富田俊基の発言 (予算委員会公聴会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○富田公述人 今御指摘ございましたように、高齢化いたしますと、家計の貯蓄率は高齢世帯ほど低いわけですので、我が国全体としても貯蓄が減っていく。それで貯蓄率が低下する。そういう中で、今非常に金利が低いことがいろいろ影響を及ぼしているのではないかという御指摘であったかと思います。
まず考えるべきは、物価を一方で見ますと上がっていないという事実でございます。これこそが平和の配当であったかなというふうに私は思います。
先ほど申し上げましたが、冷戦の終えんが世界の産業構造を変えまして、そして安く良質なものをどんどん先進国が買えるようになった。我が国のみならず他の先進国でも物価は非常に下がってきております。これは、我が国がこれから高齢化を迎える上で非常にプラス材料であると私は思います。
問題は低金利だということなんですが、実は金利と物価を比べると、金利の方が三%も高い。長期の国債の金利と物価を比べた場合ですが、これはいわゆる実質金利と言われるものでございます。この実質金利が、国債が大量に出る前と最近を比べますと、最近の方がどこの国も高くなっているわけです。このことがやはり市場経済が送り出す財政膨張に対する危機のシグナルであるというふうに考えております。
そういう意味で、そういう中で年金制度も考えていく必要があるのではないかと思います。これまで保険料が非常に上がってきた。この年金制度、このままの制度を維持いたしますと、将来世代は、現在受益を受けております高齢者に比べまして世帯当たりで一千二百万円台の負担増加になるということを昨年の経済白書で言っております。したがって、これから、これまでどおりの年金制度が維持できるのかどうかということを検討しなければならないというふうに思います。
そういう意味で、冷戦構造の終えんと高齢化といったことが我が国の財政、年金制度のあり方に大きな影響を投げかけている。物価が下がっているわけですので、年金の物価スライドといったことも、十分に検討して実施しないと後年度に非常に大きな負担となって発生するという危険があると私は思います。