白川勝彦の発言 (決算委員会)
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○国務大臣(白川勝彦君) 全体を通じて岩井先生の、役人でありながら、その反省も踏まえてなのかもわかりませんが非常に筋の通った話を興味深く聞かせていただきました。多岐にわたりますし、根本にわたりますので、ちょっと質問の趣旨を離れるかもわかりませんがまだ就任して二週間ちょっとでございますが私の感覚を申し上げます。
第二次橋本内閣の最大の政治課題が行政改革であるということは論をまたないわけでございますが私、実は地方行政については全くの門外漢でございまして、犬至急勉強して、しかしまた全くの素人でありましたので、プロではない普通の視線で見られてよかったのかなと思っております。
収入ベースで見ますと、国税が二に対して地方税が一のようでありますが支出ベースで見ますと、国がやっている行政が一に対して地方行政が二ということでございます。
それから、国民が行政改革をせよ、こう言っている中に地方行政も国の行政もない。また、地方行政の中にも本来国の業務を機関委任事務でやっているという点もありますから、私は、国の行政改革、地方の行政改革というのをそれぞれの自治体が言うのは勝手でございます、また国が言うのは勝手でございますが我々政治家の目から見たならば、地方行政であろうが国の行政であろうが全般を改革せよ、こう我々は国民から負託されたものだと思ってこの問題をとらえております。
そういう中で、私は昭和五十四年に国会に初議席を得た者でございますが私が当選して間もなく、鈴木内閣のときから少なくとも国の行政改革ということは、これが十分であったかどうかは別といたしまして、ゼロシーリング、マイナスシーリング、ひよっとしたら岩井先生はその当時まだ役人だったかもわかりませんがしかも総定員法というんでしょうか、国家公務員の定員はほうっておけば漸次減っていくという、そういう厳しい中で何となくそういうものがしみついているわけでございます。少なくとも昭和四十年代のように、毎年五割伸ばしてもいいとか三割伸ばしてもいいというのを、私は国会議員になってから一回も知りません。
そういう立場で地方行政を見てきた目で見ると、行政改革というのは、少なくとも国の予算あるいは国の行政全般よりも地方自治体はある面ではそんなに厳しい環境でなかった。私は国会議員という立場から見てそんな感じがいたします。事実、また国の方も悪いのでございまして、国の方の行革の実が上がったということを示すために、例えば公共事業、国は伸ばせないが地方が伸ばしてくれよというような形で、先生が今おっしゃった地方単独事業が伸びたというか伸ばしたという側面もあるわけでございまして、一半、国の方にも責任があるのかもわかりません。
ただ、そういうことをすべてひっくるめて、国であろうが地方であろうが全体で真摯な行政改革の努力をしていかなきゃならぬということについて、私は今そういう立場で、二週間とちょっとでございますが自治省のトップといたしまして、私は自治省の幹部諸君にまずその目を、私から見ても自治省自体が十分だとは思わないのでやってほしいということで、まず私なりの希望を申し上げて、今までも課長レベルによる地方行革プロジェクトというのはあったようでございますけれども、それでは足らないということで、事務次官をトップに地方行革推進本部というものを早速発足させて、全体の目から総ざらいを、総点検をしてほしいと、こういうことを指示して早速動き出しているところでございます。
それから、今先生がおっしゃったことも、私は全くこういう起債とか難しい話は知らなかったのでございますが最初着任をいたしまして、地方交付税がいっぱいあるという話を聞いたものでございますので、どういう政策的な判断をできるのかなと、こう思って説明を聞いたのでございますが平成八年度について言うと十六兆円あるんだそうでございますが全部スルーだと言うんですね。もうこっちから来たものをこっちにやるだけでございますと、もうほとんど事務的でございますと、こう言うものでございますから、何だと、自治省というのは外から見ると大変金があると言われているけれども、自治省プロパー、自治省だけで言うと四百数十人、消防庁を含めて五百数十人の六百人足らずで、こんなに小さな役所だというのは初めて知りましたし、全部スルーだと言うんですね。
しかし、今おっしゃったようによく、二週間足らずでございますのでよくでもないんですが懸命にこの問題を考えたらそんなことはない。例えば地方交付税交付金という形で措置しても、こういう事業については、あるいはこの起債については七割補助するとか、五割補助するとか、三割補助、補助じゃなくて後で交付金で面倒を見る、元利金を含めて面倒を見るというんだから、これは先生がおっしゃったような意味での国としても大いに責任がある。そして、その起債を認めるということについては厳しい目で見なけりゃならないだろう。そして、何よりも私たちが今この点をどんどんふやしていけば地方交付税交付金全体の硬直化にもつながるわけでございますので、そういう最終的に国が元利金の償還を含めて一定部分を交付金で後で裏打ちをするというものについては、私はより厳密な政策的な判断がまず必要だと考えております。
と同時に、執行体制までには私はとても思いが至らなかったのでございますが今おっしゃった先生の御指摘は大変正しいと思います。ただ同時に、自治省に対する過大な期待があるわけでございますが今おっしゃったように自治省だけで言いますと四百数十人で総勢でございます。それを執行まで含めて自治省が全部管理できるかというと、これはかなり難しいところがあるので、どういう仕組みをつくったら執行体制まで含めて、最終的には国が一定部分を負担する部分が適正に使われるかどうかについてはおっしゃるとおりだと思っております。
そして、私も衆議院の決算委員会の理事を二年間やったことがありますが私は本当に思うのでございますが最後はやはり議会、国においても地方においても、議会が厳しい目を光らせているよということは行政官にとって最大の私はチェック機能でなければならないんじゃないか、こう思っておるわけでございます。
私も国会に出させていただいて十七年、やはり役人もそこはしたたかでございまして、できるだけ御理解をいただくという名のもとに、ある面では国民からいただく情報よりも役所からいただく情報の方がだんだん多くなってきて、議員そのものも役所と同じような目で物を見たり考えたりするようなところがあってそういう機能を果たしていないとしたならば、これは大きな問題であり、自重自戒していかなきゃならないことだと、こう思っております。
いずれにいたしましても、いろんな制度がございますが最後は住民の選挙によって選ばれた国の議会、地方の議会というものが行政機構に対する最大の監視、監視と言ったらおかしいですが意見を申し述べるところでなきゃいかぬと思うし、私はまた、行政官は我々政治家の言うこと、議員の言うこと、私も、大臣というのは行政のトップに座ったという気持ちよりも、国民の代表として官僚機構に欠けている点を指摘させていただいて、そして国民の気持ちが行政に反映されるようにすることだと考えております。
少なくとも、大臣になるためには普通衆議院で言うならば当選五、六回受からなきゃならぬわけでございまして、役人には私はこういうことを言っております。我々政治家の頭からつめの先まで、やっぱり国民の声がなければ我々は五回も六回も受からないんだ、だから政治家はいろんを言い方をして官僚には受け入れにくいところがあるかもしらぬがしかしそれは国民の声を血肉としている政治家の言う言葉なんだから真剣に受けとめてほしいということを申し上げているところであります。
どうかひとつ、そういう立場で思い切ってやりますので、またひとつ皆さんから御支援を賜りたいと思います。