等の適正な執行に万全を期してまいる所存でございます。
 次に、国民年金の未納保険料の解消につきましては、従来から催告状の発行、戸別訪問による納付督励等の施策を講じてきたところでございます。
 今後とも、国民一人一人の年金を確保するとともに、公的年金制度を健全に運営していくため、国民の理解と信頼を深めるための広報活動を強化充実するとともに、国民健康保険との連帯強化、専任徴収員の活用による積極的な納付督励の実施、口座振替の促進を通じた保険料を納付しやすい環境づくりなど各般の施策を推進することにより、未納保険料の解消になお一層の努力を続けてまいる所存であります。
 次に、輸入米の安全性の確保につきましては、平成五年産米の不作に伴う外国産米の緊急輸入に当たり、食糧庁が輸入業者をして、輸出国における船積み前の安全性の確認と、我が国における厚生大臣指定検査機関での検査を実施させ、さらに厚生省もみずからが安全性の確認を行い、安全な食糧の供給に万全を期したところであります。
 ミニマムアクセスで輸入される外国産米につきましても、御決議の趣旨を踏まえ、所要の措置を講じ、引き続き安全性の確保に万全を期してまいる所存でございます。
 次に、建設業界の事業活動の適正化につきましては、公共工事をめぐる一連の不祥事を踏まえ、建設業法の一部を改正し、監督処分の強化などを行うとともに、建設業界に対して倫理綱領の策定や社内管理体制の整備などの指導を行ってきたところであります。
 また、公共工事の入札・契約制度の改革につきましては、平成五年十二月の中央建設業審議会建議及び平成六年一月の「公共事業の入札・契約手続の改善に関する行動計画」に基づき、一般競争方式の本格的な採用などの施策に取り組んでいるところであります。
 今後は、これらの諸施策の実施状況について定期的なフォローアップを行い、制度や運用を絶えず見直しつつ、その改善を図ってまいる所存でございます。
 次に、設計業務の外部委託に係る地方公共団体の審査体制の確立につきましては、従来から、当該団体が果たすべき行政責任に十分留意をして、当該団体の適正な管理監督のもとに外部委託を行うよう指導してきたところでございます。
 今後とも、一層適切な外部委託が行われますよう、引き続き必要な措置を講じてまいります。
 以上が、平成三年度決算に関する参議院の審議・議決について講じてまいりました措置の概要でございます。
 政府は、従来から決算に関する国会の審議・議決、会計検査院の指摘等にかんがみ、国費の効率釣な使用、事務・事業の運営の適正化、不当経理の発生の防止等に特に留意をしてまいったところでございますが、今後ともなお一層の努力を続けてまいる所存であります。
この発言だけを見る →
浦田勝#4
○委員長(浦田勝君) それでは、これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。
 質疑時間等につきましては、理事会において協議し、各質疑者に御通知申し上げたとおりでございます。
 それでは、これより質疑に入ります。
 まず、私が決算委員長として若干の質疑をさせていただきます。
 ことし夏の参議院通常選挙後に召集された第百三十三回国会において、私は五十五代目の決算委員長に選任されました。これまで決算委員長は、昭和三十七年以来、社会党の出身でありましたが、この間、諸先輩の努力により参議院における決算審査重視の考え方が確立されてきたことにまず敬意を表するとともに、本院における決算重視の伝統をさらに発展させていくことに微力ながら力を尽くしたいと思っております。
 本院では、最近、行財政機構及び行政監察に関する調査会が新設され、その活動が開始されているところでありますが、我が決算委員会におきましても、時代の変化に対応した審査の充実と改革に各位の御協力を得て真剣に取り組んでまいりたいと思います。
 しかし、それには政府側の積極的な協力が必要であります。
 そこで、国会の決算審査の改革の観点から、村山総理に伺いたいと思います。
 第一は、決算の早期提出の問題であります。
 私は、委員長就任以来、委員各位の御理解と御協力を得ながら、おくれておりました平成四年度及び五年度の決算審査の促進に、例えば閉会中の九月に連続して審査を行うなど、全力を傾けてまいりました。これも決算の審議結果を政府の予算編成に早期に反映させたいとする願いからであります。また、内閣に対し決算の早期提出を求めるなら、まずみずからがその審議促進に努め、次年度の決算が提出されるまでには議了すべきであると考えたからでございます。
 ところで、財政法四十条は、決算を「翌年度開会の常会において国会に提出するのを常例とする。」としており、その点が決算の早期提出の支障になっているのかどうかについて、当時の宮澤総理からは、財政法は決算を常会以前に提出することを別に禁じているところではないとの御答弁をいただいておりますが、そうであるとするなら、私は、現行の財政法が制定された算盤の時代から今日のコンピューター処理への大きな状況変化を踏まえて、決算の早期提出、例えば秋の臨時国会あるいは十月末までの提出を内閣は具体的に検討すべき時期に来ているのではないでしょうか。
 これが実現するならば、予算編成前の決算に対する審議が可能となり、今後の国会改革への大きな足がかりになると思われますが、決算の早期提出と参議院の決算審議に対する村山総理の御所見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
村山富市#5
○国務大臣(村山富市君) 今、委員長からもお話がございましたように、決算の重要性については今さら申し上げるまでもないと思いますが、予算の執行の実績である国会における審査は、予算の執行が所期の政策目的を果たしているかどうか等について審査、検討いただくものであり、極めて重要なものであるというふうに認識もいたしております。
 政府としても、従来から予算の適正かつ効率的な執行に留意しており、予算編成に当たっても決算の成果を十分反映させるよう努めてきたところでございます。決算審査の重要性を十分認識し、その審査についてはできる限りの協力を行うことの基本姿勢で対処してきたところでございますが、今後とも一層努力をしてまいらなきゃならぬというふうに思っております。
