本会議
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会
会議録情報#0
平成八年四月十一日(木曜日)
―――――――――――――
議事日程 第七号
平成八年四月十一日
正午開議
第一 関西国際空港株式会社法の一部を改正す
る法律案(内閣提出)
第二 新東京国際空港公団法の一部を改正する
法律案(内閣提出)
第三 航空法の一部を改正する法律案(内閣提
出)
第四 生物系特定産業技術研究推進機構法の一
部を改正する法律案(内閣提出)
第五 本州四国連絡橋公団法の一部を改正する
法律案(内閣提出)
第六 国立病院等の再編成に伴う特別措置に関
する法律の一部を改正する法律案(内閣
提出)
―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
日程第一 関西国際空港株式会社法の一部を改
正する法律案(内閣提出)
日程第二 新東京国際空港公団法の一部を改正
する法律案(内閣提出)
日程第三 航空法の一部を改正する法律案(内
閣提出)
日程第四 生物系特定産業技術研究推進機構法
の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第五 本州四国連絡橋公団法の一部を改正
する法律案(内閣提出)
日程第六 国立病院等の再編成に伴う特別措置
に関する法律の一部を改正する法律案(内閣
提出)
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律
案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
公営住宅法の一部を改正する法律案(内閣提出)
の趣旨説明及び質疑
平成八年度一般会計予算
平成八年度特別会計予算
平成八年度政府関係機関予算
平成八年度における財政運営のための公債の発
行の特例等に関する法律案(内閣提出)
午後零時九分開議
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議事日程 第七号
平成八年四月十一日
正午開議
第一 関西国際空港株式会社法の一部を改正す
る法律案(内閣提出)
第二 新東京国際空港公団法の一部を改正する
法律案(内閣提出)
第三 航空法の一部を改正する法律案(内閣提
出)
第四 生物系特定産業技術研究推進機構法の一
部を改正する法律案(内閣提出)
第五 本州四国連絡橋公団法の一部を改正する
法律案(内閣提出)
第六 国立病院等の再編成に伴う特別措置に関
する法律の一部を改正する法律案(内閣
提出)
―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
日程第一 関西国際空港株式会社法の一部を改
正する法律案(内閣提出)
日程第二 新東京国際空港公団法の一部を改正
する法律案(内閣提出)
日程第三 航空法の一部を改正する法律案(内
閣提出)
日程第四 生物系特定産業技術研究推進機構法
の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第五 本州四国連絡橋公団法の一部を改正
する法律案(内閣提出)
日程第六 国立病院等の再編成に伴う特別措置
に関する法律の一部を改正する法律案(内閣
提出)
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律
案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
公営住宅法の一部を改正する法律案(内閣提出)
の趣旨説明及び質疑
平成八年度一般会計予算
平成八年度特別会計予算
平成八年度政府関係機関予算
平成八年度における財政運営のための公債の発
行の特例等に関する法律案(内閣提出)
午後零時九分開議
土
土井たか子#1
○議長(土井たか子君) これより会議を開きます。
――――◇―――――
日程第一 関西国際空港株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第二 新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第三 航空法の一部を改正する法律案(内閣提出)
この発言だけを見る →――――◇―――――
日程第一 関西国際空港株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第二 新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第三 航空法の一部を改正する法律案(内閣提出)
土
土井たか子#2
○議長(土井たか子君) 日程第一、関西国際空港株式会社法の一部を改正する法律案、日程第二、新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案、日程第三、航空法の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。
委員長の報告を求めます。運輸委員長辻一彦さん。
―――――――――――――
関西国際空港株式会社法の一部を改正する法律案及び同報告書
新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案及び同報告書
航空法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号(二)に掲載〕
―――――――――――――
〔辻一彦君登壇〕
この発言だけを見る →委員長の報告を求めます。運輸委員長辻一彦さん。
―――――――――――――
関西国際空港株式会社法の一部を改正する法律案及び同報告書
新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案及び同報告書
航空法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号(二)に掲載〕
―――――――――――――
〔辻一彦君登壇〕
辻
辻一彦#3
○辻一彦君 ただいま議題となりました三法律案について、運輸委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
まず、関西国際空港株式会社法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本案は、今後の航空輸送需要に適切に対応するため、関西国際空港の二本目の滑走路等を整備する二期事業を緊急に実施するために必要な特例を定め、その実施を促進しようとするものであります。
次に、新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本案は、新東京国際空港公団と地域住民との相互理解の増進と信頼関係の確立を図り、あわせて東京一極集中の是正等に資するため、新東京国際空港公団の主たる事務所の所在地を東京都から千葉県に変更するとともに、財務内容の公開等について所要の措置を講じようとするものであります。
次に、航空法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本案は、航空機の安全確保等に関する民間事業者の能力の向上、国際的な相互承認の進展等の航空機検査制度を取り巻く内外の情勢の変化にかんがみ、民間事業者の能力及び輸出国の証明の活用により、耐空証明等における国の検査を省略できる範囲を拡大するとともに、航空機の発動機の排出物の規制を行うこととする等、所要の改正を行おうとするものであります。
三法律案は、二月十三日本院に提出され、四月四日本会議において趣旨説明を聴取した後、同日本委員会に付託されました。
本委員会においては、四月五日亀井運輸大臣からそれぞれ提案理由の説明を聴取し、去る九日質疑に入り、同日質疑を終了いたしました。
次いで、採決の結果、関西国際空港株式会社法の一部を改正する法律案については賛成多数をもって、新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案については全会一致をもって、また、航空法の一部を改正する法律案については賛成多数をもって、いずれも原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。拍手
―――――――――――――
この発言だけを見る →まず、関西国際空港株式会社法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本案は、今後の航空輸送需要に適切に対応するため、関西国際空港の二本目の滑走路等を整備する二期事業を緊急に実施するために必要な特例を定め、その実施を促進しようとするものであります。
次に、新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本案は、新東京国際空港公団と地域住民との相互理解の増進と信頼関係の確立を図り、あわせて東京一極集中の是正等に資するため、新東京国際空港公団の主たる事務所の所在地を東京都から千葉県に変更するとともに、財務内容の公開等について所要の措置を講じようとするものであります。
次に、航空法の一部を改正する法律案について申し上げます。
本案は、航空機の安全確保等に関する民間事業者の能力の向上、国際的な相互承認の進展等の航空機検査制度を取り巻く内外の情勢の変化にかんがみ、民間事業者の能力及び輸出国の証明の活用により、耐空証明等における国の検査を省略できる範囲を拡大するとともに、航空機の発動機の排出物の規制を行うこととする等、所要の改正を行おうとするものであります。
三法律案は、二月十三日本院に提出され、四月四日本会議において趣旨説明を聴取した後、同日本委員会に付託されました。
本委員会においては、四月五日亀井運輸大臣からそれぞれ提案理由の説明を聴取し、去る九日質疑に入り、同日質疑を終了いたしました。
次いで、採決の結果、関西国際空港株式会社法の一部を改正する法律案については賛成多数をもって、新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案については全会一致をもって、また、航空法の一部を改正する法律案については賛成多数をもって、いずれも原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。拍手
―――――――――――――
土
土井たか子#4
○議長(土井たか子君) これより採決に入ります。
まず、日程第一及び第三の両案を一括して採決いたします。
両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の皆さんの起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →まず、日程第一及び第三の両案を一括して採決いたします。
