遠山耕平の発言 (文教委員会)
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○政府委員(遠山耕平君) まず、全体の仕組みを御説明申し上げたいと思いますが、憲法二十六条に規定する教育を受ける権利、この保障につきましては、国が憲法上責務を負っているわけでございまして、その責務を果たし、保護者が就学義務を履行することを確実に担保するために、就学事務自体は国の事務としておりますが、市町村あるいは都道府県の教育委員会にこの事務を機関委任しているものでございます。したがって、就学すべき学校の指定はこの就学事務の一環として行われているものでございます。
それで、具体的に就学すべき学校の指定でございますが、これは各市町村の教育委員会が、道路の状況ですとかあるいは河川の地理的な状況、あるいは地域社会がつくられてきた長い歴史的な経緯、あるいは住民の感情等、こういう地域の実情に応じて行っているわけでございまして、実際に指定するのは市町村の教育委員会が指定をする仕組みになっております。
現在、地方分権推進委員会におきまして、国の機関委任事務全般につきまして広範に審議を進めているわけでございますが、就学すべき学校の指定についてもその一環としまして検討されていると承知しているところでございます。
文部省としましては、基本的には国と地方公共団体の適切な役割分担のもとで地方分権を推進していくことが重要であると考えているところでございます。しかし、個々の機関委任事務のあり方につきましては、地方分権推進委員会の方から、今後、国と地方の役割分担と責任のあり方、それから国の関与の仕組みなどについて具体的に示された段階で国の責任が担保できることとなるのかどうか、事務の趣旨、目的、それから運用の実態等を十分踏まえましてきめ細かく検討することが必要であると考えております。
それで、まず第一の、地方の事務になったら就学する学校の変更が迅速にできるかどうかと、こういうことでございますが、これは現在も実際に就学する学校を指定しているのは市町村の教育委員会でございます。国が一々個々の児童生徒について就学すべき学校について指導してはおりません。したがって、地方分権推進委員会が言うようなそういう制度になっても、仕組みは市町村の教育委員会が就学すべき学校を指定するということが変わりませんので、その点では現在と同じだと思われます。
それから、地方分権推進委員会の言うように、国の現在の事務を機関委任するのではなくて、地方の事務にすることに文部省は強く反対するのかというお話でございますが、それにつきましては、先ほど申し上げましたように、今後、地方分権推進委員会の方からさらに具体的な検討案が出てくると思いますので、それを踏まえてさらにきめ細かく検討していきたいと考えております。