遠藤安彦の発言 (地方行政委員会)

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○遠藤(安)政府委員 お答えを申し上げます。
 地方財政の現状をどうとらえているかという御質問であります。
 一口に言って、御指摘のとおり大変厳しいものだというように思っています。特に平成八年度の地方財政につきましては、地方税がほとんど前年度と横ばいの見込みであるというようなこと、それから地方交付税は、これはかえって前年度よりも法定分が落ち込んでくるというようなことに加えまして、所得税、住民税の減税が引き続き実施されるというような状況があるわけでありまして、引き続き大幅な財源不足額、八兆六千億に及ぶ財源不足額が見込まれるという、単年度で見ましても大変厳しい状況であります。
 しかも、これまでの借入金を考えてみますと、交付税の借り入れあるいは地方債の残高といったようなものを累積いたしますと、平成八年度末では地方全体で百三十六兆円を超える多額の借入金を抱える見込みとなっている。地方財政をマクロで見ますれば、そういう厳しい状況になっておるわけであります。
 一方、ミクロの面で申し上げますと、個別の地方団体の近年の財政事情でありますが、やはり公債費の負担比率がだんだんと上がってまいりまして、私ども、公債費負担比率一五%以上の団体は黄信号の団体であるというように申し上げておりますけれども、これが三千三百の団体のうち四割に達する。これは平成六年度の決算でありますから、その後、現在進行中の七年度の決算も考慮すれば、これをもやや上回るものではないかというような見込みも立つわけでありまして、個別の団体の財政事情というものも大変硬直化が懸念されるということでございます。
 それで、財政的な数値から申し上げますとそういうような厳しい状況でありますが、一方におきまして、今後地方分権というものが進められていくべきでありますし、現実に地方分権推進委員会でいろいろ議論をしていただいておりますし、分権が進んでいく。そういった中で、地方団体のやるべき仕事あるいは役割というものがこれまで以上に大きなものになっていくというように思っています。住民に身近な社会資本の整備でありますとか、総合的な地域福祉施策の充実だとか、そういったきめの細かい仕事がますます地方団体に要求をされてくるというように思うわけでございます。そういうことになりますと、地方団体の仕事がふえるということでございますので、財政的にはやはり必要な財源というものがまだまだ多く要るというように認識をいたしております。
 そういった意味において、数字の面あるいは今後の地方団体の役割といったものを考えますと、地方財政というのは大変厳しい状況に置かれているという認識であります。私ども今後とも、地方団体がそういった仕事をしていく上で財政運営に支障が生じないように、毎年度地方財政計画を策定するわけでありますが、そういったものを通じて必要な地方一般財源を確保していくということなどに努力をして、適切に対処していきたいという気持ちでおります。

発言情報

speech_id: 113604720X00519960325_009

発言者: 遠藤安彦

speaker_id: 7756

日付: 1996-03-25

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会