厚生委員会

1997-03-21 衆議院 全191発言

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会議録情報#0
平成九年三月二十一日(金曜日)
   午前十時一分開議
出席委員
  委員長 町村 信孝君
   理事 佐藤 剛男君 理事 住  博司君
   理事 津島 雄二君 理事 長勢 甚遠君
   理事 岡田 克也君 理事 山本 孝史君
   理事 五島 正規君 理事 児玉 健次君
      安倍 晋三君    伊吹 文明君
      江渡 聡徳君    大村 秀章君
      奥山 茂彦君    嘉数 知賢君
      桜井 郁三君    鈴木 俊一君
      田村 憲久君    根本  匠君
      能勢 和子君    桧田  仁君
      松本  純君    山下 徳夫君
      青山 二三君    井上 喜一君
      大口 善徳君    鴨下 一郎君
      坂口  力君    福島  豊君
      桝屋 敬悟君    矢上 雅義君
      吉田 幸弘君    米津 等史君
      家西  悟君    石毛 鍈子君
      枝野 幸男君    中桐 伸五君
      瀬古由起子君    中川 智子君
      土屋 品子君    土肥 隆一君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 小泉純一郎君
 出席政府委員
        厚生政務次官  鈴木 俊一君
        厚生大臣官房長 近藤純五郎君
        厚生大臣官房総
        務審議官    中西 明典君
        厚生大臣官房審
        議官      江利川 毅君
        厚生省健康政策
        局長      谷  修一君
        厚生省薬務局長 丸山 晴男君
        厚生省老人保健
        福祉局長    羽毛田信吾君
        厚生省保険局長 高木 俊明君
        厚生省年金局長 矢野 朝水君
 委員外の出席者
        厚生大臣官房障
        害保健福祉部長 篠崎 英夫君
        厚生委員会調査
        室長      市川  喬君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十一日
 辞任         補欠選任
  家西  悟君     中桐 伸五君
同日
 辞任         補欠選任
  中桐 伸五君     家西  悟君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 介護保険法案(内閣提出、第百三十九回国会閣
 法第七号)
 介護保険法施行法案(内閣提出、第百三十九回
 国会閣法第八号)
 医療法の一部を改正する法律案(内閣提出、第
 百三十九回国会閣法第九号)
     ――――◇―――――
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町村信孝#1
○町村委員長 これより会議を開きます。
 第百三十九回国会、内閣提出、介護保険法案、介護保険法施行法案及び医療法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。桧田仁君。
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桧田仁#2
○桧田委員 自由民主党の桧田仁でございます。
 いよいよ介護保険法案も議論が佳境に入ったように思います。今まで、財源の問題とかサービス基盤の整備、市町村の事務の負担の問題、保険料の未納問題あらゆることが議論されております。特にこれからは、現金給付をどうするかということも大きな課題になるのではないかと考えております。しかし、そういう議論も非常に大事なことで、多く議論を呼んできているわけではございますけれども、三月十八日に橋本首相は、財政構造改革にのっとり、いろいろな御意見をいよいよ出していただきました。私は、この介護保険の実施という問題も、いかに財源を節減しながら国民の介護のニーズにこたえるか、こういう気持ちでございますので、本日は、この観点にのっとって質問させていただきたいと思います。
 まず第一は、小泉厚生大臣にお伺いいたします。
 大臣も、三月十八日、御出席でございまして、財政構造改革では、首相はまさに聖域なき財政再建という御決意のように聞いております。ずばり、社会保障の担当大臣でございます小泉大臣はどのような姿勢でこの介護、福祉に関する分野を意識しながらの財政再建にお臨みになるお気持ちか、お聞かせいただきたいと思います。
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小泉純一郎#3
○小泉国務大臣 けさも八時から閣議が行われまして、その後、閣僚懇談会で財政構造改革会議の、会議がつい今し方まで行われたわけであります。時間が足りなくなりまして、各委員会が控えていますからまた次回ということで途中で議論を中断したのですが、その中でも、この財政構造改革、橋本総理の打ち出した五原則、これは大変な内容を含んでいる、一切の聖域なしで十年度予算については前年度比マイナスで予算編成をしようということですので、当然、厚生省としてもこの会議の成り行きについては重大な関心を持って臨んでいるところであります。