両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の皆さんの起立を求めます。
〔賛成者起立〕
土
土井たか子#5
○議長(土井たか子君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
次に、日程第二につき採決いたします。
本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →次に、日程第二につき採決いたします。
本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
土
土井たか子#6
○議長(土井たか子君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
――――◇―――――
日程第四 生物系特定産業技術研究推進機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
この発言だけを見る →――――◇―――――
日程第四 生物系特定産業技術研究推進機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)
土
土井たか子#7
○議長(土井たか子君) 日程第四、生物系特定産業技術研究推進機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。農林水産委員長松前仰さん。
―――――――――――――
生物系特定産業技術研究推進機構法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号(二)に掲載〕
―――――――――――――
〔松前仰君登壇〕
この発言だけを見る →委員長の報告を求めます。農林水産委員長松前仰さん。
―――――――――――――
生物系特定産業技術研究推進機構法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号(二)に掲載〕
―――――――――――――
〔松前仰君登壇〕
松
松前仰#8
○松前仰君 ただいま議題となりました生物系特定産業技術研究推進機構法の一部を改正する法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、農林漁業、飲食料品製造業等の生物玄特定産業に関する技術の高度化を推進するため、生物系特定産業技術研究推進機構に当該技術に関する基礎的試験研究の業務を追加する等所要の改正を行おうとするものであります。
委員会におきましては、四月九日大原農林水産大臣から提案理由の説明を聴取し、昨十日に質疑を行いました。
質疑終局後、直ちに採決いたしましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。拍手
―――――――――――――
この発言だけを見る →本案は、農林漁業、飲食料品製造業等の生物玄特定産業に関する技術の高度化を推進するため、生物系特定産業技術研究推進機構に当該技術に関する基礎的試験研究の業務を追加する等所要の改正を行おうとするものであります。
委員会におきましては、四月九日大原農林水産大臣から提案理由の説明を聴取し、昨十日に質疑を行いました。
質疑終局後、直ちに採決いたしましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。拍手
―――――――――――――
土
土
土井たか子#10
○議長(土井たか子君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
――――◇―――――
日程第五 本州四国連絡橋公団法の一部を改正する法律案(内閣提出)
この発言だけを見る →――――◇―――――
日程第五 本州四国連絡橋公団法の一部を改正する法律案(内閣提出)
土
土井たか子#11
○議長(土井たか子君) 日程第五、本州四国連絡橋公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。建設委員長二見伸明さん。
―――――――――――――
本州四国連絡橋公団法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号(二)に掲載〕
〔二見伸明君登壇〕
この発言だけを見る →委員長の報告を求めます。建設委員長二見伸明さん。
―――――――――――――
本州四国連絡橋公団法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号(二)に掲載〕
〔二見伸明君登壇〕
二
二見伸明#12
○二見伸明君 ただいま議題となりました本州四国連絡橋公団法の一部を改正する法律案につきさして、建設委員会における審査の経過及び結果序御報告申し上げます。
本案は、多極分散型国土形成に資するため、大州四国連絡橋公団の移転に伴い、主たる事務所の所在地を東京都から神戸市に変更するとともに、あわせて本州四国連絡橋公団に対する政府の無利子貸し付けに関する規定の整備等を行おうとするものであります。
本案は、去る四月九日本委員会に付託され、昨十日中尾建設大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。拍手
―――――――――――――
この発言だけを見る →本案は、多極分散型国土形成に資するため、大州四国連絡橋公団の移転に伴い、主たる事務所の所在地を東京都から神戸市に変更するとともに、あわせて本州四国連絡橋公団に対する政府の無利子貸し付けに関する規定の整備等を行おうとするものであります。
本案は、去る四月九日本委員会に付託され、昨十日中尾建設大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
以上、御報告申し上げます。拍手
―――――――――――――
土
土
土井たか子#14
○議長(土井たか子君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
――――◇―――――
日程第六 国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案
(内閣提出)
この発言だけを見る →――――◇―――――
日程第六 国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案
(内閣提出)
土
土井たか子#15
○議長(土井たか子君) 日程第六、国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。厚生委員長和田貞夫さん。
―――――――――――――
国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号(二)に掲載〕
―――――――――――――
〔和田貞夫君登壇〕
この発言だけを見る →委員長の報告を求めます。厚生委員長和田貞夫さん。
―――――――――――――
国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号(二)に掲載〕
―――――――――――――
〔和田貞夫君登壇〕
和
和田貞夫#16
○和田貞夫君 ただいま議題となりました国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について、厚生委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、国立病院等の再編成の一層の推進を図るため、その資産の譲渡等に関する特別措置の拡充により、地域の選択の幅の拡大等を講じようとするもので、その主な内容は、
第一に、国立病院等の資産の減額譲渡後の後利用の範囲を拡大し、医療機関の開設を目的とする場合のみならず、医療機関と一体として社会福祉施設等を整備することを目的として国立病院等の資産の譲渡を受ける場合においても、譲渡価額の減額を認めること、
第二に、国立病院の職員の二分の一以上が譲渡先の開設する医療機関の職員となる経営移譲の場合に加え、職員の三分の一以上が譲渡先に採用される場合についても、職員の引き継ぎを要件としない譲渡の場合より高い減額率による譲渡ができること、
第三に、地方公共団体が資産の譲渡を受けた後、その管理を第三者に委託する場合、委託先が国立病院の職員を引き受けたときは、経営移譲等と同様の減額率による譲渡ができること、
第四に、資産の減額譲渡を受けて医療機関を開設する公的医療機関の開設者等に対する国庫補助として、従来の医療機関の運営費の補助制度に加え、医療機関の整備に要する費用の補助制度を設けること等であります。
本案は、四月二日付託となり、去る五日の委員会において菅厚生大臣から提案理由の説明を聴取し、昨十日の委員会において質疑を終了し、討論の後、採決の結果、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
なお、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
以上、御報告申し上げます。拍手
―――――――――――――
この発言だけを見る →本案は、国立病院等の再編成の一層の推進を図るため、その資産の譲渡等に関する特別措置の拡充により、地域の選択の幅の拡大等を講じようとするもので、その主な内容は、
第一に、国立病院等の資産の減額譲渡後の後利用の範囲を拡大し、医療機関の開設を目的とする場合のみならず、医療機関と一体として社会福祉施設等を整備することを目的として国立病院等の資産の譲渡を受ける場合においても、譲渡価額の減額を認めること、
第二に、国立病院の職員の二分の一以上が譲渡先の開設する医療機関の職員となる経営移譲の場合に加え、職員の三分の一以上が譲渡先に採用される場合についても、職員の引き継ぎを要件としない譲渡の場合より高い減額率による譲渡ができること、
第三に、地方公共団体が資産の譲渡を受けた後、その管理を第三者に委託する場合、委託先が国立病院の職員を引き受けたときは、経営移譲等と同様の減額率による譲渡ができること、
第四に、資産の減額譲渡を受けて医療機関を開設する公的医療機関の開設者等に対する国庫補助として、従来の医療機関の運営費の補助制度に加え、医療機関の整備に要する費用の補助制度を設けること等であります。
本案は、四月二日付託となり、去る五日の委員会において菅厚生大臣から提案理由の説明を聴取し、昨十日の委員会において質疑を終了し、討論の後、採決の結果、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
なお、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
以上、御報告申し上げます。拍手
―――――――――――――
土
土
土井たか子#18
