松下忠洋の発言 (予算委員会第五分科会)
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○松下分科員 そこのところをお尋ねしようと思っておったわけでございますが、国土利用計画の中で、これは二月十五日の新聞の記事を今ここに持っておりますけれども、先般、おっしゃいましたように、十四日に第三次国土利用計画の最終案がまとまって、そして総理に答申したわけでございます。
今その話があったわけですけれども、そのテーマが自然との共生だ、そして安全で安心な国土利用などを基本方針に据えて、自然環境の保全を強化する自然維持地域をつくっていくということなのですね。これは非常に大事なことで、これがきっちりと基本方針として盛り込まれ、それが国家施策の中に、各省庁が持っていろいろんな事業の中に入り込んでいきますと、これは極めて強力な地球環境保全の第一歩になっていくだろう、あるいは育成になっていくだろう、こう思っているのですね。
従来、ここにもありますけれども、その地域の分け方を、都市と農村、都市と漁村、都市と山村、そういうすみ分けの中で人が住んでいる形態、どこに住んでいるかということで分けておったということがありますけれども、本当はそういうことではなくて、都市に住んでいる人も農山漁村に住んでいる人もそれなりに自然を共有する、それから自然の中でしっかりと自分の疲労をいやすというような場所があっていいし、そういうものを次の世代にしっかりと残していくということが必要だと思うのですね。そういう意味で、原生林や野生生物が生息する自然維持地域というものを設けて、これを環境保全の柱としてしっかり強く打ち出していこうということは極めて大事だと思うのです。
それで、これは環境庁だけの施策で進んでいくとは僕は思っていないのですね。きょうは林野庁の人にも来ていただいていますけれども、こういう広い大きな範囲の地域だけではなくて、例えば河川沿川には水害を防ぐための水防林というのがありました。それから防災林というのもありますし、それから富山の方やら東北の方やら、あっちの方へ行きますと非常に強い風が吹いてくる。そういうときには、家の周辺にしっかりとした囲いになる防風林がきちっと町並みとしてできている。それから、地域にはそれぞれの鎮守の森があり、そこに一つの里山としていろいろな、治山治水に大きく役立つような森林というものを、自然に地域に住む人たちの知恵で残して保存しておくというようなのがたくさんあるわけですね。
私も建設省に長くおりまして、いろんな事業に取り組んでまいりましたが、ある時期は、もうとにかく洪水を防がなければいけない、山崩れを防がなければいけないというようなことで、かたいコンクリートの構造物をつくったりなんかしようとすることに走っていくわけですね。これは今、極めてそのことの反省をしなければいかぬ。我々もそういうことを後輩にもきっちり言っていますけれども、自然との共生をしながら、現在ある、そういう残っている、極めて少なくなったかもしれませんけれども、そういうものをしっかりとまた育てばぐくんでいくようなこともしなければいかぬ、そういうふうに思うのですね。ですから、この自然維持地域というものは極めて大事だと思います。
重ねて環境庁の中でもう一回お聞きしますけれども、予算の中で、第一歩として、では平成八年度どこにどういうふうに具体的に取り組もうとしているのか、関係省庁との間でどういう連携をとりながら柱として取り組んでいこうとしているのか、そのことをお尋ねしたい。
それから、林野庁も今始めていますけれども、里山だとか自然の里に残っている防風林とか防災林とか、そういうものをあなたたちの政策の中でどういうふうに生かそうとしておられるのか、そういうことをぜひ聞かせていただきたい。黙っていると切られてしまう、そういうことになっていきますので、そこを着眼大局、着手小局、そういうことで、小さいところからもやっていこうということにも取り組んでもらいたいと思いますけれども、それについての具体的なお考え方をお願いしたいと思います。