 黙っていても、年金、医療、介護は予算要求がふえてくる分野であります。しかしながら、将来、国民負担率、公的負担率を五〇%を超えないように努力しよう、一切の聖域なしで歳出を削減していこう、増税はしない、赤字国債も発行しないということの中で、現実の問題でこれから議論しようというので、私どもも、この方針を了承したからには、厚生省関係予算全般を洗い直して、今後、この方針に沿って最大限の努力をしていかなければならないな、そう思っております。
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桧田仁#4
○桧田委員 小泉大臣の非常に真摯な御決断、高く評価したいと思います。
 私は、医療の現場、福祉の現場にもおります者の一人として、今までのこともいろいろ考えなければならないことがたくさんあった、前向きな、そして建設的な、そして改めるべきものは改めていく、重大な決意が要るという気持ちでもございます。そこで、今からの質問は、多くの切り口、視点があると思います。あるいは、いろいろな御意見もあり、いろいろな団体の方やいろいろな思いもあると思いますが、私は、あくまで一つの考え方として、これから政府委員や大臣にお伺いしたいと思います。
 次は、そういう視点に立ちまして、まず第一には、このたび、御存じのように医療保険制度改革が出てきているわけです。今までは、介護というのはいわばこの中にある程度含まれていた部分もあると思います。この財政再建という観点に立って、介護保険と医療保険制度改革との関係はどのようになっているのか、保険局長にお伺いしたいと思います。
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高木俊明#5
○高木(俊)政府委員 今度の介護保険制度の創設でありますが、これはまさに先生御指摘のとおり介護を医療保険から切り離すということで、介護については独立したシステムをつくろうということであるわけでありまして、医療の方はまた医療としてそれにふさわしいあり方を検討していく、こういうことだろうというふうに思っております。
 そういった意味で、私ども、今回お願いしております医療保険制度改革でございますけれども、これは、二十一世紀の高齢化社会を踏まえまして、医療については良質かつ適切な医療というものを提供していく、それと同時に、医療保険制度につきましても安定的な運営というものを確保していく、この両立を図っていく必要がある、そういうことでこの抜本的な改革を行いたいということであります。そういった意味では、いずれにつきましても社会保障の構造改革の第一歩であるというふうに考えております。
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桧田仁#6
○桧田委員 保険局長は大変重大な立場におりますので、ぜひ積極的に、かつ、この介護保険との関係も御努力いただきたい、このように思います。
 そこで、今までの医療の中には、いわゆる社会的入院、言葉は適切かどうかわかりませんけれども、社会的入院というものがございます。日本ではいわば医療、介護の中間型としてこの社会的入院、アメリカではナーシングホームというものがございまして、これが日本のいわば社会的入院の一部にオーバーラップしているのではないかという気持ちもございます。
 そこで、アメリカのナーシングホームというのは一体どのぐらいあって、かつ、六十五歳以上人口一万人対比でどのぐらいの人数になるのか、さらには、これが日本では今のところ特養とか老人保健施設というものになっているというように考えますので、日本での、同じく対比をするとどのぐらいのものになるのか、お教えいただきたいと思います。
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江利川毅#7
○江利川政府委員 アメリカの厚生省の調査によりますと、ナーシングホームの数は、ベッド数で百七十七万でございます。六十五歳以上人口一万人当たりでは六百二十五床ということです。我が国のナーシングホームに相当する、先生のお話にありました特別養護老人ホームと老健施設でございますが、合計しますと、ベッドの数は三十九万七千でございます。六十五歳以上人口一万人当たりでは二百十七床ということでございまして、比率にしますと三五%ぐらいということになります。
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桧田仁#8
○桧田委員 ただいまの御発表は大変重大な示唆を含んでいると思います。社会的入院ということ、あるいは介護という問題、あるいは施設整備という問題で、アメリカのナーシングホームは日本の約三倍あるという一つの数字だと思います。逆に言えば、施設介護という面からいいますと日本は三分の一しかないということで、今後、この施設介護にかける財源、マンパワー、あるいは人というものの教育の仕方、大きな課題を呼んでいると思いますから、これは今後真剣に議論させていただきたい、このように思います。
 そういう意味におきましても、私は、この介護保険制度の創設に関しては、国民は今までの医療保険に加えて新しく介護保険料の負担が加わるということですから、ただいまの社会的入院とかナーシングホーム、あるいは日本の特養、老健ということもよく考えながらいきますと、単に介護保険料を上乗せするのではなく、今までの医療との関連も真剣に考えながら、医療との整合性も考えながら、財源を検討し、また新しい方向に持っていくべきではないかという気持ちを持っておりますが、この点、いかがでしょうか。
