長野厖士の発言 (大蔵委員会)

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○政府委員(長野厖士君) 塩崎先生に改めて申し上げるのも失礼かと存じますけれども、公募債と私募債というものの違いというものを考えてみまするに、公募債はディスクローズのある有価証券で、私募債はディスクローズなき有価証券と言うことが一つできると思います。あるいは、公募債は一般の広い投資家を対象としたものである、私募債は限られた投資家を対象としたものであるという違いがございます。
 したがいまして、私募債のマーケットに関しまして、ディスクロージャーなき有価証券という性格にかんがみまして、ディスクロージャーを必要としないような投資家に限る等々の制約条件というのは、アメリカのSEC等々においても同じように置かれておるところだと考えております。
 ただ、私がちょっと考えますのは、発行体の方々が非常に私募債の使い勝手をよくするということに熱い目線を注がれる背景には、一つはディスクロージャー負担を軽くしたいという気持ちと同時に、先生が御指摘になりました公募債市場というものが、発行市場の方は昨年までいろいろございましたし、それから流通市場は先ほどの御質問のような問題がございますので、結局公募債市場が使い勝手が悪いということで、私募債の市場というものを使いたいというお気持ちが非常に強いのかなと。
 しかし、発行市場の方の問題の改善に成果が上がらないままこれを許していきますと、結局ディスクロージャーなき有価証券というものだけが日本の公社債市場の中心になってしまうという問題があるので、公募市場と私募市場のバランスのとれたということを申し上げておるわけでございまして、数量的に六対四とか、そういうめどとかいうようなことではなくて、事柄の考え方と考えておるわけでございます。
 そこで、そういう非常に基本的な問題があるという意味で「措置困難」ということで発表させていただいておりますけれども、措置困難と申し上げたことは検討も何もしていないという意味合いではございません。先生が先ほど来御指摘になった問題意識につきましては私ども問題意識を持っておりますし、先ほど御質問いただきました社債の流通制度というものが完備されてくるようであれば、今までは公募債市場がなかなか未発達だから私募債市場も多少それに合わせて不自由にしなければいけなかったという制約条件があったとすれば、むしろ発想を逆にして、公募債市場を使い勝手をよくすることによって私募債市場も多少使い勝手をよくすることができる、そういう拡大均衡的な発想がとり得ないかどうかということは私ども気持ちの奥にはございます。
 その上で、まだ道筋が見えておりませんので、特に公募市場の方の流通市場の問題について道筋が完全に見え切っておりません、努力中でございますので、こちらの方につきましては当面「措置困難」とさせていただいておりますけれども、気持ちといたしましては、今申し上げましたような拡大均衡的な形で道筋が見つからないかということにつきましては、これから努力させていただきたいと考えております。

発言情報

speech_id: 113614629X00319960222_016

発言者: 長野厖士

speaker_id: 29329

日付: 1996-02-22

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会