宮林正恭の発言 (科学技術特別委員会)

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○政府委員(宮林正恭君) それでは、資料に基づきまして御説明させていただきます。
 まず、数ページのペーパーで、「動力炉・核燃料開発事業団高速増殖原型炉もんじゅナトリウム漏えい事故の報告について」という資料がございますが、今回の報告の本文につきましては少し分厚うございますので、これで説明させていただきます。
 まず、今回の報告につきましては、規制部門だけではない、科学技術庁全体といたしましてこの報告を取りまとめました。それから、今回の報告はまだまだ引き続き調査を行う部分がございますので、引き続き調査を行いまして、別途追加して報告を取りまとめることにしている部分があるということを申し上げたいと思います。
 報告書の要旨でございますが、今回の事故につきましては、法律的な概念からいいますと、原子炉施設の安全は確保されたと。しかしながら、ナトリウムが漏れたということにつきましてはやはり極めて重く受けとめているということでございます。
 それから、地元の方におかれましては、やはりナトリウムの漏えいと火災というふうなことから強い衝撃を受けられたということについては十分認識をする必要があると考えておりますし、また、国民に対してもそういう衝撃を与えているということを強く認識しているということを述べております。それから、動燃によります不適切な対応がございまして、不安感なり不信感を与えるということになったということも述べております。
 漏えいの発生原因でございますが、この漏えいを発生いたしました温度計さやにつきましては、その設計において、当時の米国機械学会の技術基準を正確に理解しないまま設計を行ったミスということがあったということを述べております。
 漏えい後の拡大防止につきましては、異常時運転手順書の記載に問題があったほか、運転員の判断にも適切性が欠けていた面があったということを述べております。ナトリウム漏えいによる影響でございますが、これらにつきましては、それぞれチェックをいたしました結果、放射性物質による影響、あるいはナトリウム火災で生じたエアロゾルによる影響はなかったということを確認いたしております。しかしながら、鋼製足場が損傷した原因、あるいはナトリウムとコンクリートの反応を防ぐために敷かれている鋼板の温度上昇といったような問題などにつきましては、引き続き検討するというふうなことにいたしております。動燃の事故時の対外対応につきましては、状況がどうであったかということについて説明を書いておりまして、それのバックグラウンドにありますものといたしましては、やはり動燃は情報公開ということについての認識が不足していたのではないか、あるいは指揮する者の役割が必ずしも十分機能しなかったのではないかなどのことを述べております。
 それから、原子力安全局の対応についても記しておりまして、これにつきましては、事故の際の正確かつ迅速な情報の把握ができなかったという事実を述べております。
 次に、科学技術庁として反省すべき点を五点述べております。
 一つは、温度計の審査に関しまして、許認可の対象とせず、自主的な活動にゆだねていたこと。二つ目といたしまして、科学技術庁の対応については、動燃から情報が適切に提供されるという考えに依拠しまして、能動的対応に欠ける側面があったこと。それから、国民あるいは地元の方々の不安をできるだけ少なくするような努力が不十分であったのではないか。それから情報開示についても、動燃における情報の開示をためらわせるような体質あるいは雰囲気をつくってきたことについてなど、科学技術庁が十分掌握をし切れておらず、そういう点で大きな反省すべきところがある。それから、動燃の経営面についての監督におきましても不十分であったということでございます。八番目といたしまして、今回のいろいろな事故の教訓、これは先ほどから申し上げておりますいろいろな調査をした結果に基づく教訓でございますが、それに基づく対応及び改善策を八項目述べておりまして、一つは、二次系の温度計の取りかえと科学技術庁による審査及び検査。それから、ナトリウム漏えい後の措置の充実。それから、運転員が的確に判断できるような支援システムの充実。それから、事故時の対応のための体制の整備。次いで、動燃の自主保安の強化というふうなことを述べると同時に、科学技術庁みずからにおいても安全性総点検をやる、そしてその実施は動燃にしていただくわけですけれども、その確認体制をつくっていく。それから、運転管理につきましては能動的な動きに欠けるところにあった、こういうようなことでございますので、運転管理の充実強化をする。あるいは、原子力に対します安心感と信頼感の確保をするというふうなことにつきまして述べております。
 それから、同封をいたしましたもう一つの資料をちょっと御説明させていただきたいと思います。
 ナトリウム漏えい燃焼実験が六月七日に動燃の大洗工学センターにおいて行われました。しかしながら、これにつきましては新聞等で既に御存じのとおりでございますけれども、下に敷かれております床ライナーが破損をしているという事実が判明をしたわけでございます。
 それで、今回の実験は、配管支持装置等がある状態でのナトリウム燃焼挙動を確認する。換気空調ダクトあるいはグレーチングと言っております足場でございますが、そういうものが破損をしたという事実についての挙動を確認する。床ライナー、下に敷いております鉄板でございますが、あるいは側壁のコンクリート、そういうものに及ぼす影響の確認をするということで行いました。
 これにつきましては、ナトリウムの温度等はここに書かれておりますが、スペース的には約十三分の一、それから、いろいろと測定をするということから、床面におきましてはステンレス製の管あるいは枠といったものを設置いたした状況で行っております。これにつきましては三ページの上段の方の写真、図二でございますが、こういうふうなことで行われました。
 しかしながら、この実験を行いました結果が図三のようなことになっておりまして、これにつきましては今後十分解析をしていきたい、こういうふうに考えているわけでございます。
 とりあえずの観察状況といたしましては、ナトリウム化合物の堆積が見られていない、これは「もんじゅ」の場合は堆積が見られたわけでございますが、そういうことがあること。あるいは、この図でごらんいただきますように、サンプリングポットとか熱伝対保護管、こういうふうなものがなくなっている。それから、先ほど申し上げました床ライナーに三カ所穴があいた。当然といいますか、ダクト、グレーチング等につきましては「もんじゅ」と同じように穴があいております。
 それで、このような状況になったことにつきましては引き続き検討するということでございますが、過去にいろいろ行われました実験では床ライナーに穴があくということは起こったことがないということでございますので、まずこういうことが起こった原因について十分究明をして、その後的確な措置をとっていきたい、こういうふうに考えております。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 宮林正恭

speaker_id: 8279

日付: 1996-06-14

院: 参議院

会議名: 科学技術特別委員会