 お話のございました決算の国会への提出をできるだけ早くするということにつきましては、もちろん望ましいことでございますから、政府といたしましても従来からできるだけ早期に決算書を国会に提出するよう努力してきたところでございます。しかし、各省庁及び大蔵省における決算の作成、会計検査院による決算の確認には相当の日数を要することにつきましても御理解をいただきたいと思いまするが、そのために国会提出時期は常会となっているところでございます。
 しかし、今後とも決算作業事務の促進を図るべく最善の努力を尽くしてまいりたいと考えております。
 それから、お話のございました財政法四十条に関連する問題でありますが、「内閣は、会計検査院の検査を経た歳入歳出決算を、翌年度開会の常会において国会に提出するのを常例とする。」と、こういうふうに規定されておりますが、この規定は、「常例とする」という意味でありまして、しなければならないという意味ではないというふうに思っております。それは先ほどの宮澤元総理の答弁のとおりだというふうに私も理解をいたしております。
 法律上は常会への提出を義務づけているものではないと、今申し上げたとおりでありますが、したがって、決算を常会以前に提出することは現行財政法上可能であるというふうに考えておりますので、できるだけこれからも早期に提出できるようにさらに一層努力をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
この発言だけを見る →
浦田勝#6
○委員長(浦田勝君) ややもすると予算が最優先して、いわゆる衆議院の方では予算だ、参議院の方は決算だと言われながら、決算を参議院は伝統的に重視してきたところでありまして、そういう面では決算があって初めて予算でありますが、国民の皆さん方の見る目も、決算が委員会審査において、予算がどのように執行されたかということをやはり注目しておるわけでありますけれども、今申し上げましたようにどうもその点ではおくれておる。私は、平成四年、五年とかこんなにおくれたのは異常だと思います。そこはいろいろなほかの問題もあったからだと思いますけれども、やはりノーマルな姿に早く戻していくべきだと。これは、総理に言わせれば国会運営上の問題だとおっしゃるかもしれませんけれども、私は、やはりこういう時代ですからきちんとした姿に戻していかなきゃならぬ、そういうふうに思います。
 そこで、次にお尋ねを申し上げますが、会計検査機能の充実の問題について伺います。
 検査機能の充実の問題では、会計検査院法を改正して検査権限の強化を図るべきとする提案にもまた大いに耳を傾けるべきであると思いますが、私には、もっと足元の問題で緊急に改善すべき課題があると思われます。
 具体的には、会計検査機能を現実に担っている第一線の調査官、事務官等の処遇改善の問題であり、検査活動の環境整備の問題であります。
 会計検査院は、昭和四十四年度以降、毎年、検査業務の特殊性、あるいは調査官等の職務の困難性や出張の多い勤務環境等から、俸給の調整額の新設要求を続けておりますが、二十五年以上を経過した現在も今なお実現しておりません。予算編成権が内閣にあるのは当然であるといたしましても、内閣から独立した地位と権限を与えられた会計検査院が四半世紀以上にわたって要求している予算措置がいまだ実現しないということは異常なことであります。
 政府側にも、他の公務員とのバランス等理由も種々あるでしょうが、会計検査院が正式に要求している内容にもっと耳を傾けてよいのではないかと思うわけでありますが、総理大臣、いかがでありましょうか。
 第一線の調査官、事務官等が日本全国を出張に次ぐ出張を重ねて検査に当たっている勤務条件に心を配り、検査活動の環境整備に努めることは、行財政改革を進めることと表裏の関係にあるのではないかと思われます。
 国家公務員の日当、宿泊費を調べてみますと、例えば三級以下の職員では、日当、宿泊費を合わせましても一万円程度にしかすぎません。これを実情に合ったものに改定するとともに、昭和六十三年度以降据え置きになっている会計実地検査手当の増額の問題を含めて、総理の御所見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
村山富市#7
○国務大臣(村山富市君) 今、委員長からお話がございました会計検査院のいろんな処遇の問題についてでございますが、これは会計検査院の検査の機能の重要性につきましては先ほど来申し上げておりまするし、委員長からもお話があったとおりだと私は思います。
 この調整額等につきましては、職務の特殊性に基づきまして俸給月額を調整する制度となっておりまするが、その職務の特殊性が恒常的、安定的で俸給として評価することが適当であるというふうに人事院が認めた官職に支給することになっているわけです。
 そういう点から申し上げますと、会計検査院の検査官等の職務が、実地検査に当たる困難性や労苦や、あるいは精神的緊張等の面において一般職員と異なる面があることは十分認められるのではないかというふうに思いまするけれども、しかし、職務全体としては調整額を支給できるような恒常的、安定的な特殊性は年間を通じてまだ認められないんではないか、こういうふうに人事院では解釈をしているのではないかというふうに私は思っておりますが、御指摘のあった点につきましては人事院等にもまたお願いをして検討していただきたいというふうに思っております。
 それから、会計実地検査手当等につきましては、これまで改善もされてまいりましたけれども、調べてみますと六十三年度以降は据え置かれております。第一線で働いておる調査官の処遇は極めて重要であるということは先ほど来申し上げておるとおりでございますが、実地検査手当の水準につきましては、その対象業務の特殊性及び他の特殊勤務手当のバランス等から考えれば現状においてはやむを得ないんではないかというふうに私は考えておるところでございます。
 それから、日当や宿泊等の関係につきましては、これは一般の行政職の公務員とのバランスの関係もございましてなかなか難しい、これだけをどうこうするということは難しい点もあるのではないかと思いまするけれども、しかし実情に沿わないというようなことがもしあるとするならば、これは当然是正をされるべきであるというふうに思いまするので、今後ともそういう点に留意しながら適切に対処できるようにしていかなきゃならぬというふうに思っておるところでございます。