○議長(土井たか子君) 起立多数。よって、本安は委員長報告のとおり可決いたしました。
――――◇―――――
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法
律案(内閣提出)の趣旨説明
この発言だけを見る →――――◇―――――
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法
律案(内閣提出)の趣旨説明
土
土井たか子#19
○議長(土井たか子君) この際、内閣提出、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。労働大臣永井孝信さん。
〔国務大臣永井孝信君登壇〕
この発言だけを見る →〔国務大臣永井孝信君登壇〕
永
永井孝信#20
○国務大臣(永井孝信君) 労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
労災保険給付に関する決定に対して不服がある被災労働者等については、その迅速かつ公平な保護を図るという観点から、裁判所の判断を仰ぐ前に、労災保険審査官への審査請求及び労働保険審査会への再審査請求という二段階の審査請求手続を設けております。
しかしながら、近年、過労死事案に見られるように審査請求事案が複雑となっていることなどから、審査請求事案の処理期間が長期化する傾向にあり、その迅速な処理が求められております。
このような中で、昨年、最高裁判決において、第一段階の労災保険審査官の決定が遅延した場合に、再審査に段階を移して手続を進めることができる旨の規定が置かれていないという問題点が指摘されたところであり、同様な審査請求手続を設けている雇用保険法を含め、その審査請求制度の見直しが求められている状況にあります。
このような事情にかんがみ、政府といたしましては、審査の迅速化を図るとの観点から、労災保険審査官または雇用保険審査官の決定が遅延した場合に関する手続を整備するとともに、労働保険審査会の審査体制の充実等を図ることとし、このための法律案を作成し、関係審議会の審議を経て成案を得ましたので、ここに提出した次第であります。
次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
第一に、労災保険審査官または雇用保険審査官に対して審査請求をしている者は、審査請求をした日から三カ月を経過しても当該審査官による決定がないときは、その決定を経ないで、労働保険審査会に対して再審査請求をすることができることとしております。
第二に、現在、労働保険審査会は委員六人をもって組織しておりますが、新たに三人を増員し、委員九人をもって組織することとするとともに、そのうち三人は非常勤とすることができることとしております。
また、これに伴い、再審査請求事案について意見を述べることができることとされている関係労働者及び関係事業主を代表する者に関しても、現在、労災保険制度については労使各四名とされていますが、これをふやし、労使各六名とすることとしております。
以上のほか、労働保険審査会による労災保険審査官または雇用保険審査官に対する差し戻しの制度を廃止する等所要の整備を行うこととしております。
なお、施行期日は、一部の内容を除き、本年七月一日としております。
以上が、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案の趣旨でございます。拍手
――――◇―――――
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法
律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
この発言だけを見る →労災保険給付に関する決定に対して不服がある被災労働者等については、その迅速かつ公平な保護を図るという観点から、裁判所の判断を仰ぐ前に、労災保険審査官への審査請求及び労働保険審査会への再審査請求という二段階の審査請求手続を設けております。
しかしながら、近年、過労死事案に見られるように審査請求事案が複雑となっていることなどから、審査請求事案の処理期間が長期化する傾向にあり、その迅速な処理が求められております。
このような中で、昨年、最高裁判決において、第一段階の労災保険審査官の決定が遅延した場合に、再審査に段階を移して手続を進めることができる旨の規定が置かれていないという問題点が指摘されたところであり、同様な審査請求手続を設けている雇用保険法を含め、その審査請求制度の見直しが求められている状況にあります。
このような事情にかんがみ、政府といたしましては、審査の迅速化を図るとの観点から、労災保険審査官または雇用保険審査官の決定が遅延した場合に関する手続を整備するとともに、労働保険審査会の審査体制の充実等を図ることとし、このための法律案を作成し、関係審議会の審議を経て成案を得ましたので、ここに提出した次第であります。
次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
第一に、労災保険審査官または雇用保険審査官に対して審査請求をしている者は、審査請求をした日から三カ月を経過しても当該審査官による決定がないときは、その決定を経ないで、労働保険審査会に対して再審査請求をすることができることとしております。
第二に、現在、労働保険審査会は委員六人をもって組織しておりますが、新たに三人を増員し、委員九人をもって組織することとするとともに、そのうち三人は非常勤とすることができることとしております。
また、これに伴い、再審査請求事案について意見を述べることができることとされている関係労働者及び関係事業主を代表する者に関しても、現在、労災保険制度については労使各四名とされていますが、これをふやし、労使各六名とすることとしております。
以上のほか、労働保険審査会による労災保険審査官または雇用保険審査官に対する差し戻しの制度を廃止する等所要の整備を行うこととしております。
なお、施行期日は、一部の内容を除き、本年七月一日としております。
以上が、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案の趣旨でございます。拍手
――――◇―――――
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法
律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
土
須
須藤浩#22
○須藤浩君 新進党の須藤浩でございます。
私は、ただいま提案されました労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案に対して、新進党を代表して質問をいたします。
すべての勤労者が健康かつ安全に働くことは、家族はもとより国民一人一人の切なる願いです。しかしながら、近年、労働災害の件数が減少傾向にあるとはいえ、いまだ一年間に約十八万人もの人々が死傷しています。しかも、二千人を超える人々が、我が国経済を支えるそれぞれの職場でそのとうとい命を落とされているという現状は、悲しみにたえないところです。まずは、最近の労働災害の現状及び傾向について政府の認識を伺います。
言うまでもなく、労働災害補償保険制度は、不幸にも発生した労働災害に補償を行うための保険制度であり、勤労国民が安心して働くための制度でもありますが、国家の政策としては、この制度の前提として労働災害の防止のための諸施策が存在しなければならず、そのためには労働災害の現状と今後の動向に関する調査と分析がなされなければならないことは当然であります。
さて、労働をめぐる情勢に近年大きな変化が生じていることは皆さん御承知のところですが、その典型的な事例がいわゆる過労死であります。
以前の労働災害は、業務との因果関係がより直接的な業務災害や業務疾病が中心でしたが、今日では業務による疲労やストレスの積み重ねに起因する疾病、すなわちいわゆる過労死の件数が増加してきています。
また、業務や職場の人間関係に起因する精神的な障害も急増しています。さらには、在宅勤務のような新しい勤務形態の普及や契約社員のような新しい労働契約の普及に伴って、労働災害の新たな類型が発生しつつあると言えます。にもかかわらず、これらへの的確な対応がおくれているのではないでしょうか。
先ほど例に挙げました過労死については、死亡原因が業務に起因するか否か、この判断については困難な状況も少なくないと伺っております。このような過労死の件数の推移、労災認定状況等はどのようになっているか、お伺いいたします。
近年、過労死事案に見られるように、審査請求事案が複雑困難化していることなどから、請求事ういての永井労働大臣の趣旨説明 労働者災害補案の処理に要する期間が長期化する傾向にあり、その迅速な処理が求められております。この点に関して、労災保険給付の審査体制の現状、審査請求、再審査請求の件数、その処理に要する期間、滞留の状況及びそれらに対する政府の認識をお伺いいたします。
今回は、昨年七月六日の最高裁判決における問題点の指摘にこたえた形で労働者災害補償保険法等の一部改正案が提出されているわけですが、この改正案は、国税通則法や健康保険法等と平仄を合わせ、審査請求制度の見直しを行おうとするものであります。
確かに、この改正によって再審査請求に至るまでの期間が短縮され、請求事案の処理が迅速化されるとの評価があります。しかし、その一方で、今回の改正は、労災制度が抱える問題を糊塗したまま、最高裁の判決に対するいわば対症療法的な見直してはないかとの批判もあります。また、審査会自体の存在意義も場合によっては問われる改正内容ではないかと見る向きもあります。
労災制度は、扱う事案が非常に専門的な判断を要するものであるため、事案の妥当な処理を図ると同時に裁判所の負担軽減を図るという訴願前置主義をとっています。しかしながら、業務上の認定基準が拡大されない限り、業務上に起因した疾病であるという判断がなされず、裁判の段階で初めて業務上と認定される事態も生じていると思われます。過労死等に係る労災の認定基準について、改めて政府の対応をお伺いいたします。
この認定基準については、業務及び職場の人間関係から生じる精神的な疾病についても、一定の基準のもとにこれを労働災害と認めるべきであると考えますが、いかがでしょうか。また、新しい勤務形態や労働契約のもとで発生する労働災害について、本制度による救済を行うべきであると考えますが、見解をお伺いいたします。
訴願前置主義については、労災制度にこれを採用していることが、一方ではかえって国民の裁判を受ける権利を阻害し、言うならば、裁判への回り道を強いる結果にもなりかねないのではないでしょうか。また、仮に当事者が裁判所へ持ち込んだとしても、司法判断に要する時間は長期にわたることも想定され、被災者救済に至るまでの期間が長引くおそれもあります。
