砂原幸雄の発言 (逓信委員会)

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○参考人(砂原幸雄君) 視聴率至上主義の問題でございます。
 視聴率は視聴者の関心、支持、共感などをはかる一つの尺度でもございます。また、私ども民間会社として収益を支えるファクターの一つでもあるというふうに意識しております。しかし、決して視聴率至上主義ということにのみ走ってはいけない問題だと私は思っております。
 番組というものが支持され共感されるには、あくまでその番組がどのようなテーマ、コンセプト、いわばつくる人間の志というものをはっきり持った番組があって初めてそれが支持を得ていくものだと思いますし、またそれなくして支持を得られないような番組であってはならないと思っております。ともすれば、いろんな分野ではやっているもの、流行しているもの、そういうものをただ現象として持ってきて横に並べただけの番組、そういうものが私は余り長く成功したというようなことはないと思いますけれども、ただ、そういうふうな作業のみが後になって浅ましい記憶として残っていくことも多いと思っております。
 私は、視聴率というものは決して無視できないものであると思いながらも、その視聴率というものを質に置きかえる、制作者の志をどう表現していくか、やっぱりこれは企画をつくる時点、また編成作業の中で、企画を選択していく作業の中でそれを改めてしっかりと確立させて、この問題に対応していきたいと思っております。
 放送局としての言論、表現の自由というものをしっかりと持って、それにどう責任を持って対応していくかということのお尋ねかと思いますけれども、やっぱり国民の知る権利にどう我々がこたえていくかというのが私たちの使命でありますし、また我々は言論の自由、表現の自由という中で我々の作業をしていかねばならない。しかし、これに対する我々の行為というのはあくまで厳しい責任、モラル、それなくしては絶対できないものだと思います。その責任を自覚して、鍛えられたスキル、プロとしての判断力、これをいかに養って日々の作業をやっていくかということが一番重要であろうと思います。
 私どもは開局して四十年という歴史を重ねてきましたけれども、どこかやはりその中で緩みが出てきた。そういう現象はへ取材の中で取材対象者への配慮をいっか見失ってしまっていたことの例が多々あるというようなこと、それもどこか緩んできたあらわれではないかと思っております。もう一度ここで教育研修、またそれを支える自覚、またそのもとには健全な市民感覚というのも一番重要であろうかと思います。そういうものをもう一度取り戻すべく頑張りたいと思っております。
 審議会に関してでございますが、これは放送法にも定められているものであります。審議会、私どもは長い歴史も重ねてまいりました。その中で、個々の番組の審議、それから放送の大きな流れの中でのその当時の放送体系をどうとらえるかという審議もしていただいてまいりました。ある時期には確かに個々の番組審議に偏った時代もあろうかと思います。しかし、偏ろうとも、絶えずその中での節目節目の大きな流れの中でまた我々が抱えている問題というのもこれまで審議していただいてきたと私は思っております。
 しかし、今の放送を取り巻く環境、また将来のいろんな放送環境の変動を前にして、また番組審議会の方でも今どのような機能でやっていかなきゃいけないのかということを十分考えていただいている、また我々も議論もしております。私どもでは審議会というのは十分機能を発揮してきていただいたと思っております。

発言情報

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発言者: 砂原幸雄

speaker_id: 13213

日付: 1996-05-30

院: 参議院

会議名: 逓信委員会