疋田周朗の発言 (決算委員会)
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○疋田会計検査院長 公共事業などの大規模プロジェクトは、御質問のように、完成までに長期間を要しますため、その間の社会経済情勢など、事業を取り巻く状況の変化等により、事業の必要性が薄れたり、あるいは状況の変化等に対応した事業内容の変更などが必要となったりすることが考えられます。
したがいまして、これら事業の検査におきましては、事業の有効性の観点から、当初の計画がその策定に当たって将来の動向を的確に予測するなど妥当なものであったかということのほかに、事業の実施段階におきまして、事業着手後の状況の変化等に対応して適時適切に計画を見直しているか、関連する他事業との整合性は確保されているか、また実施された事業が有効に機能しているかなど、多角的かつ総合的に検査、評価し、事業の見直しにも資するよう努めることとしているところでございます。
次に、会計検査一般の観点についてでございますが、会計検査院といたしましては、検査の基本であります会計経理の合規性の検査に一定の精力を注いでおるところでございまして、これまでの検査結果などから見てみましても、合規性の検査は今後とも必要であると考えております。
しかし、一方で、事務事業の経済性、効率性、さらには事業や施策の有効性といった多角的な観点からも検査を実施してきているところでございます。
その中で、事業や施策が所期の目的を達成し、効果を上げているかという有効性の観点からの検査は、近年会計検査院が重視して取り組んでいるものでございまして、これまでも、例えば国営干拓や多目的ダムなど公共事業の大規模プロジェクトの投資効果の問題のほか、公団、事業団等の運営上の問題などについても数多く取り上げて、事態の打開や進展、あるいは見直しを図るよう問題を提起してきているところでございます。
もとより、会計検査院の検査の対象は、決算と各種の会計経理、すなわち予算や政策の執行過程あるいは結果でございまして、執行ということを離れて予算や政策それ自体を取り上げて評価することは立場上無理がございますが、その執行に問題がある場合には、原因の究明を徹底して行うことなどによりまして、関連する予算や政策の効果といったことまで含めて積極的に取り上げるよう努めてまいる所存でございます。
そして、その際には、先進諸国の会計検査院においても、事業や施策の有効性の検査を重要な課題の一つと位置づけて鋭意取り組んでいるところでございますので、相互に情報交換するなどいたしまして、より充実した検査を行うよう努めたいと考えております。