我が国における裁判は、押しなべて判決までに長時間を要するとの指摘があるところですが、事労災にかかわる裁判については、その迅速化もあわせて行わなければ、救済制度の改善と言いながら、その実、画餅に帰す危険性なしとしないものであり、この点について指摘をしておくものであります。
工場での操業中のけがのように業務上であることが比較的容易にわかるものもあれば、過労死のように判定が困難な場合もあります。過労死の場合、例えば夫が職場で脳溢血で死亡したとき、妻が労災保険の給付を受けるためには、その脳溢血が業務のためであることを立証しなくてはなりません。しかしながら、その立証を妻にさせることは極めて困難であります。したがって、妻は弁護士や医者に協力を求めるほかはないわけですが、もし会社が妻の依頼した弁護士や医者の立ち入りを拒否した場合は、お手上げの状態となります。たとえ医者が立ち入りをしても、因果関係についての立証をすることが無理な場合も多くあります。
もともと死因が業務上のものであるにもかかわらず、医学や医者の能力が不十分なため、業務外ということになりかねないこともあります。このような場合、被災者の救済という観点から、行政としてどのように対応しているのか、お伺いいたします。
今回の改正により、労働保険審査会の審査体制の整備充実が図られることになるわけですが、案件の増加や内容の多様化に真に対応できる体制になると言えるのでしょうか。問題の本質は審査案件の滞留と審査期間の長期化にあり、今回の改正においても、労働保険審査会の委員を三名増員して審査体制の整備を図ることとしておりますが、果たしてこれだけで滞留の解消による審査期間の短縮が可能なのか、大いに疑問のあるところであります。
まず、今回の改正はどのような予算上、定員上の措置によって裏づけられることとなっているのか、また、今回の法改正とそれらの裏づけ措置とをあわせて滞留案件の解消と審査期間の短縮の効果はどの程度あると予測をしているのか、お伺いをいたします。
また、審査委員の任命基準は適切と言えるのでしょうか。官寄りであって民を救う構成となっていないおそれはないでしょうか。現在、国民の官に対する信頼が薄れてきているのは憂慮すべき事態であると思います。これにこたえる意味でも、審査委員の任命等については国民によく見える状態の中で適切に行われることの必要性を強く感じるものであります。
さて、ここまでは事故が起こってからの救済についてでしたが、最も重要なことは、不幸な事故を未然に防ぐことであります。そのためには、当然のことながら、このような危険を予知し回避する方策がとられていなければなりません。しかも、今や過労死をも視野に入れ、潜在する危険を予知してかかる必要があります。果たしてそれぞれの職場において使用者の安全配慮義務の実施は徹底されているのでしょうか。
例えば一部の中小企業等においては、これらにかかる費用が負担になることにより、安全配慮に欠ける面も生じることはないでしょうか。これらに対して、政府においては、最近における労働災害の現状を踏まえ、一層有効な方策を打ち出し、適切な指導等を行っていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
また、あわせて労働災害の防止策について、職場の安全管理、勤労者の健康管理、労働時間の短縮等について、さらには在宅勤務等の新しい労働形態における事故防止策についてもお伺いをいたします。
労働福祉事業を活用し、すべての勤労者の健康、安全を図っていくことが強く求められております。その際、安全教育の領域までをも視野に入れた幅の広い政策をもって当たらなければならないことは言うまでもありません。
労災保険制度の収支、積立金等の財政の現状と将来の見通しについてお伺いをいたします。また、労災保険制度の今後のあり方について、総理の認識及び見解をお伺いいたします。
最後に、政府の経済政策、景気対策が大した効果を上げないというまことに情けない状況が続いている中にあって、産業の構造改革に果敢に取り組み、企業にあってはリストラのあらしにさらされるなどの逆境にありながら必死に働き、家族を養い、しかも同時にこの国を支えておられる勤勉な国民一人一人に思いをいたし、心より感謝し、真に国民から信頼される政治を行っていかなければならないことを強く肝に銘じ、質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
この発言だけを見る →私は、ただいま提案されました労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案に対して、新進党を代表して質問をいたします。
すべての勤労者が健康かつ安全に働くことは、家族はもとより国民一人一人の切なる願いです。しかしながら、近年、労働災害の件数が減少傾向にあるとはいえ、いまだ一年間に約十八万人もの人々が死傷しています。しかも、二千人を超える人々が、我が国経済を支えるそれぞれの職場でそのとうとい命を落とされているという現状は、悲しみにたえないところです。まずは、最近の労働災害の現状及び傾向について政府の認識を伺います。
言うまでもなく、労働災害補償保険制度は、不幸にも発生した労働災害に補償を行うための保険制度であり、勤労国民が安心して働くための制度でもありますが、国家の政策としては、この制度の前提として労働災害の防止のための諸施策が存在しなければならず、そのためには労働災害の現状と今後の動向に関する調査と分析がなされなければならないことは当然であります。
さて、労働をめぐる情勢に近年大きな変化が生じていることは皆さん御承知のところですが、その典型的な事例がいわゆる過労死であります。
以前の労働災害は、業務との因果関係がより直接的な業務災害や業務疾病が中心でしたが、今日では業務による疲労やストレスの積み重ねに起因する疾病、すなわちいわゆる過労死の件数が増加してきています。
また、業務や職場の人間関係に起因する精神的な障害も急増しています。さらには、在宅勤務のような新しい勤務形態の普及や契約社員のような新しい労働契約の普及に伴って、労働災害の新たな類型が発生しつつあると言えます。にもかかわらず、これらへの的確な対応がおくれているのではないでしょうか。
先ほど例に挙げました過労死については、死亡原因が業務に起因するか否か、この判断については困難な状況も少なくないと伺っております。このような過労死の件数の推移、労災認定状況等はどのようになっているか、お伺いいたします。
近年、過労死事案に見られるように、審査請求事案が複雑困難化していることなどから、請求事ういての永井労働大臣の趣旨説明 労働者災害補案の処理に要する期間が長期化する傾向にあり、その迅速な処理が求められております。この点に関して、労災保険給付の審査体制の現状、審査請求、再審査請求の件数、その処理に要する期間、滞留の状況及びそれらに対する政府の認識をお伺いいたします。
今回は、昨年七月六日の最高裁判決における問題点の指摘にこたえた形で労働者災害補償保険法等の一部改正案が提出されているわけですが、この改正案は、国税通則法や健康保険法等と平仄を合わせ、審査請求制度の見直しを行おうとするものであります。
確かに、この改正によって再審査請求に至るまでの期間が短縮され、請求事案の処理が迅速化されるとの評価があります。しかし、その一方で、今回の改正は、労災制度が抱える問題を糊塗したまま、最高裁の判決に対するいわば対症療法的な見直してはないかとの批判もあります。また、審査会自体の存在意義も場合によっては問われる改正内容ではないかと見る向きもあります。
労災制度は、扱う事案が非常に専門的な判断を要するものであるため、事案の妥当な処理を図ると同時に裁判所の負担軽減を図るという訴願前置主義をとっています。しかしながら、業務上の認定基準が拡大されない限り、業務上に起因した疾病であるという判断がなされず、裁判の段階で初めて業務上と認定される事態も生じていると思われます。過労死等に係る労災の認定基準について、改めて政府の対応をお伺いいたします。
この認定基準については、業務及び職場の人間関係から生じる精神的な疾病についても、一定の基準のもとにこれを労働災害と認めるべきであると考えますが、いかがでしょうか。また、新しい勤務形態や労働契約のもとで発生する労働災害について、本制度による救済を行うべきであると考えますが、見解をお伺いいたします。
訴願前置主義については、労災制度にこれを採用していることが、一方ではかえって国民の裁判を受ける権利を阻害し、言うならば、裁判への回り道を強いる結果にもなりかねないのではないでしょうか。また、仮に当事者が裁判所へ持ち込んだとしても、司法判断に要する時間は長期にわたることも想定され、被災者救済に至るまでの期間が長引くおそれもあります。
我が国における裁判は、押しなべて判決までに長時間を要するとの指摘があるところですが、事労災にかかわる裁判については、その迅速化もあわせて行わなければ、救済制度の改善と言いながら、その実、画餅に帰す危険性なしとしないものであり、この点について指摘をしておくものであります。
工場での操業中のけがのように業務上であることが比較的容易にわかるものもあれば、過労死のように判定が困難な場合もあります。過労死の場合、例えば夫が職場で脳溢血で死亡したとき、妻が労災保険の給付を受けるためには、その脳溢血が業務のためであることを立証しなくてはなりません。しかしながら、その立証を妻にさせることは極めて困難であります。したがって、妻は弁護士や医者に協力を求めるほかはないわけですが、もし会社が妻の依頼した弁護士や医者の立ち入りを拒否した場合は、お手上げの状態となります。たとえ医者が立ち入りをしても、因果関係についての立証をすることが無理な場合も多くあります。
もともと死因が業務上のものであるにもかかわらず、医学や医者の能力が不十分なため、業務外ということになりかねないこともあります。このような場合、被災者の救済という観点から、行政としてどのように対応しているのか、お伺いいたします。
今回の改正により、労働保険審査会の審査体制の整備充実が図られることになるわけですが、案件の増加や内容の多様化に真に対応できる体制になると言えるのでしょうか。問題の本質は審査案件の滞留と審査期間の長期化にあり、今回の改正においても、労働保険審査会の委員を三名増員して審査体制の整備を図ることとしておりますが、果たしてこれだけで滞留の解消による審査期間の短縮が可能なのか、大いに疑問のあるところであります。
まず、今回の改正はどのような予算上、定員上の措置によって裏づけられることとなっているのか、また、今回の法改正とそれらの裏づけ措置とをあわせて滞留案件の解消と審査期間の短縮の効果はどの程度あると予測をしているのか、お伺いをいたします。
また、審査委員の任命基準は適切と言えるのでしょうか。官寄りであって民を救う構成となっていないおそれはないでしょうか。現在、国民の官に対する信頼が薄れてきているのは憂慮すべき事態であると思います。これにこたえる意味でも、審査委員の任命等については国民によく見える状態の中で適切に行われることの必要性を強く感じるものであります。
