阪田雅裕の発言 (大蔵委員会)
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○阪田政府委員 今御指摘ありましたように、憲法六十五条「行政権は、内閣に属する。」さらに六十六条三項「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。」これは内閣に行政権を属さしめるという趣旨の規定でもありますが、同時に、行政を民主的なコントロールのもとにおくということを意図した規定でもあるというふうに承知しております。
ところで、今お話がありましたように、公正取引委員会等のいわゆる独立行政委員会につきましては、これらの規定との関係で、その憲法適合性がどうかということで、従来も国会等で議論がなされてきたというのは御案内のとおりであります。これに対しまして、政府といたしましては、内閣が人事及び財務等を通じて一定の監督権を行使するという条件が満たされる場合には合憲であると解してきておるわけであります。
日本銀行につきましても、行政権限を行使する主体であるというところについては御異論がないんだろうかと思いますが、そうであります以上、少なくともこの独立行政委員会と同様の条件が満たされるということが、合憲性の担保としては必要であるというふうに考えております。現在、先生今御指摘がございましたように、人事権だけ内閣が持っている、予算についてはおよそ内閣が関知をしないというような組織は、もちろん行政機関はありませんし、その余の行政主体も存在しないわけであります。
日銀の場合、その財源の中心になりますものが通貨発行益、これは特段営業努力をして上げ得るというような性格のお金でもないし、また全く独占的に得られる資金なわけでありますけれども、そういうものにつきまして、仮に政府あるいは国が全くチェックをしないということになりますと、果たして適切な監督がなし得ると言えるのかどうか。これは六十五条との関係であります。さらに、その結果として、その行政権の行使について、行政を一元的につかさどる内閣として、日本銀行の業務に責任を負い得ることになるのかどうかという点が恐らく大きなポイントになるのではないかというふうに思います。
これについて、今にわかに右だ左だと申し上げる自信はないわけですけれども、憲法上全く問題がないかどうかということについては、なお十分に慎重な検討が必要ではないかというふうに考えております。