 いずれにいたしましても、会計検査院の検査活動が円滑かつ厳正に行われ、その機能が十分発揮されるよう、政府としても今御指摘のあったような点につきましては十分配慮をし、これからも協力してまいりたいと考えておることだけは申し上げておきたいと思います。
この発言だけを見る →
浦田勝#8
○委員長(浦田勝君) 私は、ここでは時間が余りございませんから、いろいろ申し上げたいことは山ほどありますけれども、やはりこれだけ官官接待とかいろんな接待行為について世の指弾を受ける今日、公務員たる者は、やはりそれらしき待遇があってしかるべきだと思うわけであります。特に宿泊におきましてもそれにふさわしい宿泊所に宿泊しなければならない。その宿泊費がいかに現実と即応しないような支給額になっておるかと。下級になれば下級になるほど日当なんというのは低いわけですから、そこらあたりをよく考えて、公務員に皆さん厳しくしろと言うなら、まずその方からも改善していくべきじゃないかと強く私は申し上げておきます。
 今のことにつきましては、私自身がいろいろと他の省庁の公務員の方々ともお話をしてよく伺っておるところでありますので、後日に譲ってまた質問します。
 次に、政府開発援助、ODAについてお尋ねいたしたいと思います。
 我が国のODAは、一九九一年から四年連続して世界第一位の規模となり、一般会計の予算額でも平成五年度には一兆円を超えるなど、毎年増加をいたしております。これは我が国の国際的貢献を果たしていく上からも重要なことであります。
 しかし、国内的には、本年一月の阪神・淡路の大震災はもとより、長く続いた雲仙・普賢岳の被害、三陸はるか沖地震など全国各地で相次ぐ地震や風水害等の被害に多くの国民が苦しんでおります。また、長引く不況と企業のリストラによる失業、あるいは超低金利の中で経済的困難が増大しており、こういう中で税金を主たる財源とするODAに対しては、以前にも増して国民の関心が高まってきております。
 そこで、村山総理に伺いますが、会計検査報告に毎年ODAの不適切な事例が掲載されている現状を政府として真剣に反省し、新規のプロジェクトはもちろん、実施中のものについても不適切な事態が発生しないよう、ODA予算の効果的、効率的使用に今後一層努力をすべきではないかと思われますが、総理の御決意のほどをお聞きいたしたいと思います。
 また、関連して伺いますが、国際協力事業団が発注する技術協力の機材入札においていわゆるODA談合が発生したが、このような分野にまで談合が行われていたことに国民の怒りは大変大きなものがあります。政府は、同種事件の再発防止策の徹底を図るべきだと思いますが、総理の御所見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
村山富市#9
○国務大臣(村山富市君) 今御指摘のございましたODAの効果的、効率的な実施というのは、これは財源が国民の税金でございますから、そのように厳しくとらえていかなければならぬことは当然だと考えます。
 会計検査報告に掲記されておりまする案件につきましては、これは調べてみますと、七十七案件のうち大部分についてはおおむね順調に推移していると認められたとしておりますが、他方、六案件については援助の効果が十分発現しない事業として掲記をされているわけです。これは、主として被援助国側の事情によると私は考えられますけれども、しかし、冒頭に申し上げましたように、これは国民の税金でもって開発途上国に対してODA大綱に基づいて援助がされているわけでありまするし、せっかく使われた金がその国のために効果的に活用されておるということは当然検証されなければならない問題だというふうに思いまするので、今御指摘のありました、あるいはまた会計検査院から掲記をされておる案件等については、十分そういうことのないように今後とも留意していかなければならぬというふうに考えておるところでございます。
この発言だけを見る →
浦田勝#10
○委員長(浦田勝君) 会計検査院からの指摘は十分に尊重されまして、このODAの問題には厳正な態度で措置していただきたいということをお願い申し上げます。
 以上で私からの質問は終わりますが、当委員会では、中央官庁と地方公共団体関係者との間でのいわゆる官官接待の問題や、大蔵省元幹部職員が在職中に民間から極めて異例な接待等を受けていた問題が審査の中で取り上げられました。
 中央官庁が地方の実情に耳を傾け、その声を聞いて行政に反映させていくことはもとより大切なことでありますが、国民から疑惑や批判を受けるような官官接待については即刻改めるべきであり、また一方、国家公務員の日当、旅費を実情に合ったものに改定する必要があると思われます。
 政府においては、国民から最近厳しい批判を受けている公務員の綱紀粛正の問題については厳正に対処するとともに、地方分権を推進する中で、二十一世紀にたえ得る行財政の改革に真剣に取り組んでいただきたい。このことを村山総理大臣並びに関係各大臣に強く申し上げ、決算委員長としての発言を終わります。
 以上で私の質疑は終わらせていただきます。
 それでは、質疑を続けてまいります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
大木浩#11
○大木浩君 自由民主党の大木浩でございます。
 本日は、私の持ち時間が往復十分でございますので、ひとつ質問も一つに絞りまして、国家公務員の規模と配置、これが適正に行われておるかどうかということについて御質問を申し上げたいと思いますので、どうぞ総理の御答弁もなるべく簡潔にひとつ十分間の中で御配慮いただきたいと思っております。
 そこで、まず最初に、これは今申し上げました国家公務員の問題とも関連があると思いますが、今回政府が決定されました政府案、この中に総理を補佐するいわゆる内閣補佐官という制度が新設されておるというふうに了解しておりますが、今回これを導入されました目的、及び、既存のいろんな行政機構があるわけでございますけれども、それとどういう関係になるか、ひとつ概略を御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →
村山富市#12
○国務大臣(村山富市君) 今お話のございました内閣補佐官につきましては、これを内閣総理大臣の指導力の発揮の一助とするよう、これを補佐する者を法律上位置づけると、さきの臨時行政改革推進審議会、これは第三次行革審でありますけれども、最終答申にも含まれておりまするし、同様の趣旨の与党の御意見等を踏まえまして、内閣官房において真摯な検討を行われた結果、その制度を設けることとしたものでございます。