さて、ここまでは事故が起こってからの救済についてでしたが、最も重要なことは、不幸な事故を未然に防ぐことであります。そのためには、当然のことながら、このような危険を予知し回避する方策がとられていなければなりません。しかも、今や過労死をも視野に入れ、潜在する危険を予知してかかる必要があります。果たしてそれぞれの職場において使用者の安全配慮義務の実施は徹底されているのでしょうか。
例えば一部の中小企業等においては、これらにかかる費用が負担になることにより、安全配慮に欠ける面も生じることはないでしょうか。これらに対して、政府においては、最近における労働災害の現状を踏まえ、一層有効な方策を打ち出し、適切な指導等を行っていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
また、あわせて労働災害の防止策について、職場の安全管理、勤労者の健康管理、労働時間の短縮等について、さらには在宅勤務等の新しい労働形態における事故防止策についてもお伺いをいたします。
労働福祉事業を活用し、すべての勤労者の健康、安全を図っていくことが強く求められております。その際、安全教育の領域までをも視野に入れた幅の広い政策をもって当たらなければならないことは言うまでもありません。
労災保険制度の収支、積立金等の財政の現状と将来の見通しについてお伺いをいたします。また、労災保険制度の今後のあり方について、総理の認識及び見解をお伺いいたします。
最後に、政府の経済政策、景気対策が大した効果を上げないというまことに情けない状況が続いている中にあって、産業の構造改革に果敢に取り組み、企業にあってはリストラのあらしにさらされるなどの逆境にありながら必死に働き、家族を養い、しかも同時にこの国を支えておられる勤勉な国民一人一人に思いをいたし、心より感謝し、真に国民から信頼される政治を行っていかなければならないことを強く肝に銘じ、質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
橋
橋本龍太郎#23
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 須藤議員にお答えを申し上げます。
労災保険制度の今後のあり方についてのお尋ねでありました。
労災保険制度は、昭和二十二年に創設されて以来、被災労働者の保護を図るために、年金制の導入、通勤災害保護制度の創設、介護補償給付の創設等、その内容を充実しながら、労働災害の防止や適正な労働条件の確保等に必要な事業を実施することによって、労働者の福祉の増進に寄与し、我が国経済社会の発展にも寄与してまいりました。今後とも、労働者が安心して働けるように、経済社会の変化に的確に対応しながら、労災保険制度の健全な運営と整備に向け努力を払ってまいりたいと考えております。
残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。拍手
〔国務大臣永井孝信君登壇〕
この発言だけを見る →労災保険制度の今後のあり方についてのお尋ねでありました。
労災保険制度は、昭和二十二年に創設されて以来、被災労働者の保護を図るために、年金制の導入、通勤災害保護制度の創設、介護補償給付の創設等、その内容を充実しながら、労働災害の防止や適正な労働条件の確保等に必要な事業を実施することによって、労働者の福祉の増進に寄与し、我が国経済社会の発展にも寄与してまいりました。今後とも、労働者が安心して働けるように、経済社会の変化に的確に対応しながら、労災保険制度の健全な運営と整備に向け努力を払ってまいりたいと考えております。
残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。拍手
〔国務大臣永井孝信君登壇〕
永
永井孝信#24
○国務大臣(永井孝信君) まず最初に、最近の労働災害の現状及び傾向についてのお尋ねでありますが、労働災害は長期的には減少傾向にあるものの、平成六年にはなお年間約十七万六千人が被災しており、また、死亡災害は平成七年二千三百四十五人と二年連続して増加をしております。
特に、死亡災害の約四割を占めている建設業については、平成二年以来連続して減少してきたところでありますが、平成七年は増加に転じ、千十八人が死亡をするに至っているわけであります。また、交通事故による死亡者数も死亡災害の約三割を占めるに至っておりまして、平成七年は六百七十八人と、前年に比べ二十一人増加しております。このように、労働災害の発生状況は今後とも予断を許さない状況にあります。
過労死の請求件数の推移、認定状況についてのお尋ねでありますが、請求件数につきましては、平成四年度から平成六年度までで見ますと、約三百五十件で推移をいたしております。また、認定件数につきましては、平成四年度から平成六年度までの平均で見ますとおおむね三十件でありましたが、平成七年度におきましては、認定基準を緩和したこともありまして、これまでの認定件数を大幅に上回る七十六件という状況にあります。
労災保険給付の審査体制等についてのお尋ねでが、平成七年度における労災保険給付の審査体制については、第一審として、都道府県労働基準局に九十三名の労災保険審査官を配置しているところであります。また、第二審として、労働保険審査会に委員六名を配置しているところであります。
平成六年度における審査請求の新規請求件数は約九百五十件であり、再審査請求件数は約三百件となっております。これらの処理に要した期間は、審査請求においては約一年一カ月であり、再審査請求においては約二年九カ月となっております。年度末の未処理件数は、平成六年度末では、審査請求が約八百二十件、再審査請求が約七百件となっております。これらの事案の処理に当たっては、審査請求制度の趣旨を踏まえて、一段と迅速な処理が必要であると認識をいたしております。
過労死の認定基準についてでありますが、現行の認定基準につきましては、最新の医学的知見を踏まえ、昨年二月と本年一月にその見直しを行ったところであり、この認定基準に基づき適正な労災認定に努めているところであります。労働省といたしましては、今後とも医学研究の動向を見守り、新たな医学的知見が得られました場合には認定基準の見直しを行うなど、適切に対応してまいる所存でございます。
精神的な疾患を労働災害と認めるべきだとのお尋ねでありますが、精神障害についても、他の傷病等と同様、業務との相当因果関係が認められる場合には、従来から業務上疾病として取り扱っているところであります。
新しい勤務形態等のもとでの労働災害についてのお尋ねでありますが、労災保険給付の認定は、労働者の勤務や傷病の実態とその変化等を十分踏まえ、個々の事案ごとに、被災労働者の保護に欠けることのないよう適正かつ迅速に行っているところであり、新しい勤務形態や労働契約のもとで働く労働者についても同様に対応しているところであります。
因果関係についての立証が困難な場合における行政の対応についてのお尋ねでありますが、被災労働者等が労災保険給付請求を行うに当たっては、雇用関係や傷病の発生状況等の基本的な事項についての申し出があれば、医学的事項等の複雑な問題については労働基準監督署において必要な調査を行い、因果関係の判断を行っているところであり、今後とも、労災保険の認定について被災労働者等の保護に欠けることのないよう努めてまいる所存であります。
今回の法律改正に係る予算上、定員上の措置等についてのお尋ねでありますが、定員事情の大変厳しい中、労災保険審査官については二十七名の増員、労働保険審査会については非常勤三名の増員を行って審査体制の整備充実を図ることとしているところであり、このために必要な経費等を予算案に計上しているところであります。このような審査体制の充実に加えて、事務処理の抜本的な見直しによる簡素合理化等を進めることにより、従来よりも一層効率的な処理に努め、滞留事案の早急な解消と処理期間の大幅な短縮に努めてまいる所存であります。
最近の労働災害の現状を踏まえた方策についてのお尋ねでありますが、労働省では、最近、死亡災害が増加傾向にあることにかんがみ、建設業の死亡災害の中で最近増加している木造家屋建築工事等における労働災害防止対策の強化、また交通労働災害防止のためのガイドラインに基づく適正な労働時間管理、教育の実施等の対策の充実強化などを重点的に行うこととしているところであります。また、平成七年度に、中小企業集団に対する助成制度を拡充し、中小企業における労働災害防止活動の促進を図っているところであります。今後とも、労働災害の状況を踏まえた適切な防止対策の充実に努めてまいる所存であります。
職場の安全管理等についてのお尋ねでありますが、労働省においては、平成五年度を初年度とする第八次の労働災害防止計画に基づき、安全衛生教育の徹底及び安全衛生管理活動の促進、また心身の健康保持増進対策の推進及び快適な職場環境の形成の促進を図っていくこととしております。さらに、長時間労働による疲労等を要因とする労働災害を防止する観点からも、一つは完全週休二日制の普及拡大、二つには年次有給休暇の取得の促進、三つには所定外労働の削減、とりわけサービス労働の絶滅を期して、これからも行政を推進労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案してまいる所存であります。
また、新しい労働形態における事故防止対策についてのお尋ねでありますが、例えば御指摘の在宅勤務者については、VDT作業による目、手腕等の疲労や腰痛の発生が考えられますことから、VDT作業のための労働衛生上の指針や職場における腰痛予防対策指針に基づき、今後とも関係事業者に対する指導に努めてまいる所存であります。
最後に、労災保険財政の現状と将来の見通しについてのお尋ねであります。
労災保険財政の状況を平成六年度の決算で見ますと、収入総額は前年度より〇・六%増の一兆八千七百五十八億円であり、他方、支出総額は前年度より二%増の一兆二千五百五十六億円であります。この収支差である約六千二百億円につきましては、年金受給者の将来にわたる給付の原資として積立金に繰り入れているところであり、積立金の額は平成六年度末におきまして四兆五千五百六億円となっております。このように労災保険財政は基本的に安定した状況にありますが、今後とも、景気の変動や労働災害の動向を踏まえつつ、引き続き健全な運営に努めてまいる所存であります。拍手
この発言だけを見る →特に、死亡災害の約四割を占めている建設業については、平成二年以来連続して減少してきたところでありますが、平成七年は増加に転じ、千十八人が死亡をするに至っているわけであります。また、交通事故による死亡者数も死亡災害の約三割を占めるに至っておりまして、平成七年は六百七十八人と、前年に比べ二十一人増加しております。このように、労働災害の発生状況は今後とも予断を許さない状況にあります。
