塩崎恭久の発言 (大蔵委員会)

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○塩崎恭久君 景気回復宣言もしているわけでございますし、今申し上げたようなことでひとつ、何だそれだけかとやっぱり思われないような規制緩和をぜひお願いしたいというふうに思います。
 次の話題でございますが、大型私募債に行く前に、むしろもうちょっと大きな、「検討中」ということでこの中間公表では処理されておりました社債の流通市場の整備の状況につきましてちょっとお話を伺いたいと思うわけでございます。
 具体的には、証券局に社債受渡し・決済制度研究会というのがありまして、そこで社債の流通市場の問題についてずっと去年の七月から検討していただいているわけで、その検討状況と今後の方向性、タイミング等々最後に聞きたいわけでありますが、発行市場につきましては、先ほど冒頭申し上げたように、適債基準についても、あるいは財務制限条項の設定義務についても撤廃をされるということで、かなりな英断をされて、発行市場の出しやすさという意味では多くの評価を得ているだろうと思うわけでございます。
 ところが、その一方で流通市場は全くまだ整備がされていないということで、私も余り社債市場についてはよく知らなかったわけでありますが、昨年いろいろまた勉強し直してみまして、改めてこの流通市場を何とかしないとよくないなと。特に今銀行がああいうような状況で、不良資産でなかなか前向きな融資に移れないという中で資本市場での資金調達が必要だということでございますから、ますます先ほどの増資の問題も含めて資本市場の整備というのが大事だろうと思うんです。
 この社債の流通市場というのは、古い方々などは、社債というのは大体発行したら持っているものだというふうに、私の父の年代ぐらいの人たちは大体そう思っていたようであります。しかし、アメリカなんかの場合は全然そうじゃなくて、例えばアメリカなんかの場合、二年前ですけれども、大体発行残高の六倍ぐらいの回転をしている。それから日本でもかつて日本銀行やあるいは銀行シ団で持っていた国債がかなり流通をするようになりました。これもいろいろな変遷を経てなるようになりましたけれども、今、二百二十兆ぐらいあるんでしょうかね、国債の残高が。それに対して三千五百兆ぐらいの売買が行われているということでありますから、国債の流通市場という意味では十七倍ぐらい回っているということであります。
 それに対して、じゃ社債はどうなっているかというと、残高が十八兆で、流通、つまり売買の往復で十一兆しか売買されていないということでありますから、六割ぐらいしか回っていないということであります。
 どこに問題があるのか。いろいろあるわけですが、この社債というのは、皆さんも御案内のように、社債等登録法という昭和十七年にできた古典的な法律に基づいて今でも動いているわけでありまして、十七年というのは、先般廃止されました旧食管法とか、まだ生きておりますけれども現行日銀法等ができた年であります。戦中であります。そのときにできた社債等登録法の仕組みの中でまだ社債というのが出ていて、登録済み証なる紙っぺらが、これも郵便で、このコンピューターの時代に郵便でやりとりされる。
 おまけに、資金決済は十日に一遍しか行われないということであります。国債は今まで五日に一遍しか決済されないということで、今度はローリング決済というのになるようなお話も聞いているわけでありますが、十日に一遍の決済といっても、郵送でやっているのを含めると最長で一カ月ぐらい決済が行われないということで、いつも決済のリスクを負いながら今売買が行われているというのが現状でありますから、当然、決済リスクがあるということで流通コストが高くなる。そうすれば発行コスト自体、発行条件自体にいい影響を与えるわけがない。つまり、売れる当てがないものを買ってくれと言ってもなかなかいい値段で買ってくれないのと同じであって、これを何とかしなきゃいけない。
 このコスト高の分が今まできっと、最近随分社債で調達しているところもふえてまいりましたけれども、そういう人たちのコストに上乗せをされているということで、これを何とかしなければいけないということで、実は平成元年ぐらいに大体の方向性が出ていたわけでございますね。しかし、いろいろ利害関係者が多いものですからなかなかこの流通市場の仕組みができないということで、去年の七月に先ほど申し上げた研究会をつくられたというふうに理解しているわけであります。
 実は、私ども与党の行革プロジェクトチームで去年の秋に、居住者ユーロ円債の九十日間国内還流制限の撤廃を唱えまして、大蔵省は当初、還流制限を許してしまうとユーロ円債を日本の企業が発行するようになって、国内の発行市場が空洞化しちゃうということで反対をされていたわけですね。しかし、結果として十二月に、この平成八年の四月に九十日間の還流制限を四十日にする、アメリカが四十日ですがそれと同じにして、そして平成十年四月には完全撤廃するということで、かなりの英断をしていただいたわけであります。
 私も大蔵省もよく踏み切ったなというふうに思いましたが、そのときの私が受け取ったメッセージは、二年後にこれを完全撤廃するということは、二年後にはもう国内の流通市場もおおむねワークするようになっているということを決断されたんではないかなと私は受け取ったわけであります。
 そういう意味で、昨年の六月の緊急円高経済対策の中でこの研究会というのがスタートしたと聞いておりますけれども、この中での検討状況、何がポイントになっていて、いつまでに結論を出すつもりなのか、そして新しい制度ができるとするならばいつごろそれをスタートするおつもりなのか、その辺についてお話を伺いたいと思います。

発言情報

speech_id: 113614629X00319960222_011

発言者: 塩崎恭久

speaker_id: 34685

日付: 1996-02-22

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会