中山太郎の発言 (厚生委員会)
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○中山(太)議員 先生のお尋ねにつきましては、脳死の概念についての歴史がございます。
アメリカにおきましては、一九〇〇年初頭から、脳死状態があることがわかっておりましたが、その後、一九五〇年代に入りまして、人工呼吸器が普及されるようになり、脳死状態があることが明確にわかるようになり、一九六八年に、ハーバード大学において、これら脳死状態を明確に判定するため、世界初の脳死判定基準が作成されました。この基準は、脳死を正確に判定するものであり、脳死は人の死としたものではないと承知しております。その後、一九八一年に大統領委員会において死の判定に関する統一法案が作成され、このモデル法案の中で、脳死は人の死であると公に定義されたという経緯がございます。
以上が米国における今日までの経過でございます。
我が国におきましても、一九七四年、昭和四十九年に日本脳波学会において脳死判定基準を作成後、一九八五年、厚生省研究班において竹内基準が作成をされました。この研究班の報告書において、「本指針では脳死をもって人の死とは決して定めていない。」としているところであり、この竹内基準も、脳死を正確に判定するために作成された基準であると理解をいたしております。その後、昭和六十三年に日本医師会生命倫理懇談会が「脳死および臓器移植についての最終報告」を出し、「従来の心臓死のほかに、脳の死をもって人間の個体死と認めてよい。」という見解を発表したと聞いております。また、平成四年の脳死臨調答申においても、「脳死をもって「人の死」とすることについては概ね社会的に受容され合意されているといってよい」との答申が出されております。
このようなことで、脳死につきましては、純粋に医学的に脳死に対する研究が行われ、その結果、脳死判定基準が作成され、その後、脳死は人の死と社会的に受容された経緯をとっており、決して、臓器移植のために脳死判定基準を作成し、かつ、脳死を人の死と決定したわけではないと理解をいたしております。