永井孝信の発言 (本会議)

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○国務大臣(永井孝信君) 労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 労災保険給付に関する決定に対して不服がある被災労働者等については、その迅速かつ公平な保護を図るという観点から、裁判所の判断を仰ぐ前に、労災保険審査官への審査請求及び労働保険審査会への再審査請求という二段階の審査請求手続を設けております。
 しかしながら、近年、過労死事案に見られるように審査請求事案が複雑となっていることなどから、審査請求事案の処理期間が長期化する傾向にあり、その迅速な処理が求められております。
 このような中で、昨年、最高裁判決において、第一段階の労災保険審査官の決定が遅延した場合に、再審査に段階を移して手続を進めることができる旨の規定が置かれていないという問題点が指摘されたところであり、同様な審査請求手続を設けている雇用保険法を含め、その審査請求制度の見直しが求められている状況にあります。
 このような事情にかんがみ、政府といたしましては、審査の迅速化を図るとの観点から、労災保険審査官または雇用保険審査官の決定が遅延した場合に関する手続を整備するとともに、労働保険審査会の審査体制の充実等を図ることとし、このための法律案を作成し、関係審議会の審議を経て成案を得ましたので、ここに提出した次第であります。
 次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
 第一に、労災保険審査官または雇用保険審査官に対して審査請求をしている者は、審査請求をした日から三カ月を経過しても当該審査官による決定がないときは、その決定を経ないで、労働保険審査会に対して再審査請求をすることができることとしております。
 第二に、現在、労働保険審査会は委員六人をもって組織しておりますが、新たに三人を増員し、委員九人をもって組織することとするとともに、そのうち三人は非常勤とすることができることとしております。
 また、これに伴い、再審査請求事案について意見を述べることができることとされている関係労働者及び関係事業主を代表する者に関しても、現在、労災保険制度については労使各四名とされていますが、これをふやし、労使各六名とすることとしております。
 以上のほか、労働保険審査会による労災保険審査官または雇用保険審査官に対する差し戻しの制度を廃止する等所要の整備を行うこととしております。
 なお、施行期日は、一部の内容を除き、本年七月一日としております。
 以上が、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 労働者災害補償保険法等の一部を改正する法
  律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑

発言情報

speech_id: 113605254X01619960411_020

発言者: 永井孝信

speaker_id: 3197

日付: 1996-04-11

院: 衆議院

会議名: 本会議