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江利川毅#9
○江利川政府委員 介護保険制度は、老後の最大の不安要因であります介護を社会的に支えていこうということでつくられるものでありますが、現在、医療保険の中に介護部分がある、これを医療保険から切り離して、いわゆる社会的入院を解消していくということを一つの目的とし、また、それによって医療の効率化が図られるというふうに考えているわけでございます。
 具体的には、現在医療で見ております老人保健施設あるいは療養型病床群、訪問看護サービス、こういうものを老人医療から切り離して介護保険の方に持っていく、それからまた、老人医療と老人福祉に分立しているためにいろいろな不合理、格差があるわけでございますが、これを再編成して、介護サービス基盤を充実しまして、整備を図りまして、利用しやすく、かつまた社会的入院の受け皿、こういうものをつくっていくというふうに考えているわけでございまして、こういうことによりましていわゆる社会保障構造改革の第一歩、これによって医療保険の構造改革の前提が整理されてくるというふうに思うわけでございます。
 介護保険料は確かに新たに賦課される保険料でございますけれども、今申し上げましたように、医療費の中の一部が介護保険に移る、あるいは医療そのものの効率化を図る、こういうことになりますので、介護保険料分すべてが新たな追加ということではないわけでございます。
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桧田仁#10
○桧田委員 これらの社会的入院とか、医療、介護の境界線の問題、これも今後も大きく議論を呼ぶところと思います。この委員会でもこの問題はあらゆる方々から真剣に議論いただき、いい意味で、日本の医療、福祉を、理想と言うと言い過ぎでしょうが、きちっと分けていくものは分けていき、負担するものは負担していく、こういうことが必要だと思います。引き続きよろしくお願いします。
 それでは、少し視点を変えて、財源を節約、あるいはまた国民の同意を得ながらという問題ですからなかなか難題ではございますけれども、あえて財源を節減するにはどうすればいいかという視点から考えてみたいと思います。
 もう一つの問題点は、皆様、委員が御存じのように、今までの医療、福祉というものは、いわば所得制限というものは徴収する側、税の側にはあったわけですが、給付を受けるという立場に立つとまさに差がない。ちょっと極端な例ですが、どんな大金持ちの方も、生活に困窮している方も、受ける給付に関するものは同等である。これも一つ大事な考え方、理念でもあると思います。ただ、それだけで本当にいいのかという大きな議論になってきた時代というように私は考えております。
 その意味におきましても、先ほど小泉大臣にお答えいただいたわけでございますけれども、聖域なき財政構造改革をするということになりますと、もう今までの既成の概念でなく、いよいよ真剣にこの問題を考えなければならない時期に来ている、こういうふうに私は感じております。
 各論では大変というのはよくわかるのですが、まずは総論的に、今までの医療、年金、福祉についてはほとんど所得に関係のないシステムになっておりますけれども、一律に給付するということ、一体これはこのままでいいのかどうか、あるいは、今後、厚生省やみんなはどう考えていくのか、国民の同意はどういうぐあいに求めていくのか、こういう視点に立って、今後の所得の、もっと言えば高所得者に対しての給付制限をどのように具体的に検討すべきかということに関してお伺いします。
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中西明典#11
○中西政府委員 一定の収入以上の高齢者への公的年金、医療等の給付の見直しの施策につきましては、今般の財政構造改革会議の「歳出の改革と縮減の具体的方策を議論するに当たっての基本的考え方」において指摘がなされているところでございますが、厚生省といたしましても、この指摘を重く受けとめまして、財政構造改革という観点とあわせまして、少子・高齢化の進展に伴ってますます増大する社会保障給付のあり方、とりわけ給付と負担の公平という観点から、検討していくべき課題の一つであるというふうに考えております。
 今後、国民の納得、御理解を得られるものとするためには、それぞれの社会保障給付の特性を踏まえながら、どのような内容のものが考え得るのか、あるいは、実務を効率的かつ円滑に行うことができるのかどうか、そういった視点を踏まえ、幅広くこの問題については検討を行っていく必要があるというふうに考えております。
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桧田仁#12