 これは、今お話もございましたように、いろんな意見があったのでございまするけれども、今の現状を考えてみますと、各省を掌握する秘書官制度というものはありますけれども、しかしそれは行政上の秘書官でありまして、政治的に判断をするといったような立場に立った補佐官というのはないわけです。
 したがって、官邸というのは私はある意味では行政と政治と両方の部面を持っていると思いますから、行政と政治と両分野でいろいろな角度から検討して総理大臣を補佐する、こういう役割を持つ機能というものは大事ではないかというふうに考え、いろいろな方々の意見も踏まえた上で、先ほども申し上げましたように行革推進審議会の答申等もございましたので、そういう点も踏まえて今回設置をするということにした次第でございますので、御理解を賜りたいと思います。
この発言だけを見る →
大木浩#13
○大木浩君 せっかく新しい組織をおつくりになったわけでございますので、どうぞこれをひとつ十分に活用されまして立派な政治、行政を行っていただきたいと心からお願いをする次第でございます。
 ところで、国家公務員一般の方に問題を移しますけれども、歴代内閣は行政改革の柱の一つとして常に国家公務員の数の削減ということを続けてきたわけでございます。本年度も、平成八年度の計画としてたしか二千百名程度の定員削減ということが組まれているのでございます。いわゆる総定員法に基づきまして最近ずっと、十五、六年間で約四万人以上削減が続いておりますけれども、その中身を分析いたしてみますと、削減されましたのはいわゆる現業の職員が中心になっておる、非現業の方の公務員の総数というのは大体横ばいになっているんじゃないかというふうに理解しております。
 すなわち、非現業に含まれておりますのは、国立病院あるいは国立学校の職員の増加、これは一種の自然増みたいなことでだんだんふえていくわけですから、そちらの方の増加というのを一般省庁の方の削減によって埋め合わせて何とかバランスをとっているというのが実情じゃないかというふうに考えるわけでございます。
 ただ、これは学校や病院ばかりでなくて、やっぱり社会情勢や国際環境の変化、例えば高齢化社会の到来あるいは国際社会におきます日本の役割の増大といったようなことを考えますと、一般省庁においても新しい行政需要が生まれてくる、これは否定できない現実であります。もちろん、財政赤字の増大をできるだけ抑止する、あるいは官民との関係で民間の活力をできるだけ利用するといった観点からは小さい政府を目指す、これは現在国際的にも日本においてもずっと目指してきておる姿勢だろうと思います。しかし他方、行政需要が増大しておるのに、それに対して適切な人員の確保を怠るということになると、やはり行政の質の低下を来し、長期的に見ればかえっていろいろ問題が起こって新しい財政需要を招くというようなことも考えられないではないと思います。
 例えば一つの例として挙げさせていただきますけれども、現在、我が国に約三十万の不法滞在、これは外国人の労働者あるいは学生というようなカテゴリーの方もあるかもしれませんが、不法滞在という形になっておる人が約三十万いるというふうになっておりますが、これらの外国人に関連するいろいろな問題が生じておる。これはやはりこういった問題を取り扱う行政府側の対応能力、まあ私がいつも感じておりますのは、例えばですけれども法務省の入国管理局なんというのは、本当に膨大な需要に対してこれをさばく人間というのは全然足りない。言うなれば、その能力を超えた処理を迫られているというところに大きな原因があるのではないかと思います。
 そこで、今の法務省に限りませんけれども、総理、既に一年半に及ぶ行政の最高責任者としてのお立場から、現行の総定員法のもとにおける各省庁の機構改革、あるいは定員削減の状況というのは果たして望ましい方向に進んでおるのか、また客観情勢に対応しましたスピードでスクラップ・アンド・ビルドが行われているのかについて、総理の御所見をお伺いしたいと思います。これはひとつ総理の方からお願いいたします。
この発言だけを見る →
村山富市#14
○国務大臣(村山富市君) 今いろいろな御意見がございましたけれども、行政をできるだけ簡素化して効率的にしていくということは常に心がけなきゃならぬ大事なことだと私は思うんです。したがって、毎年総定員法を決めて、そしてその総定員法に基づいて削減をするという方向で努力をしておりますから、全体としては減ってきていると思います。
 ただ、今お話もございましたように、国際情勢も変わりますし、社会情勢も変わりますし、それぞれ行政需要というものについてはその事態において変化があるわけでありますから、したがって、その行政需要に適切に対応していくということはもとより配慮しなきゃならぬ問題だと思います。
 お話のございましたような部面については、できるだけ効率を上げるというだけではなくて、必要な人員というものは当然確保されなきゃならぬというふうに思います。例えば外務公務員なんかの場合は、平成七年度末の定員は四千八百八十九名となっておりましたけれども、これだけ日本の国も影響が強まってまいりましたし、外交上の仕事もふえてきているわけですから、したがって、きのう閣議決定をされました八年度予算の政府案につきましては五千五名に増員するというふうなことも決定いたしているのが一つの例でありますけれども、そういう点は十分配慮をしながらこれからも考えていかなきゃならぬ問題だというふうに認識をいたしております。
この発言だけを見る →
大木浩#15
○大木浩君 総理の方から外務省のことにつきましてお触れいただいたんですが、やはり行政の中に占める国際関係の事務というものの量というのが飛躍的に増大しておる。これは、外務省ももちろんでありますけれども、その他の省庁におきましても外国との折衝を必要とする仕事は急速に増大しておるわけでありまして、例えばそういったことを反映して在外公館などにも各省からの出向者が相当入っておるということは御存じのとおりでございます。
 ところで、現在の外務省の定員につきましては、他の先進国に比べまして非常に少ないということで、毎年よその省に比べれば相当大きな増員ということをいただいておるわけでありますけれども、この中をもう少し調べてみますといろいろな問題点があるように私は感じております。
