金田誠一の発言 (厚生委員会)

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○金田(誠)議員 私ども、脳死を人の死としない、脳死状態を死体と規定しないという立場から、ようやくこの三月三十一日に法律を提出することができたわけでございます。作業に取りかかりましたのは昨年十二月でございますけれども、その間、法制局と大変なやりとりをいたしました。そういう立法が可能であるかないのかというやりとりでございます。
 実は、それ以前、各党協の段階から、あるいは中山先生の前の法案が提出された段階、この期間を通じて、法制局は恐らく、脳死状態を死あるいは死体という規定を設けなければ立法は不可能だという立場をとっておられたのではないかな、こう記憶をいたしてございます。その後、これに並行しながら、例えば日弁連の独自案が出されたり、社会の議論が進んだりという背景のもとに、ようやくこの三月の段階になって、脳死状態を死とするという規定を設けずに立法が可能だという意見も認めていただけることになったのかなと思うわけでございます。そういう状況になって初めて、私どもの法律が可能になったというふうに思ってございます。
 したがって、もし、各党協の当初の段階から、選択肢は二つある、脳死状態を死体とする、脳死を人の死とするという規定を設けて立法する方法が一つ、もう一つは、そうではない、脳死状態は脳死状態、それを死と思う人もいれば思わない人もいるという状況のもとで立法する方法が一つ、最初から二つの選択肢があって、どちらを選ぶのですかという問いかけがあり、検討がなされていたとすれば、私は、もっと違う議論の経過をたどって今日に至っていたのではないのかなというふうに思うわけでございます。それは、だれがいいとか悪いとかという問題ではなくて、事実としてそういう経過であったと思うわけでございます。
 その上で、今二つの法案が明確に存在するわけでございますけれども、これに対しては、社会の受けとめとしては、脳死を死と認識する方あるいはしない方、どちらともわからないという答えをされる方、さまざまでございます。そして、医学の世界でも、先般の参考人の御意見でも、明確に、脳死状態としか言い切れない、死ではないとおっしゃった方がお二方いらっしゃったと思うわけでございます。現状はまさにそういう状況でございます。
 これについて立法の決意ということでございますけれども、本来であれば、法律がなくても、先般の参考人の御意見にもございましたが、メディカルプロフェッションという立場で、社会的合意、信頼が形成されていればそういう道もあったろうと思いますし、それが望ましかったと思うわけでございますが、今日の時点では、私どもは、やはり法律によるしかないかなという立場で法律を提出させていただいております。
 したがって、できるなら私どもの法律が成立することを望んでございますが、しかし、この法律、本当に採決、表決で決めるべきものなのかなという思いも実はいたしてございます。何らかの方法がないものかなという思いも正直ございます。

発言情報

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発言者: 金田誠一

speaker_id: 20324

日付: 1997-04-15

院: 衆議院

会議名: 厚生委員会