○桧田委員 この問題は今後も大きく議論を呼ぶということは先ほど申し上げました。福祉、医療、もっと言えばきょうの介護という問題に関して、自分の収入が多いから、少ないからということが果たしてどんな基準になるのか。ある方々の御意見でいきますと、財産もあるではないかという御意見もあると思います。ある地方の方によりますと、都市と地方では単なる収入で比べてもらっては困る、生活態度や物価指数、さらには地価、あるいは持っている財産とか、いろいろなことが全部関係しているから一概にいかないという御意見もありますので、今後もこの問題は大きく議論を呼ぶと思いますが、慎重に検討し、しかしながら、私は、基本的な理念としては、苦しい方々や弱者を救うための財源を確保するためにはどうしても収入の多い方にはある程度の我慢と負担をいただく、この問題を頑張りませんといずれこの財源の問題は厳しい状況になると思いますので、この問題は積極的に検討し、また、いい案を皆様にお諮りいただきたい、このように思います。
 その意味におきまして、きょうは介護保険のことですから余りほかの方へそれたくないのですが、ずばり、年金の問題です。
 年金も、必ずしも今後、非常に安心できる状況、若い方たちが十分年金を受けられますよということは難しいかもしれません。しかしながら、年金という問題と医療、福祉、特にきょうの介護という問題はまさに密接な関係があるわけでございますから、この年金との関係も、今後、この委員会でも慎重に、また真剣に検討し、年金と介護、あるいは給付との関係をどうすべきか、ぜひこれを真剣に考えたいと思います。
 ですから、この年金の問題はまた別のところでの議論にはなると思うのですが、ともかく、介護保険あるいは介護という問題に関して年金との今後をどのように見ておられるか、お伺いいたします。
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矢野朝水#13
○矢野政府委員 年金と介護の関係でございますけれども、年金制度といいますものは、高齢になるとか障害になる、こういった一定の保険事故に該当いたします場合に加入期間等に応じまして一律の給付をする、こういう仕組みで運営されているわけでございます。一方、介護につきましては、受益者負担、こういう観点から一定の負担をしていただく。こういう形で両者の役割分担が行われる、これが現在の考え方でございます。したがいまして、施設等に入っている場合につきましても、年金をカットする、こういうことよりも、むしろ適切な負担をしていただく、こういう考え方で対応することが適当ではないかということを考えております。
 いずれにいたしましても、年金と介護の関係、いろいろな考え方があるわけでございまして、これにつきましては、今後とも、関係者の御意見なども伺いながら検討してまいりたいと思っております。
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桧田仁#14
○桧田委員 特に、年金受給をカットするのか、あるいは、介護を受けて、在宅介護あるいは施設介護を受けるときに年金をどのような形で給付するのか、これは重大な問題です。多くの御意見があると思います。ひとつ真剣に御検討いただきたい、このように思います。
 それでは、少しまた視点を変えまして、この介護保険ができたとしてもすべての方がサービスを受けられるのか、国民が非常に不安に思っている要素もあると思います。特に、財政構造改革の限られた財源の中で施設やマンパワーのサービス基盤の整備というものをどのように進めていくおつもりか、お聞かせいただきたいと思います。何かよい知恵を出さないと、このままでは全部の方は受けられないということになりはしないかと思いますが、いかがでしょうか。
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羽毛田信吾#15
○羽毛田政府委員 先生御指摘ございましたように、介護保険制度を円滑に導入いたしますためには、その前提といたしまして、現在進めております介護基盤の整備、すなわち新ゴールドプランの達成ということにつきまして最大限努力をしていかなければならない、その中に特にマンパワー対策なども着実な推進を図っていかなければならないということは御指摘のとおりでございます。
 その際には、一つには、財源をいかに確保していくかという問題がございます。そしてまたその財源を、現在、整備が全国格差がございます、ばらばらでございます、そういったことで、介護サービス基盤の整備がおくれている地域に重点的な整備を図っていくというようなことをやりますと同時に、限られた財源の中で進めていくという意味では、先生今、知恵とおっしゃっていただきましたけれども、公共施設だとかそういった既存資源をいかに活用するか、さらには民間活力の導入、民間の事業をいかにサービス提供機関として、事業として位置づけていくかというような点を今後の重点の置きどころにして、効率的なサービス基盤の整備に努めていかなければならないというふうに思っております。
 こういった観点から、これからもいろいろ、ヘルパーの養成の問題につきましての民間のお力添えをいただくというようなことも含めまして、あるいは、他の社会福祉施設だとか地域の公共施設あるいは余裕教室の利用というようなことも含めましてさらにやっていく、さらに、九年度の予算でもお願いをしておりますような、公衆浴場だとか公民館あるいは空き教室等を利用しました出前方式でデイサービスを展開するというような、一つの例示でございますけれども、そういったことをも含めた工夫がさらに要るものというふうに考えております。
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桧田仁#16