 一つは、在外公館の増大とそれから本省の定員増、この間に余りしっかりしたバランスがとられていないんじゃないかということでありまして、これは、在外は特別だということでどんどんふえていくんですけれども、本省の方はなかなかふえません。恐らくここ七、八年で千人ぐらい在外の方はふえたんですけれども、本省は三百人幾らというような数字がたしか出ております。細かいことはお聞きいたしませんけれども、そういう問題があるということをひとつ御認識いただきます。
 それから、そういうことになりますと、なかなか外から来る情報というのが外務省においても十分にそしゃくされていない。せっかくいい情報が来ても、大使が一生懸命書いた電報が本省では課長補佐の机の中に入っておるというような格好になりまして、十分にそしゃくされていないというようなうらみがあります。
 それからまた、在外公館の中では、これは最近は非常によその省からの出向者も多いわけですけれども、このバランスというものが外務省と各省、あるいは各省の間のバランスといったようなものも、これを子細に点検してみますと必ずしも適正でないというようなこともあるんじゃないか。
 それからもう一つは、今、国家公務員の質のお話ということもございましたが、特に在外勤務の職員に対しましては、特殊語学を含む語学研修など十分な訓練を受ける体制が必ずしもできていないというふうに私は感じておりますので、これはお答えは要りませんけれども、中長期的な課題としてひとつ総理の頭の中に入れておいていただきたいと思うわけでございます。
 それから、在外公館に限らず、今申し上げましたように国際関係で各省におきましてもいろんな需要が生じておりますから、こういった人員を確保するだけでなくて、同時に他国の官民を相手として十分に職務が遂行できるだけの訓練を与えるということが必要じゃないか。
 これは国家公務員の話からちょっと横に行きますけれども、例えば国連に勤める日本人職員の数が非常に少ないということがよく言われております。これは日本で、国連分担金は非常に多いのに国連に勤めておる日本人の職員は少ない、こういうような問題はいつも言われておるところでございますが、これは、正直申し上げまして、そういった国際機関で活動できる能力を備えて訓練を受けた日本人が少ない、候補者が少ないということにも一つ原因があるんじゃないか。
 これは、今たまたま国連の話を申し上げましたけれども、同じようなことが私は国家公務員についても言えるんじゃないかということでありまして、これはだんだんにその遠因をたどっていきますと、日本の大学教育でそういった訓練が本当にできておるのかと。最近、よく企業の方でも、大学から出てきた若い新しい職員はそのままじゃ使い物にならないということがありますけれども、私は、外務省やらあるいは国家行政組織全体の中で、特に国際という視点から考えますと十分な訓練ができていないということを感じております。そういうことで、大学のところまで直してどうということはなかなかすぐにはできませんけれども、行政府の中でできるだけ国際関係の仕事に従事する人間の訓練ということにひとつ努力していただきたい。
 実は、既に御存じだと思いますが、人事院で行政官の長期在外研究員制度というようなことで、これは外務省ばかりじゃなくて、各省通しまして中堅の職員を二年程度外国の大学に出して勉強させておる。私はそういった方々を直接見ておりますけれども、非常によく訓練されて、その後、在外公館やら国際機関で大変に立派な仕事をしておられるという感じを持っております。
 どうぞひとつ総理、こういった国家公務員の中で、特に在外関係の仕事をする人について、今の総理のお言葉をかりれば質ということだと思いますけれども、質の向上というものも考えていただきますように、今申し上げました研究員制度を含めて、そういったところに今後とも御努力いただくということについてぜひとも総理の御発言をいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
この発言だけを見る →
村山富市#16
○国務大臣(村山富市君) 御指摘のございました点は極めて重要な視点だと思います。
 私も、国連五十周年記念の総会に参りまして、国連で働いておりまする日本の方々にお会いをしまして、もっとふやしてほしいというような要望もお聞きいたしました。ただ、境遇やら待遇の問題等もあってそう簡単になかなか右から左にいかぬ面もあるんではないかと私は思いましたけれども、しかし国際的に活躍できるような人材を養成していくということは極めて大事だと思いまするし、同時に一般の公務員につきましてもそうした国際的な感覚を身につけてくるということも大事なことだと思いますから、毎年毎年そういう研修生をふやしておるということについてもこれから一層努力をしていきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
山崎順子#17
○山崎順子君 平成会の山崎順子でございます。
 本日は、総理に対し、いわゆる住専問題に関しその行政責任を明らかにする目的で幾つかの質問をさせていただきたいと思いますが、まずその前に本年度の財政危機について御質問いたします。
 来年度予算については、経済企画庁は経済見通しをその責任において作成され、それに基づいて大蔵省が来年度の税収と歳出を算出し、これから国会で予算の審議を行う手順となっております。
 現内閣は、現政権をおとりになってからきょうまで経済運営について失政を重ねられ、政府の公式な経済目標を達成できなかったばかりでなく、巨額な歳入欠陥を抱えるに至り、閣僚の重要な一員である大蔵大臣が、先般、内閣の意思を代表して財政危機宣告をせざるを得ない立場に追い込まれました。これは、現内閣が国会に対して、我が国の経済運営に失敗し、その行政能力が十分に発揮できないことを声明したのと同じではないかと私は思います。そして、金融監督の行政責任を追及するという強い内容の声明を出された内閣の行政責任は大変重大であると考えます。
 巨大な歳入欠陥は政府の経済運営の失敗でもあります。大蔵大臣のこの財政危機宣告は行政能力欠如の宣告と同じであり、直ちに責任をとらせ、辞任させるべき事態であると思われますが、総理の御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →
村山富市#18