過労死の請求件数の推移、認定状況についてのお尋ねでありますが、請求件数につきましては、平成四年度から平成六年度までで見ますと、約三百五十件で推移をいたしております。また、認定件数につきましては、平成四年度から平成六年度までの平均で見ますとおおむね三十件でありましたが、平成七年度におきましては、認定基準を緩和したこともありまして、これまでの認定件数を大幅に上回る七十六件という状況にあります。
労災保険給付の審査体制等についてのお尋ねでが、平成七年度における労災保険給付の審査体制については、第一審として、都道府県労働基準局に九十三名の労災保険審査官を配置しているところであります。また、第二審として、労働保険審査会に委員六名を配置しているところであります。
平成六年度における審査請求の新規請求件数は約九百五十件であり、再審査請求件数は約三百件となっております。これらの処理に要した期間は、審査請求においては約一年一カ月であり、再審査請求においては約二年九カ月となっております。年度末の未処理件数は、平成六年度末では、審査請求が約八百二十件、再審査請求が約七百件となっております。これらの事案の処理に当たっては、審査請求制度の趣旨を踏まえて、一段と迅速な処理が必要であると認識をいたしております。
過労死の認定基準についてでありますが、現行の認定基準につきましては、最新の医学的知見を踏まえ、昨年二月と本年一月にその見直しを行ったところであり、この認定基準に基づき適正な労災認定に努めているところであります。労働省といたしましては、今後とも医学研究の動向を見守り、新たな医学的知見が得られました場合には認定基準の見直しを行うなど、適切に対応してまいる所存でございます。
精神的な疾患を労働災害と認めるべきだとのお尋ねでありますが、精神障害についても、他の傷病等と同様、業務との相当因果関係が認められる場合には、従来から業務上疾病として取り扱っているところであります。
新しい勤務形態等のもとでの労働災害についてのお尋ねでありますが、労災保険給付の認定は、労働者の勤務や傷病の実態とその変化等を十分踏まえ、個々の事案ごとに、被災労働者の保護に欠けることのないよう適正かつ迅速に行っているところであり、新しい勤務形態や労働契約のもとで働く労働者についても同様に対応しているところであります。
因果関係についての立証が困難な場合における行政の対応についてのお尋ねでありますが、被災労働者等が労災保険給付請求を行うに当たっては、雇用関係や傷病の発生状況等の基本的な事項についての申し出があれば、医学的事項等の複雑な問題については労働基準監督署において必要な調査を行い、因果関係の判断を行っているところであり、今後とも、労災保険の認定について被災労働者等の保護に欠けることのないよう努めてまいる所存であります。
今回の法律改正に係る予算上、定員上の措置等についてのお尋ねでありますが、定員事情の大変厳しい中、労災保険審査官については二十七名の増員、労働保険審査会については非常勤三名の増員を行って審査体制の整備充実を図ることとしているところであり、このために必要な経費等を予算案に計上しているところであります。このような審査体制の充実に加えて、事務処理の抜本的な見直しによる簡素合理化等を進めることにより、従来よりも一層効率的な処理に努め、滞留事案の早急な解消と処理期間の大幅な短縮に努めてまいる所存であります。
最近の労働災害の現状を踏まえた方策についてのお尋ねでありますが、労働省では、最近、死亡災害が増加傾向にあることにかんがみ、建設業の死亡災害の中で最近増加している木造家屋建築工事等における労働災害防止対策の強化、また交通労働災害防止のためのガイドラインに基づく適正な労働時間管理、教育の実施等の対策の充実強化などを重点的に行うこととしているところであります。また、平成七年度に、中小企業集団に対する助成制度を拡充し、中小企業における労働災害防止活動の促進を図っているところであります。今後とも、労働災害の状況を踏まえた適切な防止対策の充実に努めてまいる所存であります。
職場の安全管理等についてのお尋ねでありますが、労働省においては、平成五年度を初年度とする第八次の労働災害防止計画に基づき、安全衛生教育の徹底及び安全衛生管理活動の促進、また心身の健康保持増進対策の推進及び快適な職場環境の形成の促進を図っていくこととしております。さらに、長時間労働による疲労等を要因とする労働災害を防止する観点からも、一つは完全週休二日制の普及拡大、二つには年次有給休暇の取得の促進、三つには所定外労働の削減、とりわけサービス労働の絶滅を期して、これからも行政を推進労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案してまいる所存であります。
また、新しい労働形態における事故防止対策についてのお尋ねでありますが、例えば御指摘の在宅勤務者については、VDT作業による目、手腕等の疲労や腰痛の発生が考えられますことから、VDT作業のための労働衛生上の指針や職場における腰痛予防対策指針に基づき、今後とも関係事業者に対する指導に努めてまいる所存であります。
最後に、労災保険財政の現状と将来の見通しについてのお尋ねであります。
労災保険財政の状況を平成六年度の決算で見ますと、収入総額は前年度より〇・六%増の一兆八千七百五十八億円であり、他方、支出総額は前年度より二%増の一兆二千五百五十六億円であります。この収支差である約六千二百億円につきましては、年金受給者の将来にわたる給付の原資として積立金に繰り入れているところであり、積立金の額は平成六年度末におきまして四兆五千五百六億円となっております。このように労災保険財政は基本的に安定した状況にありますが、今後とも、景気の変動や労働災害の動向を踏まえつつ、引き続き健全な運営に努めてまいる所存であります。拍手
土
土
中
中尾栄一#27
○国務大臣(中尾栄一君) 公営住宅法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
公営住宅制度は、従来から、住宅に困窮する低額所得者の居住の安定と居住水準の向上のために大きな役割を果たしてきたところでありますが、急速な人口の高齢化など大きく変化する経済社会情勢に対応するため、諸般の改正措置を講ずることが必要であります。
この法律案は、このような観点から、真に住宅に困窮する者に対し、良好な居住環境を備えた公営住宅の的確な供給を図るため、所要の改正を行うものであります。
次に、法律案の要旨を申し上げます。
第一に、長寿社会の到来等に対応するため、高齢者等に配慮して入居収入基準を弾力化するとともに、適切な負担のもとで居住の安定が図られるよう、公営住宅の家賃を入居者の収入及び公営住宅の立地条件、規模等に応じて設定するほか、公営住宅の社会福祉事業への活用や、建てかえ事業における社会福祉施設、公的賃貸住宅との併設を促進することとしております。
第二に、既存住宅の有効活用等により需要に応じた的確な供給を図るため、民間事業者等が保有する住宅を買い取りまたは借り上げて公営住宅として供給する方式を導入するとともに、公営住宅の種別区分を廃止するほか、建てかえ事業の要件を緩和することとしております。
第三に、地方公共団体の自主的な政策手段の拡大を図るために、高齢者等の入居収入基準を一定の上限のもとで地方公共団体が条例により設定できるようにするほか、家賃の改定等についての建設大臣への報告義務を廃止するなどをあわせて行うこととしております。
これらの改善措置に伴い、今国会に提出されました平成八年度予算案に盛り込まれているとおり、公営住宅の供給に係る国の補助制度を整備する等所要の改正を行うこととしております。
以上が、公営住宅法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。拍手
――――◇―――――
公営住宅法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
この発言だけを見る →公営住宅制度は、従来から、住宅に困窮する低額所得者の居住の安定と居住水準の向上のために大きな役割を果たしてきたところでありますが、急速な人口の高齢化など大きく変化する経済社会情勢に対応するため、諸般の改正措置を講ずることが必要であります。
この法律案は、このような観点から、真に住宅に困窮する者に対し、良好な居住環境を備えた公営住宅の的確な供給を図るため、所要の改正を行うものであります。
次に、法律案の要旨を申し上げます。
第一に、長寿社会の到来等に対応するため、高齢者等に配慮して入居収入基準を弾力化するとともに、適切な負担のもとで居住の安定が図られるよう、公営住宅の家賃を入居者の収入及び公営住宅の立地条件、規模等に応じて設定するほか、公営住宅の社会福祉事業への活用や、建てかえ事業における社会福祉施設、公的賃貸住宅との併設を促進することとしております。
第二に、既存住宅の有効活用等により需要に応じた的確な供給を図るため、民間事業者等が保有する住宅を買い取りまたは借り上げて公営住宅として供給する方式を導入するとともに、公営住宅の種別区分を廃止するほか、建てかえ事業の要件を緩和することとしております。
第三に、地方公共団体の自主的な政策手段の拡大を図るために、高齢者等の入居収入基準を一定の上限のもとで地方公共団体が条例により設定できるようにするほか、家賃の改定等についての建設大臣への報告義務を廃止するなどをあわせて行うこととしております。
これらの改善措置に伴い、今国会に提出されました平成八年度予算案に盛り込まれているとおり、公営住宅の供給に係る国の補助制度を整備する等所要の改正を行うこととしております。
以上が、公営住宅法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。拍手
――――◇―――――
公営住宅法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
土
大
大口善徳#29
○大口善徳君 新進党の大口善徳です。新進党を代表いたしまして、ただいま趣旨説明のありました公営住宅法の一部を改正する法律案につきまして、橋本総理並びに中尾建設大臣に対し質問をいたします。
戦後、我が国は、国民のたゆみない努力によって驚異的な経済成長を遂げましたが、それが国民の真の豊かさに結びついていたとは到底言えない状況でございます。特に住宅の貧困は諸外国からも指摘されているとおりでございます。一九八六年、OECDは、都市政策レビューで日本政府に対し、「日本の住宅ストックはOECDに比べて低水準にあり、これを改善していこうとするならば、日本政府は住宅問題をもっと優先的に扱う必要がある」と勧告をしています。
居住水準の現状を見ましても、平成五年、最低居住水準未満の世帯が約三百万世帯もあり、特に賃貸住宅において一住宅当たりの延べ床面積は、全国平均で四十五平米、東京都三十七平米、大阪府四十二平米となっており、持ち家の全国平均百二十二平米に比べますと著しく低いレベルでございます。
