1997-04-09
衆議院
田久保忠衛
日米安全保障条約の実施に伴う土地使用等に関する特別委員会
田久保忠衛の発言 (日米安全保障条約の実施に伴う土地使用等に関する特別委員会)
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○田久保参考人 私が申し上げたいことは今森本参考人がおっしゃったとおりでございますけれども、若干私の見方を補足させていただきたいと思います。
私は、北朝鮮、中国、これはすべて能力と意思で見るべきではないか。能力では、これはGNPの二五%でございます。北朝鮮のGNPがどのぐらいか正確にわかりませんけれども、二〇%、二五%という軍事費の能力は、分に不相応な大きい数字ではないか。それから、ハードの面から申しますと、これは非常に古いものである。
問題は、神御一任、金正日さんの意思が那辺にあるかということはだれも推測もつかないということでございます。要するに、国がコーナーに追い詰められると、デスペレートになって何をするかわからない、ここのところが私は一番の脅威ではないかな。したがいまして、私は、今日本で最も差し迫って注意しなければいけないのは、北朝鮮がやけのやんぱちで南にちょっかいをかける、こういうコースではないかなと思います。長期的に見れば、これで南北朝鮮の統一の一つのきっかけになるということは、これはもう間違いない、こう思います。
それから、中国でございますけれども、これはアメリカのペンタゴンなんかの言うところでは、ハードの面では十年、二十年劣っている。ただし、何せ我々の人口の十倍の国が隣にある。そこの一顰一笑にやはり我々は神経を使わざるを得ないような地政学的な位置に置かれているということだと思うのでございます。
中国は、意思でこの軍事力、ポンコツとはいえ三百万、日本の自衛隊の十倍以上の軍事力を使うかどうか、これは使うとは到底思えないわけでございますけれども、軍事力というのは、すべて翻訳されて外交に出てくるということを考えなければいけないのではないか。
それから、中国はこれから、問題はこれからでございますけれども、どういう方向をとるのか。二十一世紀にかけて経済大国、二〇二〇年には、世銀の予想ですと、今のままの状態が続けば、アメリカのGNPを抜くであろう、一・四倍になるだろう。経済大国、もう既に政治大国である、これに軍事力が追いついていくと、将来は日本にとって大変な脅威になり得るというふうに思います。
翻って日本の軍事力でございますけれども、これは意思の方は全くないというふうに考えていいと思うのでございます。ゼロでございますね。それが当然だと思うのでございますが、実は私、もっと別の面でこれは考えておりまして、ハードとソフトの面である。自衛隊出身の方々が、日本の自衛隊は大変優秀であると、これはハードの面でございます。ソフトの面はどうかというと、国内ではこれは軍事力ではない、外国では軍事力である。総理官邸に一人の制服もいない。自衛隊は、いまだに白い目で見られているというコンプレックスを持っておられる。大変残念なことである。有事法制も何にもない。こういうことで日本の自衛隊が機能できるかどうかというと、私は大変疑問に思っておる。よって、この日米安保条約は、当分の間極めて重要なものになるだろうというふうに私はお答えしたいと思います。