○国務大臣(村山富市君) 今お話もございましたように、去る十一月に大蔵大臣より、財政事情の一層の開示を図るため、八年度の財政事情は容易ならざる状況に立ち至っておると、八年度予算におきましては特例公債の発行を回避するのは困難であること、そのような状況であればこそ歳出削減に一層強力に取り組む必要がある旨、説明がなされたところでございます。
 これは、財政の実情を国民の皆様によく認識をしていただくとともに、広く御議論をいただくということも大事なことではないかというような意味で大蔵大臣の談話を発表したということになっておると私は理解をいたしております。
 昨日閣議決定しました八年度予算案においても、残念ながら今申し上げましたように特例公債を含め二十一兆円を超える公債を発行せざるを得ないという事態になっていることはもう御案内のとおりであります。この結果、八年度末の公債残高は二百四十兆円を超える見込みでございます。
 こうした財政の状況について、今後の財政運営に一層の配慮を払っていかなきゃならぬというふうに思いますけれども、当面は何よりも景気を浮揚することが大事だということに重点を置くと。同時に、高齢化社会を迎え、あるいはこれから日本の産業というものをどういうふうに構造改革していくかといったような展望に立ったときに、必要な財源というものはやっぱりそれなりにめり張りをつけて充当していくということが大事ではないかというようなことも工夫をしながら編成をされた予算案であると私は受けとめておりまするけれども、今お話もございましたように、財政事情は極めて厳しい状況にあるし、やや経済は上向きになる可能性を持ってきたというふうに期待もいたしているところでありまするが、歳出の面についても一層これから努力をしていく必要があるということについては申し上げるまでもございません。
この発言だけを見る →
山崎順子#19
○山崎順子君 来年度予算編成は経済成長が見通しどおりに達成できるかどうかにかかっております。ところが、この数年間の政府見通しは未達に終わっていることから見ましても、政府の想定する経済成長が来年度も達成できるとは考えられません。
 日本経済がこの百三十年間に経験しました三大危機は、明治維新時の危機、また五十年前の戦後の出発時の危機、そして今回の平成とともに始まる平成危機と言われております。今回の平成財政金融危機は、デフレ策の強行による日本の国富の海外、つまり米国への移転と、冷戦の終わった自由な国際市場でのアジア諸国とのメガコンペディションであり、日本の景気の回復は絶対にないと言われております。今、総理は景気の浮揚が大事だとおっしゃいましたけれども、政府の交代こそが経済成長の近道ではないでしょうか。これが多くの国民の今現在の偽らざる気持ちだと申し上げ、住専問題に移りたいと思います。
 金融システムの監督行政責任を有する大蔵省は、つい最近まで、住専と称される一つの産業が十分自力でその不良債権を克服できると表明していられました。ところが、この業種の全社を整理せざるを得ない事態までに追い込んでしまいました。
 今、住専で生じた不良債権を他の業種の金融機関に肩がわりさせようと強行する余り、農林系金融機関だけでなく、各種銀行の金融機関にまで危機が波及しようとしております。不良債権の償却には第二地銀で五、六年、地銀、都銀で三、四年、信託銀行では十一年から十二年かかるという試算があり、これでは日本の金融システムの中心に実質的には債務超過となる銀行までも幾つも抱え込んでしまうことになってしまいます。こうした事態は何といっても待ったなしの行政責任であり、現在のままではその行政能力が喪失されてしまっていると言わざるを得ません。
 今年度末に予想される銀行決算に見られるような多数の金融機関の巨額な赤字の計上が行われるといった歴史上の前例は、かつていつごろ存在するのでしょうか。日本は、その前例とされる時代とは異なって、現在では世界でも類例を見ない巨額の貿易黒字を長い年月続けております。また、海外投融資残高面でも世界最大の債権国となっているわけです。それにもかかわらず、日本の金融機関のかくも多数のものがこのような巨額の不良決算に一斉に追い込まれたのは、個別の銀行の経営の問題である以前に、何か金融政策上の行政責任の失敗があったのではないでしょうか。
 また、欧米で財政金融当局が金融機関の不良債権を無税で一括処理させてきた時期に、我が国では、日本の行政当局は金融機関に対し、その有税償却に固執し、不良債権処理を先送りさせる行政指導を発揮し、金融機関の体力をいたずらに消耗させ、取り返しのつかない金融システムの自壊メルトダウンを招来し、マネーフローの停滞と企業体力の消耗を招来したのではないでしょうか。この二点について総理の御答弁をお願いいたします。
この発言だけを見る →
村山富市#20
○国務大臣(村山富市君) いろいろお話がございましたけれども、質問のポイントはどこにあったのかというのがよく聞き取れなかったんですけれどもね。
この発言だけを見る →
山崎順子#21
○山崎順子君 それではもう一度申し上げます。
 個別の銀行の経営問題である以前に金融政策上の行政責任の失敗があったのではないか、この点についてお答えいただければと思います。
この発言だけを見る →
村山富市#22
○国務大臣(村山富市君) 恐らく主として住専問題に対する今回の政府決定に対する御批判ではないかと思うんですけれども、日本のバブルというものがどういう原因で起こってきたのか、どういう経過をたどってどういう行政の指導なりあるいは経済界の動きによってバブルが崩壊するに至ったのか。そのために抱えている資産が下落をして大きな金融不安が起こった、こういう事態に立ち至った理由は一体どこにあるのかというようなことはこれからまた明らかにしていかなきゃならぬ課題だというふうに思っておりますけれども、私は、この住専問題というのだけを挙げてみますと解決には三つの方法があったと思うんです。
 一つは、これは関係する団体が非常に多いわけですから、例えば母体行とか系統金融機関とか、それから一般の金融機関とか、それから住専の問題とか、あるいはノンバンクの問題、あるいは不動産会社の問題とか、いろいろ関連する貸し手、借り手の中には複雑な要素があるわけです。そういう関係した者が一遍全部集まって、そしてこの事態をどう解決するか、だれが一体この負債を負担するのか、損害を負担するのかというようなことについてお互いの合意が求められれば、これは民間の企業ですから政府の関与することではないということで解決できればそれが一番いいと私は思います。その努力もしてきたと思うんですけれども、これもなかなか結論が出ない。