○桧田委員 ただいまの答弁は、大変ありがたい答弁で、前向きだと思います。総論であります民活化、あるいはいろいろな、空き教室というのがいいかどうかわかりませんが、その他の既存の施設、あるいは今から何とか利用できるものをするということはぜひ検討いただきたい。そして、前向きに皆さんの御意見を聞いて何か実現していく、これもお願いしたいと思います。
 そこで、私は、大きく二つほど提案がございます。今、羽毛田老人保健福祉局長がお答えになったことに加えて、二つ提案がございます。
 一つは、今まで病院というのは、あるいは診療所というのは病床利用率というのがございます。これは、調べてみますと一般病院八二%。八二%ですからあいているというふうにすぐ思われると困るのですが、一日、前の日にあけて、手術のために、翌日、それから一日後にあけるということもありますから、すべて一〇〇%という数字ではないのですが、少なくとも、ある程度まだ余裕があるということもわかっています。もう一方、有床診療所、すなわち医院というベッドをお持ちの診療所は、きょう現在、日本全国で約十五万床ぐらいいわばあいている状況でございます。これは、せっかく医療の財源としてベッドをおつくりになり、お医者さんもおり、そして給食設備もあり、看護詰所もありながら、この十五万床といいますと実は約半分あいているという状況でございます。
 そこで、私は、病院のベッドの約二十万床程度、そして特に有床診療所の十五万床、合わせて三十万床前後、これを何とか介護のために積極的にお使いいただくことはできぬだろうか。いろいろと問題点もございます。余裕も要ります。救急のための余裕、あるいは緊急入院のための余裕も要りますが、介護のためにこれを少し積極的に整備を図ってお使いいただく。
 それは、今までやっていただいておるような療養型病床群という考え方、有床診療所にも幅を広げていただいておりますが、どうも基準が厳し過ぎて、マンパワーの充足が厳し過ぎてできないのです。したいけれどもできない。でも、私は、財源節減から見ると、少し考え方を変えて有効利用できぬだろうか、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
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谷修一#17
○谷(修)政府委員 今お話ございましたように、この介護保険制度の円滑な実施ということで、介護保険施設に予定をされております療養型病床群を整備を促進していくということは、私ども非常に重要なことだと考えております。
 今回の医療法の改正におきましても、この療養型病床群の整備目標というものを地域医療計画の中に必ず定めるという形で改正をお願いいたしておりまして、そういう中で、今お話ございましたような、既存の病院からの療養型病床群への転換ということも含めてその整備を図っていきたいというふうに思います。
 また一方、先生、空床があるからというようなお話がございましたが、そのことはともかくとして、やはり有床診療所というのが地域の中に密着をして存在をしている。また、そういうところで療養されている方の家族もできるだけ身近なところで療養生活を送ってもらいたいというような希望もあるというふうに理解をしております。
 そういうことで、今回お願いをしておりますこの医療法の改正におきましては、療養型病床群の設置というものを有床診療所に拡大をしてやっていきたいというふうに考えておりまして、そういうことで、いわゆる資源の有効活用ということも含めて介護基盤の整備促進を図っていきたいというふうに考えております。
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桧田仁#18
○桧田委員 重要なことですので、ぜひ、ある意味では規制緩和して少し介護に使える形に検討できないかということを引き続きお願いします。
 そして最後に、大臣に総括的にぜひお気持ちやお考えを聞かせていただきたいと思います。
 私は、今言ったようなあらゆることで財源の節減による介護のことを考えております。今言ったような療養型病床群の問題ももちろんございます。
 もう一つは、私は、これから教育も、大臣に教育ということはどうかと思いますけれども、教育ということも大事でして、何とか国民全員が介護を一生懸命やる気持ちになっていただく、また、介護福祉士やヘルパーになりたいという教育が必要、こういうふうに思います。
 それからもう一つ大事なポイントは、各都道府県や市町村には、現在、介護実習・普及センターというのがどんどん整備されており、これが国民の間に、おばあちゃんが急に寝たきりになったというときに、それをじきじき実習できます。二カ月で、ある程度の介護はできます。専門家とまではいかないけれども、非常に力になります。ところが、現実には簡単でありません。それは、二カ月間休んで研修ということが簡単でないのです。ですから、私は、この問題に関しては、介護実習休暇、もっと言えば介護実習センターで研修するための休暇を何とか制度的にできないか。あるいは、介護実習奨励金という言葉は余り使いたくないのですけれども、実習に行く者は少し助けてあげられないか。現代の社会では休むということはなかなか難しいのが現実でございますので、何とか応援してやれないか。こういう問題を持っております。
 それとか、農協等は非常に、民間でもヘルパーを養成している。このように民間の力でどんどんヘルパーやマンパワーを、積極的に応援したい、こういうような気持ちでございます。