「布団を敷くのに物を動かさなければならないし、敷いてもたんすの角に布団が当たる」あるいは「遊びに来た友達に、さあどうぞ上がってくださいと気持ちよく言えない」、そのような声を耳にします。また、小さな子供がいるからといってあるいは高齢者というだけで、アパートの入居を断られたり立ち退きを要求されたりしているのが実際に起こっていることでございます。現状の住宅事情における総理の認識をまずお伺いしたいと思います。
次に、今後の住宅政策のあり方における基本的課題についてお伺いいたします。
昨年六月、住宅宅地審議会が「二十一世紀に向けた住宅・宅地政策の基本的体系について」と題する答申を出され、また本年三月、第七期住宅建設五カ年計画について閣議決定がなされましたが、住宅供給における公的部門と民間部門の役割分担のあり方、さらに公営住宅、特定優良賃貸住宅の位置づけについて、明快なる総理の御答弁を賜りたいと思います。
さらに、ある自治体の公共賃貸住宅に入居されていた八十歳の御婦人の上に実際に起こった事実を通してお尋ねをしたいと思います。
この婦人は、だれが見ても入院が必要と感じる病状で、友人が再三にわたって入院を勧めました。しかし、入院すると、せっかく抽せんで当たった高齢者住宅を出なければならないと、我慢に我慢を重ねたそうです。そして、救急車で病院に運ばれて、一カ月目には亡くなられたということです。病院の担当医は「もっと早く入院していれば助かったんだが、なぜ入院しなかったんでしょうか」と語っていたそうです。このことの中に高齢社会の重要な課題が多く含まれていると思います。
第一に、国民が、単に住むというだけでなく拝みたい地域に住めるようにすることと、経済的不安を持たずに安心して生涯住み続けることができることが、住宅政策の基本であると考えます。特に高齢者にとって、住み続けた地域、親しい仲間、親族等との交流は重要です。高齢者の多様なニーズ、家族状況、所得水準、健康状態、安全性に対応した住環境の整備と、高齢者の方が可能な限り住みなれた地域社会で健康で生きがいのある人生を過ごせる住宅の整備は、緊急の課題であると考えますが、これに対する総理の所見を求めます。
第二に、大都市の住宅事情を考えますと、公的・民間共同賃貸住宅の役割は大きく、また、公営住宅は、一定の所得層によるすみ分けによって、集合住宅自体が一つの共同体を形成しております。しかし、良好なコミュニティーを形成するためには、各所得層がバランスよく居住していることが望ましいと考えます。したがって、公営、公団、特定優良賃貸の各住宅の混合建設や、さらに進んで、一棟の集合住宅にこれらの住宅の多様な所得階層が居住することを可能にする公的住宅の一元化の方向が、共同体形成のあり方として望ましいと考えます。その方向が、昨年十二月に構造改革のための経済社会計画で指摘された自立的福祉社会形成に寄与するものと考えますが、この点について総理の見解を求めます。
第三に、高齢者仕様の住宅整備についてであります。
平成三年の人口動態統計によれば、住宅事情による事故死総数の七一%が六十五歳以上の高齢者によって占められています。高齢化に対応した仲宅に取り組めば、三十年後には累計で十一兆五手億円の介護費用を軽減できるとの試算もあります。北欧諸国では、新築住宅はすべて高齢者仕様の住宅にしています。高齢化の急速な進展を考えると、高齢者住宅の整備は自立した生活のために必要な社会資本との認識で、我が国も本格的に取り組むべきであります。
さらに、単に高齢者住宅を整備するだけでなく、医療・福祉との連携が重要です。住宅政策と医療・福祉政策との連携を一層強化する必要があると考えますが、これに対する総理の取り組みについてお尋ねをいたします。
第四に、住宅に対する認識についてであります。
これまで、我が国では、住宅さえ建てれば足れりという認識が先行して、その中身や影響について十分考慮されていなかったと思います。我が国において二十一世紀は高度の福祉社会を構築しなければならないことについては認識が一致するものと思いますが、その福祉社会形成の基礎となるのが住宅であると考えます。ゆえに、高齢先進諸国で定着している「住宅は社会資本」との共通認識を確立し、問題解決型の住宅政策から、住宅を魅力ある居住の場としていくために生活創造型への住宅政策の転換が必要であると考えますが、この点について総理の所見を求めます。
ところで、住宅基本法の制定について述べたいと思います。
我が国では、住宅に約二百本以上の法律が関係しており、それぞれの課題について各種の法律が分担しているのが現状で、それは時代ごとの問題に個別的に対応したものであって、時代を先取りしたものではありません。平成元年に土地基本法、平成五年に環境基本法が成立し、土地問題、環境問題の総合的な対策が推進され、昨年は高齢社会対策基本法、科学技術基本法が成立し、現在、計十五本の基本法が制定されています。
平成六年の「二十一世紀に向けた住宅政策の基本的体系はいかにあるべきか」の住宅宅地審議会の住宅部会の中間報告では、「今後検討すべき事項」に「住宅基本法に係る主要な論点の検討等住宅政策を包括する法体系のあり方の検討」とありましたが、翌年の平成七年の同審議会の最終答申では、住宅基本法を制定すべきとの記載は一切ありません。私は、住宅政策の目標として、ゆとりある住生活の実現を打ち出し、国民の住生活の充実が国の責任であることを明記し、福祉、環境、人権等の諸政策と連携することを内容とする住宅基本法を制定すべきであると考えます。
平成二年二月の衆議院選立候補者へのアンケートでは、何と九割以上の方が住宅基本法制定に賛成しており、ここの皆さんもそうでございます。幾つかの自治体では住宅条例が制定されております。かつて、日本社会党も含む野党三党会派で法律案を共同提出したこともありました。昔の話でございます。生活大国を目指す我が国政府が、福祉社会の基礎をなす住宅政策を包括する住宅基本法の制定に何ゆえ消極的なのか、その理由をお伺いしたいと思います。
以上、今後の住宅政策の基本的課題である六点について、順次総理の明快なる答弁を求めます。
ここで、公営住宅法の改正について、中身について質問をいたします。
まず第一に、公営住宅の入居資格について、高齢者、障害者等に対し現行入居収入基準を引き上げて入居をしやすくしたこと、「障害者プラン ノーマライゼーション七か年戦略」を受けて知的障害者の自立生活を支援するグループホームに公営住宅を活用すること、デイサービス等の福祉施設等の併設を推進すること、過疎地域等における若年単身者の入居が可能になること、これらは我々が以前より強く主張していたことであります。ですから、評価はするものの遅きに失する、こう言わなければなりません。
特に、グループホーム、福祉ホームについては、障害者プランで平成十四年度末までに二万人分の確保を目指しており、多くの方が期待していることに思いをいたすときに、その実現のために公営住宅のグループホームヘの積極的活用が極めて重要であると考えますが、総理の見解をお伺いしたい。
第二に、今回の改正は、低所得者に対して低廉な家賃の住宅を供給するという公営住宅法の趣旨に沿うものと考えますが、新たな入居収入基準の設定により、これまで収入基準内であった収入分位三三%以下の一般世帯が二五%を超えると収入超過者となるため、家賃の引き上げ、明け渡し努力義務や建てかえ後の再入居に大変不安を感じておる方々がいらっしゃいます。
また、これまで入居資格を持っていた収入分位が二五%を超え三三%以下の一般世帯が公営住宅に入居できなくなり、受け皿となる公的賃貸住宅への入居が本当に可能なのか大変心配をしております。そこで、受け皿住宅である特定優良賃貸住宅の確保が極めて重要になってくるわけでございますが、これらの人々の不安に対して政府はどう対応されるのか、建設大臣の明快なる答弁を求め公営住宅法の一部を改正する法律案の趣旨説明にます。
第三に、今回の改正で、一種、二種の区分の廃止、賃貸住宅の借り上げ、買い取り方式の導入など供給方式の多元化、建てかえ事業の要件の弾力化、高額所得者、収入超過者に対する適正な措置によって、公営住宅の供給促進を図ろうとしています。しかし、平成六年度の公営住宅の新規応募倍率を見ますと、三大都市圏の場合平均は十六倍、東京都の場合は平均で三十四倍となっており、中には応募倍率が三百倍を超えるところもあるのです。今回の措置によって、最も公営住宅を必要とする低額所得者層にどの程度入居の可能性が拡大をするのか、建設大臣にお伺いをいたします。
さらに、少子化対策を含め、大都市を中心に中堅勤労者にとってファミリー向け住宅の供給が極めて重要でありますが、その中堅勤労者への住宅供給を使命とする住宅・都市整備公団が現に供給する住宅は、大都市圏におきますと中堅勤労者にとって手の届かない家賃や価格となっているのが実態であります。これはもはやその使命を放棄したものと言わざるを得ません。この公団の果たすべき公的役割を今後担うものは特定優良賃貸住宅であり、大都市地域における住宅問題解消のために特定優良賃貸住宅の供給を一層拡大すべきであると考えますが、建設大臣の見解をお伺いしたい。
第四に、今回の改正によって建設費補助率が一律二分の一となりますが、これによって地方公共団体の負担がふえることがあっては困ります。十分な配慮をしていただきたい。それについて建設大臣にお伺いします。
第五に、今日、地方分権の重要性は改めて申し上げるべくもありませんが、今回の改正によって地方公共団体の自主性、自立性がどの程度拡大するのか、建設大臣にお伺いしたい。
第六に、住宅建設コスト削減についてであります。
本年三月二十六日、住宅建設コスト低減のための緊急重点計画の中で、「二〇〇〇年度までに標準的な住宅の建設コストをこれまでの三分の二程度まで低減する」と発表がありました。この内容については、私もかねてより主張していましたが、国際公約として認識していいのか、総理の決意をお伺いします。
さらに、阪神大震災の教訓から、耐震性強化や耐久性、省エネなどの環境の観点も踏まえてコスト削減を図らなければ意味がありません。公営住宅等の建設及び建てかえにおいても建設コスト削減の先導役を果たすべきであると考えますが、建設大臣の取り組みについてお伺いします。
新進党は、阪神・淡路復興推進委員会を設置し、復興対策について全力を挙げて取り組んでおります。
そこで、最後に、四月八日に兵庫県芦屋市で仮設住宅の撤去が始まりましたが、仮設住宅の撤去費用並びに阪神・淡路大震災での仮設住宅入居者に対する恒久住宅、特に公営住宅における入居及び家賃の軽減対策について国はどのように支援をするのか、総理の明快なる答弁を求め、私の質問を終わります。
ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
この発言だけを見る →戦後、我が国は、国民のたゆみない努力によって驚異的な経済成長を遂げましたが、それが国民の真の豊かさに結びついていたとは到底言えない状況でございます。特に住宅の貧困は諸外国からも指摘されているとおりでございます。一九八六年、OECDは、都市政策レビューで日本政府に対し、「日本の住宅ストックはOECDに比べて低水準にあり、これを改善していこうとするならば、日本政府は住宅問題をもっと優先的に扱う必要がある」と勧告をしています。