 そうとするならば、だれが悪かったのかということを明らかにして、これは民事、刑事を問わず法律的に裁判なら裁判を通じて決着をつけてもらうという方法もあったかと思います。しかし、これには大変な長時間がかかるわけです。長時間かかってまいりますと、不良資産というのはどんどん傷口が大きくなってふえていって、最終的にはもう決着がつかなくなる、混乱は大きくなる。
 こういう事態というものはやっぱり避けなければならぬということから考えてまいりますと、第三の道としてはお互いがその責任を感じ合って、その責任で果たし得る能力は最大限ぎりぎりまで果たしてもらう。同時に、借りた者に対する回収も積極的にやるだけのことはやる。その上でなおかつ不足する分については考えざるを得ない、こういう決着しかなかったのではないか。私はやむを得ない選択だったというふうに言わざるを得ないと思うんです。
 しかし、そういう全体の事態が明らかになって、そしてなるほどやむを得ないんだなと、こういう経過をたどっておれば、私は国民の皆さんにもある程度御理解がいただけたのではないかと思うんですけれども、その経過が余り明らかにならないままにこういう決着をつけたものですからこれは一体何だと、こういう怒りやら不満が出ているのではないかというふうに私は思うんです。
 したがって、これからそういう国民の疑念と怒りにこたえるためにはやっぱり真相を解明して、そして責任の所在も明確にしながら明らかにしていくということが大事ではないかというように思いますし、これはどこに責任があったのか、お前たちのやり方がまずかったからこうなったんじゃないかと、こう言われてみても、それは全然ないとは申しませんけれども、ただ私はやっぱりこういう決着をつけたという、そのつけた責任というものは十分踏まえて責任は果たさなきゃいかぬというふうに思いますけれども、長い経過の中で出てきているこれは結果ですから、その経過は経過としてまたこれからの審議の中で明らかにされなきゃならぬ課題だというふうに思っております。
この発言だけを見る →
山崎順子#23
○山崎順子君 今、総理は責任の所在を明確にしたいとおっしゃってくださいましたが、では大蔵大臣にお聞きしたいのですが、いわゆる資産インフレを退治するという金融政策の大転換をやられまして資産デフレの政策不況を引き起こし、不動産価格の大暴落で今日に見る金融機関、ノンバンク、住専などの金融システムの待ったなしのデフレスパイラルに巻き込まれる危機を我が国は迎えたわけですけれども、大蔵大臣はインフレを引き起こした際にも行政責任があるとたしか公言されましたし、今のデフレスパイラルがコントロールできなくなっていることにも行政責任があると主張されているように聞いております。
 それでは、行政責任を厳しく問うというときに、私は大蔵大臣の責任は言わずもがなのこととしまして、その他の責任をどう具体的に追及しようというお考えなのか、お聞かせください。
この発言だけを見る →
武村正義#24
○国務大臣(武村正義君) お話を伺っておりますと、すべて行政責任、これは政治も入っているという意味ですね、内閣とか大蔵大臣とおっしゃっていますから。なぜそう単純におっしゃるのか、よくわかりません。
 これは、我が国は資本主義の国であります。市場原理の国であります。そういう中で、経済活動が基本的にはそれぞれの企業の自己責任で行われている中、今回、もちろんバブルがありその崩壊があったという状況の中で、いわば金融機関が貸し付けをした担保である不動産価値が大幅に下落をして相手方の事業が不能になり、したがって金融機関は債権が回収できなくなった、これが不良債権問題のまず経済的な本質であります。
 大蔵省が個々の住専や銀行の貸し付けに一々くちばしを入れて、ある銀行がある会社に何億円貸すことに対していいか悪いかチェックをして了解を与えている、そういう世界ではありません。これは全くノー干渉で、銀行なり借り手の方がまさに自主的な判断で経済行為としてなされているわけであります。そこが基本だということを改めて御認識をいただきたいと思うのであります。
 問題は、こうしたバブルにしろバブルの崩壊の過程にしろ、あるいは崩壊した後にしろ、政治や行政がどういう政策を打ってきたか。そのことを今振り返って反省すべき点はないんだろうか、責任はないんだろうか、こう問われるなら私どもは大いに責任はありますと、こうお答えをいたしているところでございます。
 この不良債権そのものを生み出したすべての責任が行政にあるからのような言い方をされると、私どもはちょっと待ってくださいと、こう言わざるを得ません。それは責任逃れで言っているわけじゃありません。しかし、行政通達その他、大蔵省もバブルの時代もさまざまなかかわりを持ってまいりました。これは過去の政策を振り返る話でありますし、今の時点から見てどこを反省すべきかということでありますので、これは政策上の判断としては、私ども内部でも今全体の総括をしたいと思っていますし、既に今日まで通達等をめぐっては国会答弁もしてまいりました。
 例えば、総量規制の通達の中で、なぜ結果として住専が対象から外れたのか。これは私どもの当時の判断は、金融機関全体に対して出した通達ですと。ノンバンク、特に住専は金融機関ではありません、要するに預金を預かっている銀行ではありませんと。こういう形式上の扱いから結果として住専が対象から外れた。しかし、そのことはともかく、その後その住専に対して農林省と大蔵省がかかわっていながら、どんどんローン融資から業務融資、土地にかかわる事業融資に資金量が拡大していることにもっと早く気がついて、これに対して何らかの措置を講ずることができなかっただろうか。そういう意味では、やっぱりしっかり反省をすべきじゃないかと、こういうふうにも申し上げているわけであります。
 もともと言えば、なぜバブルが起こったか、このことに戻りますとさまざまなとらえ方があります。政府全体としましても、当時の直接な土地に対する政策というよりも、おっしゃるような資産インフレそのものでございましたから、金融政策がどうであったか、あるいは政府の当時のリゾート開発とか民活とかあるいは国有地の売却とか、そういったさまざまな政策がどうであったか。あるいはそのときの国際環境としては、プラザ合意があって円高が始まって、外国からは執拗に日本の内需拡大と経常収支の黒字を縮減する要請が強く出ておりました。そのことにも政府はこたえざるを得なかった。そのことが金利とかさまざまな政策にもかかわっておりまして、そういう全体を振り返って総括をする必要があるというふうに思うわけであります。
