橋本龍太郎の発言 (行政改革に関する特別委員会)
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○橋本内閣総理大臣 今議員が例に引かれましたように、ここ十数年の間を振り返ってみましても、第二次臨時行政調査会以来数度の行政改革についての審議会、そしてそこから多数の答申が出されてまいりました。しかし、私自身その当時関係した一人でありますけれども、その当時全く我々が予測していなかったその後の大きな変化が生じております。
例えば、第二臨調で議論をいたしておりました当時、そしてそれを受けて実行に移そうとしておりました当時は、米ソ大陣営の対立というものが非常にまだはっきりとした形で続いておる時代でありました。そして、ほとんどの国が社会主義から民主主義に、計画経済から市場経済へという移行を想定できる状態ではございませんでした。そして、今、本日の午前中いっぱいで多分WTOの第一回の閣僚会議が終了すると思いますけれども、世界的な貿易のルールづくり、投資のルールづくりといったようなものが一方で進行する時代になっております。
そうした大きな変化の中で、まさに議員が御指摘になりましたように、占領下において日本の行政組織の原型が定まり、その後多少の変遷はありながら、今日までこれが続いてまいりました。私は、占領下であってもいいものはちっとも変える必要はないと思いますけれども、問題は、その当時の日本は人生五十年の時代だったわけであります。現在、既に人生八十年という時代になり、五十年時代の組織ではほころびが生ずるのは当然でありましょう。まだ挙げ出せば切りがないわけでありますけれども、そうした内外の非常に大きな環境変化の進む中におきまして、我々は今、あらゆる面でそれぞれの分野における限界というものを深刻に受けとめざるを得ない状況にあります。
この経済社会システムというものを二十一世紀にふさわしいものとしていくためには、行政改革だけではなく、さまざまな分野の改革が必要なことは申し上げるまでもありません。その中で、当然のことながら、我が国の未来を見据えて、二十一世紀における国家機能のあり方、国家の機能として果たさなければならない分野、こうしたものをきちんと議論をし、把握をしました上で、その時代の変化に即応できるような、国民のニーズに合ったサービスを提供できるような行政というものをつくり上げることが我々の行政改革の基本理念である、それが国民本位の行政改革というものにならなければならないと思います。
これを進めてまいりますについては、私は、強烈な抵抗もありましょうし、また痛みを伴う部分が当然生ずるわけでありますから、こうした方々から御不満の声が出てくる部分もあろうと思います。そうしたことに対しましても、対応は必要でありますけれども、何としても政治がリーダーシップをとっていかなければなりません。全力を挙げて取り組んでまいりますので、院における御協力をも心からお願いを申し上げる次第であります。