 このように、私は、既存施設の活用とか民間活力の活用、年金の見直し、このような幅広い視野のもとで、先ほど大臣がおっしゃったように国民負担率が五〇%を超えない、これは全国民に課せられた、あるいは私たちみんなに課せられた命題だと思います。この社会保障、財政構造改革の強力な、小泉大臣、ぜひリーダーになっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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小泉純一郎#19
○小泉国務大臣 全体として、税、社会保険料等を含めても五〇%を超えない、今それはいいことだとみんな言うのですね。ところが、この制度を変えない、既存でいくと簡単に超えてしまう。そこが問題だ。
 今、さまざまな、具体的な、建設的な御提案をいただいて、医療にしても介護にしても年金にしても、既存の制度で重複しているところはないか、あるいは調整できるところがあるのじゃないかというような点も含めてこれから見直していかなければならない。要するに、いかに効率的に限られた財源を使っていくかということだと思います。
 単に民間だけを、民間の活力を導入するということは当然でありますけれども、既存の施設もまた活用できないかというような視点も含めて総合的にこれから検討が必要ではないか、あらゆる今までの制度を見直していく必要があると思っております。
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桧田仁#20
○桧田委員 ありがとうございました。
 以上で質問を終わります。
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町村信孝#21
○町村委員長 松本純君。
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松本純#22
○松本(純)委員 景気の低迷が長引く中、介護福祉関係はビジネスチャンスとして期待されているだけに、制度の構造によほど注意しないと、薬漬け医療ならぬケア漬け福祉の批判を生み、医療制度同様の問題を抱え込んでしまう危険性が秘められていると思います。厳しい財政のもと国民に負担を求めるに当たっては、新たな投資よりも既存の社会資源を有効に活用し、合理的で安価で質の高いサービスの給付を行う必要があると思います。そこで、桧田委員に引き続き、別の観点から医療、介護、福祉の分野にわたる幾つかの質問をさせていただきたい。
 まず初めに、医療法についてでありますが、医療法の一部を改正する法律案につきまして、改正医療法の第三十条の三第二項の五号にあるように、医療計画の必要記載事項の見直しが行われることとなっております。平成八年四月二十五日付の医療審議会の意見具申によれば、かかりつけ薬局による医薬分業について記載することとされておりますが、医療計画では医薬分業についてどのような内容のことを記載することとしているのか、そのお考えをお聞かせください。
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谷修一#23
○谷(修)政府委員 今回の医療法の改正におきましては、地域医療の体系的な整備を図るというような観点から、医療計画について、二次医療圏ごとに、医療機関、薬局その他医療に関する施設の相互の機能の分担、業務の連携、施設の整備目標等の事項を必ず記載する、いわゆる必要的記載事項にするということにしたいというふうに考えております。今お尋ねの医薬分業ということにつきましては、病院、診療所と薬局との機能の分担、業務の連携という形で記載をされることになるというふうに考えております。
 医薬分業の具体的な内容をどこまでどういうふうに書くかということにつきましては、改正医療法を施行する際に医療計画作成指針といったようなものを示したいというふうに考えておりまして、指針の内容として、今後検討していかなければいけませんが、かかりつけ薬局の整備ですとか、医薬分業についての処方せん応需体制の整備といったようなことを指針の中に盛り込むというような形で考えていきたいと考えております。具体的な内容については、関係者の御意見を十分聞いた上で決めていきたいと考えております。
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松本純#24
○松本(純)委員 介護保険制度は介護保険料という新たな国民負担を求めるものであり、それだけに、国民に対し十分な周知を図り、理解を得る必要があると思います。
 高齢者介護福祉については、今日、ゴールドプラン等に基づいてホームヘルプ事業、特別養護老人ホーム等の介護福祉施設の整備、介護施設などにおけるデイサービス、ショートステイサービス等の事業が行われておりますが、これらの事業は介護保険制度創設後は介護保険の給付サービスとして実施されることになります。したがって、これらの現在の事業については国民によく知ってもらうことが必要だと思いますが、十分周知されるには至っていないとも聞いております。
 医療保険によって病院などで医療を受ける場合と異なり、介護保険制度で介護給付を受けるための手続は複雑で、一般国民にとって容易なものではないように思われます。現在の制度でも、特に高齢者だけの家族の場合、どのような介護サービスが受けられるのか、どのような手続を踏めばよいのか、よくわからないという声をよく耳にします。
