羽毛田信吾の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○政府委員(羽毛田信吾君) 三点お尋ねをいただきました。
まず、費用の点でございますけれども、今後高齢者の方々、なかんずく後期高齢者と言われます七十五歳以上の方々が加速度的にふえてまいります。そういたしますと、もちろん一方においてそういう方々を寝たきりにさせない、寝たきりになられてもそこから回復をしていただくという意味でのリハビリなり予防の努力は最大限なされなければなりませんが、それにいたしましてもやはりそういった要介護の状態というものがふえてまいります。
そういたしますと、やはり介護を要する方々に対するお世話、これをだれがやるか。それは私的部門がやるか公的部門がやるか、保険でやるか税金でやるか、いろいろ組み合わせばありましょうが、やっぱりそういうものというのは全体としてはふえてまいります。これは何らかの形で、社会全体といいますか、国民全体が負わねばならないことになるわけであります。したがって、そういう意味でそこをいかに合理的に、いわば皆さんが納得しやすい形で負担をするかというのが、一つは公的介護保険というものの側面であろうというふうに思います。
その際に、そうではあっても全体を合理的なものにとどめていく努力というものをしなければなりません。それの一つは、先ほど申し上げましたように、いかに寝たきりをつくらないか、寝たきりになられてもそこから回復をさせていくかという意味でのリハビリなり予防ということでございます。これは、今回の介護保険の中でもリハビリテーションの給付というようなものを新たに位置づけることによってやっていこうという方向が一つ出ております。
それからもう一つ、具体的な方向で申し上げれば、今の医療と福祉の中でやられている全体については、端的に言って全体の費用の面で効率的でない部分が実は出ております。
それは、具体例を一つ挙げますれば、例えばいわゆる社会的入院という形で本来積極的な意味での治療というものの段階をもう終わった形の方々が、特別養護老人ホームに入られるのがふさわしいという方であるにもかかわらず特別養護老人ホームができていない、あるいは利用者負担がそれぞればらばらであるというようなことの中で、病院のベッドで半年、一年とお過ごしになるということになりますと、これはそこに入っておられるその方にとりましても、病院のベッドは特養のベッドなんかに比べて部屋的にも狭うございますし、それから例えばおふろというようなものについても必置になっていないという意味で、要すれば六カ月も一年もそこで生活をされるような仕組み、措置にはなってないわけでありますが、そこにおられる。それがもし今のような仕掛けで、必要な人が必要なところにという形で特別養護老人ホームに入られれば、その人にとっても適切な処遇ということになりますし、コストの面でも端的に申し上げて一般病院のベッドに一月入られるのと特別養護老人ホームに入られるのとではコストがうんと違います。
したがいまして、そういう意味でのある種の合理的な処遇というものが行われるならば、全体としての費用も当然コストが低くなってまいるということで、総体費用のいわば効率化ということを通じまして全体的にこの介護保険を通じての費用低減効果があるであろうというふうに思われます。
それから、その先のところになりますと、先ほど申し上げましたように、そういった総体的にはどうしてもふえていく費用を、今そういうものがなかりせばということとの対比で申し上げましたが、今度はその中でどう持ち合うかということが、今度は保険制度の中における公費の持ち分であったり、あるいは保険料の持ち分であったり、あるいは自己負担の部分であったりという形での制度論をこれから詰めていくということになろうかというふうに思います。
それから、特別養護老人ホームの今の措置との対比において、具体的に例えば特別養護老人ホームに入る場合の手続がどうなるかということでのお尋ねだったと思いますけれども、今度の新しい介護保険制度がスタートしたとするならば、これも老人保健福祉審議会で御議論されておるところに即して申し上げたいと思います。
まず、そういう家庭でお倒れになった、あるいはそれで介護を要する状態ということになったということになりましたら、御本人が申請をされまして、それに基づきましてその方の介護の度合いというものを専門家によって判定をしていただくということで、介護を要する状態であるかどうか、給付を要する状態であるか、それから給付の度合い、どのくらいの介護度かというようなことを専門的に判定をしていただきます。
これも客観的、公平にあれしますようにもちろん基準をきちっと決めると同時に、専門家によるチームというものをつくってそういうことを決めていただいて、そこの判定に基づきましてこの人は要介護だ、介護度も重いということになって、それじゃ特別養護老人ホームに入りたいということになりましたときには、基本的にはそこから先は御本人が、ここの特別養護老人ホームに入りたいということになれば、そこの特別養護老人ホームとの間の契約でお入りになる。それで、特別養護老人ホームの中における処遇なりなんなりはそこでのケアチームがまた処遇計画をつくるというような形の中で流れていくというふうに思います。そういったような形でこれから特別養護老人ホームの場合にはなるのであろう。在宅も、在宅のホームヘルパーとかそういうことをあれされた場合も、基本的にはそういうような仕掛けの中でやっていくことになろうかと思います。
それから三点目でございますけれども、在宅介護センターというものをどういうふうにしていくんだということでございました。
先ほどの話に少し補足させていただきますと、今後新しい介護システムというものの大事な要素の一つとして、特に在宅サービスについていうならば、いろんなサービスメニューを今後組み合わせて在宅での介護というものをやっていくことになります。そうしないとなかなか家庭で地域でといっても難しい問題がございます。
そうしますというと、例えばそういったヘルパーさんに週何回来ていただいて、デイサービスに何回通ってといういわばメニューを一つのプランにしなければならないということで、そういうことについて、これは専門家の支援というものが要ります。そういう意味からいうと、専門家による相談、指導をする体制というものを介護保険制度と同時にきっちりつくっていかなきゃならないということになりまして、今の在宅介護支援センター、現在もそういう役割を部分的に果たしておるわけでありますが、言ってみれば、今後介護保険ができましたときには、そういった在宅介護支援センターの役割というものがそういう形の中で発展的にさらにその機能を拡大するような形で対応していくものと思っております。
そういう意味では、在宅介護支援センター、基本的にはそのいわば準備段階における今日でも、在宅介護支援センターの普及ということを大いにやっていかなきゃならないだろうというふうに私ども思っております。そういった中で、でき得るならば二十四時間の対応した地域の相談という体制が組めるようにということを私ども考えながら、今後そういった方向で在宅介護支援センターについても普及を図ってまいりたいというふうに思っております。
新ゴールドプランにおきます整備目標につきましても、まだ整備目標を達成した状態になっておりませんので、ここについても拍車をかけて整備を図っていきたい、こんなふうに思っております。