塩崎恭久の発言 (大蔵委員会)

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○塩崎恭久君 何しろ昭和十七年にできた制度で営々と今日までやってきたわけでありますから、いろんなしがらみというものがやっぱりあるんだろうと思うんです。大事なことは、過去のしがらみはしがらみとして、それにとらわれることがないように、先ほど蝋山五原則ということをおっしゃいましたけれども、特に今、繰り返して申し上げるように、銀行からの融資がなかなか思うようにいかない中で、企業が元気になって、福祉を賄えるだけの経済の成長というものをもたらすためにも、やはり使い勝手のいい、そしてまた先ほどもおっしゃったようなコストの安い資金調達ルートというものをつくっていただかなきゃいけないんだろうと思うんです。ですから、しがらみに余りとらわれずにぜひ頑張ってもらいたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。
 次に、先般の中間公表では「措置困難」ということになっておりました大型私募債ルールの規制緩和でございます。
 今申し上げた社債の一種ではあるわけでございますが、先ほどのは流通するわけでありますけれども公募のお話でございまして、いわゆる私募、つまり勧誘対象が五十人未満、あるいはプロの投資家だけを相手にするプロ私募というどっちかに入るもので、なおかつ二十億円以上を大型私募債と言っているようでありますけれども、これについてのルールがかなり厳しく課されております。これは、証券が流通をされると貸し出しなのか債券なのかよくわけがわからぬというような、そういう垣根の議論もあるのかもわかりませんが、いずれにしても、皆さんも御存じかもわかりませんが、驚くほど細かく規制をしているわけであります。
 四つ種類がありまして、一つは、一回当たりに出せる発行額の上限というのは二百億円で決まっておって、それから二番目に年間発行額も千二百億円まで、年間発行回数も六回まで、なおかつ発行後二年間は転売をしてはいけませんと、こういう四種類の規制がかかっているわけであります。それで、産業界からかなり苦情といいましょうか要望が出ているわけでありまして、これを即時撤廃してほしいという話でございます。
 規制している理由というのは、この中間公表にも書いてありますけれども、これを見ますと、「公募債市場と私募債市場の適正なバランスを確保しつつ、私募の取扱い業務の適正な遂行を確保する」、こう書いてあるんです。
 私は、ちょっとどうかなというふうに思いますのは、公募債市場と私募債市場の二つの市場の適正なバランスに配慮しながらこういう規制をかけているんだということは、言ってみれば需給調整を当局がやっているというふうにもとれるわけであって、適正なバランスが必要であることは結果としては大事なことなんだろうと思いますけれども、むしろこれは市場が、マーケットが決める適正なバランスということだろうと思うわけでありまして、そこを大蔵省がこの程度が適正なバランスのとれた公募と私募のバランスだと言うのはちょっとおかしいんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 確かに、安定的で低コストな資金調達ルートという意味では公募債の方が私募債よりはいいということは間違いないわけでありますけれども、しかしやっぱり調達サイドから見て選択が可能だということが大事なんだろうと思うんです。ですからそれがどっちに行くかというのは、やっぱり同じ条件でどっちへも行けるようにしておいて、結果としてバランスがとれるような格好になるというのが理想なんだろうと思うんです。そういう意味では、これは居住者ユーロ円債の還流制限の撤廃のときにも、いわば空洞化を一時的にしてしまうかもわからないけれども、英断をされて九十日を四十日にし、またもう二年後には撤廃をするということまでお決めになった。
 そういう意味では、同じような論理で考えれば、ここでこれはもう撤廃して、公募債は先ほどやると言っていらっしゃるわけだし、ここでたとえ私募債の方を自由化しても公募債の方の整備がとまったりだめになったりするようなことはもうないんだろうと思うんです。
 ですから、そういう意味では、今何度も繰り返して言うように、資金調達のルートというのはいろんな形である方がいいわけでありますから、そういう意味でこれはもう自由化してもいいんではないだろうかというふうに私は思います。何度も繰り返して言うように、何しろ当事者の自由な意思にゆだねるということを基本とする証券局の政策としては、これもやっぱり自由化すべきではないだろうかというふうに思うわけでありますので、「措置困難」ということで一月にお出しになったこれをもう一回考え直していただけないだろうか。
 これは実は、私ども与党の行革プロジェクトでもお願いをしておりますし、私ども自由民主党の行革推進本部の規制緩和委員会、唐沢委員会と言っておりますが、そこでもお願いをしているわけでございますけれども、その辺のお考えについてお聞かせいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 113614629X00319960222_015

発言者: 塩崎恭久

speaker_id: 34685

日付: 1996-02-22

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会