二橋正弘の発言 (地方行政委員会)
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○二橋政府委員 地方交付税は、御案内のように各地方団体が仕事を行っていきます上で、地方税が非常に限定されておりまして、かつ地域地域によりまして非常に偏在があるという現状のもとに、片方で、いろいろな仕事をどうしても地方団体の手を通じて行う、しかもその仕事の量あるいは水準が決められておるという要素がございまして、そういう税源の偏在と責任を持たされた仕事をこなしていくための財源を保障するという機能を地方交付税は果たしておるわけでございます。
私どもよく端的に、都会でも田舎でもやはり四十人学級で教育をしなければいけない、したがって、そういうところで地方税が少ないから学級編制基準が五十人学級とか六十人学級でいいかといえば、なかなかそうはいかないというのが今の日本の行政システムでございまして、そういうところでも四十人学級で、財政力のあるところと義務教育の水準として同じような教育ができるようにというところが交付税の仕組みの基本でございます。
そういう要素がございますので、客観的な指標で各分野についてもちろん算定する必要がございます。時に、そういう項目が多うございますし、また算定が非常にきめ細かくなってまいりますと、複雑でわかりにくいのではないかというふうな御指摘をいただくことがございます。また、先ほど委員もおっしゃいましたように、どうしてもみずから汗を出して取る税金と違って、ややそこのところにいわば節減のインセンティブが少ないのではないか、こういう御指摘を受けることもございます。
交付税は、御案内のように標準的な行政を賄うために算定をするものでございますから、税につきましても全部を算定の対象にいたしておりません。市町村の場合には七五%を算定の対象にいたしておりますから、残りの二五%は交付税の外の世界、いわば留保財源として、団体によってはそれが非常に貴重な財源になるわけでございます。そういう要素がございますし、それから、交付税自体はそれぞれの地方団体にとりまして一般財源でありますから、最終的にどういうところに使うかというのは財政運営上の最も重要なポイントの一つでございまして、そういう意味では、税と並んで交付税というのはとらの子の財源と言ってよろしいかと思います。したがって、各年度の財政運営に当たりましては、その財源、交付税をとういうふうに使うかということがその団体にとっては最も大きな留意点といいますか、予算編成のポイントになるということであります。
私どもは、交付税だから一概にそういうところの財源についての節減のインセンティブが働きにくいというふうには必ずしも考えておらないわけでございますが、片方で、今委員もお挙げになりましたように、多額の特会の借り入れのようなものがありますと、これはいわばトータルで、交付税の総額で借りておりますので、各団体に配分されます段階ではどの分が借入金でありどの分が交付税であるかというのはもちろんわからないわけでありますから、そういう意味で、共通の借金が要するに交付税特会一本で行われているので、その借金の痛みというのは個別の団体では通常の地方債に比べてややわかりにくいのではないか、こういう御指摘を時々いただきますし、私どももそのとおりだと思っております。
そういう意味合いでも、今の地方債の借り入れの残高、それの後年度に与える影響でありますとか、特に九年度の場合にはいろいろな会議を通じまして今回私ども一番強調いたしましたのは、そういう財政の厳しさ、それを踏まえてどういうところに九年度の地方財政対策のポイントを置いたかということについて、いろいろな機会にいろいろなレベルの方々に説明をしておるところでございまして、これからもそういう点については各機会を通じて十分趣旨説明を徹底してまいりたいというふうに考えております。