居住水準の現状を見ましても、平成五年、最低居住水準未満の世帯が約三百万世帯もあり、特に賃貸住宅において一住宅当たりの延べ床面積は、全国平均で四十五平米、東京都三十七平米、大阪府四十二平米となっており、持ち家の全国平均百二十二平米に比べますと著しく低いレベルでございます。
「布団を敷くのに物を動かさなければならないし、敷いてもたんすの角に布団が当たる」あるいは「遊びに来た友達に、さあどうぞ上がってくださいと気持ちよく言えない」、そのような声を耳にします。また、小さな子供がいるからといってあるいは高齢者というだけで、アパートの入居を断られたり立ち退きを要求されたりしているのが実際に起こっていることでございます。現状の住宅事情における総理の認識をまずお伺いしたいと思います。
次に、今後の住宅政策のあり方における基本的課題についてお伺いいたします。
昨年六月、住宅宅地審議会が「二十一世紀に向けた住宅・宅地政策の基本的体系について」と題する答申を出され、また本年三月、第七期住宅建設五カ年計画について閣議決定がなされましたが、住宅供給における公的部門と民間部門の役割分担のあり方、さらに公営住宅、特定優良賃貸住宅の位置づけについて、明快なる総理の御答弁を賜りたいと思います。
さらに、ある自治体の公共賃貸住宅に入居されていた八十歳の御婦人の上に実際に起こった事実を通してお尋ねをしたいと思います。
この婦人は、だれが見ても入院が必要と感じる病状で、友人が再三にわたって入院を勧めました。しかし、入院すると、せっかく抽せんで当たった高齢者住宅を出なければならないと、我慢に我慢を重ねたそうです。そして、救急車で病院に運ばれて、一カ月目には亡くなられたということです。病院の担当医は「もっと早く入院していれば助かったんだが、なぜ入院しなかったんでしょうか」と語っていたそうです。このことの中に高齢社会の重要な課題が多く含まれていると思います。
第一に、国民が、単に住むというだけでなく拝みたい地域に住めるようにすることと、経済的不安を持たずに安心して生涯住み続けることができることが、住宅政策の基本であると考えます。特に高齢者にとって、住み続けた地域、親しい仲間、親族等との交流は重要です。高齢者の多様なニーズ、家族状況、所得水準、健康状態、安全性に対応した住環境の整備と、高齢者の方が可能な限り住みなれた地域社会で健康で生きがいのある人生を過ごせる住宅の整備は、緊急の課題であると考えますが、これに対する総理の所見を求めます。
第二に、大都市の住宅事情を考えますと、公的・民間共同賃貸住宅の役割は大きく、また、公営住宅は、一定の所得層によるすみ分けによって、集合住宅自体が一つの共同体を形成しております。しかし、良好なコミュニティーを形成するためには、各所得層がバランスよく居住していることが望ましいと考えます。したがって、公営、公団、特定優良賃貸の各住宅の混合建設や、さらに進んで、一棟の集合住宅にこれらの住宅の多様な所得階層が居住することを可能にする公的住宅の一元化の方向が、共同体形成のあり方として望ましいと考えます。その方向が、昨年十二月に構造改革のための経済社会計画で指摘された自立的福祉社会形成に寄与するものと考えますが、この点について総理の見解を求めます。
第三に、高齢者仕様の住宅整備についてであります。
平成三年の人口動態統計によれば、住宅事情による事故死総数の七一%が六十五歳以上の高齢者によって占められています。高齢化に対応した仲宅に取り組めば、三十年後には累計で十一兆五手億円の介護費用を軽減できるとの試算もあります。北欧諸国では、新築住宅はすべて高齢者仕様の住宅にしています。高齢化の急速な進展を考えると、高齢者住宅の整備は自立した生活のために必要な社会資本との認識で、我が国も本格的に取り組むべきであります。
さらに、単に高齢者住宅を整備するだけでなく、医療・福祉との連携が重要です。住宅政策と医療・福祉政策との連携を一層強化する必要があると考えますが、これに対する総理の取り組みについてお尋ねをいたします。
第四に、住宅に対する認識についてであります。
これまで、我が国では、住宅さえ建てれば足れりという認識が先行して、その中身や影響について十分考慮されていなかったと思います。我が国において二十一世紀は高度の福祉社会を構築しなければならないことについては認識が一致するものと思いますが、その福祉社会形成の基礎となるのが住宅であると考えます。ゆえに、高齢先進諸国で定着している「住宅は社会資本」との共通認識を確立し、問題解決型の住宅政策から、住宅を魅力ある居住の場としていくために生活創造型への住宅政策の転換が必要であると考えますが、この点について総理の所見を求めます。
ところで、住宅基本法の制定について述べたいと思います。
我が国では、住宅に約二百本以上の法律が関係しており、それぞれの課題について各種の法律が分担しているのが現状で、それは時代ごとの問題に個別的に対応したものであって、時代を先取りしたものではありません。平成元年に土地基本法、平成五年に環境基本法が成立し、土地問題、環境問題の総合的な対策が推進され、昨年は高齢社会対策基本法、科学技術基本法が成立し、現在、計十五本の基本法が制定されています。
平成六年の「二十一世紀に向けた住宅政策の基本的体系はいかにあるべきか」の住宅宅地審議会の住宅部会の中間報告では、「今後検討すべき事項」に「住宅基本法に係る主要な論点の検討等住宅政策を包括する法体系のあり方の検討」とありましたが、翌年の平成七年の同審議会の最終答申では、住宅基本法を制定すべきとの記載は一切ありません。私は、住宅政策の目標として、ゆとりある住生活の実現を打ち出し、国民の住生活の充実が国の責任であることを明記し、福祉、環境、人権等の諸政策と連携することを内容とする住宅基本法を制定すべきであると考えます。
平成二年二月の衆議院選立候補者へのアンケートでは、何と九割以上の方が住宅基本法制定に賛成しており、ここの皆さんもそうでございます。幾つかの自治体では住宅条例が制定されております。かつて、日本社会党も含む野党三党会派で法律案を共同提出したこともありました。昔の話でございます。生活大国を目指す我が国政府が、福祉社会の基礎をなす住宅政策を包括する住宅基本法の制定に何ゆえ消極的なのか、その理由をお伺いしたいと思います。
以上、今後の住宅政策の基本的課題である六点について、順次総理の明快なる答弁を求めます。
ここで、公営住宅法の改正について、中身について質問をいたします。
まず第一に、公営住宅の入居資格について、高齢者、障害者等に対し現行入居収入基準を引き上げて入居をしやすくしたこと、「障害者プラン ノーマライゼーション七か年戦略」を受けて知的障害者の自立生活を支援するグループホームに公営住宅を活用すること、デイサービス等の福祉施設等の併設を推進すること、過疎地域等における若年単身者の入居が可能になること、これらは我々が以前より強く主張していたことであります。ですから、評価はするものの遅きに失する、こう言わなければなりません。
特に、グループホーム、福祉ホームについては、障害者プランで平成十四年度末までに二万人分の確保を目指しており、多くの方が期待していることに思いをいたすときに、その実現のために公営住宅のグループホームヘの積極的活用が極めて重要であると考えますが、総理の見解をお伺いしたい。
第二に、今回の改正は、低所得者に対して低廉な家賃の住宅を供給するという公営住宅法の趣旨に沿うものと考えますが、新たな入居収入基準の設定により、これまで収入基準内であった収入分位三三%以下の一般世帯が二五%を超えると収入超過者となるため、家賃の引き上げ、明け渡し努力義務や建てかえ後の再入居に大変不安を感じておる方々がいらっしゃいます。
また、これまで入居資格を持っていた収入分位が二五%を超え三三%以下の一般世帯が公営住宅に入居できなくなり、受け皿となる公的賃貸住宅への入居が本当に可能なのか大変心配をしております。そこで、受け皿住宅である特定優良賃貸住宅の確保が極めて重要になってくるわけでございますが、これらの人々の不安に対して政府はどう対応されるのか、建設大臣の明快なる答弁を求め公営住宅法の一部を改正する法律案の趣旨説明にます。
第三に、今回の改正で、一種、二種の区分の廃止、賃貸住宅の借り上げ、買い取り方式の導入など供給方式の多元化、建てかえ事業の要件の弾力化、高額所得者、収入超過者に対する適正な措置によって、公営住宅の供給促進を図ろうとしています。しかし、平成六年度の公営住宅の新規応募倍率を見ますと、三大都市圏の場合平均は十六倍、東京都の場合は平均で三十四倍となっており、中には応募倍率が三百倍を超えるところもあるのです。今回の措置によって、最も公営住宅を必要とする低額所得者層にどの程度入居の可能性が拡大をするのか、建設大臣にお伺いをいたします。
さらに、少子化対策を含め、大都市を中心に中堅勤労者にとってファミリー向け住宅の供給が極めて重要でありますが、その中堅勤労者への住宅供給を使命とする住宅・都市整備公団が現に供給する住宅は、大都市圏におきますと中堅勤労者にとって手の届かない家賃や価格となっているのが実態であります。これはもはやその使命を放棄したものと言わざるを得ません。この公団の果たすべき公的役割を今後担うものは特定優良賃貸住宅であり、大都市地域における住宅問題解消のために特定優良賃貸住宅の供給を一層拡大すべきであると考えますが、建設大臣の見解をお伺いしたい。
第四に、今回の改正によって建設費補助率が一律二分の一となりますが、これによって地方公共団体の負担がふえることがあっては困ります。十分な配慮をしていただきたい。それについて建設大臣にお伺いします。
第五に、今日、地方分権の重要性は改めて申し上げるべくもありませんが、今回の改正によって地方公共団体の自主性、自立性がどの程度拡大するのか、建設大臣にお伺いしたい。
第六に、住宅建設コスト削減についてであります。
本年三月二十六日、住宅建設コスト低減のための緊急重点計画の中で、「二〇〇〇年度までに標準的な住宅の建設コストをこれまでの三分の二程度まで低減する」と発表がありました。この内容については、私もかねてより主張していましたが、国際公約として認識していいのか、総理の決意をお伺いします。
さらに、阪神大震災の教訓から、耐震性強化や耐久性、省エネなどの環境の観点も踏まえてコスト削減を図らなければ意味がありません。公営住宅等の建設及び建てかえにおいても建設コスト削減の先導役を果たすべきであると考えますが、建設大臣の取り組みについてお伺いします。
新進党は、阪神・淡路復興推進委員会を設置し、復興対策について全力を挙げて取り組んでおります。
そこで、最後に、四月八日に兵庫県芦屋市で仮設住宅の撤去が始まりましたが、仮設住宅の撤去費用並びに阪神・淡路大震災での仮設住宅入居者に対する恒久住宅、特に公営住宅における入居及び家賃の軽減対策について国はどのように支援をするのか、総理の明快なる答弁を求め、私の質問を終わります。
ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