 資産デフレに入ってからは、なぜ早くこの問題に手を打つことができなかったか、そういう点もこの不況の中で率直に過去を振り返り、どこに問題があったかは積極的に総括をして、反省すべきは反省をすべきであるというふうに思っております。
 今この責を預かっておる私の心境としては、この大事な緊急事態を間違いのない形できちっと解決をする、そのことが大蔵大臣として最大の果たすべき責任だという認識であります。
この発言だけを見る →
山崎順子#25
○山崎順子君 質問項目を先にお出ししておきましたので、まだこれから質問したいと思うようなこともかなりお話しいただきましたけれども、どうもお聞きしておりますと、大蔵省の行政の原則論とかをおっしゃっていますが、なかなかぴんとこない、どうも人ごとのような感じでおっしゃっているようにしか聞こえないのが大変残念でございますが、私はまた順番に具体的に質問させていただきたいと思っております。
 まず総理、御存じだったらお答えいただきたいんですが、いわゆる住専はそのすべての責任が大蔵省にあるのでしょうか。それとも他の省庁の権限も絡んでいるのでしたら、それはどの省庁が。また、住専が数社ある中で大蔵省出身のOBと言われる人材が役職員としてかつて一人も参画していない住専があるとすれば、それは何社でしょうか。お答えくださいますか。
この発言だけを見る →
西
西村吉正#26
○説明員(西村吉正君) まず第一点でございますが、住専問題につきまして私どもの行政対象になっておることは事実でございます。他省庁の責任等につきまして私どもがコメントする立場にございません。
 いずれにいたしましても、住専問題の処理に当たりましては行政、住専、金融機関等の種々の責任を明確化することが必要でございまして、このためには、関係者が実態や経緯を十分に明らかにすることが必要であり、行政当局といたしましてもこれまでの経緯を含め、明らかにすべき事項についてはきちんと責任を持って説明していくよう努めるとともに、国会の御審議等の場におけるさまざまな角度からの御論議を通じて種々の責任の明確化に努める所存でございます。
 なお、住専の中で大蔵省のOBが役職員として参画していなかったものとの御質問でございますが、八社のうち大蔵省に在籍した経験のある者が役職員として参画していない住専は住宅ローンサービス一社でございます。
この発言だけを見る →
山崎順子#27
○山崎順子君 ありがとうございます。
 では次に、住専数社が一斉に実質的に倒産・整理しなければならないということは他の産業でも余り例を見ない超異常な事態だと思われますが、大蔵省の許認可権や監督権に関連した行政責任を具体的にどう考え、その責任を省としてどうとろうとしていらっしゃるのか。また、大蔵省が法人企業にその財務諸表を提出させ管理監督している他産業の法人の場合は、自己資本以上に赤字になった場合を債務超過といって増資させて赤字を消すか、あるいは会社の資本を赤字と相殺して清算させているわけですけれども、住専の各社が債務超過となっているとすれば、なぜその時点で増資させるのか、また解散・整理させなかったのか。住専という大蔵省所管の業種と他の産業の法人の場合とでの商法、会社法あるいは倒産法など法律の適用の異なった行政をした、またはする根拠となる法律は何なのか。大蔵省の行政指導は法律を無視して超法規的に実行できるのか、その根拠は何か。お答えいただければ幸いです。
この発言だけを見る →
西
西村吉正#28
○説明員(西村吉正君) まず第一点でございますが、住専は旧出資法に基づく届け出制の会社でございまして、銀行のように免許制に基づくものではございません。したがって、日常の極めて厳しい行政の監督下にあるというよりも、むしろ経営判断に基づき自由に経営が行われるノンバンクの一種として運営されているものでございます。したがいまして、そこにはおのずから銀行等に対するものとは違った行政の接し方ということで従来から臨んできたところでございます。
 しかしながら、大蔵省は広く金融を監督する立場にございますので、金融当局として今般の住専処理を行うに当たって過去の金融政策及び金融行政のあり方を率直に反省しつつ、国会審議等の場においてさまざまな角度から御議論を願うことによって、私どもの行政の従来の取り扱い方について、反省の材料も含めまして明確化していただきたいと存じておるところでございます。
 なお、債務超過となっているとすればなぜその時点で整理をしなかったのかということでございますが、この点もただいま申し上げましたように、住専は行政の対象としては届け出制の極めて緩やかな行政対象でございますので、業務の改善命令や業務の停止というようなことを、大蔵省としてそういう権限を持っておるということではございません。その辺につきましては、経営判断に基づきまして、そのような経営状況に達したときにどのような対処をするか、経営者の御判断にゆだねられているものと理解をしております。
 なお、その法律の根拠の問題でございますけれども、今回の住専処理に係る損失分担は、会社の整理に伴い生ずると見込まれる損失を前提にいたしまして貸し手の金融機関がそのうちおのおのどれだけ分担できるかという、これは最終的には当事者の判断により決められるものでございますが、私どもは今回、行政の立場からさまざまな要因を勘案いたしまして、適当と思われる住専処理の基本的な考え方を示したものでございます。銀行に対し財産の処分を強要するといった性格のものではないと考えているところでございます。
この発言だけを見る →
山崎順子#29
○山崎順子君 では、また多分銀行局長にお答えいただく形になるかと思いますが、西村さんが銀行局長に就任なさったのは何年何月か、その際、住専の問題については政策としてきちんと引き継いたことがあったのか、その後きょうまでの間に住専問題で具体的にいつどのような対策を打たれたのか、また西村さんの前任者はいつどのような対策を打たれたのか、なぜ住専に対し増資するとか解散、清算させるといったごく当然の法に準じた行政をなさらなかったのか。以上についてお答えください。
この発言だけを見る →
← 戻る