稲垣実男の発言 (決算委員会)
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○稲垣委員 私は、自由民主党の稲垣実男でございます。
本日は、橋本内閣総理大臣には当決算委員会に初めて総理として御出席をいただきました。率直に申し上げますと、総理は常に血も涙もわかる政治家として、そして本当に長生きしてよかったと思う社会を実現したいと言っておられまして、まことに人間味があり、人情味のあふるる人であると思っております。
かつて社会労働委員会にともに籍がございましたとき以来、大変御指導いただいております。理論家として筋道を立てて論じられる方だけに、また自分にも大変厳しく、人にも厳しく求められる人ではございます。そして、常に庶民、大衆の立場に立って物を考え、政策をつくる。庶民、大衆の心をつかんで判断をされる。最後まで情熱を持って事に当たられます。大変尊敬をいたしております。
橋本総理はそういう人であられるだけに、決算というのは審査するのに極めて厳正、公平なものでございますだけに、私は橋本総理に、冒頭まず決算の審査に対する総理としてのお考え、御所見を承りたいと思います。
そして、御承知のことでございますが、本委員会は、憲法第九十条に基づきまして国会に提出されました決算を、国会の議決により成立した予算が適正かつ効率的、有効的に執行されたか、そして、行政効果や経済効果等について国会の財政監督権の立場から審査を行い、その結果を将来の財政計画、予算編成及び行政執行に反映をさせることにその目的があると考えております。
しかしながら、きょう審査をしております平成四年、五年度の決算審査ともなりますと、大変当時から時間がたち過ぎております。問題の指摘の視点も変わってきております。
かつて私は、決算委員長のときに、そういう時間的経過からして、短期間でしかも十分な審査時間をかけて行うという方法がないものかなということを考えまして、国会に決算が提出されたら速やかに審査を行う、そして予算に反映させる、そういった本来の姿に早く戻すことが必要だということで、当時四つの分科会による審査を提案いたしましていろいろ議論を進めてまいりました。各党全員の賛同を得まして、平成二年、三年の決算審査からこの方式を実施してまいりました。
予算委員会を初め各常任委員会の合間を縫って審議をするのでありますから、いわゆる時間的制約もございます。そして、平成二年、三年、四年、五年の決算をこの二年で一挙に審査をしてまいりますと、予算、決算の単年度ずつの審議と違って、一つの時間的な、何といいますか流れといいますか財政の経緯というものを強く感じております。
そこで、近年の公債残高の急増等により国の財政は極めて深刻な状況下にあるということがよくわかってまいりました。現在、二百四十兆円もあります。財政再建は、超高齢化、超少子化時代を迎えての観点からも緊急の課題となっております。国民の皆さんにも、この実態と将来への政策展開というものを率直に今ここで訴えて、そしてよく認識をしてもらい、理解をしていただくことが必要だな、私はこのように考えております。
国の収入としての税のあり方、支出の適切な縮減、行財政改革等を本当に強力に今こそ推進してもらいたいと存じます。待ったなしの財政の健全化に向けて思い切った対策を講じてほしいと思いますので、ぜひひとつ総理のこれらのお考えをまず承りたいと思います。