 このため、岩手県では、県が高齢者介護福祉サービスについて県民に知ってもらうために、介護制度街角相談モデル事業として、地域の薬局などを相談窓口として活用する事業を実施していると伺っております。厚生省で承知していらっしゃるか、お尋ねをしたい。
 また、現在、全国には約六万九千の薬局、薬店がありますが、地域住民に最も身近な健康相談の窓口として存在しております。現在の介護福祉事業について周知のために、介護保険制度の実施後は介護給付の相談窓口として、地域の薬局、薬店を活用することは国民にとっても有用であり、また実際的であると思うわけであります。岩手県のような事業を拡充、実施して地域の相談窓口体制を整備することを検討すべきだと思いますが、いかがお考えでありましょうか。
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羽毛田信吾#25
○羽毛田政府委員 御指摘の岩手県の事業につきましては、昨年私ども、各県の老人保健福祉計画の進捗状況を聞き取りをいたしました際に、岩手県から、在宅介護支援センター事業の促進策としまして御指摘のようなモデル事業をやっているということで、その概要を御説明をちょうだいしておりましたので、私ども承知をいたしております。そして、私どもとしても、一つの有用な方法かということで、全国の担当者会議等の場を通じまして全国にもこれを紹介するというようなことをやってきております。
 先生今御指摘のように、地域のさまざまな社会資源を活用しまして、住民の身近なところで、これが大事なところだと思いますが、住民のできるだけ身近なところでの相談あるいは情報提供ということを行う取り組みにつきましては、地域の要介護ニーズを発掘する、あるいはそれを地域のそういった資源に結びつけていくという意味から大変大事なことだというふうに思います。
 そのようなことでございますので、私どもとしましても、今後とも、地域の実情に応じました独自の取り組みに関しまして積極的に情報を収集、紹介する、それから地域の創意工夫、そういったものが全国に有用なものは広がっていくというようなことについて努力をしてまいりたいというふうに思います。
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松本純#26
○松本(純)委員 昨年の一月、厚生省はシルバーマークに係る国の関与を廃し、都道府県に通知しました。通知の趣旨は、行政関与により民間事業の活動を不当に制限することがないようにする配慮と理解をしております。その経過及び理由についてお伺いをしたい。
 また、最近、地域で介護機器関連企業等が介護福祉機器協会というような組織をつくる動きがあると聞いておりますが、中には、入会金が高額で、零細な介護用品などの供給業者が参加することは難しいというような例もあるようであります。このような組織は、大手企業が中心となり、地域の零細企業に対しては排他的なものとなりかねません。せっかく厚生省が通知を出しても、地域で同様の仕組みがつくられてしまうのでは意味がありません。厚生省は、こうした実態をきちんと把握しておられるのか、また、必要な対策についてはどのように考えておられるのか、お尋ねします。
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羽毛田信吾#27
○羽毛田政府委員 シルバーマーク制度でございますけれども、これにつきましては、当初の私どもの目的としましたところは、利用者が安心して良質なサービスを選択できるということがこういったお年寄り向けのサービスの場合は大事でございますから、そういった際の目安になるものといたしまして、社団法人のシルバーサービス振興会が認定、交付をするということで、いわば民間の動きとしてそういうことをしていただいているわけでありますが、これに対しまして、厚生省では、民間事業者への在宅サービスの委託を推進するという観点から、平成元年以降でございますけれども、市町村に対しまして、シルバーマークを取得した事業者に極力委託をするようにという指導をしてきたわけであります。
 しかし、こういったシルバーマークに係りますいわば公の関与、国の関与というものにつきましては、一つには、もう既にシルバーサービスの普及ということが、そういう公がてこ入れをするというよりは、民間の自律に任せる段階に来ているではないかという御議論と、もう一つ、逆に、そういう形でシルバーマークにいわば公が関与をすること、シルバーマークに係る国の関与をすることによって、むしろ、競争制限的にといいますか、新規参入を妨げるような形になっているのではないかという御指摘を行政改革委員会等からいただきました。そういったことを踏まえまして、本年の一月に廃止をするということで、そのようなことを、廃止を実施したわけでございます。
 その際に、先生、二点目でお話のございました、こういったものが、国の今の関与だけではなくて、地方公共団体レベルあるいは民民規制的な形で、いわば民間の形の中でもそういった競争制限的になることについては、私どもとしても、そういうことにならないようにということの周知徹底ということは、都道府県等を通じまして周知徹底を図ってまいりました。
 今般廃止をされましたシルバーマークに係ります国の関与と同様のことが地方公共団体レベルでやられている、そういった特定の認証制度に対して地方公共団体が関与しているというような事例については、私どもまだ承知をいたしておりませんけれども、今後とも、今申し上げましたような趣旨にのっとって、今回、シルバーマーク制度に対して国の関与を廃止した趣旨というものが国といわず地方公共団体といわず徹底をしますように、関係機関とも連携をしながら、良質な介護サービスの提供の確保に努めながら、そういった方向を目指してまいりたいというふうに思います。
