川野秀之の発言 (行財政機構及び行政監察に関する調査会)

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○参考人(川野秀之君) 憲法を改正してオンブズマンをつくるということと法律によってつくることの違いということでございますけれども、これが私のこれまでの過去の意見を若干引きずった部分であろうかと思いますが、これまで考えてきたことの最初は、諸外国の例を引きますと、全部じゃありませんが、大半のものが憲法を改正してオンブズマンをつくってきた。そして、幾つかの国におきましてはオンブズマン法といったような法律をつくってオンブズマン制度をつくってきた。どちらかというと、いわゆる英米法的な国において憲法改正ではなくて法律によってつくってきた、まあフランスもそうですね、という流れがあろうかと思います。
 そこで、大分外国の流れに影響されたという点において、憲法を改正してオンブズマンをつくるということが一番筋ではなかろうかと、このように考えてきた時期が長かったわけでございます正するには当然かなり長い隠匿がかかる、あるいは現実問題として、日本ではそれは事実上不可能に近いのかもしれない。そうであるならば、今つくらなければいけない制度を憲法を改正してつくるということになるとかなり時間がかかることでありまして、そこまで待てというのが果たしてよいことなのかどうかということにも疑問がございます。したがいまして、法律で先行して後でまた検討すればいいのではないかと、このように考えるわけでございます。
 もちろん、憲法を改正した場合にはその憲法の規定によってオンブズマンの権限というものをかなり定めることはできるかと思いますが、ただ、その場合におきましても、余り強力な権限を持つものになりますと、これはオンブズマンではなくてもっと大きな、いわば行政監視官といいましょうか、より強力なものになり過ぎましてかえって権力分立を崩す場合もあり得ますので、したがいまして憲法の条文の改正の仕方というものは大変問題になってきます。ただ、これはあくまでも仮定の問題でございますので、現状におきましては法律によりましてつくるということが望ましいのではないか、その内容につきましては先ほど述べたとおりであると。
 憲法上の問題というものは、疑問は提起される方はおありであろうかと思いますが、現実問題として、国民のためになる機関をつくることに憲法上の問題があるというのは大変不自由なことでございまして、したがいまして、先ほど若干申し上げましたように、解釈上必ずしも問題点は大きくない、あるいは問題点はないとするのであるならばつくって、その結果としてそれが人権の保障あるいは国民の不満の救済、そういったことになればより民主主義は効果的になるのではないかと、このように考える次第でございます。

発言情報

speech_id: 113614277X00319960523_018

発言者: 川野秀之

speaker_id: 1008

日付: 1996-05-23

院: 参議院

会議名: 行財政機構及び行政監察に関する調査会