丸山晴男の発言 (厚生委員会)
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○丸山政府委員 前半のお尋ねに関しまして、近年、社会の急速な高齢化あるいは医療技術の高度化など、医療をめぐる状況は大きく変化してまいっておりまして、医薬品の適正な使用を確保していく上におきまして、薬剤師の方が医薬品の専門家として、他の医療関係者と連携しながらその責務を果たしていくことが重要であると考えております。
病院、診療所におきます薬剤師の業務は、従来、調剤ですとか病棟からの請求に応じた医薬品の供給など、ややもしますれば臨床の場から離れた薬局の中での業務が中心だったと考えております。しかしながら、近年、作用が強く、取り扱いに注意を要する医薬品が増加しておりまして、薬剤師の方が入院患者に対して直接、薬歴管理、服薬指導などを行うとともに、そこで把握された情報を医師や看護婦へフィードバックするなど、薬剤師が臨床の現場において医療チームの一員として積極的に取り組むことが期待されているわけでございます。
一方、医薬品の安全性に対する国民の関心が高まっております中で、治験から市販後に至ります各段階におきます医薬品の安全対策の充実強化が求められておりまして、昨年六月に薬事法等の一部改正の法律が成立いたし、この四月から施行の運びとなっておりますけれども、ここにおきましても、薬剤師の方の役割が期待されております。
まず、改正薬事法の一つの柱でございます治験の適正化につきましては、これを適切、円滑に実施するため、医療機関におきます体制の整備が必要でありまして、治験担当医師に加えまして、これを支援すべき治験担当薬剤師など、いわゆる治験支援スタッフを確保していくことが重要であります。現在、厚生省におきましてGCP適正運用推進モデル事業を実施しておりますけれども、こうした試みを通じまして、具体的な薬剤師の方の治験への関与の方途についても明らかになっていくものと考えております。
また、改正薬事法のもう一つの柱であります市販後の医薬品の安全対策につきましても、質の高い副作用情報が医療機関から積極的に提供されることが不可欠でございまして、来年度から、モニター病院制度を改めまして、すべての医療機関からの副作用情報を求めることとしておりますけれども、こういったことも、病院におきまして、いわゆる医薬品情報管理室、DI室を中心にした副作用情報の収集、評価、分析を行うなど、薬剤師の方の積極的な関与が求められている次第でございます。
さらに、薬事法と同時に改正されました薬剤師法におきましても、患者あるいはその看護に当たっておられる家族などへの、調剤した薬剤に関する情報提供が義務づけられるようになった次第でございます。
このように医薬品の適正使用のほかに、治験あるいは市販後における各般の医薬品安全対策の充実が図られるためには、病院、診療所における薬剤師の方、現在四万五千名ほどの方が勤務されておりますが、この役割が今後ますます大きくなるものと考えております。これに対応して、厚生省といたしましても、薬学教育、実務研修を中心とした生涯研修の強化などによりまして薬剤師の方の資質の向上を図るとともに、薬剤師業務の充実などの環境整備に努めてまいりたいと考えている次第でございます。