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松本純#28
○松本(純)委員 次に、医療法に関して、病院、診療所における薬剤師の新たな職務についてお尋ねします。
 医療法改正案第一条の四第二項においては、医療の担い手に、医療を受ける者への適切な説明とその理解を得るよう努めることが求められております。さらに、厚生省の各検討会の報告では、医薬品情報管理業務を薬剤部門が中心となって実施する重要性、治験担当医師を支援すべき治験担当薬剤師の配置の必要性、あるいは副作用情報の収集、評価に当たってチーム医療の中で薬剤師が一定の役割を果たすことができる体制整備の必要性が指摘をされております。病院診療所薬剤師は、従来から行っている調剤、病棟業務等に加えて、それら情報提供の徹底、治験の支援、副作用情報の収集、評価等、医薬品の適正使用を推進しなくてはならないと考えます。また、来月から施行される改正薬剤師法でも、患者またはその看護に当たっている家族等への、調剤した薬剤に関する情報の提供が義務づけられることになります。今後、病院診療所薬剤師に求められる期待がますます大きくなると感じられますが、業務局長の見解をお聞かせいただきたい。
 また、病院診療所薬剤師には、従来の業務に加えて、医薬品市販後調査の支援、副作用情報の管理等の遂行が求められます。医療審議会の意見書の中には、「病棟単位に薬剤師一人を配置するなど入院患者数等を考慮した基準に見直すことが適当」と記されております。薬剤師法改正の目的、そして厚生省の各委員会の報告の目的を果たすためには、病棟業務及び調剤業務ばかりではなく、それらを行う薬剤師数の配置が必要です。国民が望む医薬品の適正使用を推進するために、今後、医療法改正に伴い省令で検討されることになると思いますが、健康政策局長の御見解を伺いたいと思います。
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丸山晴男#29
○丸山政府委員 前半のお尋ねに関しまして、近年、社会の急速な高齢化あるいは医療技術の高度化など、医療をめぐる状況は大きく変化してまいっておりまして、医薬品の適正な使用を確保していく上におきまして、薬剤師の方が医薬品の専門家として、他の医療関係者と連携しながらその責務を果たしていくことが重要であると考えております。
 病院、診療所におきます薬剤師の業務は、従来、調剤ですとか病棟からの請求に応じた医薬品の供給など、ややもしますれば臨床の場から離れた薬局の中での業務が中心だったと考えております。しかしながら、近年、作用が強く、取り扱いに注意を要する医薬品が増加しておりまして、薬剤師の方が入院患者に対して直接、薬歴管理、服薬指導などを行うとともに、そこで把握された情報を医師や看護婦へフィードバックするなど、薬剤師が臨床の現場において医療チームの一員として積極的に取り組むことが期待されているわけでございます。
 一方、医薬品の安全性に対する国民の関心が高まっております中で、治験から市販後に至ります各段階におきます医薬品の安全対策の充実強化が求められておりまして、昨年六月に薬事法等の一部改正の法律が成立いたし、この四月から施行の運びとなっておりますけれども、ここにおきましても、薬剤師の方の役割が期待されております。
 まず、改正薬事法の一つの柱でございます治験の適正化につきましては、これを適切、円滑に実施するため、医療機関におきます体制の整備が必要でありまして、治験担当医師に加えまして、これを支援すべき治験担当薬剤師など、いわゆる治験支援スタッフを確保していくことが重要であります。現在、厚生省におきましてGCP適正運用推進モデル事業を実施しておりますけれども、こうした試みを通じまして、具体的な薬剤師の方の治験への関与の方途についても明らかになっていくものと考えております。
 また、改正薬事法のもう一つの柱であります市販後の医薬品の安全対策につきましても、質の高い副作用情報が医療機関から積極的に提供されることが不可欠でございまして、来年度から、モニター病院制度を改めまして、すべての医療機関からの副作用情報を求めることとしておりますけれども、こういったことも、病院におきまして、いわゆる医薬品情報管理室、DI室を中心にした副作用情報の収集、評価、分析を行うなど、薬剤師の方の積極的な関与が求められている次第でございます。
 さらに、薬事法と同時に改正されました薬剤師法におきましても、患者あるいはその看護に当たっておられる家族などへの、調剤した薬剤に関する情報提供が義務づけられるようになった次第でございます。
 このように医薬品の適正使用のほかに、治験あるいは市販後における各般の医薬品安全対策の充実が図られるためには、病院、診療所における薬剤師の方、現在四万五千名ほどの方が勤務されておりますが、この役割が今後ますます大きくなるものと考えております。これに対応して、厚生省といたしましても、薬学教育、実務研修を中心とした生涯研修の強化などによりまして薬剤師の方の資質の向上を図るとともに、薬剤師業務の充実などの環境整備に努めてまいりたいと考えている次第でございます。
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